第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境が改善するなど、緩やかな回復基調で推移いたしました。世界経済につきましては、米国政策、英国のEU離脱問題や新興国経済の成長鈍化などの影響が懸念されましたが、堅調な米国経済を中心に全体としては緩やかな回復基調で推移いたしました。

当社グループの主要得意先である自動車関連企業につきましては、円高の影響はあるものの、北米をはじめとする先進国を中心に販売が増加しており、総じて堅調に推移いたしました。

このような経済環境のもとで当社グループは、平成30年4月期を最終年度として策定いたしました中期経営計画に基づき、メーカー・エンジニアリング機能の強化、日本品質の生産設備をグローバルで提供できる体制構築など、市場のニーズに先行ないし同期する形で事業領域の拡大とマーケットの拡大に取組んでおり、レーザ設備の販売増加など、徐々に成果を挙げつつあります。

この結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高は311億3千3百万円と前連結会計年度に比べ8億5千6百万円(2.8%)の増収となり、営業利益は17億6千7百万円と前連結会計年度に比べ5億6千9百万円(47.6%)、経常利益は17億8千2百万円と前連結会計年度に比べ6億3百万円(51.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益は12億5千5百万円と前連結会計年度に比べ5億3千6百万円(74.5%)のそれぞれ増益となりました。

セグメントの業績は、次のとおりであります。

(日本)

日本につきましては、堅調に推移した設備投資の需要を背景にエンジニアリング機能を付加した設備の販売が増加したことなどにより、売上高は251億2千6百万円と前連結会計年度に比べ2億3千1百万円(0.9%)の増収となり、営業利益は7億3百万円と前連結会計年度に比べ3億1千6百万円(81.6%)の増益となりました。

(米国)

米国につきましては、自動車関連企業向け自社製品の販売が増加いたしましたが、生産設備の販売が減少したことなどにより、売上高は44億4百万円と前連結会計年度に比べ14億3千8百万円(△24.6%)の減収となりましたが、営業利益は8億8千8百万円と前連結会計年度に比べ1億9千9百万円(29.0%)の増益となりました。

(中国)

中国につきましては、新規市場の開拓により自動車関連企業向け自社製品の販売が増加したことなどにより、売上高は19億7千3百万円と前連結会計年度に比べ5億3千7百万円(37.4%)の増収となり、営業利益は1億1千8百万円と前連結会計年度に比べ8千万円(210.1%)の増益となりました。

(タイ)

タイにつきましては、自動車関連企業向け設備の据付工事が増加したことなどにより、売上高は12億1百万円と前連結会計年度に比べ5億3千4百万円(80.2%)の増収となり、営業利益は5千8百万円(前連結会計年度は2千7百万円の営業損失)となりました。

 

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ2億7千万円減少し、40億2千3百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、5億7千8百万円(前連結会計年度は9億1百万円の収入)となりました。これは主に、売上債権の増加額4億9千万円、仕入債務の減少額15億8百万円および法人税等の支払額4億4千9百万円などによる資金の減少要因があったものの、税金等調整前当期純利益17億7千3百万円、減価償却費4億9千2百万円、のれん償却額1億円、未収消費税等の減少額1億9千4百万円およびその他の負債の増加額3億9千4百万円などの資金の増加要因があったためであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、3億4千9百万円(前連結会計年度は1億1千5百万円の収入)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出2億9千2百万円などによる資金の減少要因があったためであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、4億6千7百万円(前連結会計年度は5百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の返済による支出(短期借入れによる収入を相殺した金額)1億2千2百万円および配当金の支払額1億4千9百万円などによる資金の減少要因があったためであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

日本

5,157,831

△0.8

米国

3,187,934

△3.5

中国

1,785,318

21.2

合計

10,131,084

1.4

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.金額は販売価額で表示しております。

3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

日本

4,084,784

△11.5

2,356,536

1.7

米国

4,898,222

38.9

1,285,811

70.4

中国

2,793,102

84.1

1,275,103

284.7

合計

11,776,109

21.9

4,917,450

44.5

 

(注) 1.セグメントのうち受注販売を行っているのは、製品売上のみでありますので、上記金額は、その製品の受注高、受注残高であります。

2.セグメント間の取引については相殺消去しております。

3.金額は販売価額で表示しております。

4.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(3) 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

日本

17,136,623

△2.7

タイ

569,659

48.1

合計

17,706,282

△1.6

 

(注) 1.金額は仕入価額で表示しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(4) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

日本

23,720,525

5.9

米国

4,366,226

△24.5

中国

1,844,901

31.4

タイ

1,200,574

84.9

報告セグメント計

31,132,226

2.9

その他

1,764

△96.6

合計

31,133,990

2.8

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3.「その他」の区分に表示しておりました株式会社ナデックス企画は、当連結会計年度において当社を存続会社とする吸収合併により消滅いたしました。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

