文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社は創業以来、「企業の発展を通じて社員の幸福と社会の繁栄につくす」という社是のもとに、全社員が心を一つにして社業に邁進してまいりましたが、今後もこの精神は不変の企業理念として生き続けるものと考えております。
社是にも明示されているとおり、社員の幸福と社会が繁栄することを終局の使命と考えるものであり、この使命を果たすためには会社として常に最大限の業績を維持し、企業価値の増大を図ることが必要であると考えます。業績向上のない企業に社員の幸福と社会的貢献はありえず、社員一人ひとりがたゆまぬ努力を重ね、個々人に与えられた役割を果たすことによって企業の発展を目指してまいります。
当社は、売上高、営業利益のほか、自己資本利益率、自己資本比率を、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等として用いております。
当社グループを取巻く事業環境は、今後大きく変化することが予測されます。主要得意先である自動車関連企業においては、自動車の生産台数は中長期的に世界規模で増加していくことが予測されておりますが、環境規制の強化などを受けて電動化の流れが加速するなど、100年に一度の大変革期を迎えております。
このような事業環境のもとで当社グループは、将来のあるべき姿を描いた「NADEX 2025 VISION」の実現に向け、2021年4月期を最終年度とする中期3ヶ年経営計画を策定し取組みを進めております。メーカー機能と商社機能をあわせ持つ当社グループが、これからもお客様のニーズに先行ないし同期してお応えし続けるには、更なるメーカー・エンジニアリング機能の強化に取組み、これまで蓄積したノウハウと有機的な連携を図ることで付加価値を高めていく必要があります。また、将来を見据えた事業戦略に加え、継続的な人財基盤の強化を図るなど、トータルソリューション力・グローバルでのメーカー機能の強化などを進め、将来の収益基盤の確保に努めてまいります。
主たる取組み課題は、次のとおりであります。
① サステナブルな企業経営の推進
② 当社各事業の有機的な連携によるトータルソリューション力の発揮
③ コアコンピタンスである「接合」事業の深化・拡大
④ メーカー機能・製品力強化を通じてのグローバル展開の推進
⑤ 事業成長・企業価値向上のための経営資源の戦略的活用
当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、次のようなものがあります。当社グループは、これらのリスクを充分認識し、発生の回避やリスクの最小化に向けて努力していく所存であります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営環境の変化
日本経済は緩やかな回復傾向で推移しており、日本の製造業の海外への生産移転は引続き進展するものと考えられます。そのため、当社グループは海外売上高の拡大に注力し、海外売上高比率の向上に努めておりますが、依然として売上高の大部分は国内売上高で占められており、今後の日本経済の動向次第では当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(2) 自動車関連企業への依存
当社グループの主要取引先は、自動車および自動車関連企業であり、当社グループの売上高、利益は、同業界の設備投資動向や生産計画の影響を受けやすくなっております。また、同業界は100年に一度と言われる大変革期を迎えており、変化する顧客ニーズへの対応が求められています。当社グループは、引続き同業界に貢献できるよう取組みを強化する一方、業績の拡大と安定化のため、自動車関連以外の業種についても取引先を拡充する取組みを行っております。
(3) 海外での事業活動
当社グループは、米国・カナダ・中国・タイ・インドネシア・メキシコにそれぞれ子会社を設立し、海外での事業活動を行っております。米中貿易摩擦の動向や地政学的リスクなど、政治情勢の変化または予期しない法律や規制の変更などの不安要因が存在しております。
(4) 災害の発生
当社グループの事業所の多くは東海地震防災対策強化地域に所在しており、この地域で大規模な地震が発生した場合、業務活動に遅延や停止が生じる可能性があります。また、当社の社内コンピューターシステムが機能しなくなる恐れがあり、復旧に時間がかかる懸念があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものであります。
また、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値を用いております。
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、緩やかな回復基調で推移いたしました。世界経済につきましては、欧米を中心に緩やかな回復基調で推移いたしましたが、米中貿易摩擦の動向が世界経済に与える影響や海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響など、景気の先行きは依然として不透明な状況で推移いたしました。
