(1)経営方針
当社グループの経営理念は、「社会が求めるより良きものを合理的に生産し、信頼される健全経営を展開して参画者総ての文化の高揚を計る」であり、この経営理念を基本に進取の精神で挑戦と創造を積み重ね、常に新しいフィールドに事業活動を積極的に展開して行くことを経営の基本としております。
(2)経営環境、経営戦略等
当社グループは、車載電装品、民生産業機器、ワイヤーハーネスの3分野での機器、部品等の製造・販売を事業としております。国内では人口の減少を背景として、当社の主たる事業分野である四輪、二輪、ホームエレクトロニクスの製造出荷額は頭打ちの状況にあります。
当社グループといたしましては、今後の会社の発展を図るため、国内事業における自主開発製品への重点的取り組みを行うとともに、拡大するアジアの市場を獲得すべく、海外事業における工場運営の拡大を行っております。
国内事業では、新規事業部、開発事業部の2事業部で製品の自主開発を行っております。新規事業部におきましては、メディカル分野への取り組みを行うとともに、開発事業部におきましては、充電器、DCDCコンバータの製造開発を行っております。
海外事業では、インド、ベトナム、中国にそれぞれ2拠点を設置し、製造・販売を行うとともに、ベトナム・ダナン市には、研究開発拠点を設置し、日本においては十分な確保のできない研究開発人員の補強を行っております。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは売上高及び営業利益を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として用いております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループを取り巻く経営環境については、新型コロナウイルス感染症の蔓延に加えウクライナ情勢を起点とした世界経済の分断、地球環境問題を背景とした四輪車・二輪車の電動化への急速な動きなど刻々と変化しております。その中で今後当社グループが、成長を続けていくためには需要の変化を機敏にとらえ、生産の重点を変えていく必要があります。これらに対応すべく中期経営計画「VISION2025」(2021~2025年度)を策定し、次の4分野を重点的に強化しております。
第1に「低炭素社会の実現に資する電子ユニット」です。地球環境問題を背景として世界的な脱炭素化の流れが加速しています。四輪車・二輪車は急速に電動化しています。従来培ってきた充電器、インバータ、DCDCコンバータの開発・生産技術を強化する為、インド・ハリアナ拠点にR&D部門を設置致しました。インドの優秀な人材を確保し、開発・生産を進めてまいります。また、浜松市内に新しい工場用地を確保し、低炭素社会に適応した新工場の建設を進めてまいります。
第2に「重要電子機器をつなぐワイヤーハーネス」です。従来、ベトナム・ビンズォン拠点における生産が主力でしたが、BCP(事業継続計画)を考慮し、新しくフィリピンでの生産体制の整備を開始いたしました。
第3に「新規事業」です。従来、研究開発を行ってきたメディカル関連製品、超音波関連製品の開発・生産を着実に進めてまいります。
第4に「海外における受注生産事業」です。新しく設置したインド・グジャラート拠点の生産が、今後順調に拡大することが見込まれています。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項における投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)事業構造について
当社グループの売上高につきましては、主要顧客であります四輪メーカー、二輪メーカー、家電メーカーなどの販売状況の影響を受ける立場にあります。新型コロナウイルス感染症の蔓延及び半導体を始めとする材料の調達難など、世界的に不安定な市場環境により当社の販売も影響を受けておりますが、その影響額については現時点において合理的に算定することが困難であります。
(2)当社グループの主要顧客への販売割合について
当社グループの販売先上位2社が占める売上高の割合は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③生産、受注及び販売の実績 (c)販売実績」に記載のとおりであり、主要顧客への販売状況の変化や取引条件等の変更により、当社グループの経営成績及び財政状況に大きな影響を与える可能性があります。
当社グループとしての対応力を強化するために、新規顧客の開拓、自主ブランドにより販売できる製品開発を積極的に行っております。
(3)海外事業展開に伴うリスクについて
当社グループは、インド、ベトナム、中国の各地において事業を展開しており、現地日系企業等からの需要増加に対応するため、工場の増設、生産設備の増強を進めてまいりました。
設備投資に当たっては、将来の需要予測等を基に投資効率を勘案し、投資を実施してまいりましたが、新型コロナウイルス感染症の蔓延による不安定な経済情勢により一部投資の抑制等を実施いたしました。生産の合理化、ITを活用した省人化を進め、需要が減退した状況でも採算のとれる工場作りを進めております。
今後も、工場所在国の政治・経済情勢、法律規制の変更、為替動向、労働問題、感染症の蔓延、戦争、テロ等が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループとしての対応力を強化するために、本社における海外事業体制を強化して情報収集力を向上させるとともに、当社グループの工場の生産活動に制約が加えられるリスクを分散すべく、フィリピンへ新たな子会社を設立し生産バックアップ体制の強化を図ってまいります。
(4)地震等自然災害による影響について
