第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社は、「常に考える」を社業の企業理念とし、ユーザーの使い易い製品を提供するために「絶え間ない新製品の開発」、「ユーザーに対する迅速な対応」、「社員の自主性及び創造性の重視」、「地域社会への貢献」など、創業以来時代を先取りした経営を行い、各事業の拡大を目指しております。

また、当社グループ各社の基盤強化を図るため、当社を中心に、経営の効率化及び各グループ企業の独自性を生かした経営による継続的な成長と収益の拡大を図り、企業価値の最大化を目的としております。

 

(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループでは、継続的な収益の拡大はもとより、売上高営業利益率を当社グループ各事業の収益性が的確に表れた指標として位置づけ、この経営指標の目標を12%に設定しております。また、特定の事業の利益率に頼ることなく、いずれの事業もこの目標に向け経営の効率化を図っております。

 

(3)経営環境及び経営戦略等

当社グループの電材及び管材事業、配線器具事業の属する住宅建築業界では、政府による住宅取得支援策や低水準の住宅ローン金利等の継続があったものの新設住宅着工戸数は減少傾向にあり本格的な回復が期待しにくいなか、企業間競争は熾烈を極め厳しい経営環境が続くことが予想されます。また、新型コロナウイルス感染症の影響については、ワクチンへの期待感はあるものの収束時期は見通すことができず、景気の先行きは不透明な状況が続いております。このような環境のもと当社グループは、激しい生存競争を勝ち抜くため、当社グループの独自性の追求と顧客ニーズに適確に応えていくことにより、社業の向上を目指しております。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループは上記の現状認識を踏まえ、住宅建築業界における製品群を充実させるとともに当社の認知度をより一層高めることが重要な課題であると考えております。

電材及び管材事業については、独創的な製品を豊富に取り揃えておりますが、ユーザーへの浸透度はまだまだ不十分であると思われます。「ミライらしい」と形容される独創的な新製品を継続的に市場に投入すると同時に、数年前より発売した既存の製品の見直しによる収益の拡大を図ることを方針としております。

配線器具事業については、安全性を第一に、効率性と使い勝手を考えた製品の開発を通じて、ユーザーに一歩先を行く次代の提案を行います。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社がとっている経営方針について

 当社グループの主たる事業である電材及び管材事業や配線器具事業の基本ビジネスモデルとしては、当社及び各子会社の開発・製造した製品を中心に「ミライ」「JIMBO」ブランドにて、少数の特約代理店制度を採ることなく全国の電材・管材問屋に直接販売を進め、特定顧客への売上依存の回避と同時に与信面のリスク低減を図っております。

 しかしながら、販売店数の増大は、製品受注単位の小口化及び即納体制に伴う物流費負担の増加原因でもあり、既存の物流会社に物流の多くを依存していることから、物流市況動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクへの対応策として、共同配送の利用などによる物流効率の向上や運賃交渉、物流拠点・倉庫の集約などにより物流費用の低減に努めております。

 

(2) 財政状態及び経営成績の変動について

 当社は、連結子会社を7社擁しておりますが、その各子会社の業績が上昇しない場合、子会社個々の外販比率と当社グループにおけるその事業の機能を見極め、事業の譲渡及び清算等を含めた企業編成再構築を行った場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクへの対応策として、「子会社管理規程」を定め、子会社の経営成績・財政状態の把握のため、損益を主とした月次報告や四半期毎決算書類等の提出を求め、適宜指導を行っております。

 

(3) 特定事業への依存について

①新設住宅着工状況の動向について

 当社グループの主たる事業である電材及び管材事業や配線器具事業は、ともに住宅建築業界に大きく依存しており、なかでも新設住宅着工状況の増減により、当該事業の業績に影響を受ける可能性があります。

 当該リスクへの対応策として、ビルや工場などの住宅建築業界以外向けの新商品の開発や既存商品の新たな市場の開拓を推し進めることにより販路の拡大を図っております。

②価格競争について

 当社グループの主たる事業である電材及び管材事業や配線器具事業は、ともに住宅建築業界における設備資材市場において価格下落圧力等の激しいなかで、適正な製品価格設定による事業経営を行っております。しかしながら、当社グループの想定以上の製品価格競争にさらされた場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクへの対応策として、製品開発において差別化を図り、他社との価格競争での優位性を確保するよう努めております。

