(1) 業績
当連結会計年度における我が国経済情勢は、国内においては政府の経済政策や日銀による金融緩和などを背景に企業収益が向上し、雇用環境も改善されるなど景気は緩やかな回復基調で推移しました。
一方、海外におきましては、米国景気が回復基調を維持したものの、米国における金融政策の方針転換や中国をはじめとする新興国経済の景気下振れリスクなど国際的な不安要素もあり、先行き不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く環境は、中国における景気減速懸念はあるものの、国内外における設備投資需要の回復や円安基調による輸出環境の改善など、総じて底堅い状況で推移しました。
このような状況の下、当社グループは、「『新しい』を生み出す」を中期経営方針に掲げ、「既存コア事業の拡大・強化」、「新規事業の創出」、「人材の育成」を重要課題として業績の向上に努めてまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は、277億93百万円と前年度に比べ8.2%の増収となりました。利益面につきましては、ドル高による原価率の上昇があったものの、売上高増加による売上総利益の獲得に加え販売費及び一般管理費の伸びの抑制などにより営業利益は31億61百万円(前年度比23.6%増)となりました。一方、為替差損の発生などにより経常利益は32億22百万円(前年度比5.9%増)、当期純利益は20億51百万円(前年度比8.1%増)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
<センシング事業>
当社グループの主力事業であるセンシング事業は、売上高193億79百万円(前年度比7.6%増)、営業利益23億61百万円(前年度比36.2%増)となりました。
防犯関連につきましては、売上高142億8百万円(前年度比9.2%増)となりました。国内におきましては、屋外用センサ付LED照明の採用が進み前年実績を上回りました。海外におきましてもテロに対する警戒の強化や移民の増加による不安心理の拡大を背景に、北米の外周警戒システム及び南欧向け屋外警戒用センサの販売が順調に推移し、前年実績を上回る結果となりました。
自動ドア関連につきましては、国内では建築資材価格の高騰や人手不足による工期の遅延などにより前年実績を下回ったものの、海外におきましては北米及び欧州の大手自動ドアメーカーから自動ドア用センサの安全性と信頼性を高く評価され、OEM販売が順調に推移した結果、売上高43億86百万円(前年度比3.3%増)となりました。
<FA事業>
FA事業は、国内におきましては、自動車、電機、電子部品業界において設備投資が活発に行われたことにより、変位センサ、LED照明等のアプリケーション機器の販売が順調に推移しました。海外におきましては、欧州向けの販売は減少したものの、中国においてスマートフォン業界向けにアプリケーション機器の販売が順調に推移したことから前年実績を上回りました。この結果、売上高56億48百万円(前年度比9.0%増)、営業利益は3億6百万円(前年度比40.8%増)となりました。
<生産受託事業>
中国における生産受託事業につきましては、受託製品数量が増加したことにより増収となり、売上高13億25百万円(前年度比43.7%増)となりました。営業利益は原価率の変動などにより2億61百万円(前年度比12.6%減)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比較して1億30百万円増加し、99億1百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は23億55百万円(前年度は18億93百万円)となりました。これは、法人税等の支払(12億82百万円)、売上債権の増加(4億8百万円)による資金の減少があったものの、税金等調整前当期純利益(31億98百万円)や減価償却費(6億9百万円)により資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は15億47百万円(前年度は28百万円の収入)となりました。これは、有価証券並びに投資有価証券の取得・売却(差し引き支出8億99百万円)、新製品開発や製造金型等の有形固定資産の取得に伴う支出(4億74百万円)、ソフトウエアや営業権等の無形固定資産取得に伴う支出等(2億2百万円)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は4億38百万円(前年度は5億11百万円)となりました。これは、短期借入金の増加(1億83百万円)があったものの、配当金(5億79百万円)の支払いによるものであります。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年1月1日 至 平成27年12月31日) |
対前年度比増減率(%) |
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センシング事業 |
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防犯関連(百万円) |
12,062 |
8.4 |
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自動ドア関連(百万円) |