当社グループの主要得意先である自動車関連企業につきましては、国内での生産台数は前年同期並みで推移しており、設備投資や研究開発投資につきましても引続き堅調に推移しております。
このような経済環境のもとで当社グループは、2021年4月期を最終年度として策定いたしました中期経営計画に基づき、当社グループが保有する各事業の連携によるトータルソリューションの提供、コアコンピタンスである接合ソリューションの深化による新ユーザー層に向けての多角的な展開、グローバル展開のための製品力強化など、市場のニーズに先行ないし同期する形で事業基盤の強化に取組んでおります。
この結果、当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高は329億1千2百万円と前連結会計年度に比べ13億7千1百万円(△3.9%)の減収となり、営業利益は15億6千2百万円と前連結会計年度に比べ4億6千8百万円(△23.0%)、経常利益は16億1千1百万円と前連結会計年度に比べ5億4千万円(△25.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益は11億6百万円と前連結会計年度に比べ3億5千万円(△24.0%)のそれぞれ減益となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(日本)
日本につきましては、堅調な設備投資需要を背景に生産設備の販売に努めましたが、前連結会計年度に計上したエンジニアリング機能を付加した設備販売の減少を補うには至らず、売上高は274億6千4百万円と前連結会計年度に比べ10億7千1百万円(△3.7%)の減収となり、加えて前連結会計年度には為替変動による増益要因もあったことなどにより、営業利益は8億8千2百万円と前連結会計年度に比べ2億2千6百万円(△20.3%)の減益となりました。
(米国)
米国につきましては、自動車関連企業向け生産設備の販売が増加いたしましたが、設備投資が延期になるなど自社製品の販売が減少したことなどにより、売上高は45億1千9百万円と前連結会計年度に比べ4千5百万円(△1.0%)の減収となり、営業利益は3億9千4百万円と前連結会計年度に比べ2億9千3百万円(△42.6%)の減益となりました。
(中国)
中国につきましては、自動車関連企業向け自社製品の販売が増加したことなどにより、売上高は28億5千2百万円と前連結会計年度に比べ6億3千7百万円(28.7%)の増収となり、営業利益は1億4千万円と前連結会計年度に比べ5千6百万円(67.4%)の増益となりました。
(タイ)
タイにつきましては、景気の回復には今しばらく時間を要する見込みでありますが、自動車関連企業向け設備の据付が増加したことなどにより、売上高は12億7千7百万円と前連結会計年度に比べ3億7千7百万円(41.9%)の増収となり、営業利益は1億2千7百万円と前連結会計年度に比べ5千1百万円(67.1%)の増益となりました。
(総資産)
当連結会計年度末における総資産は257億9千1百万円と前連結会計年度末に比べ18億7百万円減少いたしました。その主な要因は、流動資産の電子記録債権の増加2億1千1百万円、有価証券の増加2億円、商品及び製品の増加1億4千8百万円および原材料の増加1億4千万円などがあったものの、流動資産の現金及び預金の減少7億2千3百万円、受取手形及び売掛金の減少2億7千3百万円、前渡金の減少11億円および投資その他の資産の投資有価証券の減少4億1千8百万円などあったためであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は106億7千6百万円と前連結会計年度末に比べ25億9千万円減少いたしました。その主な要因は、流動負債の支払手形及び買掛金の減少8億9千8百万円、電子記録債務の減少8億1千4百万円、短期借入金の減少1億2千3百万円、前受金の減少5億3百万円および未払法人税等の減少1億6千万円などがあったためであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は151億1千4百万円と前連結会計年度末に比べ7億8千3百万円増加いたしました。その主な要因は、株主資本の利益剰余金の増加6億9千1百万円などがあったためであります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ10億1千3百万円減少し、56億1千1百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は、1億5千5百万円(前連結会計年度は50億7千8百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益16億1千万円、減価償却費4億3千3百万円およびその他の資産の減少額10億5千1百万円などによる資金の増加要因があったものの、たな卸資産の増加額2億8千7百万円、仕入債務の減少額17億1千7百万円、その他の負債の減少額5億6千2百万円および法人税等の支払額7億2千2百万円などによる資金の減少要因があったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、3億3千9百万円(前連結会計年度は16億5千万円