当社の業績は、海外子会社への売上比率が高いことから、財政状態及び経営成績は、海外子会社の業績の影響を大きく受ける事になります。
当社は、前事業年度においては、営業損失1億64百万円及び当期純損失1億42百万円を計上しており、当事業年度においても、依然として営業損失4億12百万円及び当期純損失4億57百万円を計上している状況であること等から、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しており、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められるものと認識しております。
当社は、収益力向上及び財務体質強化を図り、安定した経営基盤を築くために引き続き、以下の対応策に取り組んでまいります。
(1)収益構造の改善
① 国内外の販売会社を含めた営業体制及び営業活動の強化を図り、グローバル市場での売上規模の拡大及び新興・新規市場での事業の機会の増長を行ってまいります。
② 販売子会社及び関連会社において、市場での競合性及び運営コストの削減を図るために過去の実績に応じた販売拠点の統合や再編を行い、また、顧客管理の簡易性と満足度向上のためe-コマースの導入を行ってまいります。
③ 当社内の既存技術に捉われることなく、他の技術を使用した製品と市場への接触を進めてまいります。
④ 仕入原価の低減や物流コストの低減など、変動費の削減を強化してまいります。
⑤ 管理業務の効率化を図り、固定費削減を含むコスト管理を引き続き強化してまいります。
⑥ 徹底した在庫管理を目指し、在庫の削減を含めた管理及び購入調整を強化し、キャッシュ・フローの改善を図ってまいります。
(2)生産構造改革
① 製品等の部材調達につきましては、国内及び海外での部材調達の最適化を目指しコスト削減を図ってまいります。
② 製品の生産工場の統廃合などの検討を積極的に進め、生産設備を集約し人員集約などにより固定費を削減し てまいります。
(3)技術開発部門等の業務改革
当社の開発部門においては、機械系、光学系、電気系、ソフトウェア系など専門設計者との多様な設計情報を共有化し、厳しい競争において、いかに早く、品質の良い売れ筋の製品を出すかという課題の中、新製品の開発力の向上とタイムリーな市場投入をさらに強化するとともに、開発計画の厳守及び技術開発コスト削減の徹底を実施してまいりました。また、モノ作りに関する人材・技術双方の育成と創造にも努めてまいりました。
更に前期に「業務改革プロジェクト」を立ち上げ、新製品の企画・開発・量産のコスト管理、サービス部品供給までの各部門の業務を見直すなど、これまでの情報の共有化も含めて部門間での横断的な取り組みを進めてまいります。これにより更なる原価管理、開発期限の厳守などに注力してまいります。
なお、個々の製品に関する研究開発投資につきましては、メーカーの生命線であるとの認識のもと、その投資内容をより一層厳選し、重点的な投資を実行してまいります。
(4)組織体制の見直し及び人員削減等による合理化
① 経営の効率化を図るうえで、事業規模に応じた人員体制の機動的な対応の一つとして「希望退職の募集」により人員の適正化を図り、人件費やコストの抑制にも努め、必要に応じて組織体制及び人員配置の更なる見直しを実施してまいります。
また、人材の能力を高めるための人事施策として、従業員のビジネススキルや仕事に対する動機付けの向上などを教育や訓練を通して実現し、仕事の質を向上させるよう人材開発に取り組んでまいります。
② 役員報酬の減額を実施しております。また、従業員の賞与についても減額を引き続き実施してまいります。
(5)新規事業等の取組み
当社はこれまで「新規事業等の開拓」として、新たな収益源の確保を目的に、本業の拡大を図りながら多岐に渡り新規アイテムを模索し、幾つかのアイテムにおきましては、具体的な検討も行うなど、新規事業を経営の安定化につながる重要な要素のひとつとして取組んでまいりました。この結果、これまで長年培ってきた電子写真技術を駆使した「産業用プリント分野」への改革と付加価値の高い製品として研究を進めてまいりました。
産業用プリントの新たな製品として昇華転写プリンタやセラミック用途向けデカールプリンタは、現在、量産品として販売を開始しております。
更に中期的には当社保有技術を応用拡張し、その有効利用に資源を集中させ、新たなビジネスに挑む方向で具体的な組織づくりを行ってまいります。また、長期的には他分野での事業展開を行なう上で、技術パートナーとの協調も視野に入れる等、より広い分野での更なる検討を進め、ビジネスモデルの変革を目指してまいります。
(6)固定資産の有効活用
生産拠点での生産効率の向上やコスト削減を図るため、固定資産の有効活用に注力してまいります。設備投資につきましては、投資後も減価償却、保全、改良などが必要となり、初期投資だけでない維持・運用のための財務的な負担も考慮し、自社の設備保全に要するコストを削減し、かつ設備の余寿命を延ばし、結果として設備の稼動を向上させる方法を検討してまいります。
(7) 資金繰りについて
当社は、現状におきまして厳しい事業環境を乗り越えるための資金繰りに支障はないと判断しておりますが、事業目標に応じた効率的なコスト削減に取り組み、事業及び運転資金の安定的な確保と維持に向けてまいります。
事業上必要な資金が生じた場合には、すでにその他の関係会社の株式会社三桂製作所及び富士電化工業株式会社から資金を調達しておりますが、グループ内で保有する資金の有効活用を進めてまいります。
また、取引金融機関に対しましては、固定資産の有効活用に関する相談等で、引き続きご協力を賜りますよう協議を進めてまいります。
以上の施策を実施するとともに、今後も引き続き有効と考えられる施策につきましては、積極的に実施してまいります。
現在、これらの対応策を進めておりますが、これらの改善策を実施してもなお、当社における今後の売上高及び利益の回復は、受注動向や為替の影響等、経済環境に左右され確信できるものではなく、また、新型コロナウイルスの感染拡大による業績への影響は、長期に渡っているため先行きの不透明感が増しており、今後の事業の進捗状況によっては、売上高の回復が資金計画にも重要な影響を与える等から、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
なお、当社の財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響は財務諸表に反映しておりません。
1 有価証券の評価基準及び評価方法
(1) 子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法
(2) その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
期末日の市場価格等に基づく時価法
(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
2 デリバティブの評価基準及び評価方法
時価法
3 棚卸資産の評価基準及び評価方法
(1) 製品・仕掛品
先入先出法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法により算定)
(2) 原材料
