文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社は創業以来、「企業の発展を通じて社員の幸福と社会の繁栄につくす」という社是のもとに、全社員が心を一つにして社業に邁進してまいりましたが、今後もこの精神は不変の企業理念として生き続けるものと考えております。
社是にも明示されているとおり、社員の幸福と社会が繁栄することを終局の使命と考えるものであり、この使命を果たすためには会社として常に最大限の業績を維持し、企業価値の増大を図ることが必要であると考えます。業績向上のない企業に社員の幸福と社会的貢献はありえず、社員一人ひとりがたゆまぬ努力を重ね、個々人に与えられた役割を果たすことによって企業の発展を目指してまいります。
当社は、売上高、営業利益のほか、自己資本利益率、自己資本比率を、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等として用いております。
当社グループは、将来のあるべき姿を描いた「NADEX 2025 VISION」の実現に向け、平成31年4月期を初年度とする中期3ヶ年経営計画を策定いたしました。当社グループの主要得意先である自動車関連企業を中心に我々を取巻く事業環境は大きく変化することが予測されます。これからもお客様のニーズに先行ないし同期してお応えするためには、将来を見据えた事業戦略に加え、継続的な人財基盤の強化を図ることで、トータルソリューション力・グローバルでのメーカー機能の強化などを進めてまいります。
主たる取組み課題は、次のとおりであります。
① サステナブルな企業経営の推進
② 当社各事業の有機的な連携によるトータルソリューション力の発揮
③ コアコンピタンスである「接合」事業の深化・拡大
④ メーカー機能・製品力強化を通じてのグローバル展開の推進
⑤ 事業成長・企業価値向上のための経営資源の戦略的活用
当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、次のようなものがあります。当社グループは、これらのリスクを充分認識し、発生の回避やリスクの最小化に向けて努力していく所存であります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営環境の変化
日本経済は緩やかな回復傾向で推移しておりますが、製造業の海外への生産移転は引続き進展するものと考えられます。そのため、当社グループは海外売上高の拡大に注力し、海外売上高比率の向上に努めておりますが、依然として売上高の大部分は国内売上高で占められており、今後の日本経済の動向次第では当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(2) 自動車関連企業への依存
当社グループの主要取引先は、自動車および自動車関連企業であり、当社グループの売上高、利益は、同業界の設備投資動向や生産計画の影響を受けやすくなっております。そのため、業績の拡大と安定化のため、自動車関連以外の業種についても取引先を拡充する取組みを行っております。
(3) 海外での事業活動
当社グループは、米国・カナダ・中国・タイ・インドネシア・メキシコにそれぞれ子会社を設立し、海外での事業活動を行っております。米国においては今後も堅調な推移が見込まれておりますが、新興国における成長鈍化などに加え、政治情勢の変化または予期しない法律や規制の変更などの不安要因が存在しております。
(4) 災害の発生
当社グループの事業所の多くは東海地震防災対策強化地域に所在しており、この地域で大規模な地震が発生した場合、業務活動に遅延や停止が生じる可能性があります。また、当社の社内コンピューターシステムが機能しなくなる恐れがあり、復旧に時間がかかる懸念があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものであります。
また、当連結会計年度より、在外連結子会社等の収益および費用の換算方法を変更しております。当該会計方針の変更は遡及適用され、前年同期との比較については、当該会計方針の変更を反映した遡及適用後の数値を用いております。
当連結会計年度における我が国経済は、堅調な企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移いたしました。世界経済につきましては、欧米を中心に緩やかな回復基調で推移いたしましたが、米国の政策動向や世界的な地政学的リスクの高まりなどにより、景気の先行きは依然として不透明な状況で推移いたしました。
当社グループの主要得意先である自動車関連企業につきましては、北米において減速感が見られるものの、国内販売が増加するなど、全体としては堅調に推移しております。
このような経済環境のもとで当社グループは、平成30年4月期を最終年度として策定いたしました中期経営計画に基づき、メーカー・エンジニアリング機能の強化、日本品質の生産設備をグローバルで提供できる体制構築など、市場のニーズに先行ないし同期する形で事業領域の拡大とマーケットの拡大に取組んでおります。
この結果、当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高は342億8千4百万円と前連結会計年度に比べ33億3千3百万円(10.7%)の増収となり、営業利益は20億3千万円と前連結会計年度に比べ3億2千4百万円(19.0%)、経常利益は21億5千1百万円と前連結会計年度に比べ4億1百万円(22.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は14億5千7百万円と前連結会計年度に比べ2億2千4百万円(18.2%)のそれぞれ増益となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(日本)
