当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀による金融緩和政策を背景に、円安による輸出企業の業績好転や雇用情勢の改善が見られ回復基調で推移したものの、年明けからの円高の進行や株式市場の混乱によって国内景気は後退に転じました。
一方、世界経済は、中国経済減速による下振れ、米国の政策金利の引き上げと原油価格動向によって新興国経済の先行きに警戒感が強まったことから、世界的に株式市場が乱高下するなど景気の先行きは不透明な状況で推移しました。
このような環境のもと、当社グループは、平成27年4月30日に公表しました「再成長計画(ReGrowth2015)の実施について」に基づき、「事業の選択と集中」と「構造改革」を引続き行いました。
「事業の選択と集中」では、平成27年3月31日付「当社一部事業の撤退に関するお知らせ」で公表したとおり平成27年5月31日をもってクリエイティブメディア事業から撤退しました。
「構造改革」では、テストメディア事業をプロダクトインスペクション事業と改称し、テストディスクだけではなく、画像認識技術を活かした検査装置等の開発・販売と検査業務の受託範囲を拡大し、事業展開を図りました。平成27年9月1日より、中国や新興国での事業展開を更に推進するために、事業企画機能の強化を目的として、社長室を新設し活動を開始しております。
平成27年8月31日付「台北支店の設立及び事業譲受けに関するお知らせ」にて公表しましたとおり、ティアック株式会社の連結子会社であるTAIWAN TEAC CORPORATIONからストレージデバイス事業の譲受けを平成27年9月30日に行いました。譲受けた事業は、当社が平成27年10月1日に設立した台北支店で引き継ぎ、事業を行っております。
また、第4四半期連結会計期間より、断熱材事業で太陽光発電用炉材の需要が回復基調で推移しました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高39億18百万円(前年同期比8.0%増)、営業利益1億77百万円(前年同期比28.5%増)、経常利益1億54百万円(前年同期比9.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1億21百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失1億36百万円)となりました。
各セグメントの業績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、テストメディア事業を「プロダクトインスペクション事業」と改称しております。
当事業は、重要な情報を長期に亘って保存及び利用するための長期保存用光ドライブと長期保存用光ディスクの販売を行う「アーカイブ」と、産業用及びAV機器用光ドライブの開発・製造・販売を行う「ストレージソリューション」が含まれます。
アーカイブは、企業活動によって得られた過去の蓄積データの長期保存と、保管コスト削減を目的とした需要が増加しました。竣工図書をはじめとする各種文書の整理から電子化、保存及び文書管理する受託ビジネスの展開を進め、売上拡大を図りましたが、受注獲得までに時間を要し、受注件数は伸び悩みました。長期保存用光ドライブ及び長期保存用光ディスクは、国内案件は増加したものの、海外案件の受注規模が縮小したため、計画を下回りました。
ストレージソリューションは、国内の設備投資は緩やかな増加基調が続き、海外では新興国経済の成長鈍化が懸念されたものの、金融及び医療関連での需要が下支えとなりました。第1四半期連結累計期間において、一部の顧客に対し、当連結会計年度末までに販売を計画していた製品の全数を一括販売したことや新規案件の獲得により、第2四半期連結累計期間までは計画を上回り進捗しました。第3四半期連結会計期間以降、海外顧客からの需要が弱まり、受注は鈍化しました。
以上により、アーカイブ事業の売上高は22億22百万円(前年同期比65.0%増)となりました。
当事業は、連結子会社・阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司において、電子部品用副資材、耐火材料及び関連製品の開発・製造・販売を行っております。また、当社でも同社製品を中心とした輸入販売を行っております。
産業炉関連メーカーの設備投資が回復し、円安基調を背景に海外案件を中心に需要が発生しました。
国内では、東南アジア向けの輸出案件の受注獲得に努めました。年明け以降に特需案件を受注したことにより売上が増加しました。九州事業所では、産業炉加熱プラントの設計施工案件を受託し、耐火材料及び関連製品の販売だけでなく、ソリューション販売を行ったことにより、売上は前年を上回りました。
