当社及び連結子会社は、当社の下記経営方針を共有し、グループ全体の利益の増進と経営の効率化を目指しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営環境
当社グループは、デジタル放送市場と電波関連市場に特化して電気計測器の開発と製造、販売を行っております。日本、アジア、北米、欧州を中心に直接営業及び代理店を通じたグローバル販売網を構築しております。主たる顧客は、放送事業者、動画制作事業者、放送関連機器メーカーです。
当社グループは、新技術のいち早い製品化や顧客満足度の高いユーザーインターフェース、独自性の高い携帯性製品に競争優位を有しています。
(2)会社の経営の基本方針
当社はグローバル企業として永続的な成長と発展に努力を重ね、適正な利益を確保し、当社の株主・顧客・社員及び地域社会等の全てに対し、社会的責任を果たしてまいります。
・エレクトロニクスの技術革新に対して、大胆かつ果敢に挑戦し、他の追随を許さない独自の計測技術を確立して計測器のリーディングカンパニーを目指します。
・遵法精神に基づく企業統治の充実に努力し、さらに安全保障輸出管理、環境保全活動等、社会的責任を果たしてまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社は創立以来、電気計測器の専門メーカーであり、特に映像分野を得意とし、近年では超高精細画像の4K・8K放送関連及びIP等の高速伝送技術市場への製品に注力し、新製品開発を加速すべく技術研究費への投資を戦略的に強化してまいりました。
当社はこれらを踏まえ、経営基盤の安定を最重要課題ととらえ、さらなる競争力の強化と利益体質の構築をはかるべく、引き続き売上高の確保と原価低減に取り組んでまいります。
また、顧客満足を第一に、きめ細やかな営業展開を行いながら、経営効率の改善をはかってまいります。
さらに、激しい技術革新と厳しい市場競争のなか、当社はその優位性を確保するため、以下の施策を重点項目として経営を進めてまいります。
①海外市場のシェアアップ
海外放送関連市場において、先進国における4K・8K、IP等の先端技術需要に先手を打って対応するとともに、新興国において高まる需要を積極的に取り込み、売上拡大をはかります。また、昨年連結子会社化いたしましたPhabrix Limitedとの補完関係を最大限活用し、当該市場の残存者利益を徹底的に追求し、世界シェア60%以上を目指します。
②製品分野の多角化による業績安定化への取り組み
当社のコア技術である放送・映像関連技術を中心として、中長期的に発展が見込める新規分野へ積極的に参入し、成長事業領域の拡充をはかります。また、世界的に動画配信ビジネスが放送から通信へとシフトしていく中、ローコストでの高品質動画制作ソリューションの収益事業化に取り組みます。
(4)目標とする経営指標
当社グループは、持続的な成長に向けて、収益性の観点から売上高営業利益率10%以上、資産効率向上の観点からROE(自己資本当期純利益率)10%以上、株主還元については配当性向25%を目途とすることを目標の経営指標としております。
目標とする経営指標の達成に向け、中長期的な会社の経営戦略に全力で取り組んでまいります。
また、各種指標の推移は以下のとおりです。
|
|
第64期 |
第65期 |
第66期 |
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売上高営業利益率(%) |
2.7 |
9.5 |
10.8 |
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ROE(%) |
3.7 |
9.8 |
10.1 |
|
配当性向(%) |
25.7 |
28.5 |
25.1 |
(注)第66期は目標を達成いたしました。
(5)経営環境及び会社の対処すべき課題
新型コロナウイルス感染症拡大の終息の見通しが立たない状況が未だ続いており、経済活動の先行きは、不透明感がさらに増しております。
現在、今年開催予定であった東京オリンピック・パラリンピックをはじめとして、世界の大きなスポーツイベントが中止あるいは延期となっております。そのため、これらに大きく関わる中継車会社からの受注が停滞している状況です。さらに世界的な経済活動停滞の影響を受けて、主要な展示会の中止や設備投資を一時的に見送るなどの慎重な姿勢が見られてきており、今後の当社グループが関連する放送業界におきましては、厳しい見通しとなっております。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大が終息した際には、国内においては放送局のフルハイビジョン(2K)関連設備の更新需要に加え、4K放送への設備投資が再継続され、さらに、8K放送への設備投資も回復すると見込まれます。
海外においては欧州・中国では4K映像フォーマット対応関連設備の需要および映像信号のIP化への関連設備の需要が引き続き見込まれております。さらに、北米・中南米においても主力の放送関連機器の販売が、経済活動の再開に伴い堅調に推移すると見込まれております。
