(1)業績
当連結会計年度における経済情勢は、円安基調の継続、原油安の影響等により緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら新興国経済の成長率鈍化、年明け以降は円高や株価下落が進展するなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループは平成27年4月から始まった中期経営計画の初年度として「基盤を創る」のスローガンのもと次の4項目を重点に取り組んでまいりました。
① 既存の事業基盤を改善・改革し、「利益を出す」・「信用を積上げる」・「会社、社員共々社格・人格を上げる」ことに取り組む。
② 将来に繋がる新事業・新商品・新部品をお客様に提案していく案件を創る。
③ 財務内容・経営資産の活用状況等の各種基準値が健全経営に沿う様にする。
④ 仕事に挑戦し、元気に明るい風土を創る。
具体的には「既存の事業基盤を改善・改革し、「利益を出す」・「信用を積上げる」・「会社、社員共々社格・人格を上げる」ことに取り組む」については、製造工程の自動化推進、直接生産性の向上、間接部門の能率向上を進めてまいりました。また、設計業務の一部をベトナムに移管し、設計コストの削減及びベトナムの設計機能の強化を図ってまいりました。
「将来に繋がる新事業・新商品・新部品をお客様に提案していく案件を創る」については、自社製品として開発を進めてきた車載用充電器、車載用DCDCコンバータの量産開始が決定したほか、新規ハーネス部品の開発・設計を完了し製品への搭載が決定いたしました。
「財務内容・経営資産の活用状況等の各種基準値が健全経営に沿う様にする」については、上述の取り組みによる利益確保に加え、棚卸資産の削減及び不稼働資産の処分による資産のスリム化を進めてまいりました。
「仕事に挑戦し、元気に明るい風土を創る」については、教育制度を充実させ、資格・技能者の育成を進めるとともに、全社をあげて「私の目標」活動に取り組み、全社員が目標をもって仕事に取り組む風土創りを進めてまいりました。
こうした取り組みの結果、当連結会計年度の業績は、売上高は車載電装品、通信・制御機器製品の販売減少により37,726百万円(前期比3.9%減)となりましたが、生産性の改善、海外子会社における採算改善等により営業利益894百万円(前期比205.7%増)となりました。経常利益は年明け以降の円高による為替差損の発生(223百万円)等により709百万円(前期比11.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、連結子会社における過年度法人税(122百万円)等により387百万円(前期比77.5%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
当連結会計年度から、会社組織の変更に基づき、従来の「情報通信機器」を「通信・制御機器」の区分に変更しております。また、「その他」に含めていた制御機器を「通信・制御機器」の区分に変更しております。
なお、以下の前年同期比較について、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。(以下、「2.生産、受注及び販売の状況」及び「7.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」においても同じ。)
① 車載電装品
車載電装品では、軽自動車関連の増税による販売減により売上高は25,659百万円(前期比4.9%減)となりましたが、棚卸資産の廃却の減少、売上構成の変化等により営業利益323百万円(前期は営業損失62百万円)となりました。
② ホームエレクトロニクス
ホームエレクトロニクスでは、洗濯機用電子制御基板等の販売増により売上高は9,160百万円(前期比1.2%増)、営業利益は484百万円(同86.4%増)となりました。
③ 通信・制御機器
通信・制御機器では、産業用ロボットコントローラ基板等の販売減により売上高は2,897百万円(前期比9.9%減)、営業利益は159百万円(同10.0%減)となりました。
④ その他
その他では、売上高は9百万円(前期比6.3%増)、営業損失は3百万円(前期は営業損失5百万円)となりました。
上記金額に消費税等は含まれておりません。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ241百万円増加し、1,273百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動による資金の取得は、875百万円(前期は954百万円の取得)となりました。これは主に、減価償却費923百万円、為替差損益101百万円、税金等調整前当期純利益700百万円、売上債権の増加1,029百万円を反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動による資金の支出は、1,312百万円(前期は564百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,311百万円を反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動による資金の取得は、718百万円(前期は389百万円の支出)となりました。これは主に、借入金の増加789百万円、リース債務の返済による支出39百万円、配当金の支払による支出31百万円を反映したものであります。
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比 |
|
|
千円 |
% |
|
車載電装品 |
29,736,804 |
△3.2 |
|
ホームエレクトロニクス |
11,525,253 |
7.4 |
|
通信・制御機器 |
2,911,463 |
0.5 |
|
報告セグメント計 |
44,173,521 |
△0.4 |
|
その他 |
9,077 |
12.4 |
|
合計 |
44,182,599 |
△0.4 |
(注)1.金額は販売価格で表示しており、最終工程の生産実績をセグメント別に集計し、連結会社間取引消去前の数値によっております。
2.上記の金額に消費税等は含まれておりません。
(2) 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
|||
|
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
車載電装品 |
30,267,068 |
0.4 |
2,267,330 |
2.7 |
|