4,154 |
△9.1 |
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その他(百万円) |
684 |
9.8 |
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|
計(百万円) |
16,900 |
3.6 |
|
FA事業(百万円) |
4,713 |
0.4 |
|
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生産受託事業(百万円) |
1,437 |
38.2 |
|
|
その他(百万円) |
1,544 |
8.4 |
|
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合計(百万円) |
24,594 |
4.8 |
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(注)上記金額は販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
(2)商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年1月1日 至 平成27年12月31日) |
対前年度比増減率(%) |
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センシング事業 |
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|
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防犯関連(百万円) |
452 |
△1.9 |
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自動ドア関連(百万円) |
142 |
△41.5 |
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その他(百万円) |
147 |
19.2 |
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|
計(百万円) |
741 |
△10.4 |
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FA事業(百万円) |
- |
- |
|
|
生産受託事業(百万円) |
- |
- |
|
|
その他(百万円) |
0 |
357.6 |
|
|
合計(百万円) |
742 |
△10.3 |
|
(注)上記金額は販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
(3)受注状況
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年1月1日 至 平成27年12月31日) |
対前年度比増減率(%) |
|
|
センシング事業 |
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|
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防犯関連(百万円) |
- |
- |
|
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自動ドア関連(百万円) |
- |
- |
|
|
その他(百万円) |
- |
- |
|
|
計(百万円) |
- |
- |
|
FA事業(百万円) |
- |
- |
|
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生産受託事業(百万円) |
1,475 |
49.5 |
|
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その他(百万円) |
285 |
28.3 |
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|
合計(百万円) |
1,760 |
45.6 |
|
(注)1.上記金額は販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
2.当社グループ(当社及び連結子会社)では、生産受託事業及びその他を除き見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
(4)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年1月1日 至 平成27年12月31日) |
対前年度比増減率(%) |
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センシング事業 |
|
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防犯関連(百万円) |
14,208 |
9.2 |
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自動ドア関連(百万円) |