③原材料の調達及びその市況の動向について

 当社グループの主たる事業である電材及び管材事業や配線器具事業は、プラスチック成形加工品の製造及び販売を主に営んでおり、現状は生産活動のためのプラスチック原材料を国内商社から調達しております。しかし、購入先からの供給が中断した場合やポリエチレンをはじめとしたプラスチック原材料の価格が当社グループの想定以上に上昇し、かつ製品販売価格に転嫁できなかった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクへの対応策として、使用量の多い原材料等につきましては、ナフサ連動型を採用することにより市場価格に連動した価格安定化を図っております。また、製品販売価格への転嫁については、市場動向等を勘案しながら必要に応じて行ってまいります。

 

(4) 製造物責任について

 当社グループの全ての製品において全く予期せぬ欠陥が生じない保証はないため、潜在的に製造物責任を負う可能性があります。当該責任を負う場合には多大な費用が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクへの対応策として、当社グループの製品におけるその品質は、電気用品安全法、水道法等の各種法令に定められた品質基準及び社内品質基準に基づき、万全を期して製造及び販売しております。

 

 

(5) 減損損失に関するリスク

 当社グループが保有している資産の時価が著しく下落した場合や事業の収益性が悪化した場合には、減損会計の適用により固定資産について減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクへの対応策として、当社経営企画部門が業績管理を行うとともに、当社経理部門が遊休資産の発生や業績悪化に伴う固定資産の減損の兆候を早期に捉えることに取り組んでおり、業績悪化の兆候等を把握した際には適時に対策が打てるような体制を構築しております。

 

(6) 災害等に関するリスク

 当社グループの主たる事業である電材及び管材事業や配線器具事業の事業拠点は、日本各地に展開しており、自然災害やテロ行為等により人的被害や事業拠点の崩壊、インフラ停止などが発生した場合には、当社グループの事業活動に大きな支障をきたす可能性があります。また、事業拠点の移転や損害を被った設備等の修復等に多大な費用が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクへの対応策として、主要事業所において事業継続計画(BCP)を策定し、地震等の自然災害やテロ行為等が発生した場合の緊急対応と早期の事業復旧へ向けた方策を遂行する体制を整えております。

 

(7) 感染症に関するリスク

 当社グループの事業関連である建築業界では、新型コロナウイルス感染症の影響により経済が悪化し、住宅建築や建築設備投資などが減少した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、政府の緊急事態宣言等を受けて建設工事中断等の動きや建築物資の不足による工事の遅延が各地に拡がり建築工事が停滞した場合や当社グループの役職員又は協力会社社員に感染症患者が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクへの対応策として、取締役社長を委員長とする内部統制委員会においてリスク情報の集約と展開を図っており、当社は2020年2月下旬から全役職員出勤前の検温実施をはじめ、テレワークやサテライトオフィスの順次設置などにより新型コロナウイルス感染防止に努めております。現時点では全事業所において通常稼働しており、製品の生産・供給におきましても通常と変わらず問題なく運営しております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次の通りであります。

 

財政状態及び経営成績の状況

イ.当期の経営成績の概況

当連結会計年度における我が国の経済は、2019年10月からの消費増税により景気が冷え込むなか、新型コロナウイルス感染症拡大防止目的の緊急事態宣言等により、経済活動が幾度も失速を強いられ、政府による消費刺激策があったものの、総じて厳しい状況で推移いたしました。

当社グループの事業関連である住宅建築業界では、政府による住宅取得支援策や低水準の住宅ローン金利等が継続しているものの、新型コロナウイルス感染症の影響により一時的に受注活動への影響があったことや先行き不透明感の影響もあり、新設住宅着工戸数は持家、貸家、分譲一戸建てが大きく減少し、厳しい状況で推移いたしました。

