第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当事業年度における我が国経済は、円安傾向の継続による輸出関連企業の収益押し上げや、雇用・所得環境に回復の動きが見られ、緩やかな持ち直しの傾向が見られたものの、中国経済をはじめとした海外景気の下振れによる影響が懸念されるなど、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。
 このような状況のもと、当社におきましては、前期のような一時的に特別な受注がなく全体的に作業量が減少するなか、熱と計測に関するコア技術を生かしたシース熱電対・ヒータ・信号ケーブル等を中心に受注の確保を図るとともに、電磁ポンプを軸とする溶融金属機器の充実および個人別稼働計画の推進等による社内の生産体制の最適化等を図ってまいりました。
 この結果、売上高は前期に比し、7億4千9百万円減の42億7千2百万円(前期比14.9%減)、営業利益は前期に比し、7千4百万円減の3億3千4百万円(前期比18.2%減)、経常利益は前期に比し、9千5百万円減の3億3千4百万円(前期比22.1%減)となり、当期純利益につきましても、前期に比し6千7百万円減の2億9百万円(前期比24.5%減)となりました。
 セグメント別の概況は、次のとおりであります。
 エネルギー関連につきましては、核融合関連製品の新規受注等はあったものの、前期において、福島第一原子力発電所の事故以来、計画が延期されていたものが再開するなど、原子力関連製品全般の受注および納期が集中したことの反動減が大きく、売上高は21億7千7百万円(前期比21.4%減)となりましたが、セグメント利益(営業利益)につきましては、生産体制の最適化等の効果により前期とほぼ同額の4億1千7百万円(前期比0.0%増)となりました。
 産業システム関連につきましては、半導体、液晶パネル製造装置向け基板ヒータを中心に受注面は比較的順調に推移致しましたが、売上面においては、半導体製造装置関連製品が減少したことにより、売上高は18億6千5百万円(前期比5.2%減)となり、セグメント利益(営業利益)につきましても、2億3千7百万円(前期比12.0%減)となりました。
 その他につきましては、採算性が悪化した飲食店舗1店舗を平成27年3月に閉鎖したことにより、売上高は2億2千9百万円(前期比18.6%減)と減収となりましたが、セグメント利益(営業利益)につきましては3百万円(前期比226.3%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

営業活動の結果、増加した資金は1千6百万円(前年同期比96.4%減)となりました。これは主に、法人税等の支払額(△156百万円)、売上債権の増加(△135百万円)、たな卸資産の増加(△127百万円)があった反面、税引前当期純利益の計上(333百万円)、減価償却費の計上(121百万円)によるものであります。

投資活動の結果、減少した資金は1億7百万円(前年同期比17.4%減)となりました。これは主に投資有価証券の売却及び償還による収入(118百万円)があった反面、投資有価証券の取得による支出(△122百万円)。有形固定資産の取得による支出(△106百万円)によるものであります。

財務活動の結果、減少した資金は1億4千8百万円(前年同期比35.1%減)となりました。これは主に、配当金の支払額(△119百万円)によるものであります。

その結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前事業年度末に比べて2億3千9百万円減の11億6千5百万円(前年同期比17.1%減)となりました。

 

 

2 【生産、受注および販売の状況】

(1) 生産実績

当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前期比(%)

エネルギー関連

2,318,279

84.4

産業システム関連

2,001,931

104.5

その他

5,796

94.8

合計

4,326,007

92.7

 

 

(注) 1 金額は、販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当事業年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

エネルギー関連

2,004,687

76.2

1,272,470

88.1

産業システム関連

2,181,908

137.4

716,980

178.8

その他

5,796

94.8

合計

4,192,392

99.2

1,989,450

107.8

 

 

(注) 1 金額は、販売価格によっております。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

エネルギー関連

2,177,028

78.6

産業システム関連

1,865,939

94.8

その他

229,989

81.4

合計

4,272,957

85.1

 

 

(注) 1 主な相手先別の販売実績および当該販売実績に対する割合

相手先

前事業年度

当事業年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

独立行政法人
日本原子力研究開発機構

621,778

12.4

590,009

13.8

 

 

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

従来の核分裂を利用した原子力関連需要は、福島第一原子力発電所の事故の影響により、軽水炉はもとより、液体金属ナトリウムを冷却材として使用する高速増殖炉関連も低調に推移せざるを得ない状況が続くものと思われます。

このような状況のもと、当社のコア技術を生かし、シース熱電対・ヒータ・信号ケーブル等の製品を、火力および風力発電、半導体・液晶製造装置および各種プラント等広範囲にわたり拡販すること、および電磁ポンプを軸とする溶融金属機器の充実を図り、自動車および核融合関連等の受注確保にも注力してまいります。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、本項における将来に関する事項は、当事業年度末において当社が判断したものであります。

