当連結会計年度における我が国経済は、滑り出しは円安の恩恵等もあり景況感は悪くありませんでしたが、平成27年12月の米国政策金利引上げをきっかけとする新興国経済への警戒感の増幅や増大する中国経済に対する先行き不安等から新年に入り急速に円高が進み、マイナス金利導入等の日銀の追加緩和策にもかかわらず、株価の低迷や賃金上昇率の低下、設備投資の先送り等、徐々に停滞色を強める中で推移しました。
当社グループとしましては、この10余年にて構築した中国・インド・東南アジアを中心とした海外ネットワークをフルに活かし、我が国製造業の海外への製造拠点移管により発生する新たな設備投資需要を確実に取り込んだこと、IT技術とFA技術の融合領域が守備範囲である当社グループにとってIoTを始めとする新規イノベーションが活発化し、新たに生まれた設備投資需要が絶好のビジネスチャンスとなったこと、半導体基板検査装置や環境関連、省エネ関連の製品も好調に推移したため、増収・増益となりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は312億94百万円(前期比6.0%の増)となり、損益面としましては営業利益が12億4百万円(同44.7%の増)、経常利益が11億70百万円(同11.9%の増)、親会社株主に帰属する当期純利益が7億58百万円(同20.4%の増)となり、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の全ての項目において、過去最高の金額となりました。
なお、当社グループのセグメント別概況は次のとおりです。
(インテリジェントFAシステム事業)
インテリジェントFAシステム事業では、主に輸送機業界向け電磁波障害システム(EMC)が順調に拡大したのに加え、ロボット、さらには太陽光発電装置の取引が伸張しましたが、主として制御系システム取引の採算が悪化したことから増収・減益となりました。
以上の結果、インテリジェントFAシステム事業の売上高は108億8百万円(前期比3.8%の増)、営業利益は3億15百万円(同2.8%の減)となりました。
(IT制御・科学測定事業)
当事業のうちIT制御は主として製造業の合理化・研究開発の自動化等を目的とした設備投資の対象であるため、比較的景況の影響を受け易い傾向があります。一方、当事業の中でも科学測定分野は科学分析・計測機器等に代表される企業の新製品開発を目的とする部門や品質管理部門を対象とするため、景気の動向に左右されにくく安定的な分野であります。当連結会計年度においては特にメカトロ取引の利益率が高かったことにより増収・大幅増益となりました。
以上の結果、IT制御・科学測定事業の売上高は204億5百万円(前期比7.1%の増)、営業利益は12億37百万円(同46.7%の増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動により得られた資金が投資活動及び財務活動により支出された資金の合計額を上回ったため、前連結会計年度末に比べ3億29百万円増加し、17億50百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、11億58百万円(前期は1億39百万円の収入)となりました。これは主として税金等調整前当期純利益が13億26百万円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、4億45百万円(前期は5億9百万円の支出)となりました。これは主として静岡市駿河区での土地取得等による有形固定資産の取得による支出が3億32百万円あったこと、投資有価証券の取得による支出が売却による収入を2億28百万円上回ったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、3億42百万円(前期は3億32百万円の収入)となりました。これは主として短期借入金の減少額8億円が長期借入金の増加額5億81百万円を上回ったこと、配当金の支払額が1億39百万円あったこと等によるものであります。
当連結会計年度におけるインテリジェントFAシステム事業の生産実績は次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(千円) |
前期比(%) |
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インテリジェントFAシステム事業 |
8,776,228 |
104.6 |
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合計 |
8,776,228 |
104.6 |
(注) 1 金額は製造原価によっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度におけるIT制御・科学測定事業の商品仕入実績は次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(千円) |