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入2億2百万円などによる資金の増加要因があったものの、定期預金の預入による支出3億3千9百万円および有形固定資産の取得による支出1億3千9百万円などによる資金の減少要因があったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、5億9千1百万円(前連結会計年度は7億6千6百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の返済による支出(短期借入れによる収入を相殺した金額)1億2千万円および配当金の支払額4億1千5百万円などによる資金の減少要因があったためであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額は販売価額で表示しております。
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメントのうち受注販売を行っているのは、製品売上のみでありますので、上記金額は、その製品の受注高、受注残高であります。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
3.金額は販売価額で表示しております。
4.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は仕入価額で表示しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。これら連結財務諸表の作成に当たっては、繰延税金資産、退職給付に係る負債などについて過去の実績や予定に基づいて算出した見積りによる数値を用いている部分があります。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため見積りと異なる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に記載の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
当社グループの資金需要の主なものは、商品および原材料などの購入のほか、製造経費、販売費及び一般管理費などの運転資金需要であり、自己資金のほか必要に応じて金融機関からの借入れにより調達しております。
運転資金については、当社および一部の国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入し、各社における余剰資金を当社へ集中し一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。また、取引銀行4行と当座貸越契約を締結しており、資金の流動性を確保しております。
当社グループは、売上高、営業利益のほか、自己資本利益率、自己資本比率を、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等として用いており、各指標等の状況は次のとおりであります。
該当事項はありません。
当連結会計年度の研究開発活動は、抵抗溶接製品関連およびレーザ加工技術関連を主体に開発活動を行っております。
セグメント別の研究開発活動につきましては、主に日本および中国で研究開発活動を行っており、次のとおりであります。
抵抗溶接製品関連につきましては、顧客のニーズを取入れた付加価値の高い研究開発に取組んでおります。当連結会計年度は、インバータ式抵抗溶接制御装置の新型機の開発を行いました。同製品は、今後も市場の拡大が見込まれる中国市場をターゲットとしており、国内市場のニーズと合わせて製品仕様を確定し、開発を進めております。また、溶接条件の設定に使用するティ-チングボックスの新型機についても開発を開始いたしました。さらに、抵抗溶接の品質向上に資する適応制御についても開発を行いました。従来の適応制御は、チップ間の抵抗を計測し適正熱力となるよう制御しておりましたが、これにその他の状態についても計測した結果を反映させることで、溶接品質を向上させる効果が期待されます。このほか、主に交流式抵抗溶接制御装置において、使用部品の一部が生産中止となったことに伴い互換性のある代替部品への設計変更を行っております。これらの開発した製品につきましては、評価試験などを経て市場に投入してまいります。
レーザ加工技術関連におきましては、従来の大出力レーザによる厚板溶接技術、雰囲気制御レーザ加工技術などの接合技術の開発に加え、産学連携によるレーザ溶接のモニタリング技術の開発にも取組んでおります。
当社グループの主要得意先である自動車関連企業では、環境規制の強化に伴い車両の軽量化を図るため、アルミなどの採用を拡大するマルチマテリアル化が進展しております。当社グループは、このようなニーズに対応するため、溶融接合が困難である異種材料の接合技術を、抵抗溶接製品、レーザ加工技術の両面で研究開発活動を続けており、展示会などでその研究成果を発表しております。
なお、当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の金額は
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。