このような状況のもと、当社は、社内外での新型コロナウイルスの感染予防と拡大防止に努め、関係者皆さまの健康・安全の確保を優先する行動を心がけてまいりました。当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大による建設現場の工事中断や遅延等の影響や新設住宅着工戸数の減少の影響等により、売上高は前連結会計年度に比べ減収となりました。利益につきましては、原材料単価の下落等はあったものの減収の影響等により、営業利益、経常利益ともに減益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、未来工業株式会社旧曽根工場及び未来精工株式会社旧本社工場(岐阜県大垣市曽根町)の土地売却に伴う固定資産売却益を特別利益に計上したことにより増益となりました。

なお、今後の新型コロナウイルス感染症の影響については、ワクチンへの期待感はあるものの収束時期は見通すことができず、景気の先行きは不透明な状況が続いております。

(売上高)

当社グループ連結売上高は全セグメントにおいて減少したことにより、36,069百万円と前連結会計年度に比べ1,503百万円(4.0%)の減収となりました。

電材及び管材につきましては、建設工事現場において技能労働者の不足が叫ばれるなか、作業の省力化を目指した製品づくりとともに、さまざまな現場に適した多種多様な製品展開を進めることにより、業界の支持を得ております。電材及び管材の事業を取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症の拡大による建設現場の工事中断や遅延等が発生したことや、新設住宅着工戸数の減少の影響を受けました。電材では、文部科学省のGIGAスクール構想や企業のテレワーク増加に伴い通信線やケーブルを収納する「プラモール」が増加したものの、前年に学校への空調設備工事の特需等があった硬質ビニル電線管「J管」やその附属品が減少しました。また、合成樹脂製可とう電線管「ミラフレキSS」やその附属品も減少したことから電線管類及び附属品が減少しました。管材では、「ミラペックス」等の給水給湯用の樹脂管とその継手が減少しました。その結果、売上高が27,272百万円と前連結会計年度に比べ1,123百万円(4.0%)の減収となりました。

配線器具につきましては、電材ルートへの活発な営業活動により意匠性の高い配線器具「NK SERIE」が増加したものの、新設住宅着工戸数が減少したこと等により「J・WIDE」等の配線器具が減少した結果売上高が5,938百万円と前連結会計年度に比べ321百万円(5.1%)の減収となりました。

その他につきましては、「省力化機械及び樹脂成形用金型」におきまして、企業の設備投資抑制等により自動車関連向けの樹脂成形用機械が減少した結果、売上高が2,858百万円と前連結会計年度に比べ57百万円(2.0%)の減収となりました。

(営業利益)

当社グループの連結営業利益は、原材料単価の下落等はあったものの減収の影響等により、4,184百万円と前連結会計年度に比べ26百万円(0.6%)の減益となりました。

電材及び管材営業利益は減収の影響等はあったものの原材料単価の下落等により、3,509百万円と前連結会計年度に比べ86百万円(2.5%)の増益となりました。

配線器具の営業利益は減収の影響等により、563百万円と前連結会計年度に比べ196百万円(25.8%)の減益となりました。

その他の営業利益は844百万円と原価率が高かった前連結会計年度に比べ147百万円(21.2%)の増益となりました。

(経常利益)

当社グループの連結経常利益は営業利益と同様の要因により、4,121百万円と前連結会計年度に比べ160百万円(3.7%)の減益となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、未来工業株式会社旧曽根工場及び未来精工株式会社旧本社工場(岐阜県大垣市曽根町)の土地売却に伴う固定資産売却益287百万円を特別利益に計上したことにより、2,826百万円と前連結会計年度に比べ2百万円(0.1%)の増益となりました。

 

ロ.財政状態の概況

当連結会計年度末における自己資本比率は77.9%となっており、財務体質については健全性を確保しているものと考えております。また、当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて2,170百万円増加し、58,785百万円となりました。連結貸借対照表の主要項目毎の前連結会計年度末との主な増減要因等は、以下の通りであります。

(資産)

内部留保の積み増し及び土地の売却収入により現金及び預金が2,438百万円増加したことにより、流動資産は前連結会計年度末に比べ2,177百万円(6.5%)増加し、35,713百万円となりました。