前期比(%) |
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IT制御・科学測定事業 |
17,703,652 |
105.8 |
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合計 |
17,703,652 |
105.8 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前期比(%) |
受注残高(千円) |
前期比(%) |
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インテリジェントFAシステム事業 |
10,330,560 |
96.1 |
2,739,662 |
85.1 |
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IT制御・科学測定事業 |
19,617,271 |
97.8 |
2,751,707 |
77.7 |
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合計 |
29,947,831 |
97.2 |
5,491,370 |
81.3 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(千円) |
前期比(%) |
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インテリジェントFAシステム事業 |
10,808,704 |
103.8 |
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IT制御・科学測定事業 |
20,405,179 |
107.1 |
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その他 |
80,794 |
114.7 |
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合計 |
31,294,678 |
106.0 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは主として、製造業における生産現場及び研究開発部門を対象に、ITとFA技術の融合分野を中心に開発・生産の省力化・生産能力の向上・コストダウンの実現等、トータルシステムの効率化に資するインテリジェントFAシステムの構築に貢献してまいりました。
当社グループの主要顧客である国内製造業各社が海外での生産を拡張している中で、当社グループとしても自社製品の海外販売網を強化するのとともに取扱商品を広げ、海外ビジネスを迅速に拡大・強化する必要があります。さらにIoTに代表されるように、IT技術とFA技術の融合が産業の広い分野で急速に進んでおり、このことはインテリジェントFAを従来から主たる業務としてきた当社グループにとっては強い追い風である一方、世間の注目が集まり、今後大手を含む多くの競合相手がこの分野での競争力を強化することが考えられるため、当社グループとしては今後の厳しい競争環境を勝ち抜ける体制を整えることが重要と考えております。
今後の海外展開の重要なポイントとして、海外グループ会社と国内グループ会社、当社の営業及びエンジニアリング部門との業務協力による海外設備投資案件の着実なフォロー体制を構築した上で、従来からの海外展開の支柱である半導体基板検査ビジネスに加えて輸送機業界、製紙業界等の海外案件やロボット、メカトロ機器、試験機等のソフトウェア開発を伴ったシステムビジネスをさらに一段と推し進め海外ビジネスの守備範囲を広げて有力日系グローバル企業とのより強固な取引関係を構築することが肝要です。これを推し進めるためには、さらに一層の積極的な経営資源の投入が求められ、特にその中でも海外でもスペシャリストとして活躍できる人材をより多くかつ迅速に育てる必要があります。
当社グループが注力している半導体基板検査システム分野では新製品の開発体制を強化し、競合他社にはない新技術に裏付された独創的な製品を開発・販売していく必要があります。
当社グループでは平成14年末発表以来シリーズ製品を次々に発表し、現在、検査・製造分野で幅広く使われているビルドアップ型ファンクションテスター「Focus-FX」シリーズや画像処理技術を応用した平成23年7月発売の「Focus 6000IA TASCAL」は順調に販売を伸張させております。これらに加えてViTrox社と提携し「X線自動検査装置V810」を発売すると同時にこのサポート体制を充実させ、我が国で唯一のフルラインの半導体基板検査装置を製造・販売・保守まで手がけるメーカーとなり、他社にはない強みを確立しましたので、今後ともこの強みを発揮し、さらに一層客先ニーズを掘り起こしていくことが重要と認識しております。
