(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費がおおむね横ばいとなるなど、弱さも見られますが、設備投資は持ち直しの動きがみられ、景気は緩やかな回復基調が続いております。
このような環境の中、当社グループは、家庭用ガス警報器、工業用定置式ガス検知警報器、携帯用ガス検知器、さらには住宅用火災警報器の開発から、独自のガスセンサ技術を活かした保安機器や省エネルギーに貢献する機器の開発など、より一層、安全で快適な環境づくりに貢献するために、高性能・高品質な商品の開発に取り組んでまいりました。
その結果、売上高は195億5千5百万円(前年同期比1.9%増)となりました。利益につきましては、経常利益は17億4千6百万円(前年同期比22.0%減)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は特別損失の計上などにより7億9千8百万円(前年同期比41.4%減)となりました。
当社グループの事業は、ガス警報器事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載の代わりに商品別概況を記載いたしております。
当社グループの商品別概況は、次のとおりであります。
①家庭用ガス警報器
都市ガス用につきましては、更新需要の少ない端境期の影響を受けながらも拡販に努力した結果、売上高は前期を上回りました。
LPガス用につきましては、拡販に努めましたが売上高は前期をやや下回りました。
その結果、家庭用ガス警報器の売上高は81億2千8百万円(前年同期比0.2%減)となりました。
②工業用定置式ガス検知警報器
半導体業界、電力業界および海外市場での需要が好調に推移し、売上高は63億2千8百万円(前年同期比5.3%増)となりました。
③業務用携帯型ガス検知器
鉄鋼業界向け一酸化炭素計の受注が好調に推移したものの、売上高は47億7千2百万円(前年同期比0.2%減)となりました。
商品別の売上高は次のとおりであります。
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商品区分 |
売上高(百万円) |
構成比(%) |
前期比(%) |
|
家庭用ガス警報器 |
8,128 |
41.6 |
99.8 |
|
工業用定置式ガス検知警報器 |
6,328 |
32.4 |
105.3 |
|
業務用携帯型ガス検知器 |
4,772 |
24.4 |
99.8 |
|
その他 |
326 |
1.6 |
128.1 |
|
合 計 |
19,555 |
100.0 |
101.9 |
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動において増加したものの、投資活動及び財務活動において減少し、前年同期に比べ9百万円減少して88億7千6百万円(前年同期比微減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、14億1千4百万円(前年同期比25.2%減)となりました。
これは主に、たな卸資産の増加6億2千2百万円があったものの、税金等調整前当期純利益13億8千6百万円及び減価償却費8億3千2百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果流出した資金は、10億9千3百万円(前年同期比68.1%減)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出6億9千1百万円及び投資有価証券の取得による支出3億6千5百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果流出した資金は、2億9千7百万円(前年同期比微増)となりました。
これは、配当金の支払いによるものであります。
当社グループの事業は、ガス警報器事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載の代わりに、商品別実績を記載しております。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
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商品区分 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
家庭用ガス警報器(千円) |
8,288,689 |
111.8 |
|
工業用定置式ガス検知警報器(千円) |
4,995,082 |
106.9 |
|
業務用携帯型ガス検知器(千円) |
3,846,642 |
99.5 |
|
その他(千円) |
234,636 |
125.3 |
|
合計(千円) |
17,365,051 |
107.6 |
(注)1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
当社グループは見込生産を主体としているため、受注状況の記載を省略しております。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
|
商品区分 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
家庭用ガス警報器(千円) |
8,128,144 |
99.8 |
|
工業用定置式ガス検知警報器(千円) |
6,328,402 |
105.3 |
|
業務用携帯型ガス検知器(千円) |
4,772,848 |
99.8 |
|
その他(千円) |
326,264 |
128.1 |
|
合計(千円) |
19,555,660 |
101.9 |
(注)1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
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販売高(千円) |
割合(%) |
販売高(千円) |
割合(%) |
|
|
大阪ガス株式会社 |
1,958,610 |
10.2 |
1,917,490 |
9.8 |
