当連結会計年度における世界経済は、英国のEU離脱問題による混乱や米国の政権交代等による先行き不透明感がみられました。先進国においては、米国及び欧州での個人消費の拡大等により緩やかな回復傾向で推移し、一方、新興国においては、ベトナム、フィリピンでは成長を維持したものの、中国では成長の鈍化がみられました。
わが国の経済におきましては、個人消費の減速がみられ、また、急激な為替相場の変動による影響があったものの、雇用の改善やアジア向け輸出を中心に、堅調に推移しました。
このような事業環境の下、当社グループは、主力市場である車載分野においてはグローバルでの販売活動が功を奏し、電装化や安全運転支援技術の進歩によるADAS(先進運転支援システム)の普及増により、車載カメラ、ミリ波レーダー向けが堅調に推移し、パワートレイン系では三次元可動BtoBコネクタ“Z-Move™”の販売が増加しました。一方、為替相場の円高傾向の影響、上半期での中華・韓国圏での当社コネクタの搭載車の需要減及び熊本地震による当社顧客の生産減等により、売上高は前期比1.7%減の375億4千7百万円となりました。
一方、製造工程におけるさらなる自動化及び部品の内製化等の合理化による原価低減が寄与し、営業利益は前期比1.4%増の66億6千1百万円、経常利益は同2.3%増の67億5千万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同20.5%増の48億7千5百万円となりました。
セグメントの業績を示すと次のとおりであります。
国内においては、車載関連市場やインダストリアル市場において売上を伸ばし、売上高は前期比14.9%増の80億2千2百万円となりました。営業利益は59.4%増の48億7千9百万円となりました。
アジア地域においては、円高の影響や、コンシューマー分野が低調に推移したことから、売上高は前期比7.4%減の163億1千3百万円となりました。営業利益は37.3%減の27億1千3百万円となりました。
ヨーロッパ地域においては、円高の影響があったものの、車載関連市場において売上を伸ばし、売上高は前期比0.3%増の63億5千6百万円となりました。また、営業利益は前期比936.0%増の4億8千7百万円となりました。
北米地域においては、円高の影響により、売上高は前期比5.7%減の68億5千5百万円となりました。営業利益は48.9%減の1億6千1百万円となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、営業活動により66億4百万円、財務活動により12億6千万円、それぞれ増加し、投資活動により54億6百万円減少した結果、前連結会計年度に比べ21億9千1百万円増加し、152億4千2百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金は、税金等調整前当期純利益67億5百万円、減価償却費34億2百万円、仕入債務の増加額7億4千3百万円に伴う資金の増加に対し、売上債権の増加額9億2千4百万円、たな卸資産の増加額6億5千8百万円、法人税等の支払額24億1千万円に伴う資金の減少を差し引き、前期比23.2%減の66億4百万円の増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金は、有形固定資産及び無形固定資産の取得54億3千1百万円の支出により、前期比0.7%増の54億6百万円の減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金は、自己株式の処分による収入22億4千1百万円に伴う資金の増加に対し、長期借入金の返済5千6百万円、配当金の支払9億2千2百万円に伴う資金の減少を差し引き、12億6千万円の増加(前期は7億4千4百万円の減少)となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
|
区分 |
生産高(百万円) |
前期比(%) |
|
日本 |
2,887 |
131.0 |
|
アジア |
22,876 |
91.5 |
|
欧州 |
― |
― |
|
北米 |
― |
― |
|
合計 |
25,764 |
94.7 |
(注) 1 金額は生産出荷高によっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
|
区分 |
受注高(百万円) |
前期比(%) |
受注残高(百万円) |
前期比(%) |
|
日本 |
8,306 |
118.2 |
870 |
148.3 |
|
アジア |
16,942 |
97.7 |
1,840 |
151.9 |
|
欧州 |
7,243 |
114.5 |
1,740 |
204.0 |
|
北米 |
6,192 |
83.5 |
280 |
29.7 |
|
合計 |
38,683 |
101.5 |
4,731 |
131.6 |