4,386 |
3.3 |
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その他(百万円) |
784 |
4.0 |
|
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計(百万円) |
19,379 |
7.6 |
|
FA事業(百万円) |
5,648 |
9.0 |
|
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生産受託事業(百万円) |
1,325 |
43.7 |
|
|
その他(百万円) |
1,439 |
△7.8 |
|
|
合計(百万円) |
27,793 |
8.2 |
|
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
3.上記金額には消費税等は含まれておりません。
「安全で安心な社会」、「快適で効率のよい社会」に向かおうとするニーズは、昨今の社会情勢の中でより強いものとなっております。当社グループはこれらの社会ニーズに対して独自の発想と確かな技術力で応えていくべく、中期経営方針として「『新しい』を生み出す」をスローガンに掲げ、グループ全体で大胆に未来を描き、スピード感を持って事業を推進いたします。「成長戦略」、「事業構造変革」、「生産性改善」、「体質強化」のこれら4つのテーマを強力に推し進め、2019年 連結売上高500億円を現実のものとするために邁進いたします。
① 「成長戦略」
当社の最大の強みである屋外センシング事業を軸として既存事業を確実に拡大させ、並行して新規・成長テーマである「Visual Verification(画像確認)」、「IoT(Internet of Things)ビジネス」へのリソース配分を的確に行うことで、新機軸の確立を加速させます。各事業においてカメラとセンサの融合システムを推進し、インターネットなどの通信・情報伝達手段を活用したトータルソリューションで事業の拡大・強化を図ります。
② 「事業構造変革」
提携・協業・M&Aを積極的に推進することで、事業・技術・商流を更に強化します。特に新しい事業領域の拡大として、システムソリューション・サービス分野への参入を狙います。
③ 「生産性改善」
不要なタスクを大胆に削減することで生産性を更に改善し、グループ全体の収益性を継続的に向上させることに取り組みます。
④ 「体質強化」
グループ情報資源やノウハウを共有することでグループ間の連携を強化し、グループシナジーの最大化を狙います。また、経営戦略に連動した人材開発・意識改革への取り組みを重点方針とし、海外派遣研修制度等を用いたグローバル人材の育成に努めてまいります。
さらにグループ間のコミュニケーションを強化することによってグループの一体感を高め、全グループ・全社員のチャレンジスピリットを結集することで、事業構造のドラスティックな変革と、持続的成長を目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経済動向に関するリスクについて
当社グループは、日本、欧米、アジアなどの地域にグローバルに事業を展開しておりますが、特定の地域や市場での偏りを排し、国内外の景気動向による影響を最小限にとどめるように努めております。しかし、国内外の景気減速に伴い、設備投資や建設需要が減少すること等により、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(2) 為替相場の変動リスクについて
当社グループはグローバルに事業を展開しており、特に海外販売比率が高いため、為替の変動は事業活動に影響を及ぼします。外貨建取引から発生する収益・費用及び資産・負債の円換算額は為替変動により影響を受け、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。当社グループは為替変動による損益への影響を限定する目的で、外貨建資産・負債額の一定比率に対して為替ヘッジ策を講じております。
(3) 原材料調達(数量・価格)の変動リスクについて
当社グループの原材料の調達については、国内外において複数の取引先との間で価格の維持及び安定的な仕入確保に努めており、継続的かつ積極的なコストダウン活動を推進する一方で、在庫確保が容易な汎用品の使用比率向上を進めたり、仕入先の分散化・複数化により万一の場合に備えております。しかし、エネルギーや商品相場の急激な変動など世界的な需給バランスの変動により、原材料の調達困難や仕入価格の著しい上昇が起こり、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(4) 資産価格の変動に関するリスクについて
当社グループの保有する資産(投資有価証券等)の会計上の評価については、所定の要領に基づき、適切なリスク管理を行っております。しかし、経済状況、市況の変動等の要因で資産価格に変動があった場合、当該資産の売却等に伴う損失の実現や、減損損失の認識などにより、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(5) 最終製品の販売動向に関するリスクについて
