第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における我が国経済は、好調な企業業績を背景に雇用・所得環境の改善が見られるなど、緩やかな回復基調で推移いたしました。世界経済につきましては、米国を中心に回復基調で推移しておりますが、中国経済の減速やタイなどのアジア新興国の経済回復の遅れ、資源価格の下落や年初からの円高傾向、地政学的リスクなどにより、先行き不透明な状況であります。

当社グループの主要得意先である自動車関連企業につきましては、北米における販売が増加しておりますが、軽自動車税額の引上げなどの反動減もあり国内販売が減少しており、アジア地域においても苦戦しております。

このような経済環境のもとで当社グループは、接合事業の基盤強化や得意先の海外生産シフトに対応するべく日本品質の生産設備をグローバルで提供できる体制構築など、平成30年4月期を最終年度として策定いたしました中期経営計画に基づき、事業領域の拡大とマーケットの拡大に取組み成果を挙げつつありますが、アジア新興国の市場低迷などにより、中国やタイにおいては厳しい状況で推移いたしました。

この結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高は302億7千7百万円と前連結会計年度に比べ11億3千1百万円(△3.6%)の減収となり、営業利益は11億9千7百万円と前連結会計年度に比べ9億4千2百万円(△44.0%)、経常利益は為替差損1億4千7百万円の計上などにより、11億7千8百万円と前連結会計年度に比べ12億1千3百万円(△50.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益は7億1千9百万円と前連結会計年度に比べ6億7千3百万円(△48.3%)のそれぞれ減益となりました。

セグメントの業績は、次のとおりであります。

(日本)

日本につきましては、自動車関連企業向け設備の販売が増加いたしましたが、自社製品の販売が減少したことなどにより、売上高は248億9千4百万円と前連結会計年度に比べ15億1千3百万円(6.4%)の増収となりましたが、営業利益は3億8千7百万円と前連結会計年度に比べ1億6千3百万円(△29.6%)の減益となりました。

(米国)

米国につきましては、自動車関連企業向け自社製品の販売が増加したことなどにより、売上高は58億4千3百万円と前連結会計年度に比べ6億3百万円(11.5%)の増収となりましたが、営業利益は低利益率製品の販売が増加したことなどにより、6億8千8百万円と前連結会計年度に比べ4億9千9百万円(△42.0%)の減益となりました。

(中国)

中国につきましては、自動車関連企業向け自社製品の販売が減少したことなどにより、売上高は14億3千5百万円と前連結会計年度に比べ9億2千9百万円(△39.2%)の減収となり、営業利益は3千8百万円と前連結会計年度に比べ1億9千7百万円(△83.7%)の減益となりました。

(タイ)

タイにつきましては、自動車関連企業向け設備の据付が減少したことなどにより、売上高は6億6千6百万円と前連結会計年度に比べ13億1千6百万円(△66.3%)の減収となり、営業損失は2千7百万円(前連結会計年度は1億9千万円の営業利益)となりました。

 

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ9億1千1百万円増加し、42億9千4百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、9億1百万円(前連結会計年度は14億1千9百万円の収入)となりました。これは主に、未収消費税等の増加額1億1千9百万円、その他の資産の増加額4億6千4百万円、その他の負債の減少額1億8千5百万円および法人税等の支払額7億2千6百万円などによる資金の減少要因があったものの、税金等調整前当期純利益11億8千5百万円、減価償却費4億9千2百万円、のれん償却額1億9百万円、売上債権の減少額2億3千6百万円、たな卸資産の減少額1億3千3百万円および仕入債務の増加額2億3千8百万円などの資金の増加要因があったためであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により得られた資金は、1億1千5百万円(前連結会計年度は2億5百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1億8千3百万円などによる資金の減少要因があったものの、有形固定資産の売却による収入3億9千5百万円などによる資金の増加要因があったためであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、5百万円(前連結会計年度は1億4千4百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入れによる収入(短期借入金の返済による支出を相殺した金額)2億4千8百万円などがあったものの、配当金の支払額1億6千7百万円およびリース債務の返済による支出1億9百万円などによる資金の減少要因があったためであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

日本

5,203,592

△6.8

米国

3,306,666

△39.2

中国

1,472,228

△34.6

合計

9,982,487

△24.8

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.金額は販売価額で表示しております。

3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

日本

4,617,223

△16.7

2,316,975

16.8

米国

3,525,635

△24.7

754,488

△36.7

中国

1,516,519

△32.5

331,398

48.6

合計

9,659,378

△22.5

3,402,861

0.1

 

(注) 1.セグメントのうち受注販売を行っているのは、製品売上のみでありますので、上記金額は、その製品の受注高、受注残高であります。

2.セグメント間の取引については相殺消去しております。

3.金額は販売価額で表示しております。

4.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

日本

17,626,300

11.7

タイ

384,571

△64.4

合計

18,010,871

6.8

 