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
家庭用ガス警報器につきましては、高付加価値商品の開発等により市場競争力を強化してまいります。
工業用のガス検知警報器等につきましては、アジアを中心とした海外市場は拡大傾向にあり、今後も事業の拡充に取り組んでまいります。
このような状況のもとに、以下の課題に取り組んでまいります。
①新製品の開発
ガスセンサ、ニオイセンサ、火災センサ等の高度化及びそれらのセンサを使用した信頼される付加価値の高い製品の開発、国際規格に基づく製品の開発等に努めてまいります。
②シェアの拡大
国内外の市場において、重点市場・重点顧客の絞り込みと顧客満足度の向上をはかり、ガス検知警報器のシェア拡大、営業・サービス体制の強化に努めてまいります。
③海外戦略の強化
中国、台湾、韓国を中心としたアジア並びに欧州での事業の拡充、拠点・代理店網の整備・拡大に取り組んでまいります。
④品質重視の経営
品質システムの効果的改善、品質向上活動の強化によりすべての仕事の品質を高め、市場競争力の向上に努めます。
⑤コストの削減
協力工場を含めた生産体制の効率化と原価低減に努め、トータルコストの一層の削減をはかります。
⑥リスク管理・コンプライアンス体制
リスク管理体制の強化とコンプライアンス重視の経営を進め、健全な成長の実現を目指します。
⑦人材の育成
魅力と活力にあふれた成長する企業集団の実現、人が育つ環境作りとグローバル人材の採用・育成に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす
可能性のある事項は以下のとおりでありますが、当社グループは、このようなリスクを認識した上で、必要なリス
ク管理体制を整え、リスク発生の回避及びリスク発生時の影響の極小化に最大限努めております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①家庭用ガス警報器の事業環境について
当商品のうち、家庭用都市ガス警報器は、当社グループの主力商品ですが、過去に有効期限を3年から現在の5年に延ばした経緯があります。この2年の延長期間が期限切れによる交換需要のない期間となり、以来このサイクルが残ったまま現在に至っております。当商品の損益が悪化した場合には、当社業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、家庭用LPガス警報器及び住宅用火災警報器も含め、同業他社との競争が厳しく、価格競争、開発競争の帰趨が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。さらに、主要販売先の保安に関する政策変更が、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
②工業用定置式ガス検知警報器の事業環境について
当商品の需給、価格は、景気動向の変動に伴う設備投資需要の変動サイクルによる影響が顕著です。また、ガス、石油プラントや半導体工場等の保安目的で使用されており、一般消費者向け商品に比べるとリプレース頻度は極端に低い傾向にあります。よって、新規ユーザーの獲得の頻度は他業界と比較して低い可能性があります。さらに物件の計画変更や災害発生等が影響を与える可能性があり、同業他社との競争も厳しく、価格競争、開発競争の帰趨が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
③業務用携帯型ガス検知器の事業環境について
当商品は、同業他社との厳しい競争下にあり、さらに新商品開発競争も激しく、新商品の立ち上げが遅れたり、新技術の急速な出現により、現在の商品が陳腐化した場合には商品価格が下落し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
④法的規制について
当社グループが取り扱うガス検知警報器等にはその設置、保守点検等に関して主に以下の法律による規制を受けておりますが、新たな法規制や法律の改廃は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
・高圧ガス保安法(経済産業省)
・液化石油ガス保安の確保及び取引の適正化に関する法律(経済産業省)
・ガス事業法(経済産業省)
・労働安全衛生法(厚生労働省)
・消防法(総務省)
⑤品質問題について
当社グループは、商品の特性に応じて最適な品質を確保できるよう、品質管理の国内及び国際規格に基づく製品製造並びに内部基準による保守・点検業務を行っておりますが、商品の欠陥等予期せぬ事情によりリコール、製造物賠償責任等に発展する品質問題が発生する可能性が皆無ではなく、この場合、多額の費用負担や当社グループの評価の著しい低下などの可能性があり、業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
⑥研究開発について
当社グループは、長年培ってきた総合的な技術力をベースにした最先端のガスセンサの研究開発及び先進的な新商品開発を最も重要な経営課題とし、全力を挙げて取り組んでおります。しかしながら、技術の進歩、代替技術・商品の出現等により、市場から支持される期間等に変動が生じる可能性があり、当社グループの研究開発活動は必ずしも業績に寄与するとは限りません。
⑦知的財産権について
当社グループは、事業活動を展開する上で、製品、製品のデザイン、製造方法などに関連する特許などの知的財産権を、海外を含め多数取得しておりますが、出願したものすべてが権利として登録されるわけではありません。第三者が当社グループの特許を回避して競合製品を市場に投入する可能性もあります。また、当社グループの製品は広範囲にわたる技術を利用しているため、第三者の知的財産権に関する訴訟の当事者となる可能性があります。
⑧経済状況について
当社グループは、経済動向の変動に伴う影響を受けやすく、経済環境の変化に伴う設備投資、経費支出の動向が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは海外において事業の展開をしておりますが、中でも中国、台湾、韓国を中心としたアジア地域は拡大傾向にあります。これら地域の政治、経済、社会情勢の変化や各種規制の動向が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑨大規模災害について
