第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)経営方針

 当社グループの経営理念は、「社会が求めるより良きものを合理的に生産し、信頼される健全経営を展開して参画者総ての文化の高揚を計る」であり、この経営理念を基本に進取の精神で挑戦と創造を積み重ね、常に新しいフィールドに事業活動を積極的に展開して行くことを経営の基本としております。

 

(2)経営環境、経営戦略等

 当社グループは、車載電装品、民生産業機器、ワイヤーハーネスの3分野での機器、部品等の製造・販売を事業としております。国内では人口の減少を背景として、当社の主たる事業分野である四輪、二輪、ホームエレクトロニクスの製造出荷額は頭打ちの状況にあります。

 当社グループといたしましては、今後の会社の発展を図るため、国内事業における自主開発製品への重点的取り組みを行うとともに、拡大するアジアの市場を獲得すべく、海外事業における工場運営の拡大を行っております。

 国内事業では、新規事業部、開発事業部の2事業部で製品の自主開発を行っております。新規事業部におきましては、メディカル分野への取り組みを行うとともに、開発事業部におきましては、充電器、DCDCコンバータの製造開発を行っております。

 海外事業では、インド、ベトナム、中国にそれぞれ2拠点を設置し、製造・販売を行うとともに、ベトナム・ダナン市には、研究開発拠点を設置し、日本においては十分な確保のできない研究開発人員の補強を行っております。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは売上高及び営業利益を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として用いております。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループを取り巻く経営環境につきましては、国内市場の頭打ち傾向、自動車産業の大変革といった従来の課題に加え、新型コロナウイルス感染症の蔓延による世界的な需要の減退、自動車、二輪車の販売不振といった状況が発生し、経営の舵取りが大変に難しい局面を迎えております。

 このような経営環境の激変に対応すべく、国内事業におきましては、生産体制の合理化、ITの活用による省人化を進めております。また、メディカルを中心とした新規事業分野への取り組みを強化し、景気変動への対応力の強い体制構築に向けて取り組んでおります。

 海外事業におきましては、国内市場と比べ成長の可能性が大きいことから、事業拡大に向けた商材の開拓、インドにおける新工場の建設を始めとした生産能力増強に取り組んでまいりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響による経済の停滞は例外なく世界中で進行しておりますので、従来の拡大方針の見直しを進めております。具体的には、現在有するインド、ベトナム、中国の6拠点の生産活動において日本と同様のレベルの合理化、IT化を進めるとともに、日本と海外との往来が非常に難しくなっている現状を踏まえ、それぞれの拠点における現地化を進め、日本人に頼らない生産体制の構築を進めております。

 当社グループは、2018年度を初年度とする3ヶ年の中期経営計画に則り、「成長を遂げる」のスローガンのもと、

① 各国内工場は徹底的に改善改革(省人化・合理化・省スペース化)を行い、更なる利益を出す。

② 商品構造が変化する中、将来に繋がる新事業・新商品・新部品をお客様に提案していく案件を創り出す。

③ 会社のしくみを変え、会社風土改革に結び付ける。

 上記3項目に注力し、グローバルでの事業拡大、環境変化に強い経営基盤の構築と収益力の強化に努めてまいります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項における投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)事業構造について

 当社グループの売上高につきましては、主要顧客であります自動車メーカー、二輪メーカー、家電メーカーなどの販売状況の影響を受ける立場にあります。新型コロナウイルス感染症の蔓延を起因とする世界的な需要の減退により、自動車、二輪車の販売は減少しており当社の販売も強い影響を受けておりますが、その影響額については現時点において合理的に算定することが困難であります。

 

(2)当社グループの主要顧客への販売割合について

 当社グループの販売先上位3社が占める売上高の割合は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③生産、受注及び販売の実績 (c)販売実績」に記載のとおりであり、主要顧客への販売状況の変化や取引条件等の変更により、当社グループの経営成績及び財政状況に大きな影響を与える可能性があります。

 当社グループとしての対応力を強化するために、新規顧客の開拓、自主ブランドにより販売できる製品開発を積極的に行っております。

 

