第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

 (1) 財政状態及び経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年9月30日)におけるわが国経済は、個人消費や設備投資が拡大するなど経済活動の正常化に向けた動きがみられるものの、円安傾向も続き、原材料価格やエネルギーコストの高止まりなどの影響を受け、鈍化傾向で推移しております。世界経済においても、物価上昇に対して欧米各国での金融引き締めに伴う影響や中国経済の先行きが懸念されるなど、依然として不透明な状況が続いております。

そのような状況下ではありますが、当社グループの主な関連業界である電気機器業界におきましては、サプライチェーンの混乱による部材不足も緩和され、カーボンニュートラルの実現に向けた設備投資が好調に推移しております。

当社グループはMAツールを活用した効率的な営業活動を行い、DXを意識した業務効率改善を進め、複数サプライヤーへの転換などサプライチェーン最適化の取組みを継続し、コア技術製品の競争力強化、次世代に繋がる技術開発やサステナビリティを意識した製品開発を推進してまいりました。

その結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績につきましては前年同四半期に比べ、国内制御装置関連事業は、エンジニアリング部門、機器部門、変圧器部門のすべてにおいて売上高は増収となりました。また、海外制御装置関連事業、樹脂関連事業においても売上高は増収となりました。当社グループ全体の利益面では、原材料が高騰する中でも、原価率の抑制に努めたことや、販管費率の改善などにより、黒字転換となりました。

 以上の結果、売上高は4,210百万円(前年同四半期比21.7%増)、営業利益は153百万円(前年同四半期は営業損失167百万円)、経常利益は211百万円(前年同四半期は経常損失112百万円)となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は、239百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失374百万円)となりました。

なお為替レートは、中国人民元が19.90円(前年同四半期は20.26円)、タイバーツが4.09円(前年同四半期は3.84円)と、前年同四半期に比べ、中国人民元に対し0.36円高、タイバーツに対し0.25円安で推移いたしました。

 

各セグメントの経営成績は以下のとおりであります。

① 国内制御装置関連事業(当社、東洋電機ファシリティーサービス株式会社、東洋板金製造株式会社)

エンジニアリング部門につきましては、印刷制御装置分野における一部の部品供給が改善されたことにより、当部門の売上高は795百万円(前年同四半期比28.1%増)となりました。

機器部門につきましては、顧客における半導体関連、カーボンニュートラルへの取組みによる設備投資の拡大などにより、センサ分野・表示器分野が伸長し、当部門の売上高は1,288百万円(前年同四半期比17.6%増)となりました。

変圧器部門につきましては、データセンター向けや再生可能エネルギー関連の設備投資が堅調に推移したことにより、当部門の売上高は1,398百万円(前年同四半期比27.6%増)となりました。

以上の結果、国内制御装置関連事業の売上高は3,481百万円(前年同四半期比23.8%増)となり、セグメント利益は200百万円(前年同四半期比はセグメント損失23百万円)となりました。

② 海外制御装置関連事業(南京華洋電気有限公司、Thai Toyo Electric Co.,Ltd.)

海外制御装置関連事業につきましては、顧客におけるEV関連部品工場や半導体工場の設備投資が好調であることや、電子部品の供給網が改善されたことなどにより、南京華洋電気有限公司が牽引し、売上高は422百万円(前年同四半期比13.8%増)となり、セグメント利益は17百万円(前年同四半期はセグメント損失46百万円)となりました。

③ 樹脂関連事業(東洋樹脂株式会社)

樹脂関連事業につきましては、自動車生産量に回復の兆しがみられ、当部門の売上高は306百万円(前年同四半期比10.5%増)となりました。利益面においては、販管費の削減によって収益改善に努めましたが、セグメント損失は0百万円(前年同四半期はセグメント損失10百万円)となりました。

 

財政状態の状況は、以下のとおりであります。

① 資産の分析

当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ787百万円増加し、10,833百万円となりました。

流動資産は、544百万円増加の7,766百万円となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産の増加273百万円、電子記録債権の増加165百万円、棚卸資産の増加83百万円などによるものであります。

固定資産は、243百万円増加の3,067百万円となりました。

② 負債の分析

当第2四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ468百万円増加し、4,907百万円となりました。

流動負債は、469百万円増加の3,635百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金の増加180百万円、電子記録債務の増加75百万円、賞与引当金の増加69百万円、その他に含まれる前受金の増加70百万円などによるものであります。

固定負債は、1百万円減少の1,272百万円となりました。これは主に、長期借入金の減少99百万円、繰延税金負債の減少43百万円、退職給付引当金の増加141百万円などによるものであります。

③ 純資産の分析

当第2四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ319百万円増加し、5,925百万円となりました。これは主に、利益剰余金の増加196百万円、その他有価証券評価差額金の増加55百万円、為替換算調整勘定の増加55百万円などによるものであります。

 

 (2) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,654百万円となり前連結会計年度末に比べ27百万円増加(1.7%増)となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は274百万円(前年同四半期は14百万円の獲得)となりました。

これは主に、税金等調整前四半期純利益211百万円に加え、減価償却費72百万円、退職給付に係る負債の増加141百万円、売上債権の増加による支出421百万円、仕入債務の増加による収入242百万円などによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は68百万円(前年同四半期は73百万円の使用)となりました。

これは主に、有形固定資産の取得による支出53百万円などによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は191百万円(前年同四半期は81百万円の獲得)となりました。

これは主に、長期借入金の返済による支出135百万円、配当金の支払額による減少42百万円などによるものであります。

 

 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

  (4) 研究開発活動

当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は88百万円であります。

なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。 

 

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。