(1)業績
当連結会計年度における我が国の経済は、一部に改善の遅れがあるものの、企業収益や雇用情勢の改善などを背景に個人消費に持ち直しの動きがみられるなど景気は緩やかな回復傾向で推移しました。
当社グループの事業関連である住宅建築業界では、新設住宅着工戸数が政府による住宅取得支援策や日本銀行によるマイナス金利政策など金利低下の動きもあり堅調に推移いたしました。
このような状況のもと、当社グループは継続的な新製品の市場投入に加え、活発な営業活動を展開しましたが、売上高は336億34百万円と前連結会計年度に比べ1億81百万円(0.5%)の減収となりました。利益につきましては、原材料単価の下落等により営業利益は42億1百万円と前連結会計年度に比べ2億35百万円(5.9%)の増益、経常利益は41億18百万円と前連結会計年度に比べ2億41百万円(6.2%)の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、当社垂井工場稼働に伴い、同工場へ移転した当社楽田倉庫及び子会社未来精工株式会社旧本社並びに移転中の当社養老工場における今後使用見込のない固定資産について減損損失5億70百万円を計上したことや熊本地震の被災による特別損失1億44百万円が発生したことなどにより23億9百万円と前連結会計年度に比べ1億2百万円(4.2%)の減益となりました。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(電材及び管材)
電材につきましては、戸建て住宅の持ち直しの動きに伴い木造住宅向けケーブル配線用スイッチボックス「スライドボックス」等が増加したものの、「ミラフレキMF」をはじめとする太陽光関連部材等が減少しました。管材につきましても、「ミラペックス」等の給水給湯用の樹脂管とその継手が減少しました。その結果、売上高が262億6百万円と前連結会計年度に比べ4億32百万円(1.6%)の減収となりました。営業利益は減収の影響はあったものの、原材料単価の下落等により42億75百万円と前連結会計年度に比べ3億94百万円(10.2%)の増益となりました。
(配線器具)
配線器具につきましては、電材ルートへの活発な営業活動により「J-WIDE」等の配線器具が堅調に増加した結果、売上高が53億86百万円と前連結会計年度に比べ2億82百万円(5.5%)の増収となりました。営業利益は増収効果等により4億24百万円と前連結会計年度に比べ1億17百万円(38.1%)の増益となりました。
(その他)
その他につきましては、「省力化機械及び樹脂成形用金型」が減少した結果、売上高が20億41百万円と前連結会計年度に比べ31百万円(1.5%)の減収となりました。営業利益は2億48百万円と前連結会計年度に比べ85百万円(25.6%)の減益となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ23億20百万円減少し、当連結会計年度末には198億70百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は42億49百万円と前連結会計年度に比べ2億33百万円(5.8%)の増加となりました。これは主に、売上債権の増減額が前連結会計年度は7億70百万円の減少であったものが、当連結会計年度は1億60百万円の増加となり、その差額9億30百万円得られた資金が減少していること、たな卸資産の増減額が前連結会計年度は3億93百万円の減少であったものが、当連結会計年度は2億40百万円の増加となり、その差額6億34百万円得られた資金が減少していること、仕入債務の増減額が前連結会計年度は10億50百万円の減少であったものが、当連結会計年度は1億37百万円の増加となり、その差額11億87百万円得られた資金が増加していること、法人税等の支払額が12億2百万円と前連結会計年度に比べ2億94百万円(19.7%)の減少したこと、補助金の受取額が2億85百万円と前連結会計年度に比べ1億18百万円(70.9%)の増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は56億76百万円と前連結会計年度に比べ18億17百万円(47.1%)の増加となりました。これは主に、定期預金の預入による支出が13億50百万円と前連結会計年度に比べ4億92百万円(57.4%)増加、有形固定資産の取得による支出が51億71百万円と前連結会計年度に比べ12億60百万円(32.2%)増加したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は8億93百万円と前連結会計年度に比べ13億83百万円(60.8%)の減少となりました。これは主に、自己株式の取得による支出が1百万円と前連結会計年度に比べ12億54百万円(99.9%)減少したことによるものであります。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年3月21日 至 平成29年3月20日) |
前年同期比(%) |
|
電材及び管材(百万円) |
26,684 |
99.9 |
|
配線器具(百万円) |
5,447 |
103.8 |
|
報告セグメント計(百万円) |
32,131 |
100.5 |
|
その他(百万円) |
653 |
86.3 |
|
合計(百万円) |
32,785 |
100.2 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント内の取引については、消去しておりますが、セグメント間の取引については消去しておりません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年3月21日 至 平成29年3月20日) |
|||
|
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
電材及び管材(百万円) |
77 |
89.9 |
3 |
88.7 |
|
報告セグメント計(百万円) |
77 |
89.9 |
3 |
88.7 |
|
その他(百万円) |
839 |
93.6 |
314 |
89.9 |
|
合計 |
917 |
93.3 |
317 |
89.9 |