地震等の自然災害が発生した場合、当社グループの生産拠点が損害を受け、業績に影響を及ぼす可能性があります。
特に、当社の国内の生産拠点は静岡県西部地域に集中しておりますので、南海トラフ地震に備えて、被害を最小限にするべく、すでに必要と考えられる対策を講じておりますが、地震による影響が大きい場合には、操業の中断や多額の復旧費用の発生により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループといたしましては、今後、浜松市北部の浸水想定のない地点に新工場を建設することにより、リスクの低減に努めるとともに、有事の際の海外拠点におけるバックアップ体制の整備を進めてまいります。
(5)品質に関するリスクについて
当社グループは、製品の品質に万全を期しておりますが、予期しない品質トラブルにより多額の回収費用及び補償費用が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループといたしましては、国内事業だけでなく、生産の主体となりつつある海外事業における品質の維持・向上を最優先課題として取り組んでおります。
(6)財務制限条項付融資契約について
当社グループは、一部の借入金に対して金融機関とのコミットメント契約を締結しております。この契約につきましては、各事業年度の中間決算期末及び決算期末の当社の貸借対照表における純資産の部の金額に関しての財務制限条項が付されており、それに抵触した場合には、貸付人の請求により期限の利益を喪失し、借入金金額を直ちに返済する義務を負うことになっており、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループといたしましては、製品受注時の支払い条件の変更による売掛金の削減により借入金の削減を行うべく、不断に交渉を続けております。
(7)その他、経営成績に影響を及ぼす可能性のある事項について
① 繰延税金資産について
当社グループは、将来減算一時差異に対して、当連結会計年度末において568百万円の繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産は将来の課税所得に関する見積り及びタックス・プランニング等を基に回収可能性を検証し計上しておりますが、実際の課税所得が見積り等を大幅に下回った場合等には回収可能性の見直しを行い、繰延税金資産を回収可能額まで取崩すことにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、将来の課税所得を見積る際には様々な仮定及び予測を用いており、その仮定及び予測は実際の結果と乖離する可能性があります。また、税制改正等により実効税率等が変更になった場合にも、繰延税金資産の計上額の見直しを実施することにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 固定資産の減損について
当社グループは固定資産の時価が著しく低下した場合又は事業の収益性が悪化した場合には、当該固定資産の減損の兆候の有無の判定を行い、減損の兆候がある場合には、将来キャッシュフロー等に基づいた回収可能価額の見積りによる減損テストを実施しております。その結果、固定資産の帳簿価額が回収可能額を下回った場合には、帳簿価額を回収可能額まで減額し減損損失を認識することとなり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の蔓延により経済が急激に落ち込んだ前期と比べ、緩やかな回復傾向にありましたが、変異ウイルスの度重なる出現により、その回復の速度は遅く、特に日本におきましては、未だに新型コロナウイルス発生前の経済状況への回復を果たせておりません。
当社グループは、国内6工場(いずれも静岡県西部に立地)にて生産を行うほか、海外6工場(中国2工場、ベトナム2工場、インド2工場)において生産を行っております。国内工場、海外工場とも十分な感染症対策を実施して生産活動を行っておりましたが、前期は中国、インドにおきまして、また当期は、インド、ベトナムにおきまして、工場立地地域における新型コロナウイルス感染症の感染拡大を背景として工場の操業停止命令あるいは生産縮小措置などが出され、当社工場の生産活動に制約が加えられました。特に、2021年7月以降、ベトナムにおいて長期にわたる生産縮小措置がとられ、一部品目において納入先企業への定期の部品納入ができない事態が発生いたしました。ベトナムからの輸送を早めるための航空貨物の臨時的な利用、日本、インド他における代替生産のための設備の購入、人員の雇用などの経費支出が重なり、部品企業としての供給責任は果たしたものの、営業成績としては目標未達となりました。
当連結会計年度の業績は、売上高は58,790百万円(前期比30.0%増)と計画を大きく上回りましたが、営業利益は281百万円(同71.3%減)、経常利益は840百万円(同39.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は702百万円(同49.5%減)と計画を下回る結果となりました。
提出会社の売上高は39,132百万円(前期比32.7%増)、営業利益は381百万円(同21.5%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(車載電装品)
車載電装品では、各種電子制御ユニット等の販売増により、売上高は17,155百万円(前期比5.4%増)、営業利益271百万円(同27.1%増)となりました。
(民生産業機器)