国内における当社グループの営業及び生産の拠点は全国各地に所在しておりますが、これらの地域において大規模災害が発生した場合には、事業活動に大きな支障をきたし、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑩個人情報について
当社は、事業活動に関連して多くの個人情報を有しております。これら個人情報については、その管理に万全を期しておりますが、予期せぬ事態により流出する可能性が皆無ではなく、このような事態が生じた場合、その対応のための多額の費用負担や社会的信用の低下が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
該当事項はありません。
当連結会計年度における当社グループの研究開発活動の金額は、17億9千2百万円(売上高比9.2%)となりました。
当連結会計年度の主な研究成果は、次のとおりであります。
①家庭用ガス警報器
・火災、ガス、COの検知に加え、温度と湿度を監視して夏は熱中症、冬はインフルエンザにかかりやすい空気が乾燥した環境をお知らせする、新しいタイプの都市ガス用ガス警報器を開発しました。
・LPガス検知・警報部とCO検知部を内蔵無線で連動したLPガス用ガス・CO警報器を開発しました。快適環境おしらせ機能を搭載したタイプもラインナップしています。
②工業用定置式ガス検知警報器
・医療現場の滅菌装置等に使用されるエチレンオキシドの漏えいを検知する、エチレンオキシドガス警報器を開発しました。
・従来品に比べ小型・軽量化することで壁掛け方式での設置を実現し、メンテナンス性が向上した化学発光方式のアルシンガス警報器を開発しました。
・揮発性有機化合物(VOC)を超高感度センサで監視し、濃度が一定レベルに達するとランプと音声メッセージでお知らせするオフセット印刷工場用のVOC警報器を、一般社団法人日本印刷産業連合会と共同開発しました。
③業務用携帯型ガス検知器
・独自の超小型接触燃焼式センサを搭載し、単四形アルカリ乾電池1本で34時間以上連続使用が可能なポケット型ガス検知器を開発しました。
・単四形アルカリ乾電池1本で1週間使用可能な、装着タイプのマルチ型ガス検知器を開発しました。酸素・可燃性ガス・硫化水素・一酸化炭素の最大4種のガスを同時測定・同時表示します。
・10時間の連続使用が可能で、ガス濃度の外部出力機能を搭載するなど水素燃料電池自動車の整備点検用に最適な、水素ガス検知器を開発しました。
(1)財政状態の分析
当連結会計年度末の財政状態について、総資産は、前連結会計年度末に比べ4億9千7百万円増加して315億4千2百万円(前年同期比1.6%増)となりました。
これは主に、無形固定資産の減少9千4百万円、流動資産その他に含まれている仮払金等の減少1億3百万円があったものの、受取手形及び売掛金の増加1億1千9百万円、たな卸資産の増加6億1千6百万円によるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ2億4千9百万円増加して58億7千2百万円(前年同期比4.4%増)となりました。
これは主に、未払法人税等の減少6千万円があったものの、支払手形及び買掛金の増加1億7千4百万円、流動負債その他に含まれている未払消費税等の増加8千9百万円によるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ2億4千8百万円増加して256億7千万円(前年同期比1.0%増)となり、1株当たり純資産は、2,067円24銭となりました。
これは主に、その他有価証券評価差額金の減少1億6千3百万円があったものの、利益剰余金の増加5億2百万円によるものであります。
この結果、自己資本比率は81.0%となりました。
(2)キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動において増加したものの、投資活動及び財務活動において減少し、前年同期に比べ9百万円減少して88億7千6百万円(前年同期比微減)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益13億8千6百万円及び減価償却費8億3千2百万円があったものの、有形固定資産の取得による支出6億9千1百万円及び投資有価証券の取得による支出3億6千5百万円によるものであります。
(詳細は 1「業績等の概要」に記載しております。)
(3)経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は195億5千5百万円(前年同期比1.9%増)となりました。利益につきましては、経常利益は17億4千6百万円(前年同期比22.0%減)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は特別損失の計上などにより7億9千8百万円(前年同期比41.4%減)となりました。
当社グループの事業は、ガス警報器事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載の代わりに商品別概況を記載いたしております。
商品別売上高については、家庭用ガス警報器は拡販に努めましたが販売が伸び悩み減収となり、工業用定置式ガス検知警報器は、半導体業界、電力業界および海外市場での需要が好調に推移した結果増収となり、業務用携帯型ガス検知器は、鉄鋼業界向け一酸化炭素計の受注が好調に推移したものの、販売が伸び悩み減収となりました。
(詳細は 1「業績等の概要」に記載しております。)
(4)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めておりますが、当社グループを取り巻く事業環境は、引き続き厳しくなると予想されます。
しかしながら、産業事故が増加する工場や住まい環境における安全と安心・快適への要求は年々確実に高まってきております。当社グループはこのような情勢の中、お客様志向を推進し、売上・利益の拡大に向け経営の強化をはかってまいります。
(詳細は 3「対処すべき課題」に記載しております。)