(注)1.セグメント内の取引については、消去しておりますが、セグメント間の取引については消去しておりません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当社グループの受注生産品は、電材及び管材の電線管類及び附属品、配線ボックス類、支持部材の一部並びにその他(省力化機械及び樹脂成形用金型)の金型・機械のみであり、他は見込生産であります。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年3月21日 至 平成29年3月20日) |
前年同期比(%) |
|
電材及び管材(百万円) |
26,206 |
98.4 |
|
配線器具(百万円) |
5,386 |
105.5 |
|
報告セグメント計(百万円) |
31,592 |
99.5 |
|
その他(百万円) |
2,041 |
98.5 |
|
合計(百万円) |
33,634 |
99.5 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(1)当社グループの現状の認識
当社グループの電材及び管材事業、配線器具事業の属する住宅建築業界では、住宅ローン金利が再び上昇に転じる等により新設住宅着工数の先行きが不透明な状況のなか、企業間競争は熾烈を極め、厳しい経営環境が続くことが予想されます。このような環境のもと当社グループは、激しい競争を勝ち抜くため、より一層効率化を進めることによる経営体質の強化を図りながら、当社グループの独自性の追求と、顧客ニーズの適確な製品化を継続的に行うことにより、売上拡大と収益性の向上を目指しております。
(2)当面の対処すべき課題の内容
当社グループは上記の現状認識を踏まえ、住宅建築業界における製品群を充実させるとともに当社の認知度をより一層高めることが重要な課題であると考えております。
(3)対処方針
電材及び管材事業については、独創的な製品を豊富に取り揃えておりますが、ユーザーへの浸透度はまだまだ不十分であると思われます。「ミライらしい」と形容される独創的な新製品を継続的に市場に投入すると同時に、数年前より発売した既存の製品の見直しによる収益の拡大を図ることを方針としております。
配線器具事業については、安全性を第一に、効率性と使い勝手を考えた製品の開発を通じて、ユーザーに一歩先を行く次代の提案を行います。
(4)具体的な取組状況等
電材及び管材事業については、製品在庫の見直しをはじめとした、事業の最適化を目指すことにより、更なる効率化に取り組んでおります。また、豊富な製品アイテム数を武器に販路の開拓による売上拡大を目指しております。
配線器具事業については、既存製品の改良を行うとともに、ユーザーからの要望に丁寧に対応することにより、更なる販路の拡大を計ります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社がとっている経営方針について
当社グループの主たる事業である電材及び管材事業や配線器具事業の基本ビジネスモデルとしては、当社及び各子会社の開発・製造した製品を中心に「ミライ」「JIMBO」ブランドにて、少数の特約代理店制度を採ることなく全国の電材・管材問屋に直接販売を進め、特定顧客への売上依存の回避と同時に与信面のリスク低減を図っております。
しかしながら、販売店数の増大は、製品受注単位の小口化及び即納体制に伴う物流費負担の増加原因でもあるため、当社グループ基本ビジネスモデルの経営課題として認識するとともに、物流費用の低減に努めております。当社グループの物流体制として、子会社である未来運輸株式会社のみならず、既存の物流会社に物流の多くを依存していることから、物流市況動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 財政状態及び経営成績の異常な変動について
当社は、連結子会社を7社擁しております。その各子会社の売上高の増加はもとより、当社グループの機能分担会社に対し、その外販比率の引き上げを最重要課題と位置づけております。
しかしながら、業績が上昇しない場合、子会社個々の外販比率と当社グループにおけるその事業の機能を見極め、事業の譲渡及び清算等を含めた企業編成再構築を行った場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 特定事業への依存について
①新設住宅着工状況の動向について
当社グループの主たる事業である電材及び管材事業や配線器具事業は、ともに住宅建築業界に大きく依存しており、なかでも新設住宅着工状況の増減により、当該事業の業績に影響を受ける可能性があります。
②価格競争について
当社グループの主たる事業である電材及び管材事業や配線器具事業は、ともに住宅建築業界における設備資材市場において価格下落圧力等の激しいなかで、適正な製品価格設定による事業経営を行っております。しかしながら、当社グループの想定以上の製品価格競争にさらされた場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③原材料の調達及びその市況の動向について
当社グループの主たる事業である電材及び管材事業や配線器具事業は、プラスチック成形加工品の製造及び販売を主に営んでおり、現状は生産活動のためのプラスチック原材料を国内商社から調達しております。しかし、購入先からの供給が中断した場合やポリエチレンをはじめとしたプラスチック原材料の価格が当社グループの想定以上に上昇し、かつ製品販売価格に転嫁できなかった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 法的規制等に係るものについて
①製造物責任について
当社グループの製品におけるその品質は、各種法令に定められた品質基準及び社内品質基準に基づき、万全を期して製造及び販売しております。しかしながら、全ての製品において全く予期せぬ欠陥が生じない保証はないため、潜在的に製造物責任を負う可能性があります。当該責任を負う場合には多大な費用が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
②知的財産権について
当社グループの主たる事業である電材及び管材事業や配線器具事業の製品開発活動において、競合他社に比し当該事業の優位性を保持するために産業財産権の出願及び取得をしております。しかしながら、当社グループが製品供給契約等の当事者でない第三者の模倣品等により当該権利侵害による損害が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 減損損失に関するリスク
当社グループが保有している資産の時価が著しく下落した場合や事業の収益性が悪化した場合には、減損会計の適用により固定資産について減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 災害等に関するリスク