(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
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区分 |
販売高(百万円) |
前期比(%) |
|
日本 |
8,022 |
114.9 |
|
アジア |
16,313 |
92.6 |
|
欧州 |
6,356 |
100.3 |
|
北米 |
6,855 |
94.3 |
|
合計 |
37,547 |
98.3 |
(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2 販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。
(1)会社の経営の基本方針
当社は「未来に続く架け橋として」をタイトルに、「人の心を尊重し、豊かな価値を創り、社会貢献に努める」ことを経営理念とし、同時に「顧客第一主義、持続的な成長の実現、高収益体制の実現」の3項目を具体的な経営方針としております。
(2)目標とする経営指標
当社は企業価値の向上を図るため、収益性の改善と資産効率向上に、継続的に取り組んでおります。
(3)中期的な会社の経営戦略
当社は、グローバルな成長市場への拡販展開を重点戦略として、顧客ニーズに対応した製品を開発し、グローバルネットでタイムリーに生産、供給出来る顧客密着型マーケティング・営業体制の構築を目指しております。このため、更にワールドワイドの情報ネットワークを有効に活用し、ヘッドクオーターとしての機能をより強化することにより、グローバル展開のメリットを追求すると共に、海外生産拠点での部材の現地調達、内製化・合理化を推進し、国際効率生産体制を構築する事によって、国際的なQCD(品質・コスト・納期)競争力をより一層、強化することを目指しております。
(4)会社の対処すべき課題について
世界経済は、米国ではトランプ新政権による政策が不透明でありますが雇用の改善を背景とした堅調な個人消費が景気を支えると期待され、欧州でも英国のEU離脱に伴う不確実性があるものの景気回復が続くとみられます。成長の鈍化がみられていた中国経済は、緩やかながらも輸出が持ち直し、インフラ投資などの下支えも期待されます。一方、我が国経済は、海外の政治動向が不透明で下振れリスクがあるものの、経済対策に伴う公共事業の執行もあり緩やかに回復するとみられます。
当社の事業領域である自動車関連製品、エレクトロニクス関連製品、産業機器関連製品の市場においては技術の進化が顕著であり、より高機能化された製品や新たな製品の開発が進むことが予想されます。
こうした状況の下、当社は、「イリソらしさ」を出せる付加価値の高い製品を市場に供給するという考え方を基本に、更なる電装化また安全・環境への取り組みが進む車載市場向けを中心としながら、非車載市場であるインダストリアル市場、コンシューマー関連市場を3本柱として、将来を見据えた要素技術の先行開発、顧客を第一とした積極的な製品開発、製品供給の展開、内製化の拡大、さらには増産対応のための新拠点の展開等進めて参ります。
平成30年3月期において、販売面では、車載市場で、搭載が進む衝突防止等の安全面でのADAS(先進運転支援システム)向けの製品供給の増加を見込むとともに、これから伸びが期待できる車載駆動系及び産業機器市場向けに注力し顧客開拓も進めて参ります。売上高は欧米販売拠点を中心に伸長し、400億円(対前期比6.5%増)と見込んでおります。
次に損益面では、物量増により固定費の回収が進むとともに、自動化及び合理化による原価低減の推進による効果の刈取り、さらに進めているキープロセスの内製化の拡大や生産性の向上等による原価率改善が見込めることから、連結営業利益72億円(同8.1%増)、連結経常利益72億円(同6.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益52億円(同6.7%増)を見込んでおります。
なお、為替レートは、110円/ドル、120円/ユーロを前提としております。
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年6月27日)現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの経営成績及び財務状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のような事項があると考えております。また、以下に記載された項目以外のリスクが生じた場合においても、当社グループの経営成績及び財務状態等に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループといたしましては、これらのリスクを認識し、リスク管理体制を整備した上で、リスクの未然回避及びリスク発生時の影響を最小限に抑えられるように努めて参ります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年6月27日)現在において当社グループが判断したものであり、当社グループの事業に関する全てのリスクを網羅したものではありません。
