第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当中間連結会計期間(2024年4月1日~2024年9月30日)におけるわが国経済は、雇用や所得環境、個人消費が改善するなど経済活動の正常化に向けた動きがみられ、緩やかな回復傾向にあります。しかしながら、未だ円安傾向にあり、原材料価格やエネルギーコストの高止まり、ウクライナや中東情勢などの地政学的リスクへの警戒が長引くなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。

そのような状況下ではありますが、当社グループの主な関連業界である電気機器業界におきましては、カーボンニュートラルの実現や省力化などの課題解決を目的とした設備投資が堅調に推移しております。

当社グループはMAツールを活用した効率的な営業活動を行い、DXを意識した業務効率改善を進め、次世代に繋がる技術開発や、ベテラン社員が保有する技術を継承するために技術継承の見える化を推進し、サステナビリティに対する意識を高め、持続可能な社会に貢献するための製品開発に努めております。

その結果、当中間連結会計期間の経営成績につきましては前年同中間期に比べ、国内制御装置関連事業の売上高はエンジニアリング部門が大きく増収となり、機器部門、変圧器部門においては減収となりました。また、海外制御装置関連事業、樹脂関連事業においても売上高は増収となりました。当社グループ全体の利益面では、原材料が高騰する中でも原価の抑制に努めましたが、原価率の改善には至らず、人件費の増加や2024年8月20日付のアドヴァンコーティング株式会社の連結子会社化による取得関連費用などにより、減益となりました。

以上の結果、売上高は4,458百万円(前年同中間期比5.9%増)、営業利益は33百万円(前年同中間期比78.1%減)、経常利益は104百万円(前年同中間期比50.8%減)となりました。また、親会社株主に帰属する中間純利益は、105百万円(前年同中間期比55.7%減)となりました。

なお為替レートは、中国人民元が22.13円(前年同中間期は19.90円)、タイバーツが4.37円(前年同中間期は4.09円)と、前年同中間期に比べ、中国人民元に対し2.23円安、タイバーツに対し0.28円安で推移いたしました。

 

各セグメントの経営成績は以下のとおりであります。

① 国内制御装置関連事業(当社、アドヴァンコーティング株式会社)

エンジニアリング部門につきましては、搬送制御装置、監視制御装置、配電盤の分野における部品供給の改善や、大型の更新案件などにより、当部門の売上高は1,221百万円(前年同中間期比53.6%増)となりました。

機器部門につきましては、顧客における在庫調整の影響から、センサ・空間光伝送装置・表示器すべての分野で伸び悩み、当部門の売上高は1,036百万円(前年同中間期比19.5%減)となりました。

変圧器部門につきましては、乾式変圧器の受注軟調により、当部門の売上高は1,379百万円(前年同中間期比1.3%減)となりました。

以上の結果、国内制御装置関連事業の売上高は3,637百万円(前年同中間期比4.5%増)となり、セグメント利益は146百万円(前年同中間期比27.2%減)となりました。

なお、当社は2024年4月1日をもちまして、完全子会社である東洋電機ファシリティーサービス株式会社、東洋板金製造株式会社の2社を吸収合併しております。また、2024年8月20日付で、アドヴァンコーティング株式会社の株式を取得し、連結子会社としております。

 

② 海外制御装置関連事業(南京華洋電気有限公司、Thai Toyo Electric Co.,Ltd.)

海外制御装置関連事業につきましては、南京華洋電気有限公司、Thai ToyoElectric Co.,Ltd.共に為替の影響で増収となり、売上高は490百万円(前年同中間期比16.0%増)となり、セグメント損失は39百万円(前年同中間期はセグメント利益17百万円)となりました。

 

③ 樹脂関連事業(東洋樹脂株式会社)

樹脂関連事業につきましては、自動車生産工場の在庫調整の影響が緩和されたこともあり、当部門の売上高は329百万円(前年同中間期比7.7%増)となり、セグメント利益は6百万円(前年同中間期はセグメント損失0百万円)となりました。

 

財政状態の状況は、以下のとおりであります。

① 資産の分析

当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ136百万円減少し、10,718百万円となりました。

流動資産は、244百万円減少の7,421百万円となりました。これは主に、現金及び預金の減少378百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の増加74百万円、棚卸資産の増加62百万円などによるものであります。

固定資産は、107百万円増加の3,297百万円となりました。これは主に、建物及び構築物の増加95百万円、無形固定資産のその他に含まれるのれんの増加52百万円、投資有価証券の減少45百万円などによるものであります。

 

② 負債の分析

当中間連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ259百万円減少し、4,538百万円となりました。

流動負債は、218百万円減少の3,270百万円となりました。これは主に、電子記録債務の減少300百万円、未払法人税等の減少60百万円、賞与引当金の減少37百万円、その他に含まれる未払消費税等の減少71百万円、その他に含まれる契約負債の減少32百万円、短期借入金の増加296百万円などによるものであります。

固定負債は、40百万円減少の1,268百万円となりました。これは主に、長期借入金の減少47百万円、役員退職慰労引当金の減少17百万円、退職給付に係る負債の減少13百万円、その他に含まれる資産除去債務の増加40百万円などによるものであります。

 

③ 純資産の分析

当中間連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ122百万円増加し、6,179百万円となりました。これは主に、利益剰余金の増加43百万円、為替換算調整勘定の増加90百万円などによるものであります。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,406百万円となり前連結会計年度末に比べ392百万円減少(21.8%減)となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用した資金は402百万円(前年同中間期は274百万円の獲得)となりました。

これは主に、仕入債務の減少による支出335百万円、その他流動負債の減少による支出63百万円などによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は119百万円(前年同中間期は68百万円の使用)となりました。

これは主に、定期預金の預入による支出50百万円、有形固定資産の取得による支出108百万円などによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は116百万円(前年同中間期は191百万円の使用)となりました。

これは主に、短期借入金の純増加300百万円、長期借入金の返済による支出104百万円、配当金の支払額による減少63百万円などによるものであります。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4)研究開発活動

当中間連結会計期間の研究開発費の総額は79百万円であります。

なお、当中間連結会計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当中間期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。