(注) 1.金額は仕入価額で表示しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(4) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

日本

22,383,270

1.3

米国

5,789,629

12.2

中国

1,403,618

△36.6

タイ

649,103

△65.8

報告セグメント計

30,225,622

△3.6

その他

51,952

△4.8

合計

30,277,575

△3.6

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

当社グループは、10年後のあるべき姿を描いた「NADEX 2025 VISION」の実現に向けた施策を取りまとめた中期3ヶ年経営計画のもと、グループ会社が一丸となった取組みを進めております。お客様のニーズ・シーズに先行ないし同期してお応えするためには、当社グループの付加価値を向上し続ける必要があり、将来を見据えた積極的な投資に加え、育成による人財基盤の強化を図ることで、グローバルでのメーカー機能、トータルソリューション提案力の強化などを進めてまいります。

主たる取組み課題は、次のとおりであります。

① 事業領域の拡大・強化
・コアコンピタンスである接合事業の基盤の強化・確立
・日本品質のFAシステムのグローバルでの提供
・IoTビジネスに向けたITソリューションの体制強化

② マーケットの拡大
・顧客の海外展開に対応した供給体制の構築
・NADEXグループのグループ営業・開発・製造・管理体制の強化

③ ガバナンス強化
・経営品質・業務品質の一層の向上
・グループ経営管理の一層の強化
・積極的なIR活動による透明性の確保

④ コストマネジメント
・投資効果リターンの検証
・経営資源ポートフォリオの最適化

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、次のようなものがあります。当社グループは、これらのリスクを充分認識し、発生の回避やリスクの最小化に向けて努力していく所存であります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 経営環境の変化

日本経済は緩やかな回復傾向で推移しておりますが、製造業の海外への生産移転は引続き進展するものと考えられます。そのため、当社グループは海外売上高の拡大に注力し、海外売上高比率が年々上昇しておりますが、依然として売上高の大部分は国内売上高で占められており、今後の日本経済の動向次第では当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 自動車関連企業への依存

当社グループの主要取引先は、自動車および自動車関連企業であり、当社グループの売上高、利益は、同業界の設備投資動向や生産計画の影響を受けやすくなっております。そのため、業績の拡大と安定化のため、自動車関連以外の業種についても取引先を拡充する取組みを行っております。

 

(3) 海外での事業活動

当社グループは、米国・カナダ・中国・タイ・インドネシア・メキシコにそれぞれ子会社を設立し、海外での事業活動を行っております。米国においては今後も安定した成長が見込まれておりますが、中国およびタイなどの新興国における成長鈍化などに加え、政治情勢の変化または予期しない法律や規制の変更などの不安要因が存在しております。

 

(4) 災害の発生

当社グループの事業所の多くは東海地震防災対策地域に所在しており、この地域で大規模な地震が発生した場合、業務活動に遅延や停止が生じる可能性があります。また、当社の社内コンピューターシステムが機能しなくなる恐れがあり、復旧に時間がかかる懸念があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発活動は、抵抗溶接製品関連およびレーザ加工技術関連を主体に開発活動を行っております。

セグメント別の研究開発活動につきましては、主に日本で研究開発活動を行っており、次のとおりであります。

抵抗溶接製品関連につきましては、顧客のニーズを取入れた付加価値の高い研究開発に取組んでおります。当連結会計年度は、Ethernet/IP通信仕様、Webサーバー機能、フリーフォーマット機能等を搭載した抵抗溶接制御装置および大容量インバーター式抵抗溶接制御装置を開発いたしました。これらの製品は、米国子会社製の製品を用いて開発を行っており、グループ会社が一体となった製品の高度化・効率化に取組んでおります。また、新興国市場をターゲットとして溶接条件設定の簡単化を図るため、溶接対象の板組を自動判別する機能を搭載したポータブルスポット溶接用抵抗溶接制御装置を開発いたしました。本製品は、自動車関連企業においてモニター評価を実施頂き高評価を得ており、今秋以降、海外拠点での2次評価を行う予定となっております。このほか、従来製品に比べて電極チップの高寿命化に寄与するチップクリーンの開発を行っております。

レーザ加工技術関連におきましては、ファイバーレーザ加工システムの開発を行いました。レーザ発振器は海外メーカー製が主流であり、国内の顧客からは国産レーザ加工システムのご要望を頂いております。当社グループでは、このご要望にお応えできるよう、今後も自社開発製品による国産レーザ加工システムの提供を進めてまいります。