当社グループは、主に自動車向けAV音響メーカー、電装品メーカー及び各種エレクトロニクス製品を製造するメーカーに対して、電子部品を供給することを主たる事業としております。
連結売上高の過半を車載関連市場向けに販売しており、デジタル家電、OA及びFA機器等の非車載関連市場への販売強化を行っておりますが、自動車関連製品、エレクトロニクス関連製品の需要動向は、いずれも世界の経済情勢に大きく影響を受けます。そのために、想定外の世界経済の悪化や自動車関連製品、エレクトロニクス関連製品市場の急激な変化によって当社グループ製品の需要が大幅に落ち込んだ場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、電子部品の製造及び販売を世界各地に展開しており、当社と海外子会社並びに海外子会社間の取引は、米国ドル建て、ユーロ建て及びタイバーツ建てにて行っております。平成29年3月期の連結売上高に占める海外売上高の割合は78.6%ですが、一方、海外生産比率も約90%となっております。
当社グループは、為替相場の変動リスクを軽減させるためにへッジ目的の対策を講じておりますが、円高が急激かつ長期に及んだ場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、グローバルな事業展開を積極的に推進しており、生産及び販売活動の多くを米国や欧州並びに中国その他アジア諸国にて展開しております。これらの海外市場への事業進出には、1)予期しない法律・規制又は税制の変更、2)不利な政治又は経済要因の発生、3)輸送遅延や電力停止などの社会インフラの未整備による混乱、4)政治変動、テロ行為、戦争及びその他の社会的混乱等のリスクが常に内在されております。海外展開にあたっては販売拠点、生産拠点ともにリスクを慎重に検討し、評価した上で判断しておりますが、これらの事象が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、茨城工場、フィリピン生産子会社及びベトナム生産子会社での複数拠点生産品を除いて、中国の上海生産子会社に生産が集中しております。平成28年3月にメキシコ生産子会社及び平成28年9月に南通生産子会社を設立し、量産拠点の再構築を図るとともに製造委託等のファブレス化も必要に応じて検討して参りますが、何らかの原因でそれら生産拠点での操業が不可能になる不測の事態が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが属している電子部品業界は、大手から中小まで様々な規模の同業者が存在する極めて競合色の強い業界であります。また、競合先は国内に留まらず海外各国にも存在しております。当社グループは、継続的な開発投資により独自技術の蓄積と新製品・新技術の開発に積極的に取り組んでおりますが、国内外を問わず業界における価格競争は激化しており、販売価格の引下げ競争に巻き込まれ、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、国際標準規格である品質マネジメントシステムにより全ての製品を製造しております。しかし全ての製品について欠陥がなく、将来的にリコールが発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償に対する保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証もありません。当社グループの製品は、高い信頼性を求められるものが多いため、開発段階から出荷に至る全ての段階において細心の注意を払っておりますが、大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような製品の欠陥が発生した場合には、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの展開する市場では、技術革新とコスト競争について厳しい要求があり、新規製品を継続的に投入していく必要があります。当社グループでは、十分なマーケティング活動を行い、市場ニーズを的確に把握し、新技術や新製品開発、生産プロセス改革に必要な研究開発投資や設備投資を行っております。当社グループは、継続して新製品を開発できるものと考えておりますが、技術の急速な進歩や顧客ニーズの変化により期待通りに新製品開発が進まない場合には、将来の成長と収益性を低下させ、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、全ての主要原材料と一部部材の供給を外部業者に依存しております。