民生産業機器では、通信用スイッチユニット及び産業用ロボットコントローラ基板等の販売増により、売上高は19,864百万円(前期比38.8%増)となりましたが、円安の影響もあり営業利益は590百万円(同8.6%減)となりました。
(ワイヤーハーネス)
ワイヤーハーネスでは、四輪用及び船舶用ワイヤーハーネスの販売増により売上高は21,658百万円(前期比49.2%増)となりましたが、生産が縮小したベトナム工場の代替生産をインド・日本等で実施した経費が増加した結果、営業損失は344百万円(前期は380百万円の営業利益)となりました。
(その他)
その他では、売上高は112百万円(前期比3.0%増)、営業損失は298百万円(前期は282百万円の営業損失)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前連結会計年度末に比べ229百万円減少し、1,964百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動による資金の支出は、4,754百万円(前期は153百万円の取得)となりました。これは主に、棚卸資産の増加額5,307百万円を反映したものであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、ベトナム工場のロックダウンに伴う代替生産のための原材料の重複保有及び材料調達難への対応としての原材料在庫の積み増しによる棚卸資産の増加により、大きく資金を支出した結果マイナスとなりました。翌期においても半導体を始めとした原材料の調達難等による不安定な状況が懸念されるため、営業活動によるキャッシュ・フローを確保すべく国内外における営業活動の強化及び経費削減に努めてまいります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動による資金の支出は、1,355百万円(前期は1,494百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,455百万円を反映したものであります。
主に国内外の設備の増設及び更新のための投資によるものであり、翌期については、国内における新工場建設の着手及びフィリピン子会社の設立等、グループの成長のために必要な投資を中心に投資活動を実施していく考えであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動による資金の取得は、5,700百万円(前期は1,457百万円の取得)となりました。これは主に、借入金の増加額5,986百万円を反映したものであります。
棚卸資産の増加及び有形固定資産の取得等の資金需要に対応するため、短期及び長期の借入による資金調達を実施いたしました。今後、受注の変動に対応した生産在庫水準の適正化に努め、資金の効率的な利用を図ってまいります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比 |
|
|
千円 |
% |
|
車載電装品 |
18,976,210 |
15.1 |
|
民生産業機器 |
21,275,838 |
31.4 |
|
ワイヤーハーネス |
30,489,647 |
54.1 |
|
報告セグメント計 |
70,741,696 |
34.8 |
|
その他 |
219,333 |
86.7 |
|
合計 |
70,961,030 |
34.9 |
(注)1.金額は販売価格で表示しており、最終工程の生産実績をセグメント別に集計し、連結会社間取引消去前の数値によっております。
2.当連結会計年度において、ワイヤーハーネスにおける生産実績の著しい増加につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(b)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
|||
|
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
車載電装品 |
18,944,302 |
7.6 |
1,952,122 |
△12.0 |
|
民生産業機器 |
21,745,742 |
24.5 |
3,734,824 |
14.5 |
|
ワイヤーハーネス |
30,123,196 |
46.4 |
2,534,051 |
33.4 |
|
報告セグメント計 |
70,813,241 |
27.3 |
8,220,997 |
11.4 |
|
その他 |
217,590 |
84.2 |
588 |
△93.5 |
|
合計 |
71,030,832 |
27.4 |
8,221,585 |
11.2 |
(注)金額は販売価格で表示しております。
(c)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比 |
|
|
千円 |
% |
|
車載電装品 |
17,155,110 |
5.4 |
|
民生産業機器 |
19,864,158 |
38.8 |
|
ワイヤーハーネス |
21,658,287 |
49.2 |
|
報告セグメント計 |
58,677,557 |
30.1 |
|
その他 |
112,603 |
3.0 |
|
合計 |
58,790,160 |
30.0 |
(注)1.セグメント間の取引につきましては相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
||
|
|
千円 |
% |
千円 |
% |
|
スズキ㈱ |
5,746,577 |
12.7 |
8,793,219 |
15.0 |
|
ヤマハ発動機㈱ |
6,697,603 |
14.8 |
8,580,399 |