(3)海外事業展開に伴うリスクについて

 当社グループは、インド、ベトナム、中国の各地において事業を展開しており、現地日系企業等からの需要増加に対応するため、工場の増設、生産設備の増強を進めてまいりました。

 設備投資に当たっては、将来の需要予測等を基に投資効率を勘案し、投資を実施してまいりましたが、中国から始まった新型コロナウイルス感染症の蔓延による経済活動の縮小は、想定外の事態であり、設備の拡張は当面停止し、生産の合理化、ITを活用した省人化を進め、需要が減退した状況でも採算のとれる工場作りを進めております。

 今後も、工場所在国の政治・経済情勢、法律規制の変更、為替動向、労働問題、戦争、テロ等が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとしての対応力を強化するために、本社における海外事業体制を強化して情報収集力を向上させるとともに、各国のグループ会社における現地化を進め、現地における情報収集力の強化も図っております。

 

(4)地震等自然災害による影響について

 地震等の自然災害が発生した場合、当社グループの生産拠点が損害を受け、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 特に、当社の国内の生産拠点は静岡県西部地域に集中しておりますので、東海地震や東南海地震に備えて、被害を最小限にするべく、すでに必要と考えられる対策を講じておりますが、地震による影響が大きい場合には、操業の中断や多額の復旧費用の発生により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループといたしましては、今後、さらに国内における生産体制の見直しを行い、リスクの低減に努めるとともに、有事の際の海外拠点におけるバックアップ体制の整備を進めてまいります。

 

(5)品質に関するリスクについて

 当社グループは、製品の品質に万全を期しておりますが、予期しない品質トラブルにより多額の回収費用及び補償費用が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループといたしましては、国内事業だけでなく、生産の主体となりつつある海外事業における品質の維持・向上を最優先課題として取り組んでおります。

 

(6)財務制限条項付融資契約について

 当社グループは、一部の借入金に対して金融機関とのコミットメント契約を締結しております。この契約につきましては、各事業年度の中間決算期末及び決算期末の当社の貸借対照表における純資産の部の金額に関しての財務制限条項が付されており、それに抵触した場合には、貸付人の請求により期限の利益を喪失し、借入金金額を直ちに返済する義務を負うことになっており、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループといたしましては、製品受注時の支払い条件の変更による売掛金の削減により借入金の削減を行うべく、不断に交渉を続けております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦の再燃による中国経済の減速に加え、期末に発生した新型コロナウイルス感染症の影響により急激に減速する状況となりました。一方日本経済におきましても、世界的なイベントの国内開催に伴うインバウンド拡大の期待がありましたが、消費税増税後の消費の低迷、台風19号の被害と期末に発生した新型コロナウイルス感染症の対応の影響等により、経済活動を鈍化させる状況となりました。

 このような状況の中、当連結会計年度の業績は、世界的な経済環境の悪化を背景とし、車載電装品及び民生産業機器の販売減により売上高は45,496百万円(前期比4.3%減)、営業利益は959百万円(同44.6%減)、経常利益は1,005百万円(同51.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は繰延税金資産の取崩しによる税金費用の増加により543百万円(同66.3%減)となりました。

 提出会社の売上高は29,853百万円(前期比7.9%減)、営業利益は24百万円(同96.4%減)となり、海外事業に比べ国内事業は減益となりました。

 セグメントの業績は次のとおりであります。

 なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。以下につきましては、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えた数値で比較しております。

(車載電装品)

 車載電装品では、コーナーセンサ、各種電子制御ユニット等の販売減により売上高は17,506百万円(前期比8.6%減)、営業利益は、352百万円(同63.4%減)となりました。

(民生産業機器)

 民生産業機器では、洗濯機用電子制御基板及び産業用ロボットコントローラ制御基板等の販売減により、売上高は12,691百万円(前期比4.2%減)、営業利益は416百万円(同30.2%減)となりました。

(ワイヤーハーネス)

 ワイヤーハーネスでは、海外において二輪用ワイヤーハーネスの販売増及び生産拠点再編による生産性向上により、売上高は15,220百万円(前期比0.9%増)、営業利益は630百万円(同45.3%増)となりました。