スマートグリッド技術にインテリジェントFA技術を融合させた照明制御節電システム「Grid・Green」に関しては、当社が平成27年に取得した「エネマネ事業者」としてより手軽に、かつ容易に高度な省エネが実現できる製品としてお客様の節電、省エネ化に貢献できるよう、さらに改良を加えていく所存です。
当社の主要顧客である製造業の生産現場ではIoT化が急ピッチで進んでおり、ロボットやインテリジェントFAシステムを用いて高度な工場の自動化、さらには人手に頼らないでセミオーダーメード製品を生産する完全自動工場を目指して設備投資が盛んに行われるようになってきております。この流れを当社グループが確実に捉えるような完全自動化、高度FA用IoT製品及びシステム製品の開発に当社グループの総力を結集して取り組んでおります。
また、好評を博しているIoT対応自動監視システム「KDLinX」は、監視・モニターの社会的必要性の増大から様々な機能の追加がお客様から寄せられており、面倒な設定なしで録画・監視が始められる簡便性、遠隔操作及び遠隔でのデータ取得といったIoT機能の充実という両面において、さらなる改良を続けています。
インテリジェントFAシステム市場における事業拡大のスピードアップを図るためには、分野別に分社化された各グループ会社のシナジー効果を高め、グループ一体経営をさらに強力なものにするのと同時に、グループ各社においてもその事業基盤を強化して、各分野での実力を高めることによってグループ総合力を強化する必要があります。
特に大きなパイの拡大が望めない国内マーケットでさらに事業を拡大していくためには、これらに加えて、隣接分野で特徴ある企業との業務提携を推進してグループのカバレッジを拡大し、有力製造業各社との取引チャネルを多元化・多面化していくことも重要であり、今後もこれらの施策を推進していく所存です。
我が国では生産年齢人口の減少が将来に亘って予見され経済規模の拡大が期待できない一方、我が国を取り巻くアジア諸国は人口の増大と一人当たりGDPの上昇により引続き経済規模を拡大していくことが予想されることから、今後もASEAN諸国を中心とした製造業の海外進出は増加していくものと考えられます。こうした中、当社グループは経済のグローバル化に備えた海外展開を図ってまいりましたが、製造業の海外展開が当社グループの海外展開力を上回るスピードで生産移管が行われ、一方国内経済の縮小・空洞化が予想を上回るスピードで進んだ場合、当社グループの国内取引の減少分を海外取引の増加でカバーしきれなくなるリスクがあります。
また、当社グループのインテリジェントFA技術は、昨今の激変するIT技術の進歩の成果を取り込み、顧客製造業の生産の効率化、コストダウン等に活用されてまいりました。その一方で昨今話題のIoTに代表されるようにIT技術の進歩は目覚しく、顧客ニーズも日々激しく変化を遂げておる環境下、当社グループとしてもこの変化する顧客ニーズの将来の方向性を的確に読むことは極めて重要で、この方向感を読み間違い、当社グループの技術及び製品が時代の要請に応えられなくなることも当社の抱えるリスクの一つであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末における当社グループが判断したものであります。
特筆すべき事項はありません。
当社グループでは経営基本方針として「FAとITとの融合領域、即ちインテリジェントFA技術を中核としてエレクトロニクス技術を駆使した分野で顧客ニーズを踏まえた独自性のある商品群の開発」を基本方針としております。
当社グループの主たる顧客である製造業に対しては、自動化、コストダウン、省エネ・省電力化、環境対策といったFAニーズに対応する数々のソリューション開発をはじめ、最新IT技術や通信技術を広い範囲に適用する各種システム製品の充実で顧客ニーズに応えてまいりました。
近年、事業拡大に注力してきた半導体基板検査分野につきましては、従来からの接触型インサーキットテスター、計測技術を駆使したファンクションテスター、高精度カメラ内蔵のワンショット画像検査機に加え、X線自動検査装置(ViTrox製)も取り揃え、全ての検査方式を有する世界唯一の検査機メーカーとなっております。この分野での優位性を高めるべく、時代を先取りする研究開発活動の必要性を強く認識しております。
今後急速に普及が進むことが予想されるIoTの要素技術を土台に開発された「KDLinX」は画像処理されたデータをクラウドコンピューターに保存することにより、末端利用者に対し録画映像と計測データの提供を容易にしたものであり、現在エンドユーザーのニーズの多様化に対応するべく様々な改良型を開発し、ラインアップを広げております。