阿爾賽は、設備投資の勢いが弱まり、高付加価値製品の販売が伸び悩んでおりましたが、第4四半期連結会計期間から太陽光発電用炉材の需要が回復したことにより、売上は計画を上回りました。
以上により、断熱材事業の売上高は13億4百万円(前年同期比22.1%増)となりました。
当事業は、オーディオ・ビデオ機器やコンピュータ周辺機器等の規準及び調整用テストディスク等の開発・製造・販売を行う「テストメディア」と、DVDベリフィケーションラボラトリとしての認証テスト及び各種ディスクの特性テスト受託等を行う「テスティング」が含まれます。
テストメディアは、カーオーディオ・カーナビ等の車載機器向けでは、自動車販売が米国で好調に推移し、中国も減税措置により増勢したものの、テストメディア使用量の削減等の影響によって、需要は伸び悩みました。
一方、PCドライブ向けは、モバイル端末の普及が進み、PCの買い替え周期の長期化も重なり、PCの出荷台数が大きく減少したため、需要の落ち込みが続きました。
車載機器やPC周辺機器、オーディオ・ビデオ機器は、光ディスク以外の媒体への移行が進んでいることから、テストメディアの需要は漸減傾向となりました。
新たな商材として検査装置を展開し、中国及び東南アジアの既存顧客を中心に販売を開始しました。更に既存顧客とは異なる業種への拡販を行いました。その結果、検査装置販売による増収はあったものの、テストメディアの落ち込みを補填することは出来ず、売上は前年を下回りました。
テスティングは、平成27年3月31日でDISCWebの有償会員サービスを終了したことにより、売上は前年を下回りました。
以上により、プロダクトインスペクション事業の売上高は3億18百万円(前年同期比30.3%減)となりました。
当事業は、CD・DVD・BDのOEM製造・販売を行っております。
クリエイティブメディアは、平成27年5月31日をもって事業撤退したため、前年を大きく下回りました。
以上により、クリエイティブメディア事業の売上高は72百万円(前年同期比90.4%減)となりました。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは2億38百万円(前連結会計年度は△3億42百万円)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上及びたな卸資産の減少によるものであります。
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは△87百万円(前連結会計年度は△3億53百万円)となりました。これは主にストレージデバイス事業の事業譲受代金の支払によるものであります。
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは△1億32百万円(前連結会計年度は9億70百万円)となりました。これは主に借入金の返済によるものであります。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は11億78百万円(前連結会計年度は11億52百万円)となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
アーカイブ事業 | 61,558 | 275.9 |
断熱材事業 | 1,013,285 | 104.5 |
プロダクトインスペクション事業 | 292,216 | 76.3 |
クリエイティブメディア事業 | 143,510 | 18.9 |
合計 | 1,510,571 | 70.7 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.生産実績の著しい減少は、主に「クリエイティブメディア事業」の事業撤退によるものであります。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
アーカイブ事業 | 2,222,527 | 165.1 | 2,011 | 96.5 |
断熱材事業 | 1,231,790 | 99.4 | 131,967 | 64.6 |
プロダクトインスペクション事業 | 313,599 | 69.4 | 6,393 | 54.2 |
クリエイティブメディア事業 | 60,129 | 7.9 | ― | ― |
合計 | 3,828,047 | 100.8 | 140,371 | 60.9 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
アーカイブ事業 | 2,222,600 | 165.0 |
断熱材事業 | 1,304,061 | 122.1 |