当社グループの属する業界では多くの競合する企業があり、常に価格競争にさらされております。このような環境下におきまして、当社グループでは他社に先行したより付加価値の高いオリジナル製品の開発・市場投入により、販売価格の維持に努めております。しかし、競合他社の対応いかんにより、開発競争や市場シェア競争で劣位に陥り、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(6) 品質に関するリスクについて
当社グループは、「品質第一」の信念のもと、高品質の製品と信頼性の高いサービスを供給することにより、顧客に満足と安全を提供し続けることを目標としております。また、ISO9001の認証を取得し継続的な品質維持にも努めております。一方で、製造物賠償責任(PL)保険にも加入し、万一の賠償金支払等に備えております。しかし、全ての製品・サービスの品質を保証するには限界があり、製造物責任による高額な賠償金支払や大規模なリコール、品質不良が原因の高額な間接的損害額が発生し、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(7) 環境規制に関するリスクについて
当社グループは、「企業活動と地球環境との調和をめざし、あらゆる分野において積極的かつ継続的に環境保全に取り組むとともに、環境にやさしい製品・サービスを通じて企業としての社会的責任を果たす」ことを目指しております。また、ISO14001の認証を取得し継続的な環境保全にも努めております。世界的に環境に関しての意識が高まるなか、各種指令や規則等への対応、更には温暖化ガス(二酸化炭素ガス等)の削減など地球環境保全に関する要請が強まっており、当社グループではこれら社会的要請に対応した製品作りに取り組んでおりますが、厳しい技術的課題を解決するためタイムリーに製品を投入できない場合や、規制対応のために多額の投資を余儀なくされる場合には、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(8) 技術革新に関するリスクについて
当社グループが取り扱っている各種センサは、技術革新のスピードが加速しつつあり、製品のライフサイクルが短期化し新製品の開発競争が繰り広げられるなかで、顧客のニーズも常に変化しております。当社グループでは、技術優位性の確保のため、市場マーケティングに注力して顧客ニーズの把握に努める一方で、積極的に開発投資を行うため人・モノ・金・情報の投入に注力しております。しかし、市場変化や技術革新への対応が遅れ、競合他社が技術開発において先行した場合には、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(9) 知的財産権に関するリスクについて
当社グループは新たな技術や独自のノウハウを蓄積し、知的財産権として権利取得するなど法的保護に努めながら研究開発活動を展開しております。しかし、特定地域での法的保護が得られない可能性や、当社グループの知的財産権が不正使用されたり模倣される可能性もあり、知的財産権を完全に保護することには限界があります。一方で、当社グループが第三者の知的財産権を侵害していると司法判断され、当社グループの生産・販売の制約や高額の損害賠償金の支払発生により、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(10) 情報管理に関するリスクについて
当社グループでは、事業経営に関わる多岐に渡る重要機密情報を有しております。その管理を徹底するため、情報セキュリティ管理規定において情報セキュリティ環境を実現するための基本方針、対策標準、実施手順に関する要件を規定し、従業員に対する教育を徹底しております。しかし、外部からのハッキングなど不測の事態による情報漏洩により、当社グループの信用失墜による売上高の減少または損害賠償による費用の発生等が起こることも考えられ、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(11) 顧客の信用リスクについて
当社グループは国内外の顧客に製品を販売しておりますが、特定の顧客に大きく依存することはなく、多数の顧客に分散しております。また、当社グループでは、顧客との取引条件に関して与信限度額の設定や超過状況の管理を行い、継続的な信用リスク評価に努めております。しかし、取引先が債務支払不能となり、当社グループの売上債権が不良債権化することも想定され、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(12) 人材確保・育成に関するリスクについて
当社グループの中長期的な成長は従業員個々人の力量に大きく依存するため、優れた人材の確保と育成は重要な経営課題であります。当社グループでは継続的に優秀な人員採用に努める一方で、教育、育成制度の整備にも力をいれており、経営資源である「人財」のスキル及びノウハウの向上を図っております。しかし、想定した通りの人材を確保、育成できなかったり、人材確保のために人件費が急上昇した場合、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(13) 自然災害等の発生リスクについて
