文章中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
あらゆるモノがネットでつながる「IoT」や人工知能(AI)の普及に伴い、今後も半導体製造装置関連製品の需要は継続するものと思われます。また、スマートフォンや大型テレビへの搭載が見込まれる有機ELパネルの製造装置への投資拡大が期待されるなど、FPD製造装置関連製品も引き続き堅調に推移するものと思われます。しかしながら、トランプ政権の保護貿易主義を巡る各国との対立による経済への影響が各方面に出ており、当面は調整局面が続くものと思われます。
一方、従来の核分裂を利用した原子力関連需要につきましては、今後も低調に推移せざるを得ない状況でありますが、核融合関連において、液体リチウム等の溶融金属をブランケット材とする研究開発が進むものと思われます。
このような状況のもと、前期に引き続き当社のコア技術を生かし、シース型の熱電対・ヒーター・信号ケーブル等の製品を、火力発電、半導体製造装置やFPD製造装置及び各種プラント等広範囲にわたり拡販すること、並びに電磁ポンプを軸とする各種溶融金属機器の充実を図り、自動車生産設備向けアルミ鋳造関連製品及び核融合関連製品等の受注確保に注力してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、本項における将来に関する事項は、当事業年度末において当社が判断したものであります。
(1) 原子力産業分野への依存
当社は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電の縮小・凍結等が長期化しているなか、他の産業分野での受注、売上の拡大に力を注いでまいりましたが、現状でも原子力産業分野の売上高が、全売上高の約30%を占めております。今後さらに原子力産業分野の需要が減少した場合には、当社の業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 半導体およびFPD製造装置の需要
当社は、原子力産業分野の動向等を踏まえて、産業システム関連分野での受注、売上増に重点を置いた営業展開を進めております。特に半導体及びFPD製造装置に使用される加熱装置、温度センサー等について、当社の固有技術であります加熱技術、温度計測制御技術等を応用した差別化製品や新製品を、個々の顧客のニーズに合わせて提案提供することに注力した結果、当分野の売上高が、全売上高の約40%を占めております。従いまして、半導体およびFPD等の最終製品の需要の変動等により、同製造装置および関連設備等の需要が大幅に下落した場合には、当社の業績および財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3) 技術およびコスト不確定性
当社は、エネルギー関連分野および産業システム関連分野で受注生産の形態をとっていますが、中にはこれまでに製作経験のない、技術的難度が高くかつ受注金額の大きい製品を受注する場合もあります。その結果として、受注時の技術的不透明性等により、想定外の多大な設計および製作コストが発生した場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4) 生産拠点の集中
当社は、生産効率の向上、品質の一元管理、トータルコストの低減等の目的により、全売上高の約9割の生産を高萩工場に一極集中させております。従いまして、地震、火災等の災害および工場内の事故等により、当工場での生産能力に重大な支障が発生した場合には、当社の業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度の売上高は前年同期比4.2%増の46億7百万円となり、営業利益は前年同期比34.3%増の4億6千8百万円、経常利益は前年同期比33.7%増の4億7千3百万円、当期純利益は前年同期比786.9%増の2億9千7百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
エネルギー関連事業につきましては、売上高は前年同期比9.2%減の15億4千万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比25.7%減の2億1千3百万円となりました。
産業システム関連事業につきましては、売上高は前年同期比14.2%増の28億8千4百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比27.9%増の5億7千6百万円となりました。
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ1億1千9百万円増加し、65億8千1百万円となりました。
負債は、前事業年度末に比べ4百万円減少し、29億8千9百万円となりました。
純資産は、前事業年度末に比べ1億2千4百万円増加し、35億9千1百万円となりました。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前事業年度末に比べ2億7千3百万円増加し、11億3百万円となりました。
なお、各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、6億3千9百万円(前年同期は3億5千3百万円の増加)となりました。これは主に、たな卸資産の増加(△172百万円)があった一方、税引前当期純利益(434百万円)の計上及び売上債権の減少(280百万円)並びに減価償却費(180百万円)の計上によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、1億4千9百万円(前年同期は9千5百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出(△147百万円)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、2億1千5百万円(前年同期は3億2千5百万円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払額(△163百万円)によるものであります。