プロダクトインスペクション事業 | 318,998 | 69.7 |
クリエイティブメディア事業 | 72,617 | 9.6 |
合計 | 3,918,277 | 108.0 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
TEAC AMERICA, INC. | 504,851 | 13.9 | 848,717 | 21.7 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
① クリエイティブメディア事業撤退による「事業の選択と集中」を実施しました。
② TAIWAN TEAC CORPORATIONのストレージデバイス事業をティアック株式会社より事業譲受けし、アーカイブ事業の強化を実現しました。
③ テストメディア事業をプロダクトインスペクション事業と改称し、画像認識技術を活かした検査装置等の開発・販売と検査業務の受託範囲を拡大し、事業展開を図りました。
これにより、「経営体制の強化」は進み、黒字体質が定着し、連結営業利益は計画を達成しました。しかしながら、プロダクトインスペクション事業のテストメディアの需要が減少し収益力が低下しているため、事業構造改革を更に進め、これに代わる利益の確保を早急に実現する必要があります。
計画の見直しにあたっては、不透明さを増した経済状況を踏まえ各事業計画の進捗を評価し修正するとともに、新たな収益事業の早期育成を目指し、事業構造改革をより進めることによって、当社の企業価値再成長に向け「経営体制の強化」「新成長ドライバーの確立」に取り組むという基本方針は堅持します。
「経営体制の強化」を実現するため、「事業の選択と集中」と「構造改革」を引き続き進め、第37期連結営業利益の拡大を必達目標とし、以下の重点課題に取り組み、会社を再成長軌道に乗せるべく邁進していく所存です。
① アーカイブ事業は、産業用及びAV機器用光ドライブの売上拡大を図るとともに、長期保存用光ドライブと長期保存用光ディスクの供給を起点に、データ保管関連のサービス領域への事業展開を図り、ソリューション事業としての確立を図る。
② 断熱材事業は、材料売りから築炉設計~施工領域をカバーしたソリューションによる売上拡大を図る。
③ プロダクトインスペクション事業は、事業名称をインダストリアルソリューション事業と改称し、テストディスクだけではなく、画像認識技術を活かした検査装置等の開発・販売や検査業務の受託等を起点に、産業機器や周辺機器へ事業領域を拡大し、事業展開を図る。
当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条3号に掲げる事項)は次のとおりです。
今日の国際的競争時代における企業文化の変容、企業買収に関わる法制度の変化等を踏まえると、今後、会社の取締役会の同意を得ない経営権獲得(いわゆる非友好的企業買収)が増加することが予想され、当社においてもその可能性は否定できません。
もとより、当社はこのような企業買収であっても株主共同の利益に資するほか、お客様をはじめとする当社のステークホルダーの利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。
しかし、企業買収には行為者が自己の利益のみを目的とするもの、会社の企業価値を毀損することが明白であるもの等、不適切なものも少なくありません。
このような状況を鑑み、当社の企業価値及び株主共同の利益向上の観点から、中長期的な企業価値向上に集中的に取組み、当社株主共同の利益を向上するためには、不適切な企業買収に対して、相当かつ適切な対応策を講ずることが必要不可欠であると判断し、当社に対する買収行為又は当社株式の大量買付行為(以下、総称して「買収行為」といいます。)に対する措置として、平成18年5月15日開催の当社取締役会において、当社の企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上のための取組みのひとつとして、「当社の企業価値及び株主共同の利益向上のための取組み」の導入を決議し、平成18年6月27日開催の株主総会において、株主の皆様のご承認をいただき、平成19年6月25日開催の定時株主総会において、当該取組みの名称を「当社の企業価値及び株主共同の利益向上に関する基本方針」(以下「本基本方針」といいます。)に変更する等の修正を行った上で、これを継続することについてご承認をいただいており、その後も、毎年の定時株主総会において、所要の修正を行った上で、その継続についてご承認をいただいておりました。
そして、この度、当社は現在の当社を取り巻く事業環境を踏まえ、本基本方針の重要性に鑑み、引き続き本基本方針を継続することにつき、平成28年5月13日開催の当社取締役会において決議し、平成28年6月24日開催の株主総会において、株主の皆様のご承認をいただきました。