なお、当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の金額は4億2千3百万円であります。

当連結会計年度における研究開発により製品化されたものは、次のとおりであります。

・Ethernet/IP通信仕様抵抗溶接制御装置

・大容量インバーター式抵抗溶接制御装置

・板組自動判別機能搭載ポータブルスポット溶接用抵抗溶接制御装置

・ファイバーレーザ加工システム

 

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針および見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。これら財務諸表の作成に当たっては、繰延税金資産、退職給付に係る負債などについて過去の実績や予定に基づいて算出した見積りによる数値を用いている部分があります。実際の結果は、見積りと異なる場合があります。

 

(2) 財政状態の分析

当連結会計年度末における総資産は、232億1千6百万円と前連結会計年度末に比べ8百万円(0.0%)増加いたしました。

① 流動資産

当連結会計年度末における流動資産は、178億2千1百万円と前連結会計年度末に比べ8億4千5百万円増加いたしました。その主な要因は、受取手形及び売掛金の減少8億2千2百万円および仕掛品の減少1億6千万円などがあったものの、現金及び預金の増加9億1千1百万円電子記録債権の増加4億4千6百万円前渡金の増加4億3千2百万円および未収消費税等の増加1億1千9百万円などがあったためであります。

② 固定資産

当連結会計年度末における固定資産は、53億9千4百万円と前連結会計年度末に比べ8億3千7百万円減少いたしました。その主な要因は、建物及び構築物(純額)の減少2億2百万円土地の減少1億8千9百万円のれんの減少1億4千3百万円および無形固定資産のその他の減少2億2千4百万円などがあったためであります。

③ 流動負債

当連結会計年度末における流動負債は、101億5千7百万円と前連結会計年度末に比べ1億1百万円増加いたしました。その主な要因は、支払手形及び買掛金の減少17億9千2百万円および未払法人税等の減少2億2百万円などがあったものの、電子記録債務の増加19億3千5百万円および短期借入金の増加2億6千7百万円などがあったためであります。

④ 固定負債

当連結会計年度末における固定負債は、9億6千9百万円と前連結会計年度末に比べ2億5千1百万円減少いたしました。その主な要因は、繰延税金負債の減少1億4千8百万円などがあったためであります。

⑤ 純資産

当連結会計年度末における純資産は、120億8千9百万円と前連結会計年度末に比べ1億5千8百万円増加いたしました。その主な要因は、その他の包括利益累計額の為替換算調整勘定の減少2億5千9百万円などがあったものの、株主資本の利益剰余金の増加5億5千1百万円などがあったためであります。

 

 

(3) 経営成績の分析

① 売上高

売上高につきましては、302億7千7百万円と前連結会計年度に比べ11億3千1百万円(△3.6%)の減収となりました。セグメント別の業績につきましては、日本において、自動車関連企業向け設備の販売が増加いたしましたが、自社製品の販売が減少したことなどにより、売上高は248億9千4百万円と前連結会計年度に比べ15億1千3百万円(6.4%)、米国において、自動車関連企業向け自社製品の販売が増加したことなどにより、売上高は58億4千3百万円と前連結会計年度に比べ6億3百万円(11.5%)のそれぞれ増収となりましたが、中国において、自動車関連企業向け自社製品の販売が減少したことなどにより、売上高は14億3千5百万円と前連結会計年度に比べ9億2千9百万円(△39.2%)、タイにおいて、自動車関連企業向け設備の据付が減少したことなどにより、売上高は6億6千6百万円と前連結会計年度に比べ13億1千6百万円(△66.3%)のそれぞれ減収となりました。

② 営業利益

営業利益につきましては、11億9千7百万円と前連結会計年度に比べ9億4千2百万円(△44.0%)の減益となりました。これは日本、中国およびタイでの自社製品の販売が、アジア新興国の市場低迷により減少したことに伴う粗利益の減少、米国での低利益率製品の販売の増加などによる粗利益率の低下によるものであります。

③ 営業外損益および経常利益

営業外収益につきましては、1億4千6百万円と前連結会計年度に比べ1億3千2百万円(△47.5%)の減少となりました。この主な要因は、為替差益の減少9千万円などによるものであります。

一方、営業外費用につきましては、1億6千5百万円と前連結会計年度に比べ1億3千8百万円(525.8%)の増加となりました。この主な要因は、為替差損の増加1億4千7百万円などによるものであります。

この結果、経常利益は11億7千8百万円と前連結会計年度に比べ12億1千3百万円(△50.7%)の減益となりました。

④ 特別損益および親会社株主に帰属する当期純利益

特別利益につきましては、3千1百万円(前連結会計年度は1百万円)となりました。

一方、特別損失につきましては、2千4百万円(前連結会計年度は3千万円)となりました。

この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は7億1千9百万円と前連結会計年度に比べ6億7千3百万円(△48.3%)の減益となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。