このような状況のもと、当社グループにおきましては、収益力のさらなる向上を実現するために、徹底したコスト削減、高付加価値製品と新技術の開発に注力してまいります。また昨年、連結子会社となりましたPhabrix社製品の販売も含め、国内外における営業力を強化し、さらなる売上、利益の拡大を推進していくため、以下の施策に継続して取り組んでまいります。
①営業面では、ビデオ関連機器市場において、グループ化しましたPhabrix Limitedとの補完関係を最大限活用し、当該市場の残存者利益を徹底的に追求し、世界シェア60%以上を目指します。
②開発面では、ビデオ関連機器の開発における当社とPhabrix Limitedの役割分担及び連携を明確化し、5Gなどの新規事業領域の開発リソースを抽出・確保しながら、研究開発への投資と、さらなる開発体制の強化に取り組んでまいります。
③生産面では、さらなる生産性の向上をはかるため、効率を追求した工程設計とアウトソーシング先の技術力強化を進めるとともに、原価低減とより一層の納期短縮、品質の確保を目指し、顧客満足を追求してまいります。
④資金面では、翌連結会計年度を通じて必要な資金は、すでに当社グループの手元資金で確保しておりますが、これに加えて資産の効率的な活用をさらに促進してまいります。
⑤グローバル企業として社会的責任を果たすため、内部管理体制を強化し、コンプライアンスの徹底と環境保全活動の推進をはかってまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経済状況について
当社グループは、デジタル放送市場と電波関連市場に特化して電気計測器の開発と製造、販売を行っております。今後、世界的に動画配信ビジネスが放送から通信へとシフトしていく中、主として放送市場向けの放送関連用計測器市場は漸減していくとみられます。2024年度までは年1%程度の減少が見込まれ、その後は減少が加速化すると想定されます。そのため、放送関連用計測器だけでなく、テレビ電波の計測器、カメラテストシステム等、特化した市場に幅広く製品を展開し、市場の動向に対してリスクヘッジをしております。また、新規事業として、当社に蓄積された自動画質評価技術を基盤として、動画制作・編集業務の自動化・省力化ソリューションを開発・展開してまいります。
(2)技術開発力について
当社グループは、ますます高度化するデジタル技術に対応するため、引き続き開発設備等の拡充強化策を実施しております。そのため昨年、連結子会社といたしましたPhabrix Limitedの技術力・商品開発力・コスト競争力を当社と融合することにより、開発のスピードアップをはかります。また、当社とPhabrix Limitedの役割分担・連携を明確にし、新規事業領域の開発リソースを抽出し、事業化に向けて迅速に取り組みます。両社のシナジーは2021年度より具体的成果を生み出す見込みです。
さらに、技術力を保持するため技術者の確保、育成をはかっており、また、技術者の流出を防ぐ取組みを行っております。
(3)生産体制について
当社は、経営資源を技術開発、販売及び品質管理に集中させるため、生産を外部に委託するファブレスメーカーの事業形態を構築しております。なお、当社の製品は委託先の特殊な製造技術に依存するものではなく、一般的な製造技術で生産が可能であり、また製品固有の技術及びノウハウは全て当社で管理しているため、生産委託先の経営悪化、生産能力及び品質問題の発生等により生産委託が不可能となった場合においても、他の製造会社への移管は可能であると考えております。
しかしながら、代替委託先を迅速に手当できない、あるいは移管完了までに長期間を要した場合等には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)新型コロナウイルス感染症の影響について
世界的に新型コロナウイルス感染症拡大の終息の見通しが立たない状況が未だ続いており、経済活動の先行きは、不透明感がさらに増しております。このような状況の中、当社といたしましては各地域とも、新型コロナウイルス感染症によって当社製品に対する需要が長期的には大きく増減するものではないと考えております。
しかしながら、経済活動が停滞している現状では、各地域とも十分な営業活動ができないため、ビジネス活動の再開から受注・売上まで半年から1年の期間が必要です。
従いまして、売り上げ回復の見込みはビジネス活動再開から1年後と予測しております。この間、経営面において販売管理費を最大限縮小し、営業利益の確保に努める次第です。
なお、この予測は新型コロナウイルス感染症のさらなる拡大が無いという考えのもとであり、新型コロナウイルス感染症の終息時期によって、予測も大きく変動する可能性があります。
(5)企業買収について