当社は創業以来、「企業の発展を通じて社員の幸福と社会の繁栄につくす」という社是のもとに、全社員が心を一つにして社業に邁進してまいりましたが、今後もこの精神は不変の企業理念として生き続けるものと考えております。

社是にも明示されているとおり、社員の幸福と社会が繁栄することを終局の使命と考えるものであり、この使命を果たすためには会社として常に最大限の業績を維持し、企業価値の増大を図ることが必要であると考えます。業績向上のない企業に社員の幸福と社会的貢献はありえず、社員一人ひとりがたゆまぬ努力を重ね、個々人に与えられた役割を果たすことによって企業の発展を目指してまいります。

 

(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、売上高、営業利益のほか、自己資本利益率、自己資本比率を、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等として用いております。

 

(3) 対処すべき課題

当社グループは、将来のあるべき姿を描いた「NADEX 2025 VISION」の実現に向けた施策を取りまとめた中期3ヶ年経営計画のもと、グループ会社が一丸となった取組みを進めております。お客様のニーズに先行ないし同期してお応えするためには、当社グループの付加価値を向上し続ける必要があり、将来を見据えた積極的な投資に加え、育成による人財基盤の強化を図ることで、グローバルでのメーカー機能、トータルソリューション提案力の強化などを進めてまいります。

主たる取組み課題は、次のとおりであります。

① 事業領域の拡大・強化
・コアコンピタンスである接合事業の基盤の強化・確立
・日本品質のFAシステムのグローバルでの提供
・IoTビジネスに向けたITソリューションの体制強化

② マーケットの拡大
・顧客の海外展開に対応した供給体制の構築
・NADEXグループのグループ営業・開発・製造・管理体制の強化

③ ガバナンス強化
・経営品質・業務品質の一層の向上
・グループ経営管理の一層の強化
・積極的なIR活動による透明性の確保

④ コストマネジメント
・投資効果リターンの検証
・経営資源ポートフォリオの最適化

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、次のようなものがあります。当社グループは、これらのリスクを充分認識し、発生の回避やリスクの最小化に向けて努力していく所存であります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 経営環境の変化

日本経済は緩やかな回復傾向で推移しておりますが、製造業の海外への生産移転は引続き進展するものと考えられます。そのため、当社グループは海外売上高の拡大に注力し、海外売上高比率が年々上昇しておりますが、依然として売上高の大部分は国内売上高で占められており、今後の日本経済の動向次第では当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 自動車関連企業への依存

当社グループの主要取引先は、自動車および自動車関連企業であり、当社グループの売上高、利益は、同業界の設備投資動向や生産計画の影響を受けやすくなっております。そのため、業績の拡大と安定化のため、自動車関連以外の業種についても取引先を拡充する取組みを行っております。

 

(3) 海外での事業活動

当社グループは、米国・カナダ・中国・タイ・インドネシア・メキシコにそれぞれ子会社を設立し、海外での事業活動を行っております。米国においては今後も堅調な成長が見込まれておりますが、新興国における成長鈍化などに加え、政治情勢の変化または予期しない法律や規制の変更などの不安要因が存在しております。

 

(4) 災害の発生

当社グループの事業所の多くは東海地震防災対策強化地域に所在しており、この地域で大規模な地震が発生した場合、業務活動に遅延や停止が生じる可能性があります。また、当社の社内コンピューターシステムが機能しなくなる恐れがあり、復旧に時間がかかる懸念があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発活動は、抵抗溶接製品関連およびレーザ加工技術関連を主体に開発活動を行っております。

セグメント別の研究開発活動につきましては、主に日本および中国で研究開発活動を行っており、次のとおりであります。

抵抗溶接製品関連につきましては、顧客のニーズを取入れた付加価値の高い研究開発に取組んでおります。当連結会計年度は、Ethernet/IP通信仕様の抵抗溶接制御装置を開発いたしました。本製品は、米国子会社製の製品を用いて開発を行っており、グループ会社が一体となった製品の高度化・効率化に取組んでおります。また、マーケットニーズに基づき機能を絞ったベーシック仕様の交流式抵抗溶接制御装置を開発いたしました。本製品は、自動化のニーズが高まる新興国市場向け製品として開発しており、現地顧客の開拓、販路の拡大が期待できます。

レーザ加工技術関連におきましては、ファイバーレーザ発振器用コントローラーを開発いたしました。国産のレーザ発振器と組合せることにより、顧客からのご要望が強いメンテナンス性の優れた国産レーザ加工システムの提供を進めてまいります。また、従来の溶接工法に比べ生産性が向上する、大出力レーザを用いた厚板溶接工法を開発いたしました。本工法は厚板の貫通溶接において、深い溶込み深さと良質な溶接ビート品質を実現しており、学会にて研究成果を発表いたしました。