これら外部業者とは安定供給のための協力関係を築いておりますが、需要の急激な変動に伴う供給不足や供給先からの供給遅延が起こった場合には、当社グループが顧客への供給が不可能になる事や納期遅延を誘発する事により競争力を失うことがあります。また、原材料及び部材の市況の変化に対しては、当社グループにおける内製化、グローバル調達による現地調達の推進等の原価低減に努めて参りますが、原材料等の市場における需給関係の変化等による市況価格が急激に高騰した場合には、当社グループ製品の原価上昇を招き、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、地震を含めた防災対策を徹底しており、火災や風水害等による事故や災害による損害を防止するため、設備の点検、安全装置・消火設備の充実、各種の安全活動等を継続的に行っております。しかし、想定を超える大規模な災害が発生した場合には、停電又はその他事業運営の中断事象による影響を完全に防止又は軽減できる保証はなく、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループには、国内及び海外事業に関連して、訴訟、紛争、その他の法律的手続の対象となるリスクがあります。とりわけ、技術革新の激しい電子部品業界においては、知的財産権は重要な経営資源の一つであります。独自開発した技術等における特許申請、意匠登録などの知的財産権は、第三者による異議申し立てや模倣によって当社グループの事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループが第三者の知的財産権を侵害したとして損害賠償請求を受けた場合には、生産・販売活動が制約を受けることや損害賠償金等の支払いが発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11)人材獲得に係るリスクについて
当社グループは、技術的変化及び競争関係が激しい電子部品業界に属しており、また海外売上高比率や生産に占める海外比率も高いため、多様な専門技術に精通した人材、グローバルでの経営戦略や組織運営といったマネジメント能力に優れた人材の確保、育成を継続的に推進していくことが重要となります。
また、当社グループは、事業の継続的発展のために、国内に加え海外でも採用を積極的に展開しておりますが、専門性の高い優秀な人材は限られていることから、優秀な人材を確保できない場合は、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動は、豊かな価値を作り、社会貢献に努めるという経営理念のもとに重点市場である自動車機器、デジタル機器、インダストリアル機器に使用される製品及び新技術の開発を中心に取組んでおります。特にBtoBコネクタのうち、ピッチ方向、列間方向、嵌合方向のすべて、またはいずれかに可動し、その嵌合ずれを吸収するように設計した、フローティングBtoBコネクタについては顧客の課題解決を目指し積極的に製品開発をしております。また、拠点においては、中国国内に展開する機器メーカーが相次いで現地での開発体制を積極的に整備するなか、当社は日本国内の設計開発部門の他に、上海に開設した技術センターにて技術強化を推進しております。その他の海外重要販売拠点では、技術スタッフの常駐化によるグローバル・エンジニアリング・ネットワークの構築を目指しており、今後も、欧米諸国と新興国への市場展開を考慮し、さらなる強化を進めて参ります。
最近の研究開発活動は次のとおりであります。
近年は、車載機器がADAS(先進運転支援システム)、EV/HEVの促進により変化し各モジュールへのコネクタ要求が変化しております。
Infotainmentでは、従来のナビゲーションと違い画面の大型化、携帯電話連動等の機能追加が行われており、内部機能には高速伝送が必要となっております。当社では、車載向け高速伝送対応(10Gbps)コネクタの量産を開始しました。
また、昨年より量産開始した、「Z-Move」™BtoBコネクタでは、多岐モジュールへの対応を進めるため、品種追加開発を行い、量産準備段階となりました。
「Z-Move」™コネクタの技術を使い、モジュール接続可能なコネクタも開発を行いました。
デジタル機器全般に、映像信号の高精細化が進められております。高精細を実現するためには、機器内部の高速化が必要とされると考えられ、高速伝送に対応した技術展開に積極的に取組んでおります。昨年より高速伝送コネクタでは10Gbps対応が可能になったため、高速対応IOコネクタ開発を完了しました。
また、量産中のAuto I-Lockコネクタについても、使用用途を広げるための品種追加開発を行いました。
産業機器は多品種少量化が展開されており、機器は、小型化、組立性を重視した構造を求められております。