当社グループは、事業環境の変化に柔軟に対応しながら、グローバル展開における継続的かつさらなる安定的な収益基盤の強化及び事業成長を達成するために、資本提携をはじめとするM&A戦略を推進しております。その実施に際しては、対象となる企業に対して事前に十分な調査及び検討を行い、リスクの精査を行ってまいります。しかしながら、買収後に未認識の簿外債務が発覚した場合、偶発債務が顕在化した場合、事業環境や競合状況の急激な変化等により当初に期待していた成果が得られない場合、のれんの減損損失が発生する場合等には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社グループは2019年7月31日にPhabrix Limitedの全株式を取得し連結子会社化しており、当該M&Aに伴うのれんを当事業年度において計上しております。当社グループは、当該のれんにつきましても、それぞれの事業価値及び事業統合による将来のシナジー効果が発揮された結果得られる将来の収益力を適切に反映したものと考えておりますが、事業環境や競合状況の急激な変化等により当初に期待していた成果が得られない場合、減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)製品の欠陥について
当社は、ISO9001による品質マネジメントシステムを適正に運用し、欠陥のない製品作りを行っております。また、欠陥の発生に際しましては原因の追及、迅速な対応に加え、他製品への水平展開を行うなどのリスクヘッジをしております。
(7)為替変動について
連結する子会社の現地通貨建て財務諸表の各項目は、円換算時の為替レートの変動の影響を受ける可能性があります。また、地域、顧客によっては外貨建て取引を行っているため、為替変動による影響を受ける可能性があります。
顧客の信用リスクに関しては、取引先ごとに与信管理を徹底し、期日管理や残高管理を行うことによって、リスク低減をはかっております。
また、外貨建営業債権の為替の変動リスクに関しては、個別にデリバティブ取引(為替予約取引)を利用してヘッジしております。
(8)安全保障輸出管理体制について
当社製品の一部に安全保障輸出管理規制の対象となるものがあります。そのため、当社は経済産業省に届け出ている安全保障輸出管理規程に沿って輸出管理を行い、経済産業省の検査にも疑義のないレベルを維持しております。
(9)投資有価証券について
当社グループは、投資有価証券を保有しておりますが、株価の下落あるいは投資先の業績不振等により評価損が発生した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
投資有価証券は上場株式であり、四半期ごとに時価の把握を行っております。
(10)固定資産の減損について
固定資産の減損会計基準の対象となる資産又は資産グループについて減損損失を認識すべきであると判定した場合には、当該資産又は資産グループの帳簿価額を回収可能価額まで減額することとなり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなか、個人消費は堅調に推移したものの、大企業・製造業の業況判断が5四半期連続で低下、7年ぶりにマイナスに転落し、景気の減速懸念が一層高まる状況で推移いたしました。
加えて今年に入ってからは、世界的に広がる新型コロナウイルス感染拡大の影響から経済・社会活動は停滞しており、国内外ともに景気の先行きは極めて不透明な状況となりました。
このような経済環境の中、当社グループが関連する放送業界におきましては、国内では引き続き4K映像フォーマット対応関連設備の需要が堅調に推移いたしました。また欧州において4K映像フォーマット対応関連設備が好調に推移し、さらに北米において主力の放送関連機器の需要が好調に推移し、売上は増加いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は4,028百万円(前年同期比17.5%増)、経常利益438百万円(同30.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益395百万円(同27.1%増)となりました。
セグメントの業績につきましては、当社グループの事業が電気計測器の開発と製造、販売を行う単一のセグメントであるため、記載を省略しております。
これに代わる売上高の品目別内訳及び地域別内訳は次のとおりであります。
<品目別内訳>
a.ビデオ関連
4K映像フォーマット対応関連機器につきましては、国内及び欧州において販売が好調に推移いたしました。
また、北米において主力の放送関連機器の販売が好調に推移いたしました。
この結果、売上高は3,653百万円(前年同期比21.5%増)となりました。
このうち、Phabrix Limitedの売上高は290百万円でした。
b.電波関連
テレビの電界強度測定器の需要が停滞し、売上は減少いたしました。
この結果、売上高は219百万円(同18.2%減)となりました。
c.その他
汎用計測機器・修理・部品等であり、特記すべき事項はありません。
売上高は155百万円(同2.0%増)となりました。
<地域別内訳>
a.日本
日本国内におきましては、4K映像フォーマット対応関連機器などをはじめとする主力の放送関連機器の販売が堅調に推移し、売上は増加いたしました。
この結果、売上高は2,426百万円(同2.3%増)となりました。
b.北米・中南米
北米・中南米におきましては、主力の放送関連機器の販売が好調に推移し、売上は増加いたしました。
この結果、売上高は471百万円(同85.5%増)となりました。
c.アジア
アジアにおきましては、中国において主力の放送関連機器の販売が停滞し、売上は減少いたしました。
この結果、売上高は520百万円(同18.6%減)となりました。
d.その他