ホームエレクトロニクス |
11,870,855 |
9.7 |
1,375,265 |
36.4 |
|
通信・制御機器 |
2,741,280 |
△11.5 |
745,558 |
△17.3 |
|
報告セグメント計 |
44,879,205 |
1.8 |
4,388,154 |
6.6 |
|
その他 |
9,077 |
12.4 |
- |
- |
|
合計 |
44,888,283 |
1.8 |
4,388,154 |
6.6 |
(注)金額は販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比 |
|
|
千円 |
% |
|
車載電装品 |
25,659,829 |
△4.9 |
|
ホームエレクトロニクス |
9,160,036 |
1.2 |
|
通信・制御機器 |
2,897,508 |
△9.9 |
|
報告セグメント計 |
37,717,374 |
△3.9 |
|
その他 |
9,077 |
6.3 |
|
合計 |
37,726,452 |
△3.9 |
(注)1.セグメント間の取引につきましては相殺消去しております。
2.上記の金額に消費税等は含まれておりません。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
||
|
|
千円 |
% |
千円 |
% |
|
スズキ㈱ |
7,339,525 |
18.7 |
6,274,876 |
16.6 |
|
ヤマハ発動機㈱ |
6,058,996 |
15.4 |
5,738,229 |
15.2 |
|
パナソニック㈱ |
3,925,954 |
10.0 |
4,801,131 |
12.7 |
今後の経済情勢につきましては、中国経済の減速・原油価格下落、新興国経済の成長鈍化、また年明け以降は円高や株価下落が進展するなど不透明感は依然として強く、厳しい状況が予想されます。
また日本国内市場は、経済が足踏み状態にありますが、海外市場は、新興国における成長の減速感はあるものの、安定的な成長が継続すると見込まれます。
このような状況下、継続的な成長を確保していく為に、国内事業においては既存事業基盤の改善・改革、将来に繋がる新商品・新部品の開発が重要となっております。海外事業においては更なる事業拡大に向けた商材開拓、為替リスク・国際税務リスク・人件費高騰への対応が課題となっております。
これらに対処すべく、当社グループは中期経営計画「基盤を創る」のスローガンのもと、
①既存の事業基盤を改善・改革し、「利益を出す」・「信用を積上げる」・「会社、社員共々社格・人格を上げる」ことに取り組む。
②将来に繋がる新事業・新商品・新部品をお客様に提案していく案件を創る。
③財務内容・経営資産の活用状況等の各種基準値が健全経営に沿う様にする。
④仕事に挑戦し、元気に明るい風土を創る。
上記4項目に継続して注力し、確固たる経営基盤を構築するべく、創意工夫を重ね、飽くなき挑戦を続けてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項における投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)事業構造について
当社グループの売上高につきましては、主要顧客の販売状況に影響を受ける可能性があります。
(2)当社グループの主要顧客への販売割合について
当社グループの販売先上位3社が占める売上高の割合は、「第2 事業の状況 2.生産、受注及び販売の状況 (3)販売実績」に記載のとおりであり、主要顧客への販売状況の変化や取引条件等の変更により、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。
(3)海外事業展開に伴うリスクについて
当社グループは、インド、ベトナム、中国の各地において事業を展開しており、現地日系企業からの需要増加に対応するため、生産設備の増強等を進めております。
設備投資に当たっては、将来の需要予測等を基に投資効率を勘案し、投資を決定しておりますが、生産が当初計画したとおりに立ち上がらない、もしくは最終製品の需要動向の変化等により当初予定していた販売量を確保できない可能性があります。
また、海外展開につきましては、当該国の政治・経済情勢、法律規制の変更、為替動向、労働問題、疫病、戦争、テロ等が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)地震等自然災害による影響について
地震等の自然災害が発生した場合、当社グループの生産拠点が損害を受け、業績に影響を及ぼす可能性がありま
す。
特に、当社の生産拠点は静岡県西部地方に集中しておりますので、東海地震や東南海地震の発生に備えて、被害を最小限にするべく、すでに必要と考えられる対策を講じておりますが、地震による影響が大きい場合には、操業の中断や多額の復旧費用の発生により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)品質に関するリスクについて
当社グループは、製品の品質には万全を期しておりますが、予期しない品質トラブルにより多額の回収費用及び補償費用が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)財務制限条項付融資契約について
当社は、一部の借入金に対して金融機関とのコミットメント契約を締結しております。この契約につきましては、各事業年度の中間決算期末及び決算期末の当社の貸借対照表における純資産の部の金額に関しての財務制限条項が付されており、それに抵触した場合には、貸付人の請求により期限の利益を喪失し、借入金全額を直ちに返済する義務を負うことになっており、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループは、創設以来「新しい時代の流れの中での新しい価値の創出」を基本理念として、新規分野への可能性を求めて開発に取り組んでまいりました。
近年の業界における技術的進歩、発展にはめざましいものがあります。その中にあって、ユーザーニーズや技術動向を的確にとらえ素早く商品に反映させることが極めて重要であると認識しております。この数年間は、環境・安全・安心のキーテクノロジーとなる車載用パワーエレクトロニクス製品の技術開発に注力してまいりました。
今後もこの分野での技術開発を維持し、本開発を通じて培ったインバーター技術を生かした研究開発活動に注力してまいります。
なお、当社グループの研究開発は、基礎技術の研究及び自社の企画商品として開発する場合と、得意先から開発テーマをいただき、ODMとして開発する場合があります。