総平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法により算定)
(3) 貯蔵品
最終仕入法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法により算定)
4 固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
定率法を採用しております。ただし、平成10年4月1日以降に取得した建物(建物附属設備は除く)並びに平成28年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物については、定額法を採用しております。
なお、主な耐用年数は次のとおりであります。
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
自社利用のソフトウエアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法で償却しております。
(3) 賃貸用不動産
平成10年3月31日以前に取得したもの
定率法によっております。なお、主な耐用年数は50年であります。
(4)リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。
5 引当金の計上基準
(1) 賞与引当金
従業員の賞与の支給に充てるため、支給見込額のうち当事業年度に負担すべき額を計上しております。
(2) 退職給付引当金及び前払年金費用
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しております。なお、当該金額を超過する掛金拠出額は、前払年金費用として計上しております。
①退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
②数理計算上の差異の費用処理方法
数理計算上の差異は、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(8年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌事業年度から費用処理しております。
(3) 役員退職慰労引当金
役員の退職慰労金の支給に備えるため、内規に基づく期末要支給額を計上しております。
(4) 関係会社事業損失引当金
関係会社の事業に係る損失に備えるため、当該会社の財政状態を勘案し、その損失負担見込額を計上しております。
6 収益及び費用の計上基準
商品又は製品の販売に係る収益は、主に卸売又は製造等による販売であり、顧客との販売契約に基づいて商品又は製品を引き渡す履行義務を負っております。当該履行義務は、商品又は製品を引き渡す一時点において、顧客が当該商品又は製品に対する支配を獲得して充足されると判断し、引渡時点で収益を認識しております。
保守サービスに係る収益は、主に商品又は製品の保守であり、顧客との保守契約に基づいて保守サービスを提供する履行義務を負っております。当該保守契約は、一定の期間にわたり履行義務を充足する取引であり、履行義務の充足の進捗度に応じて収益を認識しております。
当社が代理人として商品の販売に関与している場合には、純額で収益を認識しております。
7 その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
(1) 外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、期末日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。
(2) 退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識数理計算上の差異の会計処理の方法は、連結財務諸表におけるこれらの会計処理の方法と異なっております。
(重要な会計上の見積り)
関係会社株式等の評価
(1)当事業年度の財務諸表に計上した額 (千円)
(2)会計上の見積りの内容に関する理解に資する情報
関係会社株式等の評価は、主に市場価格のない子会社及び関連会社の株式等の実質価額が著しく低下した場合に、将来の事業計画に基づく回復可能性の判定を行います。回収可能性がないと判断された子会社及び関連会社の株式等は帳簿価額を実質価額まで減額し、当該減少額を評価損失として計上しています。実質価額及び回収可能性の見積りは、決算日までに入手し得る財務諸表や事業計画に加え、これらに重要な影響を及ぼす事項が判明していれば当該事項も加味しています。当社は、関係会社株式等の評価は合理的であると判断していますが、これらの評価には不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件の変化等により関係会社株式等の評価に関する見積りが変化した場合には、結果として関係会社株式等の評価額が変動する可能性があります。
なお、重要な会計上の見積りに関する注記につきましては、「1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」と同一である項目の記載を省略しております。
(会計上の見積りの変更)
当社は従来、棚卸資産の評価基準について、取得から一定の期間を超える場合には、原則として一定の率に基づき規則的に帳簿価額を切り下げた価額をもって貸借対照表価額としていたが、棚卸資産に係る収益性の低下の事実をより適切に財政状態及び経営成績に反映させるため、当事業年度において、帳簿価額切り下げに係る一定の率について変更することにしました。
この結果、変更前の方法と比べて、当事業年度の売上原価が23,674千円減少し、営業損失、経常損失、税引前当期純損失はそれぞれ23,674千円減少しております。
※1 関係会社に対する金銭債権及び金銭債務
※1 「販売費及び一般管理費」のうち主要な費目及び金額並びにおおよその割合は、次のとおりであります。
※2 関係会社との取引に係るものが次のとおり含まれております。
前事業年度(令和4年3月31日)
子会社株式及び関連会社株式(貸借対照表計上額 子会社株式1,087,136千円、関連会社株式32,649千円)は、市場価格がない株式等のため、記載しておりません。
当事業年度(令和5年3月31日)
子会社株式及び関連会社株式(貸借対照表計上額 子会社株式1,087,136千円、関連会社株式32,649千円)は、市場価格がない株式等のため、記載しておりません。
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった
主要な項目別の内訳
前事業年度及び当事業年度は税引前当期純損失を計上しているため、記載を省略しております。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、連結財務諸表「注記事項(収益認識関係)」に同一の内容を記載しているので、注記を省略しております。
当社は、事業及び運転資金の安定的な確保の為、下記の通り令和5年4月18日に資金の借入を実行しております。
①借入先 富士電化工業株式会社
②借入金額 3億円
③返済期日 令和11年3月31日
④利率 0.70%
⑤返済方法 3年4カ月据え置き後、年2回(元金均等・期間利息)返済
⑥担保・保証 なし