当社グループは世界的にも地震発生率の高い日本国内に主要な拠点を有しております。当社グループでは、本社建物の耐震対策や災害時対応手順の整備とともに、情報システムのバックアップ体制についても整備を進め、万一の事態に備えております。また、地震・台風・洪水等の自然災害が発生した場合に製造の操業停止の影響を最小限にするため、生産拠点を国内外に分散させております。しかし、想定を上回る規模の災害や、感染症の流行等が発生した場合、本社機能の停止や製造の操業停止等により、当社グループの経営成績や財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(14) 国際的な事業活動に伴うリスクについて
当社グループは、海外市場での積極的な事業拡大を戦略のひとつとしております。しかし、海外におきましては、政情不安(内乱、紛争、テロ行為等)、投資規制や輸出入規制等といった政治的または法的なリスクに直面する可能性があります。それらにより、現地において、事業や投資に制限が加えられたり、製品の競争力低下を招いた場合、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
(15) M&Aや業務提携に関するリスクについて
当社グループは、新たな事業機会の創出により持続的成長を実現するため、M&Aや業務提携等を行うことがあります。これらの実施にあたっては、事前に事業戦略や相乗効果を十分吟味のうえ実施を決定し、実施後は、最大の効果が得られるよう経営努力をしております。しかし、市場環境の変化等により、当初期待した成果をあげられない場合、当社グループの経営成績や財務状態に悪影響を与える可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループは、センシングテクノロジーをベースに人々の暮らしや産業に「安全・安心・快適」の実現を果たすため、世の中の様々な課題やニーズに対してその解決方法を提案し、顧客満足度の向上を目指して研究開発を進めております。同時に、基礎研究を通してマイクロウェーブ、レーザー、加速度といったセンシングに関わる要素技術や通信技術を確立させ、それらモジュールの内製化を進めることにより、製品の差別化や付加価値を高めるなど、新たな事業機会を創出しております。また、複数の部門が共同で新製品開発を進める「コンカレント開発体制」の整備を進め、従前から展開してきました開発情報の共有システムを活用して、調達・設計・生産技術・品質管理、そして国内外の営業など各部門が協力することで、開発スピードが向上し、大幅なコストダウンを実現いたしました。
当社グループにおける研究開発活動は、当社、国内関係会社であるオプテックス・エフエー株式会社、技研トラステム株式会社、株式会社ジーニック、ジックオプテックス株式会社及びセンサビジョン株式会社、海外関係会社であるFIBER SENSYS,INC.、OPTEX(DONGGUAN)CO., LTD.及びRAYTEC LIMITEDにおいて行っております。
当連結会計年度の研究開発費の総額は18億78百万円であり、対売上高比率は6.8%となっております。
<センシング事業>
(1) 防犯関連
国内におきましては、災害や事故の発生時に予測されうるリスク回避に向け、人々の安全と安心の確保が喫緊の課題となっております。また、海外におきましては、テロに対する警戒の強化や移民の増加による不安心理の拡大を背景に、住宅・事業所・店舗・商業施設はもとより、世界的な需要として、港湾・空港・発電所など、社会インフラに関わる重要拠点や公共施設への防犯対策が求められており、当社では、様々な防犯ニーズに応えたセキュリティシステムの研究、開発に取り組んでおります。
当連結会計年度の主な成果は、次のとおりです。
① 照明(LC-1000シリーズ寒冷地仕様)
必要な時、必要な明るさに光を制御するセンサ調光型ソーラーLED照明を給電困難な避難路、津波非難タワー等防災施設向けに発売いたしました。
防災発生の対策として国は年間約3兆7900億円の予算をかけて各種整備を実施しており、これを受け都道府県各地では、地震や津波で電源が確保できなくなった際に停電時でも照明を確保出来るソーラー照明の設置を進めています。今回チタン酸リチウムイオン充電池を採用する事で東北地方など日照時間の短い寒冷地でも安定した点灯を可能にしました。
② ハンズフリー認証(ACCURANCE-TAG)
マンション等の集合住宅やオフィスビルのセキュリティ性向上を目的としたアクセスコントロールシステムを発売しました。
集合住宅やオフィス等におけるアクセスコントロールシステムでは、鍵やテンキー入力、ICカード等が主に使用されていますが、当社が開発したハンズフリー認証システムは、専用のタグを所持している人がドアに近づくだけで自動ドアの解錠ができ、荷物やベビーカーなどで両手がふさがっている時でも、スムースな出入りが可能となります。タグを認証するアンテナからの電波範囲を高精度に制御することにより、ドアを利用する意図のない人による不要なドアの開閉を抑えるとともに、無駄開きによる不審者の侵入を軽減し、利便性とセキュリティ性の両面を実現します。
(2) 自動ドア関連
自動ドア分野におきましては、公共施設、オフィス、店舗や工場などで人が安全・安心・快適に出入りできる自動開閉扉用センサを開発、販売しております。創業以来培ってきました独自のセンシング技術で常に業界最高水準の安全性を維持しつつあらゆる設置環境下における安定動作を実現すべく研究開発を行っております。
これにより、現在では国内の自動ドアセンサ分野におきましては、約6割のシェアを確保し、海外におきましては安全要求が各地域の法令として明確に定義されるなか、これらへの適切なアプローチを当社の得意な光技術で行うことで、シェアは堅調に増加しております。