当社グループの主たる事業である電材及び管材事業や配線器具事業の事業拠点は、日本各地に展開しており、自然災害やテロ行為等により人的被害や事業拠点の崩壊、インフラ停止などが発生した場合には、当社グループの事業活動に大きな支障をきたす可能性があります。また、事業拠点の移転や損害を被った設備等の修復等に多大な費用が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動につきましては、主たる事業分野である住宅建築業界における競争力向上のため、電材及び管材を中心とした建築資材の研究開発に取り組んでおり、建築工事現場における作業の合理化、省力化、取扱いの容易さ及び低価格といった多様なユーザーニーズに対して、他社製品にないアイデアや機能を付加した製品の開発を進めております。
当連結会計年度における研究開発活動の状況は、次の通りであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は2億75百万円となっており、当連結会計年度末における取得済産業財産権の総数は3,466件となっております。
電材及び管材事業における主力製品群の「電線管類及び附属品」及び「配線ボックス類」等は、当社ブランドが同業他社に比し、最も品揃えの多いメーカーとして顧客に認知されるよう、製品の開発に取り組み、「シリーズ製品」として製品群の充実に努めております。配線ボックス類では、建物の美観を損ねないオシャレでシャープなデザインのスマートメーター専用電力量計ボックスを開発し、「e-デザイン」シリーズ製品群の充実を図りました。また、工具類では、レバーを握るだけでステップルを連続して打ちVVFケーブルを壁面に固定できる電気配線専用タッカー「ケーブルタッカー」を開発し省力化工具の充実を図りました。水道用部材・ガス類では、配管等の支持部材をコンクリート等の硬い対象材へ素早く固定するガス式鋲打機「G-Shot」とその対応部材を開発し製品群の充実を図りました。
電材及び管材事業に係る研究開発費は2億63百万円、取得済産業財産権の件数は3,233件となっております。
配線器具事業につきましては、照明光源のLED化・多灯分散化に呼応し、フルデジタル制御・ライトコントロールシリーズ製品群の充実を図りました。
配線器具事業に係る研究開発費は9百万円、取得済産業財産権の件数は231件となっております。
その他の事業に係る研究開発費は2百万円となっております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、引当金の計上など一部に将来見積りに基づいているものがあります。これらの見積りは、当社グループにおける過去の実績や将来計画を考慮し、合理的と認められる事項に基づき判断しております。なお、重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されている通りであります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度における経営成績の概況につきましては、「1業績等の概要 (1)業績」をご参照下さい。なお、連結損益計算書の主要項目毎の前連結会計年度との主な増減要因等は、以下の通りであります。
(売上高)
継続的な新製品の市場投入に加え、活発な営業活動の展開したものの、売上高は前連結会計年度に比べ1億81百万円(0.5%)減少し、336億34百万円となりました。
(営業利益)
原材料単価の下落等により、営業利益は前連結会計年度に比べ2億35百万円(5.9%)増加し、42億1百万円となりました。
(経常利益)
営業利益と同様の要因により、経常利益は前連結会計年度に比べ2億41百万円(6.2%)増加し、41億18百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当社垂井工場稼働に伴う減損損失の計上や熊本地震の被災により親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ1億2百万円(4.2%)減少し、23億9百万円となりました。
(3) 当連結会計年度末の財政状態の分析
当連結会計年度末における自己資本比率は80.0%となっており、財務体質については健全性を確保しているものと考えております。また、当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて18億34百万円増加し、602億52百万円となりました。連結貸借対照表の主要項目毎の前連結会計年度末との主な増減要因等は、以下の通りであります。
(資産)
設備投資に伴い現金及び預金が24億74百万円減少したことにより、流動資産は前連結会計年度末に比べ18億66百万円(4.8%)減少し、372億96百万円となりました。
設備投資に伴い有形固定資産が27億45百万円増加、退職給付に係る資産が3億16百万円増加、長期預金が5億円増加したことにより、固定資産は前連結会計年度末に比べ37億円(19.2%)増加し、229億55百万円となりました。
(負債)
生産高増加により支払手形及び買掛金が1億37百万円増加したことにより、流動負債は前連結会計年度末に比べ1億49百万円(1.6%)増加し、96億11百万円となりました。
約定返済により長期借入金が1億21百万円減少、再評価に係る繰延税金負債が90百万円減少、株式付与引当金が1億23百万円増加したことにより、固定負債は前連結会計年度末に比べ43百万円(1.9%)減少し、22億29百万円となりました。
(純資産)
親会社株主に帰属する当期純利益を源泉とする利益剰余金が16億91百万円増加したことにより、純資産は前連結会計年度末に比べ17億28百万円(3.7%)増加し、484億10百万円となりました。
(キャッシュ・フロー)
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ23億20百万円(10.5%)減少し、198億70百万円となりました。キャッシュ・フローの状況につきましては、「1業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」をご参照下さい。
(4) 経営成績及び財政状態に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える要因につきましては、「4事業等のリスク」をご参照下さい。