このIoTの分野はFAとITとが融合するまさにインテリジェントFAの分野であり、当社は上記「KDLinX」にとどまらず、生産現場でのFAシステムビジネスでもIoTへの関心の高まりを追い風に、さらに研究開発に注力し新製品の開発と新たなビジネスの開拓に努力してまいります。
さらに当社グループは省エネ社会、環境に優しい社会といった現在の社会的要請に応えた製品の開発にも注力しており、スマートグリッド時代の省エネルギーインフラとして、照明の明るさ等を自然光の状況等に合わせた最適な使用状態に電力線通信を通じて制御する「Grid・Green」も開発し、今後も省エネ社会の要請に対応した製品の開発に注力してまいります。
当社の研究開発体制は、従来技術開発部で主としてメカトロニクス・マイクロエレクトロニクス分野の基礎研究と応用製品開発を、第一エンジニアリング本部でソフトウェアテクノロジーに基いた要素技術やネットワーキングの開発を行っておりましたが、昨今のハード技術とソフト融合新技術開発の割合が増加しつつあることに鑑み、よりフレキシブルな組織対応を心掛けております。
なお、グループの経営戦略として、協立テストシステム㈱、㈱アニシス及びカナダの研究開発子会社であるKyoritsu Electric Corporation (Canada) には引続きそれぞれに特化した技術開発に専念させ、市場対応を強化していく方針であります。
当社グループでは引続きインテリジェントFA・IT制御技術の開発に注力していき、半導体基板検査装置及び省エネ等を含めたFA新製品開発につきましては、既に基礎技術の開発がかなり進んでおり、今後とも競争力の高い新製品の開発に努め、差別化に注力してまいります。
なお、インテリジェントFAシステム事業における当連結会計年度の研究開発費の総額は2億18百万円となっております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において、当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたって、会社の財産及び損益の状況を正しく示しております。
当連結会計年度末における流動資産の残高は139億99百万円となり、前期と比較して4億27百万円増加しました。この増加の主な要因は現金及び預金が6億79百万円増加し、短期運用の縮小による有価証券の減少3億49百万円を上回ったこと等によるものであります。
当連結会計年度末における固定資産の残高は77億36百万円となり、前期と比較して2億13百万円減少しました。この減少の主な要因は、静岡市駿河区での土地取得等により土地が2億11百万円増加しましたが、投資有価証券が株式売却等により1億85百万円減少したこと、海外子会社への貸付金が一部返済されたこと等により長期貸付金が1億96百万円減少したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における流動負債の残高は104億33百万円となり、前期と比較して6億82百万円減少しました。この減少の主な要因は、借入金の短期を返済し、長期を増やしたこと等により短期借入金が8億円減少したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における固定負債の残高は22億70百万円となり、前期と比較して4億35百万円増加しました。この増加の主な要因は上記の通り短期借入金を返済し、長期借入金を増やしたこと等により、長期借入金が6億円増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における純資産の残高は90億32百万円となり、前期と比較して4億60百万円増加しました。この増加の主な要因は親会社株主に帰属する当期純利益が配当金等の減少要因を上回ったため利益剰余金が6億18百万円増加し、株価下落によるその他有価証券評価差額金の減少額2億16百万円を上回ったこと等によるものであります。
当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは税金等調整前当期純利益が13億26百万円あったこと等により11億58百万円の収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは静岡市駿河区での土地取得等による有形固定資産の取得による支出が3億32百万円あったこと等により4億45百万円の支出となりました。さらに財務活動によるキャッシュ・フローは短期借入金の減少額8億円が長期借入金の増加額5億81百万円を上回ったこと等により3億42百万円の支出となりました。