当連結会計年度における各セグメント別の主な成果は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は134百万円であります。
(1)車載電装品
車載電装品では、ハーネス事業部において、顧客での車輌開発段階より設計に参画し、顧客と協働で製品開発を行っております。その一環としてハーネス要素部品の技術成果を推進し、今期は新規62案件を開発、42案件が顧客製品に採用搭載となりました。
電子機器事業部において、パワーエレクトロニクス技術を活用し、1kw出力車載用密閉型充電器、200w出力車載用密閉型充電器、13.5v出力車載用密閉型DCDCコンバータを開発し、第54期に量産が開始されます。これらの製品は他社展開が可能であり、拡販活動を開始いたしました。
また、子会社において、ロボット芝刈り機用電装品(3機種目)を受注いたしました。
なお、当連結会計年度の研究開発費の金額は、114百万円であります。
(2)ホームエレクトロニクス
ホームエレクトロニクスでは、ベトナムにおいて技術開発部門を設立いたしました。当社の設計支援だけでなく、現地商材の設計もできるように進めてまいります。
なお、当連結会計年度の研究開発費の金額は、6百万円であります。
(3)通信・制御機器
通信・制御機器では、成長分野であるロボット産業に注目しており、物流支援ロボットの電装品を受注し、試作品を出荷いたしました。またマイクロニードルにつきましては、当デバイスを中心に各医療向けマイクロデバイスの開発を大手メーカーと推進しております。基礎的な開発段階から1段階実用化に近づいたステージでの取り組みが始まっております。
なお、当連結会計年度の研究開発費の金額は、14百万円であります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(1)当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度の業績は、売上高は車載電装品、通信・制御機器製品の販売減少により37,726百万円(前期比3.9%減)となりましたが、生産性の改善、海外子会社における採算改善等により営業利益894百万円(前期比205.7%増)となりました。しかし、経常利益は年明け以降の円高による為替差損の発生(223百万円)等により709百万円(前期比11.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、連結子会社における過年度法人税(122百万円)等により387百万円(前期比77.5%増)となりました。
(2)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの主要顧客の販売状況は経済環境や市場動向により変化するため、当社グループの売上高につきましても主要顧客の販売状況に連動して変化いたします。
(3)経営戦略の現状と見通し
今後の経済情勢につきましては、中国経済の減速・原油価格下落、新興国経済の成長鈍化、また年明け以降は円高や株価下落が進展するなど不透明感は依然として強く、厳しい状況が予想されます。
また日本国内市場は、経済が足踏み状態にありますが、海外市場は、新興国における成長の減速感はあるものの、安定的な成長が継続すると見込まれます。
このような状況の中、当社グループは生産性の向上をはじめとしたあらゆるコストの見直しを実施するほか、国内外の既存顧客への継続受注活動と併せて、新規分野における新たな顧客に対する受注活動を積極的に進め、利益確保を図ってまいります。
(4)財政状態の分析
① 流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は、14,617百万円(前年度末比6.1%増)となりました。電子記録債権の増加1,062百万円(同83.8%増)、現金及び預金の増加241百万円(同23.4%増)、受取手形及び売掛金の減少186百万円(同3.1%減)、原材料及び貯蔵品の減少194百万円(同6.9%減)が主な要因であります。
② 固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は、10,128百万円(前年度末比0.1%増)となりました。建物及び構築物の減少366百万円(同9.5%減)、退職給付に係る資産の減少193百万円(同25.1%減)、土地の増加757百万円(同37.4%増)が主な要因であります。
③ 流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は、10,048百万円(前年度末比2.8%増)となりました。短期借入金の増加148百万円(同2.9%増)、未払金の増加116百万円(同26.1%増)が主な要因であります。
④ 固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は、1,860百万円(前年度末比49.5%増)となりました。長期借入金の増加637百万円(同77.9%増)が主な要因であります。
⑤ 純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は、12,837百万円(前年度末比0.4%減)となりました。為替換算調整勘定の減少239百万円(同25.7%減)、退職給付に係る調整累計額の減少144百万円(前年同期は98百万円の増加)、利益剰余金の増加355百万円(前年度末比5.2%増)が主な要因であります。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1.業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
なお、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末の1,032百万円から241百万円増加し、1,273百万円となりました。
② 資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社グループ製品製造のための材料及び部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費の営業費用によるものであります。
③ 財務政策
当社グループは現在、運転資金及び設備投資資金につきましては、親会社である当社が資金調達することとしております。なお、当社は効率的な資金調達を行うため取引銀行7行と当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結しております。