このほか、急速充電器の後継機を開発し、製品化しております。

なお、当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の金額は3億7千3百万円であります。

当連結会計年度における研究開発により製品化されたものは、次のとおりであります。

・Ethernet/IP通信仕様抵抗溶接制御装置

・ベーシック仕様交流式抵抗溶接制御装置

・ファイバーレーザ発振器用コントローラー

・大出力レーザによる厚板溶接工法

・急速充電器

 

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針および見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。これら財務諸表の作成に当たっては、繰延税金資産、退職給付に係る負債などについて過去の実績や予定に基づいて算出した見積りによる数値を用いている部分があります。実際の結果は、見積りと異なる場合があります。

 

(2) 財政状態の分析

当連結会計年度末における総資産は、230億9千7百万円と前連結会計年度末に比べ1億1千8百万円(△0.5%)減少いたしました。

① 流動資産

当連結会計年度末における流動資産は、178億3千3百万円と前連結会計年度末に比べ1千1百万円増加いたしました。その主な要因は、現金及び預金の減少2億7千万円受取手形及び売掛金の減少1億9千5百万円商品及び製品の減少1億2千6百万円および未収消費税等の減少1億9千4百万円などがあったものの、電子記録債権の増加6億5千7百万円および繰延税金資産の増加1億1千9百万円などがあったためであります。

② 固定資産

当連結会計年度末における固定資産は、52億6千4百万円と前連結会計年度末に比べ1億3千万円減少いたしました。その主な要因は、投資有価証券の増加2億3千1百万円などがあったものの、のれんの減少1億5百万円および無形固定資産のその他の減少1億5千9百万円などがあったためであります。

③ 流動負債

当連結会計年度末における流動負債は、90億4千7百万円と前連結会計年度末に比べ11億9百万円減少いたしました。その主な要因は、未払法人税等の増加2億4百万円およびその他の増加2億9千9百万円などがあったものの、支払手形及び買掛金の減少9億2千7百万円電子記録債務の減少5億9千5百万円および短期借入金の減少1億4百万円などがあったためであります。

④ 固定負債

当連結会計年度末における固定負債は、7億8千4百万円と前連結会計年度末に比べ1億8千4百万円減少いたしました。

⑤ 純資産

当連結会計年度末における純資産は、132億6千5百万円と前連結会計年度末に比べ11億7千5百万円増加いたしました。その主な要因は、株主資本の利益剰余金の増加11億6百万円およびその他の包括利益累計額のその他有価証券評価差額金の増加1億3百万円などがあったためであります。

 

 

(3) 経営成績の分析

① 売上高

売上高につきましては、311億3千3百万円と前連結会計年度に比べ8億5千6百万円(2.8%)の増収となりました。セグメント別の業績につきましては、米国において、自動車関連企業向け自社製品の販売が増加いたしましたが、生産設備の販売が減少したことなどにより、売上高は44億4百万円と前連結会計年度に比べ14億3千8百万円(△24.6%)の減収となりましたが、日本において、堅調に推移した設備投資の需要を背景にエンジニアリング機能を付加した設備の販売が増加したことなどにより、売上高は251億2千6百万円と前連結会計年度に比べ2億3千1百万円(0.9%)、中国において、新規市場の開拓により自動車関連企業向け自社製品の販売が増加したことなどにより、売上高は19億7千3百万円と前連結会計年度に比べ5億3千7百万円(37.4%)、タイにおいて、自動車関連企業向け設備の据付工事が増加したことなどにより、売上高は12億1百万円と前連結会計年度に比べ5億3千4百万円(80.2%)のそれぞれ増収となりました。

② 営業利益

営業利益につきましては、17億6千7百万円と前連結会計年度に比べ5億6千9百万円(47.6%)の増益となりました。これは日本でのエンジニアリング機能を付加した設備の販売および米国、中国での自社製品の販売がそれぞれ増加したことに伴う売上総利益の増加によるものであります。

③ 営業外損益および経常利益

営業外収益につきましては、2億3千5百万円と前連結会計年度に比べ8千8百万円(60.3%)の増加となりました。この主な要因は、補助金収入の増加4千9百万円などによるものであります。

一方、営業外費用につきましては、2億1千9百万円と前連結会計年度に比べ5千4百万円(32.9%)の増加となりました。この主な要因は、為替差損の増加4千万円などによるものであります。

この結果、経常利益は17億8千2百万円と前連結会計年度に比べ6億3百万円(51.2%)の増益となりました。

④ 特別損益および親会社株主に帰属する当期純利益

特別利益につきましては、2百万円(前連結会計年度は3千1百万円)となりました。

一方、特別損失につきましては、1千1百万円(前連結会計年度は2千4百万円)となりました。

この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は12億5千5百万円と前連結会計年度に比べ5億3千6百万円(74.5%)の増益となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。