当連結会計年度の主な成果は、次のとおりです。
① 米州「BLUE ZONE」シリーズ拡充
これまで国内市場で投入しておりました、スライド式自動ドアにおける「ドア作動部の安全補助エリア」を2013年北米市場に当社が初めて「BLUE ZONE」と称し投入して以降、このほどスライドドア用センサライナップに標準搭載を完了しました。このシリーズは当初高機能センサへの搭載としておりましたが、昨年発売したOA-215シリーズの投入とともに米国展開を実施し、ドアのサイズ、設置環境によるセンサ選択肢の自由度とともに、安全性の提供を可能とし、拡大しております。
② 欧州歩行者用自動ドア規格(EN16005)対応センサ
世界的にも安全に対する牽引市場である欧州市場におきまして、2013年4月に欧州統一規格である歩行者用自動ドア規格EN16005が施行されました。当社が国内及び海外市場で長年培ってきたセンシング技術の一つである赤外光を用いた検出技術は、『安全性能』が競合他社と比較して高い優位性をもち、当該規格施行のタイミングに合わせた製品ラインアップと以降の強化策を推進してまいりました結果、欧州市場における顧客の好評を博し当社製品の採用が拡大しました。今後は、欧州主要市場において継続した製品投入と技術サポート体制を更に充実させることにより、顧客満足度を高めシェア向上を図ってまいります。また、全世界的に欧州の安全規格を意識した要求が高まってきており、この機会を確実に捉え「赤外光による検出技術」を軸にグローバル市場において、「安全」をキーワードとした継続的なセンサの投入を行い、シェア向上を図ってまいります。
(3) その他
その他のセンシング分野におきましては、触らず、素早く、安全に物体の表面温度を計測する非接触温度計や、液体の色や濁りを素早く正確に測定する水質計測用センサなど、安全・品質・衛生管理の特殊な計測ニーズに対応した製品の開発を行っております。
またドライバーの継続的な安全運転をサポートする自動車向け製品の開発も行っております。
当連結会計年度の主な成果は、次のとおりです。
・水質計測
下水処理場や河川などあらゆる現場の水質をセンサで簡易に測定し、データ収集までを自動化する簡易水質測定システム「WATER it(中国語名:水益特)」を開発いたしました。インターネットとセンシング技術を融合したIoS(※)システムとして、環境問題が注目を集める中国からサービスを開始いたします。
専用試薬に反応させた現場の水を計測器にセットするだけで、含まれている物質の含有量がデジタルで測定されます。またそのデータはブルートゥースでクラウドサーバーに自動的にアップロードできます。これによりだれでも簡単に水質の測定を行うことが可能となるとともに、遠隔地にいる管理者も、各測定エリアの水質の状態をすぐに閲覧・管理することができます。
※IoS(Internet of Sensing solution)はオプテックス独自のコンセプトで、当社のセンシング技術で膨大なデータから有用な情報のみを抽出し、インターネットにつなげソリューションの提供をする考え方です。
<FA事業>
当社グループは、さまざまな製造業の向上における製造ラインの自動化・省力化に不可欠なFAセンサ(産業用センサ)の製品開発、研究に取り組んでおり、可視光や赤外光を用いた光電センサのみならなず、距離を計測する変位センサ、カメラを用いた画像センサ、LED照明機器などセンサおよびその周辺機器を幅広く開発しております。
当連結会計年度の主な成果は、次のとおりです。
① センシング同軸照明 OPXシリーズ
プリズムシートの搭載によりライトコントロールフィルム装着時相当の狭指向角照射が可能な面光源を採用した、画像処理用同軸照明を開発いたしました。光を前面に集光することで従来比2.5倍の高輝度かつ指向性の高い照射が可能となります。また、発光面均一度が高い面実装型LEDの採用とLED配列の最適化により高均一な照射を実現しております。特に均一性が必要となる微細なキズ、打痕検出などの用途に最適です。さらに、独自のセンシング機能FALUXsensingを搭載することで明るさを自動管理でき、最大輝度を5万時間にわたり一定に保つことができます。
② 長距離レーザーBGSセンサ TOF-Lシリーズ
TOF方式のセンサとして世界最小サイズでありながら長距離検出を実現したレーザセンサを開発いたしました。
当製品は、レーザー光が対象物に当たって戻ってくるまでの時間を距離に換算するタイムオブフライト(TOF)方式を採用し、白紙で4.5mまでの長距離検出が可能です。TOF方式を採用したセンサは、受光量の差で判別するセンサに比べ対象物の表面状態の影響に強く、長距離でも検出精度が落ちにくいのが特長です。
投光光源には、作業者の目に対して安全なレベルであるクラス1のレーザーを採用しております。
③ 変位センサアンプユニット CDAシリーズ
変位センサCD22シリーズをリモートコントロールが可能な外部アンプユニットを開発いたしました。2台の変位センサを使用し、厚み測定や段差測定の高速演算がアンプユニット1台で可能となります。ディスプレイには有機ELパネルを採用し、鮮明な日本語・英語表示を実現いたしました。
またCDAシリーズを当社の通信ユニットUC1シリーズと接続することで、FA業界を中心に幅広く普及するオープンフィールドネットワークCC-Link上で変位センサを管理することを可能にしております。