その他の地域におきましては、欧州において4K映像フォーマット対応関連機器などをはじめとする主力の放送関連機器の販売が好調に推移し、売上は増加いたしました。
この結果、売上高は609百万円(同271.7%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,161百万円増加して、1,876百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は237百万円(前年同期比10.2%増)となりました。
これは主に税金等調整前当期純利益439百万円による資金の増加があったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は101百万円(前年同期比321.7%増)となりました。
これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出769百万円、貸付けによる支出360百万円により資金の減少があったものの、定期預金の払戻による収入770百万円、貸付金の回収による収入494百万円により資金の増加があったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は832百万円(前連結会計年度は32百万円の使用)となりました。
これは主に新株予約権の行使による自己株式の処分による収入621百万円などによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
「第1 企業の概況 3.事業の内容」に記載のとおり、セグメント情報を記載していないため、品目別の生産実績、製品仕入実績及び販売実績を示すと、次のとおりであります。
a.生産実績
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品目 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
ビデオ関連 |
940,678 |
86.8 |
|
電波関連 |
355,875 |
705.8 |
|
その他 |
20,885 |
- |
|
合計 |
1,317,439 |
116.2 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.製品仕入実績
|
品目 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
ビデオ関連 |
1,073,786 |
143.6 |
|
電波関連 |
11,266 |
18.7 |
|
その他 |
31,208 |
39.0 |
|
合計 |
1,116,261 |
125.7 |
(注)1.金額は仕入価格で表示しております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
d.販売実績
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品目 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
ビデオ関連 |
3,653,886 |
121.5 |
|
電波関連 |
219,057 |
81.8 |
|
その他 |
155,278 |
102.0 |
|
合計 |
4,028,222 |
117.5 |
(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
また、新型コロナウイルスの感染拡大の影響に関する会計上の見積りにつきましては、「第5 経理の状況 追加情報」に記載しております。
②財政状態の分析
当社グループは、中長期的に継続的な成長に向け、投資と財務基盤の安定性の両立を目指しております。大規模なM&A等の重要な投資機会に迅速に対応すべく、自己資本及び金融機関等からの資金調達力を十分に維持すること、重要な投資の後は速やかに有利子負債の返済を進め、十分な資金調達力の回復を図る方針です。
当連結会計年度中におけるPhabrix Limited買収においても、一時的に金融機関からの借入を行いましたが、当連結会計年度内に全額返済いたしております。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ756百万円増加して、4,185百万円となりました。
増加した主なものは、現金及び預金の増加額391百万円、商品及び製品の増加額252百万円であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ533百万円増加して、1,408百万円となりました。
増加した主なものは、連結子会社リーダー・ヨーロッパ・リミテッドによるPhabrix Limited買収により無形固定資産におけるのれんの増加額335百万円、技術資産の増加額240百万円であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ45百万円増加して、533百万円となりました。
増加した主なものは、短期借入金の増加額20百万円であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ13百万円増加して、522百万円となりました。