当社グループは、技術進歩に伴いインテリジェントFAビジネス環境がめまぐるしく変化していくこと及び中長期的に国内マーケットが縮小していくことが予想される状況下、さらに一層企業価値を高めていくためには、利益率の向上と新規事業分野や成長地域への投資を含めた成長分野への的確な選択投資が最も重要なポイントと考えております。従って最も重視している経営指標としては利益率向上のモノサシとしての連結売上高経常利益率、成長分野への選択投資のモノサシとして連結ROEであり、連結売上高経常利益率は5%、連結ROEは10%を当面の目標としておりますが、当連結会計年度はそれぞれ、3.7%、9.0%で終わりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、顧客である製造業の設備投資意欲、とりわけ当社が得意とするIT技術とFA技術の融合分野であるインテリジェントFAシステムに対する購買意欲であり、さらにこの購買意欲に影響を与える最大の要因としては景気変動による設備投資動向の変化、当社製品が最先端のIT技術を駆使したFAシステムを常に提供できる体制を整え、顧客ニーズの変化を的確に捉えているかということが考えられます。加えて製造業各社がその生産基地を海外に移す動きが加速しており、これに伴って新たに発生する海外での需要を的確にフォローし、当社グループの海外ビジネス推進体制を整備して海外ビジネスの強化・拡大にどこまで取組めるかということも重要な要素と考えております。
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めております。
現在、足元の世界経済の状況は、成長速度を落としながらも緩やかに拡大基調を歩んでいる米国を除くと、Brexit(英国のEU離脱)の将来の影響が織り込めていない欧州、国内の過剰債務問題の解決が見えていない中国、輸出の伸び悩みや一次産品価格の低迷等により不況色が強い新興国及びASEAN諸国等、潜在的には多くの問題を抱え、現在は小康状態で顕在化には至っていないものの、これらの要素はここまで順調に拡大してきた日系製造業の海外移転に伴い発生する新規需要を取り込む形で業容を拡大してきた当社グループにとっては不安要素と認識しております。しかしながら少子高齢化や労働人口の減少等により国内市場のパイの大きな拡大に期待することは不可能であり、必然的に今後も経済成長が期待できるASEANを中心とした海外市場は当社グループの今後の成長を図る上で強化が避けて通れないマーケットであり、海外ビジネスの拡大に今後も一段と力を入れていく必要があると認識しております。この問題に関しては、海外9カ国12現地法人の陣容を強化してカバーする地域とビジネス領域を拡大し、国内グループ会社と海外拠点が連携して取引推進できる強みをフルに活かし、海外展開を図っている日系製造業とのビジネスチャネルを拡大して深耕を図るのとともに、為替リスクや海外諸国の金融規制等の変動・変更を受けづらい日系製造業の海外拠点との地場取引も含めて海外取引の間口拡大を図り、グループ総力を挙げて海外展開を強化していく所存であります。
また、マクロ的には少子高齢化や労働人口の減少等により拡大が見込めない国内市場であっても、労働人口の減少はロボットビジネス拡大や生産自動化のチャンスであり、少子高齢化は見守りカメラの需要増大が生まれる等、当社グループにとっては強みが活かせる状況でもあり、当社グループのビジネスモデルを社会構造の変化に適合する形で転換・発展させていければ、国内市場を対象とした取引もまだまだ大きく伸ばせる余地があると考えております。具体的には現在急速に普及が進んでいるIoTの要素技術を土台に開発された「KDLinX」は画像処理されたデータをクラウドコンピューターに保存することにより、末端利用者に対し録画映像と計測データの提供を容易にしたものであり、スマートグリッド技術にインテリジェントFA技術を融合させた照明制御システム「Grid・Green」は省エネ・環境フレンドリーな社会の構築といった現在の社会的ニーズに合致した製品ですので、これらの製品群の販売を強化するとともに、製品に改良を加え新たなニーズを掘り起こしていく所存であります。
当社グループが得意とするIT技術とFA技術の融合体であるインテリジェントFA分野ではIoT等、製造業に新たな技術革新の波が押し寄せており、当社グループには強い追い風が吹いております。この新たな技術革新は主たる客先である製造業に新たな投資の動機を与えており、当社グループにとっては従来なかったようなビジネスチャンスが増大しておりますので、当社グループとしてはこの追い風を活かすべく、技術力とシステム提案力の向上を図る所存であります。
当社グループとしましては、業績を伸張し、かつその企業価値を高めるべく、顧客ニーズを満たす新製品の開発、事業領域の拡大、海外展開を経営の最重点項目としております。また、善良なる地球市民として地球環境問題に取組むとともに、株主を始め会社に利害関係を持つ全てのステークホルダー及びその家族の全ての方に幸福と喜びを与えることができるようCSRを重視し、今後の経営に邁進する所存であります。