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 その他のうち飲食店は記載しておりません。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当事業年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 その他のうち飲食店は、一般消費者へ直接販売する飲食事業を行っておりますので、受注高には記載しておりません。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 主な相手先別の販売実績および当該販売実績に対する割合
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針および見積り
当社の財務諸表は我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の採用や、資産・負債および収益・費用の計上および開示に関する経営者の見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.財務諸表等 重要な会計方針」に記載しております。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度は、当社のコア技術を生かし、シース型の熱電対・ヒーター・信号ケーブル等の製品を、火力発電、半導体製造装置、FPD製造装置及び各種プラント等広範囲にわたり拡販すること、並びに電磁ポンプを軸とする各種溶融金属機器の充実を図ることに注力してまいりました。
この結果、売上高は前年同期比4.2%増の46億7百万円となり、利益面におきましても、受注内容の変化に対応した生産体制の最適化を図った結果、営業利益は前年同期比34.3%増の4億6千8百万円、経常利益は前年同期比33.7%増の4億7千3百万円となりました。当期純利益につきましては、過年度に納入いたしました原子力のシビアアクシデント対策用特殊ヒーターの不適合により、損害賠償金、製品不適合対策費が発生しましたが、損害賠償金の全額及び製品不適合対策費の一部について受取保険金を計上したため損益に与える影響は3千9百万円にとどまり前年同期比786.9%増の2億9千7百万円となりました。なお、本件につきましては他の製品への波及はなく、全ての対応も9月までに完了しております。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
エネルギー関連事業につきましては、原子力関連製品及び火力発電向け製品とも低調に推移したことにより、売上高は前年同期比9.2%減の15億4千万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比25.7%減の2億1千3百万円となりました。
産業システム関連事業につきましては、本年4月以降、半導体製造装置関連製品及びFPD製造装置関連製品の一部において在庫調整等の動きがみられたものの、全体的には順調に推移したことにより、売上高は前年同期比14.2%増の28億8千4百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比27.9%増の5億7千6百万円となりました。
当事業年度末における総資産は65億8千1百万円となり、前事業年度末に比べ1億1千9百万円増加しました。負債は29億8千9百万円となり前事業年度末に比べ4百万円減少しました。純資産は35億9千1百万円となり前事業年度末に比べ1億2千4百万円増加しました。
当事業年度末における資産、負債及び資本の状態に関する分析は以下のとおりであります。
(資産)
総資産は、前事業年度末に比べ1億1千9百万円増加し、65億8千1百万円となりました。これは主に売掛金が減少したものの、現金及び預金、原材料及び貯蔵品が増加したことによるものであります。
(負債)
負債は、前事業年度末に比べ4百万円減少し、29億8千9百万円となりました。これは主に、電子記録債務等の仕入債務が増加したものの、長期借入金、退職給付引当金が減少したことによるものであります。
(純資産)
純資産は、前事業年度末に比べ1億2千4百万円増加し、35億9千1百万円となりました。これは主に、配当金の支払いがあったものの、当期純利益を計上したことによるものであります。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの変動要因については、(1)経営成績等の概要 ②キャッシュ・フローの状況に記載しております。
当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては次のとおりであります。
当社は事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金需要のうち主なものは、材料仕入のほか、製造原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資目的の資金需要は、設備投資等によるものであります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、金融機関からの借入金等で対応していくこととしております。
当事業年度において、経営上の重要な契約等はありません。
当社の研究開発の目標は、高度な技術開発力を必要とする製品に主眼をおいております。また、新製品、新技術及び既存製品の改良のための各種検討について、技術本部が担当しております。
なお、当事業年度は、アルミ用電磁ポンプ関連を中心に、研究開発費としてとして9千4百万円投入いたしました。