増加した主なものは、繰延税金負債の増加額46百万円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ1,231百万円増加して、4,537百万円となりました。
増加した主なものは、新株予約権の行使等による資本金の増加額152百万円、資本剰余金の増加額577百万円であります。
③経営成績の分析
当連結会計年度における連結営業利益は、業績見通し520百万円を見込んでおりましたが、これを下回る結果となりました。この主たる原因は、当社は年度売上及び営業利益における第4四半期の占める割合が高いため、2020年1月より全世界的に蔓延した新型コロナウィルス感染症に伴う事業活動の停滞により、第4四半期において当初想定した営業活動に支障を生じたことによるものです。
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ599百万円増加して、4,028百万円となりました。
売上高の品目別内訳につきましては、「第2 事業の状況、3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析、(1)経営成績等の状況の概要、①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。また、売上総利益は407百万円増加して、2,631百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ295百万円増加して、2,195百万円となりました。
これらの結果、営業利益は436百万円となり、経営指標の売上高営業利益率は前年同期比1.3ポイント上昇し10.8%となりました。
営業外収益は、前連結会計年度に比べ5百万円増加して22百万円、営業外費用は14百万円増加して20百万円となりました。
法人税、住民税及び事業税は前連結会計年度に比べ55百万円減少して10百万円となり、また法人税等調整額は32百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ84百万円増加して、395百万円となりました。
なお、1株当たり当期純利益は前連結会計年度に比べ15円63銭増加し103円46銭、経営指標のROE(自己資本当期純利益率)は同0.3ポイント上昇し10.1%となりました。
引き続き売上高の増加、原価低減等に取り組み、目標とする経営指標の達成を目指してまいります。
④キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、中長期的に継続的な成長に向け、投資と財務基盤の安定性の両立を目指しており、1年以上の事業運営上必要とされる現金及び現金同等物を確保した上で、株主還元、事業投資を積極的に進めてまいります。
当社グループの資金状況は、現金及び現金同等物が前連結会計年度末に比べて1,161百万円増加し、当連結会計年度末には1,876百万円となりました。
なお、キャッシュ・フローの詳細は「第2 事業の状況、3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析、(1)経営成績等の状況の概要、②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
また、必要な資金につきましては、すでに当社グループの手元資金で確保しておりますが、これに加えて資産の効率的な活用をさらに促進してまいります。
⑤経営者の問題意識と今後の方針について
「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
当社は、2019年7月5日開催の取締役会において、当社の連結子会社であるリーダー・ヨーロッパ・リミテッドを通じて、Phabrix Limitedの全株式を取得し、子会社化(当社の孫会社化)することについて決議し、2019年7月31日付で株式を取得いたしました。
当連結会計年度は、引き続き当社の得意とする放送設備関連市場、電波関連市場に対応する新製品、新技術の開発に傾注いたしました。
放送設備関連市場におきましては、4K・8K超高精細映像フォーマットに関わる映像処理技術やインターネットプロトコル(IP)による映像・音声の高速伝送、機器の自動制御技術をはじめとした研究を行い、2K・4K・8K対応ビデオ関連機器のラインナップ拡充に取り組んでまいりました。
電波関連市場におきましては、4K・8K衛星放送に関わる技術として、電波測定用の製品開発に取り組んでまいりました。
これらの研究開発活動に対しまして、
なお、2019年7月31日付でPhabrix Limitedの全株式を取得し、連結子会社化したことにより、第3四半期連結累計期間からPhabrix Limitedの研究開発活動が加わっております。
セグメントごとの研究開発活動につきましては、当社グループの事業が電気計測器の開発と製造、販売を行う単一セグメントに基づいておりますために、開示しておりません。
これに代わる品目別の研究開発活動につきましても、その活動が品目別に相互に交錯しているため、品目別に分離して記述しておりません。