<その他>
当社グループは、独自のセンシング技術に新たな要素技術を融合させた、客数カウントシステムの開発・販売及び画像処理技術を手掛けております。
当連結会計年度の主な成果としましては、通信機能を強化させ、遠隔地のデータやグループ全体のデータまで、いつでも統合的に閲覧・分析が可能となる「客数情報システム_パッサーネットV」を開発しました。多店舗での導入においては、店舗毎に集計装置や集計PCが不要で、本部サーバーまたはクラウドサーバーによる一括集計により導入コストの削減がはかれます。
客数情報は、店舗運営や経営に必要な基礎データで、このデータに基づき、来客者の分析やイベント等の効果測定、適材適所のオペレーションなどマーケティングデータとして活用されています。
また、画像鮮明化技術を組み込んだ監視市場向けリアルタイム画像鮮明化ユニット「FogFINE(フォグファイン)」を開発いたしました。大型施設・設備の周辺監視、道路監視、災害現場確認などの屋外監視市場では、順光、逆光、暗闇、霧、モヤの発生など、変化する気象状況や環境の中で、見たい対象物の鮮明度合い(判別のしやすさ)の向上が求められます。
当社グループが発売した本製品は、独自の鮮明化アルゴリズムの搭載により、特に霧・モヤ・煙及び水蒸気等の要因で不鮮明になった対象物を鮮明に映し出すことが可能となり、カメラや照明では補うことが困難だった映像の改善に効果を発揮します。
(1) 重要な会計方針及び会計数値の見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成に際しては、連結会計年度末における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示並びに報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りや仮定を使用する必要があるため、過去の実績や法制度の変更など様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っております。
当社グループの重要な会計方針については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりですが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
売上高は277億93百万円となり、前連結会計年度に比べ21億15百万円増加しました。これは主に、北米地域におけるセンシング事業の防犯関連をはじめ、アジア地域における生産受託事業やFA事業の販売が伸長したことによるものであります。
営業利益は31億61百万円となり、前連結会計年度に比べ6億3百万円増加しました。これは主に、原価改善を上回る為替影響により売上原価率が0.4ポイント上昇したものの、増収により売上総利益が伸長し、販売費及び一般管理費の伸びを抑制したことによるものであります。
経常利益は32億22百万円となり、前連結会計年度に比べ1億79百万円増加しました。これは主に、為替差損益が3億59百万円悪化したものの、前述の営業利益を獲得したことによるものであります。
当期純利益は20億51百万円となり、前連結会計年度に比べ1億53百万円増加しました。なお、少数株主利益(控除)は、オプテックス・エフエー株式会社等の少数株主に帰属する利益からなるものです。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2事業の状況 4事業等のリスク」に記載のとおりです。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は99億1百万円となり、前連結会計年度末と比べ1億30百万円増加しました。
なお、詳細につきましては「第2事業の状況 1業績等の概要 (2) キャッシュ・フロー」に記載のとおりです。
② 財政状態
1) 資産の状況
当連結会計年度末における資産合計は308億61百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億64百万円増加しました。
流動資産は216億35百万円となり、2億53百万円増加しました。これは主に、商品及び製品が3億28百万円減少したものの、受取手形及び売掛金が2億63百万円、その他資産が2億17百万円増加したことによるものであります。
固定資産は92億25百万円となり、4億10百万円増加しました。これは主に、減価償却によって無形固定資産が3億14百万円減少したものの、投資有価証券が7億85百万円増加したことによるものであります。
2) 負債の状況
当連結会計年度末における負債合計は52億57百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億26百万円減少しました。これは主に、未払法人税等が3億50百万円、支払手形及び買掛金が98百万円減少したことによるものであります。
3) 純資産の状況
当連結会計年度末における純資産合計は256億3百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億90百万円増加しました。これは主に、為替換算調整勘定等のその他の包括利益累計額が4億13百万円減少したものの、利益剰余金が15億64百万円増加したことによるものであります。