 

(1) 原子力産業分野への依存

当社は、国内の原子力発電に対する不安感、エネルギーの多様化、電力需要の伸び悩み等により、売上高の依存度が原子力産業分野に偏らないように、他の産業分野での受注、売上の拡大により力を注いでまいりましたが、現状でも全売上高の約38%を占めております。

平成23年3月11日に発生致しました福島第一原子力発電所の事故の影響から、今後、原子力発電の縮小、凍結等が長期化し、原子力産業分野の需要が急激に減少した場合には、当社の業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2) 技術およびコスト不確定性

当社は、エネルギー関連分野および産業システム関連分野で受注生産の形態をとっていますが、中にはこれまでに製作経験のない、技術的難度が高くかつ受注金額の大きい製品を受注する場合もあります。その結果として、受注時の技術的不透明性等により、想定外の多大な設計および製作コストが発生した場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3) 主要顧客への売上依存

当社は、特定の主要顧客に対する売上高が、全体の約3割を占めております。従いまして、特定の主要顧客におきまして、経営方針、調達方針等の変更等により、設備装置、材料部品等の調達先変更、調達量、金額等の大幅な縮小等が実行された場合は、当社の業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4) 生産拠点の集中

当社は、生産効率の向上、品質の一元管理、トータルコストの低減等の目的により、全売上高の約9割の生産を高萩工場に一極集中させております。従って、地震、火災等の災害および工場内の事故等により、当工場での生産能力に重大な支障が発生した場合は、当社の業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5) 半導体および液晶製造装置の需要

当社は、国内の景気および産業の動向等を踏まえて、産業システム関連分野での受注、売上増に重点を置いた営業展開を進めております。特に半導体および液晶製造装置に使用される加熱装置、温度センサー等について、当社の固有技術であります加熱技術、温度計測制御技術等を応用した差別化製品や新製品を、個々の顧客のニーズに合わせて提案提供することにより、当分野の受注、売上の拡大をはかっております。従いまして、半導体および液晶等の最終製品の需要の変動等により、国内の同製造装置および関連設備等の需要が下落した場合は、当社の業績および財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

当事業年度において、経営上の重要な契約等はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

当社の研究開発の目標は、高度な技術開発力を必要とする製品に主眼をおいております。また、新製品、新技術につきましては、技術開発部が担当し、既存製品の改良のための各種検討については、技術本部が担当しております。
 なお、当事業年度は、アルミ用電磁ポンプ関連を中心に、研究開発費として1億3千7百万円投入いたしました。

 

7 【財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析】

当社に関する財政状態および経営成績の分析、検討内容は、原則として当事業年度末現在において分析したものであります。

 

(1)重要な会計方針および見積り

当社の財務諸表は我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の採用や、資産・負債および収益・費用の計上および開示に関する経営者の見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.財務諸表等 重要な会計方針」に記載しております。

(2)財政状態の分析

当事業年度末において、総資産は62億9千2百万円(前期比0.6%減)、負債は25億5百万円(前期比4.2%減)、純資産は37億8千7百万円(前期比2.0%増)となっております。

当事業年度末における資産、負債及び資本の状態に関する分析は以下のとおりであります。

(流動資産)

流動資産は、前事業年度末から1千2百万円増加し、38億4千3百万円となりました。これは主に、現金及び預金が減少した半面、売掛金、仕掛品および受取手形等が増加したことによるものであります。

(固定資産)

固定資産は、前事業年度末から4千9百万円減少し、24億4千9百万円となりました。これは主に、減価償却等により有形固定資産が減少したことによるものであります。

(流動負債)

流動負債は、前事業年度末から1億1千1百万円減少し、21億6千1百万円となりました。これは主に、未払法人税等および支払手形が減少したことによるものであります。

(固定負債)

固定負債は、前事業年度末から2百万円増加し、3億4千4百万円となりました。これは主に、長期借入金の減少があった反面、リース債務が増加したことによるものであります。

(純資産)

純資産は、前事業年度末から7千3百万円増加し、37億8千7百万円となりました。これは主に、配当金の支払があった反面、当期純利益を計上したことによるものであります。

(3)経営成績の分析

当事業年度における経営成績は、売上高は42億7千2百万円(前期比14.9%減)、営業利益は3億3千4百万円(前期比18.2%減)、経常利益は3億3千4百万円(前期比22.1%減)、当期純利益は2億9百万円(前期比24.5%減)となりました。

この要因については、セグメント別に、第2 事業の状況 1業績等の概要(1)業績に記載しております。

(4)キャッシュ・フローの分析

当事業年度末における現金及び現金同等物は、期首残高より2億3千9百万円減少し11億6千5百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの変動要因については、第2事業の状況 1業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況に記載しております。