(その他)

 その他では、売上高は77百万円(前期比27.6%増)、営業損失は395百万円(前期は215百万円の営業損失)となりました。

 上記金額に消費税等は含まれておりません。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ282百万円増加し、2,026百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動による資金の取得は、2,733百万円(前期は2,646百万円の取得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,166百万円、減価償却費1,583百万円を反映したものであります。

 営業活動によるキャッシュ・フローは堅調に推移した結果となりましたが、翌期においては新型コロナウイルス感染症による景気低迷による影響が懸念されるため、営業活動によるキャッシュ・フローを確保すべく国内外における営業活動の強化及び経費削減に努めてまいります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動による資金の支出は、1,923百万円(前期は3,041百万円の支出)となりまし
た。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,726百万円を反映したものであります。

 インド・グジャラート州における新工場の建設・設備投資及び国内外の設備更新のための投資によるものであり、翌期については、新型コロナウイルス感染症による経済動向を十分に考慮し、グループの成長のために必要な投資に絞り、投資活動を実施していく考えであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動による資金の支出は、627百万円(前期は148百万円の支出)となりました。これは主に、借入金の減少390百万円、配当金の支払による支出217百万円を反映したものであります。

 海外のグループ会社の業績が好調であり、財務活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなりました。今後、受注の変動に対応した生産在庫水準の適正化に努め、資金の効率的な利用を図ってまいります。

③ 生産、受注及び販売の実績

  当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。以下につきましては、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えた数値で比較しております。

(a)生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

前年同期比

 

千円

車載電装品

17,767,445

△25.4

民生産業機器

14,083,130

△12.9

ワイヤーハーネス

21,353,115

36.5

 報告セグメント計

53,203,690

△4.4

その他

69,525

27.2

合計

53,273,216

△4.3

(注)1.金額は販売価格で表示しており、最終工程の生産実績をセグメント別に集計し、連結会社間取引消去前の数値によっております。

 2.上記の金額に消費税等は含まれておりません。

 

(b)受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

車載電装品

16,930,171

△28.4

1,112,416

△42.9

民生産業機器

14,080,382

△12.4

1,964,030

△2.9

ワイヤーハーネス

21,353,217

37.3

981,500

10.5

 報告セグメント計

52,363,771

△5.3

4,057,947

△16.5

その他

68,211

24.1

合計

52,431,983

△5.2

4,057,947

△16.5

(注)金額は販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。

 

(c)販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

前年同期比

 

千円

車載電装品

17,506,564

△8.6

民生産業機器

12,691,683

△4.2

ワイヤーハーネス

15,220,521

0.9

 報告セグメント計

45,418,770

△4.4

その他

77,551

27.6

合計

45,496,321

△4.3

(注)1.セグメント間の取引につきましては相殺消去しております。

 2.上記の金額に消費税等は含まれておりません。

 3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

   至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

   至 2020年3月31日)

 

千円

千円

ヤマハ発動機㈱

6,618,896

13.9

6,679,495

14.7

スズキ㈱

5,824,898

12.3

5,836,166

12.8

パナソニック㈱(注)4

7,004,398

14.7

4.当連結会計年度においては、当該割合が10%未満であったため、記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。

 当社グループの連結財務諸表作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。当連結会計年度末においては、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報をもとに検証等を行っております。

 なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。

 新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当連結会計年度は、中期経営計画の2年目として、「成長を遂げる」のスローガンのもと次の3項目を重点に取り組んでまいりました。

・国内事業基盤に対し、積極的投資による改善改革(省人化・合理化)を行い、海外事業は事業拡大を目指し、更なる利益を出す。

・先を見据えた将来に繋がる新事業・新商品・新部品をお客様に提案していく案件を創り出す。

固定観念に囚われること無く、当事者意識を持ち挑戦し続ける風土を創る。

 具体的には、「国内事業基盤に対し、積極的投資による改善改革(省人化・合理化)を行い、海外事業は事業拡大を目指し、更なる利益を出す。」につきましては、国内事業では生産工程の省人化、合理化を進めてまいりました。新しい情報システムの整備を進め、国内・海外を通じた生産ネットワークの構築を進めています。海外事業では、ベトナムの新工場が順調な稼働状況となり、新たにインド・グジャラート州に新工場を建設いたしました。