当社及びその子会社(以下、単に「当社」といいます。)は、現在、テストメディアの開発・製造・販売を行うインダストリアルソリューション事業(旧「プロダクトインスペクション事業」、旧々「テストメディア事業」をいい、以下、単に「インダストリアルソリューション事業」といいます。)、長期保存用光ドライブ及び長期保存用光ディスク等の販売並びに産業用及びAV機器用光ドライブの開発・製造・販売を行うアーカイブ事業、耐火材料の製造・販売を行う断熱材事業等を営んでおりますが、当社は、設立以来、インダストリアルソリューション事業を基幹事業としております。このインダストリアルソリューション事業は、当社設立以来、30年以上にわたり当社の発展を支えてきた当社の主幹事業であり、中核技術を担うものです。当社事業が多角的に展開できてまいりましたのもこの主幹事業の存在と中核技術の発展があってこそのものです。
このインダストリアルソリューション事業は、PC用ドライブ等のPC関連機器、オーディオ用のCD・MD・DVDプレーヤ等のAV機器の調整や国際的な互換性を維持することを目的として、品質規格の規準となるディスク等を開発・製造し、供給する事業ですが、当社が提供します製品やサービスの品質に対する信頼は、当社が特定の事業者に傾倒したり妥協したりしない、中立・公正な「規準」を提供してきたことに存在価値を認められてきたことに由来します。
そのため、インダストリアルソリューション事業にとって、その中立性・公正性の確保は絶対的に要請される事項であり、当社は、これまで、その中立性・公正性に対する信頼感を高め、確保することで、当社のプレゼンスを確立してきました。
また、インダストリアルソリューション事業における研究開発により培われた技術は、現在の当社の成長セクターであるアーカイブ事業の基幹となっており、当社はインダストリアルソリューション事業を基盤に、安定的に収益を上げ、各種事業を発展・拡大させてきたといえます。
したがいまして、当社の企業価値の源泉が、これまで当社が築いてきた中立性・公正性に対する信頼感とそこから確立されたプレゼンスにあることは、疑いようがありません。
当社は、当社の企業価値の源泉がこれらにあることを肝に銘じ、今後とも、インダストリアルソリューション事業を基盤に、その源泉を活かして、周辺事業を発展させ、企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上に努めてまいります。
以上述べた通り、当社の企業価値の源泉は、これまで当社が築いてきた中立性・公正性に対する信頼感と、そこから確立されたプレゼンスにあります。
当社は、この企業価値の源泉を枯らすことなく、当社事業を継続的に維持・発展させ、また多角化を行い、もって、当社の企業価値、ひいては株主共同の利益を確保・向上すべく、各種の取組みを行ってまいります。
具体的には、創業以来の当社のスタンスである、他の企業グループ・メーカーからの独立性を維持し、特定のメディア規格にのみ偏向・傾注せず、すべてのメディア規格に対してテストメディアを公平に開発・製造し、供給することにより、これまで当社が築いてきた中立性・公正性に対する信頼感をより一層厚くし、主幹事業であるインダストリアルソリューション事業を基盤に、当社のプレゼンスを今後とも確固たるものにしてまいります。
当社は、記録メディアの多様化及びネット配信の進展と光ディスク事業の成熟化が進んでいることに鑑み、平成24年5月15日付けで「経営再建計画(ALM2012)」の策定を公表し、この計画に基づき、インダストリアルソリューション事業を含む当社のディスク事業の在り方を再検討し、需要の発掘による売上の拡大を志向するとともに、会社組織を最適化する等といった施策を講じることで、当社の事業基盤をより強固にするよう、努力してまいりました。その結果、インダストリアルソリューション事業に係る自動車向け需要は堅調に推移し、また、アーカイブ事業の立ち上げや阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司の断熱材事業の売上の拡大等を通じた業容の多様化も着実に進捗するなど、一定の成果は得られつつあります。
また、平成26年度は、平成26年4月30日付け「再成長計画(ReGrowth2014)の実施について」の策定を公表し、経営の安定化や平成26年度における連結営業利益の黒字化を図ってまいりましたところ、平成27年3月31日付けでクリエイティブメディア事業の音楽映像市場からの事業撤退を決定しつつも、再成長計画(ReGrowth2014)の平成26年度目標である連結営業利益の黒字転換を達成することができました。