土地が642百万円減少、投資有価証券が361百万円増加したことにより、固定資産は前連結会計年度末に比べ6百万円(0.0%)減少し、23,072百万円となりました。

(負債)

売上高の減少に伴う仕入高の減少により支払手形及び買掛金が585百万円減少、課税所得の減少に伴い未払法人税等が146百万円減少したことにより、流動負債は前連結会計年度末に比べ807百万円(7.3%)減少し、10,297百万円となりました。

株式付与引当金が108百万円増加、約定返済により長期借入金が136百万円減少したことにより、固定負債は前連結会計年度末に比べ56百万円(2.4%)減少し、2,279百万円となりました。

(純資産)

親会社株主に帰属する当期純利益を源泉とする利益剰余金が2,200百万円増加、時価評価によりその他有価証券評価差額が263百万円増加、退職給付に係る調整累計額が572百万円増加したことにより、純資産は前連結会計年度末に比べ3,035百万円(7.0%)増加し、46,208百万円となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ2,282百万円増加し、当連結会計年度末には17,350百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次の通りであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

業活動の結果得られた資金は5,022百万円と前連結会計年度に比べ399百万円(7.4%)の減少となりました。これは主に、売上債権の増減額が前連結会計年度は360百万円の増加であったものが、当連結会計年度は100百万円の減少となり、その差額460百万円得られた資金が増加、仕入債務の増減額が前連結会計年度は92百万円の増加であったものが、当連結会計年度は620百万円の減少となり、その差額713百万円得られた資金が減少、法人税等の支払額が1,333百万円と前連結会計年度に比べ194百万円増加(資金減)したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

資活動の結果使用した資金は1,918百万円と前連結会計年度に比べ581百万円(43.5%)の増加となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が2,577百万円と前連結会計年度に比べ360百万円(16.2%)増加(資金減)、有形固定資産の売却による収入が898百万円と前連結会計年度に比べ848百万円(-%)増加(資金増)、投資有価証券の売却による収入が1百万円と前連結会計年度に比べ1,157百万円(99.9%)減少(資金減)したことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は821百万円と前連結会計年度に比べ12,951百万円(94.0%)の減少となりました。これは主に、自己株式の取得による支出が0百万円と前連結会計年度に比べ12,773百万円(100.0%)減少(資金増)したことによるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

イ.生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年3月21日

至 2021年3月20日)

前年同期比(%)

電材及び管材(百万円)

27,103

95.9

配線器具(百万円)

6,317

93.1

 報告セグメント計(百万円)

33,420

95.3

その他(百万円)

791

75.7

合計(百万円)

34,212

94.8

 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント内の取引については、消去しておりますが、セグメント間の取引については消去しておりません。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

ロ.受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年3月21日

至 2021年3月20日)

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

電材及び管材(百万円)

84

92.7

1

56.0

 報告セグメント計(百万円)

84

92.7

1

56.0

その他(百万円)

1,259

106.1

675

129.0

合計

1,344

105.1

676

128.7

 (注)1.セグメント内の取引については、消去しておりますが、セグメント間の取引については消去しておりません。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.当社グループの受注生産品は、電材及び管材の電線管類及び附属品、配線ボックス類、支持部材の一部並びにその他(省力化機械及び樹脂成形用金型)の金型・機械のみであり、他は見込生産であります。

 

ハ.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年3月21日

至 2021年3月20日)

前年同期比(%)

電材及び管材(百万円)

27,272

96.0

配線器具(百万円)

5,938

94.9

 報告セグメント計(百万円)

33,210

95.8

その他(百万円)

2,858

98.0

合計(百万円)

36,069

96.0

 (注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しており、この作成にあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

また、当社の連結財務諸表作成において、損益及び資産の状況に影響を与える見積り及び判断については、過去の実績や当該取引の状況に照らして合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性から業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響に関しては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載の通りであります。

 

・固定資産の減損処理

当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上する事としております。

減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

 

当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ.財政状態及び経営成績の分析

当連結会計年度における財政状態及び経営成績の状況に関する分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 財政状態及び経営成績の状況」をご参照下さい。

 