14.6 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。
当社グループの連結財務諸表作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。当連結会計年度末においては、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報をもとに検証等を行っております。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
新型コロナウイルス感染症の影響を含め、重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度は、中期経営計画「VISION2025」を策定し、「低炭素社会の実現に資する電子ユニット」「重要電子機器をつなぐワイヤーハーネス」「新規事業」「海外における受注生産事業」の4つの重点分野を指定し集中的に取り組んでまいりました。
具体的には、「低炭素社会の実現に資する電子ユニット」について、世界的な脱炭素化の流れが加速している中で、当社のパワーエレクトロニクス製品の開発を加速すべくインド子会社にR&D部門を立上げ、現地技術人材を確保し、開発・製造体制の構築を進めてまいりました。また、浜松市北部に低炭素社会に適応した新工場の建設のための準備を進めております。
「重要電子機器をつなぐワイヤーハーネス」につきましては、新たにフィリピンにおける子会社設立準備に着手するなど、BCPの観点から複数拠点からの製品供給能力の向上を図る取組みを推進してまいりました。
「新規事業」につきましては、メディカル関連・超音波関連の新製品の開発・製造に注力しております。
「海外における受注生産事業」につきましては、主にインドにおいて新規顧客からの受注の拡大に取組み、量産開始に向けての準備を進めております。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ13,576百万円増加し、58,790百万円(前期比30.0%増)となりました。上半期は新型コロナウイルス感染症拡大による影響を受けましたが、下半期に入り客先の挽回生産等により販売は増加し、特に民生産業機器及びワイヤーハーネスで販売増となり、500億円を超える売上を計上する結果となりました。各セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、車載電装品が29.2%、民生産業機器が33.8%、ワイヤーハーネスが36.8%、その他が0.2%となりました。
提出会社の売上高は、39,132百万円(同32.7%増)となり、国内においても前連結会計年度を上回る売上を計上する結果となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度に比べ42百万円増加し、4,373百万円(前期比1.0%増)となりました。売上総利益率は、コロナウイルス感染症の影響を受けベトナム子会社がロックダウンとなり、バックアップ生産費用の発生及び国際物流費用の増加等により、前連結会計年度に比べ2.2ポイント減少し7.4%となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ741百万円増加し、4,092百万円(前期比22.1%増)となりました。
提出会社の営業利益は381百万円(同21.5%減)となり、国内事業はバックアップ生産の費用負担が嵩み、減益となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ699百万円減少し、281百万円(同71.3%減)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、為替差益及び補助金収入等の発生により前連結会計年度に比べ213百万円増加し、694百万円(前期比44.5%増)となりました。
営業外費用は、支払補償費の発生により、前連結会計年度に比べ56百万円増加し、135百万円(同71.0%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ541百万円減少し、840百万円(同39.2%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は、投資有価証券売却益の発生により、連結会計年度に比べ42百万円増加し、48百万円(前期比834.6%増)となりました。特別損失は、固定資産処分損の減少により前連結会計年度に比べ25百万円減少し、25百万円(同50.0%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ687百万円減少し、702百万円(同49.5%減)となりました。
新型コロナウイルス感染症の蔓延及びウクライナ情勢等による世界経済への影響は当面予断を許さない状況が続くと想定されるため、受注の変動に対応できる生産体制の合理化、省人化等に注力してまいります。中期的には、販売先の多角化が必須な状況であり、新規顧客の開拓、新規商品の開発を進めてまいります。