当社は、車載用で開発されたフローティングBtoBコネクタが、機器の小型化、組立性改善に適合するため、同市場への提案を積極的に行い量産化へと結び付きました。特に産業機器向けにて開発した2点接点、0.635mm可動コネクタは組合せに優位性を保ち機器の変化へ対応を可能としました。また、従来の車載用コネクタと共通性を持たせた開発となり他市場へも販売開始しております。
当連結会計年度における研究開発費の金額は8億7千6百万円で、セグメントごとの研究開発費は、日本は8億4千9百万円、アジアは2千6百万円であります。なお、当社のセグメントは生産・販売の管理体制を基礎とした地域別のセグメントから構成されており、研究開発活動の大部分を日本セグメントで行っているため、セグメントごとの研究開発活動の状況につきましては、記載を省略しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、時価が著しく下落した有価証券及び発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく下落した市場価格のない株式について、必要な減損処理を行っており、たな卸資産のうち重要な不良品、陳腐化品及び長期滞留品についても、必要な評価減を行っております。また、取立不能のおそれのある債権等に対しては、必要と認められる額の引当金を計上しております。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末(平成28年3月末)に比べ48億6百万円増加し、523億6千3百万円となりました。流動資産は、現金及び預金21億9千1百万円の増加、受取手形及び売掛金5億2千7百万円の増加等により33億8千9百万円増加し318億2千8百万円となりました。固定資産は、機械装置及び運搬具9億9千1百万円の増加、土地2億4千7百万円の増加等により14億1千7百万円増加し205億3千4百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ5億8千8百万円減少し、76億7千万円となりました。流動負債は、支払手形及び買掛金4億7千1百万円の増加、未払法人税等6億2千2百万円の減少等により4億7千万円減少し70億円となりました。固定負債は、退職給付に係る負債7千9百万円の減少、長期借入金5千6百万円の減少等により1億1千8百万円減少し6億6千9百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益による増加48億7千5百万円、自己株式の処分による増加22億4千1百万円、剰余金の配当による減少9億2千3百万円等により前連結会計年度末に比べ、53億9千5百万円増加し446億9千2百万円となりました。
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比(以下「前期比」という)1.7%減の375億4千7百万円となりました。この主な要因は、当社グループの主力の車載市場が電装化や安全運転支援技術の進歩を背景に順調に推移したものの、円高の影響を受け、同部門の売上高は前期比1.5%減の317億6千7百万円となりました。一方で、コンシューマー部門は、円高の影響に加え、ゲーム機及びデジタルカメラ向けコネクタが減少したことにより、売上高は前期比11.8%減の41億3千9百万円となりました。インダストリアル市場は、スマートメーターやPLC向けが好調で前期比30.3%増の16億4千1百万円となりました。製品群別に見ますと、BtoBコネクタは、車載市場全体の需要が好調に推移したことにより、売上高は前期比3.9%増の166億5千5百万円となりました。
売上原価は、売上高の減少に伴い、前期比3.6%減少の237億5千8百万円となりました。材料費削減などの原価低減活動が功を奏し、売上原価の売上高に対する比率は前期比1.2ポイント低下し、63.3%となりました。
販売費及び一般管理費は、前期比1.9%増の71億2千7百万円となりました。この結果、販売費及び一般管理費の売上高に対する比率も前期比0.7ポイント上昇し、19.0%となりました。
以上の結果、営業利益は、前期比1.4%増益の66億6千1 百万円となりました。
営業外損益は、前期の3千3百万円の収益(純額)から8千9百万円の収益(純額)と、5千5百万円増加いたしました。主な要因は、前期に比べ、営業外収益が増加したことによります。
特別損益は、前期の6千1百万円の損失(純額)から4千5百万円の損失(純額)へと1千5百万円増加いたしました。主な要因は、前期に比べ、特別損失が2千8百万円減少したことによります。
以上の結果、経常利益は67億5千万円、税金等調整前当期純利益は67億5百万円及び親会社株主に帰属する当期純利益は48億7千5百万円となりました。
当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性についての分析につきましては、第2[事業の状況]1[業績等の概要]の「(2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。