ロ.資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの事業活動における運転資金需要のうち主なものは、生産活動に必要な原材料費、外注加工費、人件費等や営業活動等に伴う販売費及び一般管理費、新製品開発のための研究開発費であります。設備資金需要のうち主なものは、事業伸長や生産性向上を目的とした設備投資によるものであります。これらの資金需要につきましては、主に自己資金や営業活動によるキャッシュ・フローにより創出することを基本とし、不足する場合は金融機関からの借入れにより調達しております。

当社グループは、金融機関からの借入れについて、事業運営に必要な資金調達環境を十分確保しており、長期・短期のバランスを考慮して安定的に資金調達をしております。また、グループ会社の資金については、必要に応じて当社より資金を融通しております。

当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、機動的かつ効率的な運用を図っております。

今後につきましても、事業伸長や生産性向上を目的とした設備投資を行ってまいりますが、従前と同様に自己資金等を充当することとしており、営業活動によるキャッシュ・フローの拡大に努め財務体質の向上を目指してまいります。

なお、キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。

 

財政状態及び経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」をご参照下さい。

 

 

④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループでは、「常に考える」の企業理念のもと、継続的な収益の拡大はもとより、売上高営業利益率を当社グループ各事業の収益性が的確に表れた指標として位置づけ、この経営指標の目標を12%に設定しております。当連結会計年度は、売上高36,069百万円、営業利益4,184百万円となり、売上高営業利益率は11.6%となりました。売上高は、新型コロナウイルス感染症の拡大による建設現場の工事中断や遅延等の影響や新設住宅着工戸数の減少の影響等により、前連結会計年度に比べ1,503百万円(4.0%)の減収となり営業利益率は原材料単価の下落等はあったものの減収の影響等により未達となりました。

当社グループの電材及び管材事業、配線器具事業の属する住宅建築業界では、政府による住宅取得支援策や低水準の住宅ローン金利等の継続があったものの新設住宅着工戸数は減少傾向にあり本格的な回復が期待しにくいなか、企業間競争は熾烈を極め厳しい経営環境が続くことが予想されます。また、新型コロナウイルス感染症の影響については、ワクチンへの期待感はあるものの収束時期は見通すことができず、景気の先行きは不透明な状況が続いております。このような環境のもと当社グループは、激しい生存競争を勝ち抜くため、当社グループの独自性の追求と顧客ニーズに適確に応えていくことにより、社業の向上を目指しております。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 当社グループの研究開発活動につきましては、主たる事業分野である住宅建築業界における競争力向上のため、電材及び管材を中心とした建築資材の研究開発に取り組んでおり、建築工事現場における作業の合理化、省力化、取扱いの容易さ及び低価格といった多様なユーザーニーズに対して、他社製品にないアイデアや機能を付加した製品の開発を進めております。

 当連結会計年度における研究開発活動の状況は、次の通りであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は286百万円となっており、当連結会計年度末における取得済産業財産権の総数は3,045件となっております。

 電材事業では、火災の原因にもなるコンセントのトラッキング現象を検知し、ブザーと赤色LEDの点灯による警報でコンセントの点検等を促すことにより火災発生の未然防止に役立つ「トラッキングアラーム」を開発いたしました。また、ボルトによる天井吊り下げ式パッケージエアコン等のボルトを互いに固定することで地震発生時の機器の揺れ抑制や落下防止等に効果があり、樹脂製で軽く取り付け工具を必要としない簡単施工の吊り機器用耐震振れ止め部材「ガチタフ」を開発いたしました。管材事業では、大流量が必要な大型施設等の大口径管の収納、保護に最適な給水給湯用リフォーム用部材「RMモール」とその附属品を開発し製品群の拡充を図りました。

 電材及び管材事業に係る研究開発費は265百万円、取得済産業財産権の件数は2,862件となっております。

 配線器具事業につきましては、中小オフィスビル・商業施設向けの照明制御機器類につき制御方式の多様化を図り、新たな顧客層の開拓に資する商品群を順次展開してまいります。

 配線器具事業に係る研究開発費は20百万円、取得済産業財産権の件数は180件となっております。