日本につきましては、旺盛な設備投資需要を背景に自動車関連企業向け生産設備の販売が増加したこと、また、電気機器関連企業および工作機械関連企業向け電子部品などの販売も増加したことなどにより、売上高は285億3千6百万円と前連結会計年度に比べ34億9百万円(13.5%)の増収となり、営業利益は11億8百万円と前連結会計年度に比べ4億5百万円(57.6%)の増益となりました。
(米国)
米国につきましては、自動車関連企業向け自社製品の販売が減少いたしましたが、生産設備の販売が増加したことなどにより、売上高は45億6千5百万円と前連結会計年度に比べ2億8千5百万円(6.6%)の増収となりましたが、営業利益は6億8千8百万円と前連結会計年度に比べ1億6千4百万円(△19.2%)の減益となりました。
(中国)
中国につきましては、新規市場の開拓により自動車関連企業向け自社製品の販売が増加いたしましたが、販売費及び一般管理費が増加したことなどにより、売上高は22億1千5百万円と前連結会計年度に比べ2億5千3百万円(12.9%)の増収となりましたが、営業利益は8千3百万円と前連結会計年度に比べ3千万円(△26.6%)の減益となりました。
(タイ)
タイにつきましては、景気の回復には今しばらく時間を要する見込みでありますが、自動車関連企業向け設備の据付が増加したことなどにより、売上高は8億9千9百万円と前連結会計年度に比べ2億5千3百万円(△21.9%)の減収となりましたが、営業利益は7千6百万円と前連結会計年度に比べ3千8百万円(103.6%)の増益となりました。
(総資産)
当連結会計年度末における総資産は277億5千7百万円と前連結会計年度末に比べ46億6千万円増加いたしました。その主な要因は、流動資産の受取手形及び売掛金の減少12億8千2百万円、無形固定資産ののれんの減少1億6千3百万円およびその他の減少1億6千9百万円などがあったものの、流動資産の現金及び預金の増加26億1千万円、電子記録債権の増加11億3千8百万円、商品及び製品の増加3億2千4百万円、前渡金の増加3億8千8百万円および投資その他の資産の投資有価証券の増加16億3千1百万円などあったためであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は134億2千6百万円と前連結会計年度末に比べ35億9千4百万円増加いたしました。その主な要因は、流動負債の短期借入金の減少1億5千7百万円などがあったものの、流動負債の支払手形及び買掛金の増加12億5千6百万円、電子記録債務の増加17億3千4百万円および前受金の増加9億9百万円などがあったためであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は143億3千1百万円と前連結会計年度末に比べ10億6千5百万円増加いたしました。その主な要因は、その他の包括利益累計額の為替換算調整勘定の減少1億6百万円などがあったものの、株主資本の利益剰余金の増加11億4千1百万円およびその他の包括利益累計額のその他有価証券評価差額金の増加1億5千8百万円などがあったためであります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ26億1百万円増加し、66億2千4百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、50億7千8百万円(前連結会計年度は5億5千5百万円の収入)となりました。これは主に、たな卸資産の増加額4億6千5百万円、その他の資産の増加額3億6千9百万円および法人税等の支払額8億1千7百万円などによる資金の減少要因があったものの、税金等調整前当期純利益21億3千6百万円、減価償却費4億8千7百万円、売上債権の減少額1億2千1百万円、仕入債務の増加額29億8千7百万円およびその他の負債の増加額9億8百万円などの資金の増加要因があったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、16億5千万円(前連結会計年度は3億4千9百万円の支出)となりました。これは主に、関係会社株式の売却による収入1億2千1百万円などによる資金の増加要因があったものの、有価証券の取得による支出1億円、有形固定資産の取得による支出2億1千2百万円および投資有価証券の取得による支出13億9千8百万円などによる資金の減少要因があったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、7億6千6百万円(前連結会計年度は4億6千7百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の返済による支出(短期借入れによる収入を相殺した金額)1億6千8百万円および配当金の支払額3億1千5百万円などによる資金の減少要因があったためであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
|
日本 |
5,173,008 |
0.2 |
|
米国 |
3,032,222 |
△2.1 |
|
中国 |
2,331,530 |
31.3 |
|
合計 |
10,536,761 |
5.0 |
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額は販売価額で表示しております。
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
日本 |
4,274,027 |
4.8 |
2,646,786 |
12.3 |
|
米国 |
3,619,641 |
△23.6 |