 「先を見据えた将来に繋がる新事業・新商品・新部品をお客様に提案していく案件を創り出す。」につきましては、新規事業部、開発事業部を中心として新製品の開発に取り組んでおります。

 新規事業部におきましては、メディカル分野における新商品の事業化に向けた取り組みを進めており、独自開発した新型の注射器の販売を欧州を中心に開始いたしました。

 開発事業部におきましては、パワーエレクトロニクス技術を活用した新たな製品開発を推進しております。

 「固定観念に囚われること無く、当事者意識を持ち挑戦し続ける風土を創る。」につきましては、積極的なジョブローテーションと研修制度(語学・海外・技能)の充実を図り、従業員のスキルアップに努めております。

 

経営成績の分析

  当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。以下につきましては、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えた数値で比較しております。

(売上高)

 当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ2,051百万円減少し、45,496百万円(前期比4.3%減)となりました。これは主に車載電装品及び民生産業機器の販売減によるものです。各セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、車載電装品が38.5%、民生産業機器が27.9%、ワイヤーハーネスが33.5%、その他が0.1%となりました。

 提出会社の売上高は、29,853百万円(同7.9%減)となり、国内の売上減少の影響が大きく、海外事業で若干の売上増があったものの国内事業の減収を埋めることができませんでした。

(売上総利益)

 当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度に比べ698百万円減少し、4,603百万円(前期比13.2%減)となりました。売上総利益率は、前連結会計年度に比べ1.0ポイント減少し10.1%となりました。

(営業利益)

 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ72百万円増加し、3,643百万円(前期比2.0%増)となりました。

 提出会社の営業利益は24百万円(同96.4%減)となり、海外事業に比べ国内事業は大きく減益となりました。

 以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ771百万円減少し、959百万円(同44.6%減)となりました

(経常利益)

 当連結会計年度における営業外収益は、補助金収入の減少等により前連結会計年度に比べ203百万円減少し、254百万円(前期比44.5%減)となりました。

 営業外費用は、為替差損の発生により前連結会計年度に比べ69百万円増加し、208百万円(同50.6%増)となりました。

 以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ1,045百万円減少し、1,005百万円(同51.0%減)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度における特別利益は、退職給付制度改定益の発生により前連結会計年度に比べ81百万円増加し、163百万円(前期比99.0%増)となりました。特別損失は、前連結会計年度に比べ105百万円減少し、3百万円(同96.9%減)となりました。また、法人税等は、繰延税金資産の取崩しにより前連結会計年度に比べ220百万円増加し、623百万円(同54.6%増)となりました。

 以上の結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ1,071百万円減少し、543百万円(同66.3%減)となりました。

 

 新型コロナウイルス感染症の蔓延による世界経済の縮小は、当社の売上にも多大な影響をもたらしており、当面は、売上の減少に対応した生産体制の合理化、省人化に注力してまいります。中期的には、販売先の多角化が必須な状況であり、新規顧客の開拓、新規商品の開発を進めてまいります。

 

財政状態の分析

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産の残高は、17,728百万円(前年度末比3.2%減)となりました。受取手形及び売掛金の減少366百万円(同5.2%減)及び原材料及び貯蔵品の減少208百万円(同4.8%減)が主な要因であります。

(固定資産)

 当連結会計年度末における固定資産の残高は、12,524百万円(前年度末比6.4%減)となりました。退職給付に係る資産の減少661百万円(同100.0%減)が主な要因であります。

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債の残高は、7,780百万円(前年度末比32.5%減)となりました。支払手形及び買掛金の減少841百万円(同19.6%減)及び短期借入金の減少2,728百万円(同53.7%減)が主な要因であります。

(固定負債)