財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、28,986百万円(前年度末比35.5%増)となりました。原材料及び貯蔵品の増加4,504百万円(同83.1%増)及び未収入金の増加1,016百万円(同265.5%増)が主な要因であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、13,765百万円(前年度末比3.2%増)となりました。機械装置及び運搬具の増加266百万円(同8.0%増)及び繰延税金資産の増加183百万円(同133.4%増)が主な要因であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、15,355百万円(前年度末比37.8%増)となりました。支払手形及び買掛金の増加505百万円(同11.1%増)及び短期借入金の増加3,519百万円(同78.8%増)が主な要因であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、8,119百万円(前年度末比43.7%増)となりました。長期借入金の増加2,445百万円(同45.8%増)が主な要因であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、19,276百万円(前年度末比7.5%増)となりました。為替換算調整勘定の増加936百万円(前期は△97百万円)が主な要因であります。
キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料及び部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は15,997百万円となっております。また当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,964百万円となっております。
該当事項はありません。
当社グループは、創設以来「新しい時代の流れの中での新しい価値の創出」を基本理念として、新規分野への可能性を求めて開発に取り組んでおります。
業界における技術的進歩、発展にはめざましいものがあります。その中にあって、ユーザーニーズや技術動向を的確にとらえ素早く商品に反映させることが極めて重要であると認識しております。近年の動力電動化の流れを捉え、環境・安全・安心のキーテクノロジーとなる車載用パワーエレクトロニクス製品として、当社ブランドによる車載用充電器やDCDCコンバータを上市しています。また、国内カーメーカー向けに自社で開発した電動二輪車用車載充電器の量産も行っております。
今後もこの分野での技術開発を継続し、これまで培ってきたインバーター技術を生かし、充電器やDCDCコンバータに加え、モータ関連機器への開発に取り組んでまいります。
また、微細加工の技術を応用し、単回使用注射用針の製品等、医療分野における製品開発にも取り組みをしております。
なお、当社グループの研究開発は、基礎技術の研究及び自社の企画商品として開発する場合と、得意先から開発テーマをいただき、ODMとして開発する場合があります。
当連結会計年度における各セグメント別の主な成果は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は
(1)車載電装品
車載電装品では、主にEV四輪向けとなる電気式膨張弁用制御基板の設計を完了し、量産を開始しております。また、EV二輪などに使われる可搬型バッテリー用充電器を新規に受注いたしました。本製品はインド工場で2023年から量産し、グローバルに展開される予定です。将来を見据え、太陽光発電用DCDCコンバータ及び燃料電池用DCDCコンバータを開発し、顧客へ試作品を納品いたしました。本製品はカーボンニュートラルを目指す技術として、太陽光発電、燃料電池よりエネルギーを効率良く取り出す技術となります。
また、自動車のサイバーセキュリティへの対応にむけて、国際規格であるISO21434に対応した製品開発のプロセス構築に着手し、量産受注にむけて取り組みを進めております。
なお、当連結会計年度の研究開発費の金額は、
(2)民生産業機器
民生機器関連では、新たに電動除雪機のコントロールユニットの設計開発を受注し、量産受注にむけて開発を行っております。また、産業機器関連では、顧客へのゲストエンジニア活動を通じて設計された、産業用機器向け制御コントローラの新モデルの量産を開始しました。
なお、当連結会計年度の研究開発費の金額は、
(3)ワイヤーハーネス
完成車の自動搬送を目的にしたAGVの開発に参画し、全ての電源・信号・CAN回路を効率よく繋ぐワイヤーハーネスや高圧電源ケーブル、高出力電源分配用の電源ボックスの開発を行いました。
また、ワイヤーハーネスに要求される「通電接続性能」に関して、接触抵抗を極限まで減らし通電ロスを無くす超音波接合工法を応用し、且つ今後枯渇が懸念され価格が高騰している銅に代わり、アルミニウムを導電部材として採用した新たな接続部品を開発しております。
この技術を発展応用させ、今後開発が加速するEVのリチウムイオンバッテリーの性能向上とコスト低減や、車両の軽量化、更には、新工法にマッチングする各種接続コネクタや、FUSE-BOXを並行開発し、今後益々高機能化・高回路化する自動車のワイヤーハーネスの信頼性向上の為、日夜技術革新を目指して活動してまいります。
また、新規車両の開発段階より顧客に入り込み製品開発を行っています。その一環としてハーネス要素部品の設計・評価と提案を推進し、内製部品の採用が決まっています。ゲストエンジニアを派遣し技術提案をおこなっていくことで、新たなハーネス受注へつなげています。
なお、当連結会計年度の研究開発費の金額は、
(4)その他
ワクチン注射などに有効なデッドスペース(薬液ムダ)が少ない注射針及びシリンジの開発を加速させており、来期中の販売開始を目指しています。本件に関しましては、経済産業省の補助金に採択されております。マイクロニードルやマイクロ分析デバイスなどにつきましても大手メーカーと製品化を目指して共同開発を推進しております。
また、量産中の超音波ホッチキスや超音波カッターで培った技術を応用して超音波振動を用いた清掃用ツールを開発しております。
なお、当連結会計年度の研究開発費の金額は、30百万円であります。