890,264 |
△28.7 |
|
中国 |
1,102,751 |
△60.2 |
238,450 |
△81.1 |
|
合計 |
8,996,420 |
△22.3 |
3,775,501 |
△22.5 |
(注) 1.セグメントのうち受注販売を行っているのは、製品売上のみでありますので、上記金額は、その製品の受注高、受注残高であります。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
3.金額は販売価額で表示しております。
4.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
仕入高(千円) |
前年同期比(%) |
|
日本 |
20,229,705 |
18.0 |
|
タイ |
436,249 |
△20.2 |
|
合計 |
20,665,955 |
16.8 |
(注) 1.金額は仕入価額で表示しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
日本 |
26,745,260 |
12.7 |
|
米国 |
4,512,285 |
6.3 |
|
中国 |
2,127,608 |
15.9 |
|
タイ |
898,980 |
△21.9 |
|
報告セグメント計 |
34,284,134 |
10.7 |
|
その他 |
― |
△100.0 |
|
合計 |
34,284,134 |
10.7 |
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。これら連結財務諸表の作成に当たっては、繰延税金資産、退職給付に係る負債などについて過去の実績や予定に基づいて算出した見積りによる数値を用いている部分があります。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため見積りと異なる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に記載の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
当社グループの資金需要の主なものは、商品および原材料などの購入のほか、製造経費、販売費及び一般管理費などの運転資金需要であり、自己資金のほか必要に応じて金融機関からの借入れにより調達しております。
運転資金については、当社および一部の国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入し、各社における余剰資金を当社へ集中し一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。また、取引銀行4行と当座貸越契約を締結しており、資金の流動性を確保しております。
当社グループは、売上高、営業利益のほか、自己資本利益率、自己資本比率を、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等として用いており、各指標等の状況は次のとおりであります。
|
指標等 |
平成29年4月 |
平成30年4月 |
増減 |
|
売上高 |
30,951,082千円 |
34,284,134千円 |
3,333,051千円 |
|
営業利益 |
1,705,896千円 |
2,030,819千円 |
324,922千円 |
|
自己資本利益率 |
9.73% |
10.56% |
0.83% |
|
自己資本比率 |
57.39% |
51.58% |
△5.81% |
該当事項はありません。
当連結会計年度の研究開発活動は、抵抗溶接製品関連およびレーザ加工技術関連を主体に開発活動を行っております。
セグメント別の研究開発活動につきましては、主に日本および中国で研究開発活動を行っており、次のとおりであります。
抵抗溶接製品関連につきましては、顧客のニーズを取入れた付加価値の高い研究開発に取組んでおります。当連結会計年度は、従来製品の後継機となる交流インバーター式抵抗溶接制御装置を開発いたしました。同製品には新たに開発した交流制御用のFPGAソフトを搭載したことにより、超ハイテン材等を含む難板組に対する溶接品質が向上する効果があります。また、アルミ溶接用途の普及機として、従来製品である600A(アンペア)機をベースに800Aインバーター式抵抗溶接制御装置を開発いたしました。これにより、1200A機と合わせた製品ラインナップの拡充が図られ、アルミ溶接の幅広い板組への対応が可能となります。
レーザ加工技術関連におきましては、当社グループで保有する特許技術を用いた雰囲気制御レーザ加工技術の開発をいたしました。本工法は、レーザにて深溶け込み溶接を行う工法であり、従来の電子ビーム溶接に比べ安価なシステムを提供できるよう取組んでおります。
当社グループの主要得意先である自動車関連企業では、環境規制の強化に伴い車両の軽量化を図るため、アルミなどの採用を拡大するマルチマテリアル化が進展すると見込まれております。当社グループは、このようなニーズに対応するため、溶融接合が困難である異種材料の接合技術を、抵抗溶接製品、レーザ加工技術の両面で研究開発活動を続けており、展示会などでその研究成果を発表しております。
なお、当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の金額は4億4百万円であります。
当連結会計年度における研究開発により製品化されたものは、次のとおりであります。
・交流インバーター式抵抗溶接制御装置
・800Aインバーター式抵抗溶接制御装置
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。