 当連結会計年度末における固定負債の残高は、6,202百万円(前年度末比62.4%増)となりました。長期借入金の増加2,215百万円(同61.8%増)が主な要因であります。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は、16,269百万円(前年度末比0.6%減)となりました。利益剰余金の増加435百万円(同3.9%増)、その他有価証券評価差額金の減少132百万円(同39.7%減)及び為替換算調整勘定の減少393百万円(前期は263百万円の減少)が主な要因であります。

 

キャッシュ・フローの分析

 キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料及び部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。

 当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。当連結会計年度におきましては、長期借入による資金調達を実施し短期借入金を返済することで、短期資金の流動性の向上及び資金調達コストの削減を実施しております。

 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は8,223百万円となっております。また当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,026百万円となっております。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

当社グループは、創設以来「新しい時代の流れの中での新しい価値の創出」を基本理念として、新規分野への可能性を求めて開発に取り組んでおります。

業界における技術的進歩、発展にはめざましいものがあります。その中にあって、ユーザーニーズや技術動向を的確に捉え素早く商品に反映させることが極めて重要であると認識しております。近年の動力電動化の流れを捉え、環境・安全・安心のキーテクノロジーとなる車載用パワーエレクトロニクス製品として、弊社ブランドによる車載用充電器やDCDCコンバータを上市しています。また、国内自動車メーカー向けに自社で開発した電動二輪車用車載充電器の量産も行っております。

今後もこの分野での技術開発を継続し、これまで培ってきたインバータ技術を生かし、充電器やDCDCコンバータに加え、モータ関連機器への開発に取り組んでまいります。

なお、当社グループの研究開発は、基礎技術の研究及び自社の企画商品として開発する場合と、得意先から開発テーマをいただき、ODMとして開発する場合があります。

当連結会計年度における各セグメント別の主な成果は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は210百万円であります。

 

(1)車載電装品

 車載電装品では、電子機器事業部において、四輪車載向けの小型電動コントローラの開発設計を完了し、量産設計を進めております。また、小型電動車向けモータコントローラの開発設計を受注し、来期も引き続き開発設計を行い量産化にむけて取り組んでまいります。

 開発事業部においては、3年前に量産化した同じ出力の車載充電器と比較し、体積で43%減、重量53%減を実現させ、さらに出力が3倍以上の車載充電器の試作品も開発いたしました。燃料電池車用の3kw昇圧DCDCコンバータの試作品を開発し、顧客に納品いたしました。

 なお、当連結会計年度の研究開発費の金額は、113百万円であります。

 

(2)民生産業機器

民生産業機器では、電子機器事業部において、既存の超音波技術を応用した自社設計製品の開発を開始しデモ機を展示会等へ出展いたしました。また、顧客へのゲストエンジニア活動を通じて設計された、産業用機器向け制御ユニットの新モデルの量産を受注いたしました。また、穀物乾燥機のフルモデルチェンジに伴うコントロールユニットの設計開発を行い量産を開始いたしました。

なお、当連結会計年度の研究開発費の金額は、22百万円であります。

 

(3)ワイヤーハーネス

ワイヤーハーネスでは、先期より開発しているEV用ジャンクションブロックユニット、二輪用ヒューズボックス、CAN制御ユニットについては量産準備の段階に入りました。EV用ジャンクションブロックユニットに関しては汎用ハイブリッドエンジン用や小型二輪用の新規テーマに着手しております。また、新たな電動部材、充電補助部材として期待されるCNTの基礎研究を開始し、ワイヤーハーネスの耐久性能に影響する電線導体・被覆材の研究、導電バスバーや端子の素材研究、銅とアルミ材の接合工法研究など、ワイヤーハーネスをより安全で安定した品質を提供する為の研究活動を行っております。

なお、当連結会計年度の研究開発費の金額は、52百万円であります。

 

(4)その他

新規開発してきた単回使用注射用針Quatron(登録商標)の開発が完了し、2020年初頭欧州向けに上市いたしました。それに先立ち、2019年末に医療機器品質マネジメントシステムISO13485及びEC認証取得、国内医療機器製造業を登録いたしました。また、小型モータ、及びモータドライバの開発・設計に加え、EV二輪を視野に入れたインバータの開発・設計を進めて参りました。

なお、当連結会計年度の研究開発費の金額は、21百万円であります。