続いて、平成27年度は、平成27年4月30日付け「再成長計画(ReGrowth2015)の実施について」の策定を公表し、経営体制の強化を図ってまいりましたところ、平成27年度における連結営業利益も黒字となり、黒字体質への転換が達成され、平成27年度における連結営業利益の計画値の176百万円に対し、達成した営業利益は177百万円と100.7%の達成結果となりました。
こうした状況を受け、当社は、経営体制の強化を図り、新成長ドライバーを確立するという方針を堅持しつつ、各事業計画の進捗を再評価し、修正するとともに、新たな収益事業の早期育成を目指し、事業構造改革をより進めることによって、当社の企業価値をさらに向上させるべく、平成28年5月13日付けで再成長計画(ReGrowth2016)の策定を公表いたしました。平成28年度は、今後成長が見込まれるアーカイブ事業、断熱材事業への積極的投資による売上げを拡大し、インダストリアルソリューション事業は、事業領域を拡大し、事業展開することにより、会社の再成長を加速させ、ひいては、当社の企業価値の確保・向上を実現するべく、邁進していく所存です。
さらに、当社は、本年6月24日開催の第36期定時株主総会において独立役員1である社外取締役2名を選任し、これまで同様、監査役3名全員を社外監査役2とし独立役員3として届出を行うことや、IR活動の強化を引き続き行っていくこと等により、引き続き、当社内部の経営の健全性の確保と透明性の向上に努めてまいります。
その上で、これらの取組みを通じて強固となる事業基盤を活かし、当社の業容の多様化を推進し、株主の皆様をはじめとする利害関係者の方のご期待に応えることで、この方面からも当社に対する信頼感を確固たるものにし、当社のプレゼンスをより一層高めてまいる所存です。
今日の国際的競争時代における企業文化の変容、企業買収に関わる法制度の変化等を踏まえると、今後、会社の取締役会の同意を得ない経営権獲得(いわゆる非友好的企業買収)が増加することが予想され、当社においてもその可能性は否定できません。
もとより、当社はこのような企業買収であっても、当社の企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するほか、お客様をはじめとする当社のステークホルダーの利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。
しかしながら、先述の通り、当社の企業価値の源泉は、これまで当社が築いてきた中立性・公正性に対する信頼感とそこから確立されたプレゼンスにありますところ、当社を買収しようとするものの中には、その目的・方針からして、企業価値を毀損する危険性のあるものが存在します。
例えば、買収者が、いわゆるグリーンメーラーであったり、焦土化・解体型買収・強圧的二段階買収等により、短期的な利益の獲得を意図している場合はもちろんのことですが、当社のテストメディア事業者としての性格上、当社を特定の各機器製造業者グループに所属させることを意図している場合や、当社をして特定の規格に対するテストメディアのみ開発・製造させ、供給させることを意図している場合などにおいても、それが実現されれば、これまで当社が築いてきた中立性・公正性が疑われ、当社に対する信頼感の喪失につながることから、当社の企業価値が大いに毀損されるであろうことは明らかです。
また、買収者がかような意図を有しているか否か不明である場合、すなわち、買収者が株主の皆様に対し買収提案に対する諾否を判断するために必要かつ十分な情報提供を行わない場合には、株主の皆様に当該買収者による当社の経営支配権の取得が当社の企業価値を損なうのではないかとの疑念を抱かせることとなり、結果的に、当該買収提案が当社の企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するか否かの適切な判断を妨げることになります。
そのため、かかる買収者についても、当社の企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上に必要な前提を欠く不適切な買収者と評価せざるを得ません。
現在、当社が具体的にこのような買収に直面している事実はありませんが、当社としては、当社の企業価値を毀損するような不適切な企業買収に対して、相当な範囲で適切な対応策を講ずることが、当社の企業価値、ひいては当社株主共同の利益を確保・向上するうえで必要不可欠であると判断し、この度、本年6月24日開催の第36期定時株主総会において、出席された株主の皆様の議決権の過半数の賛成をいただけることを条件として、本基本方針の継続を決定いたしました。
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1株式会社東京証券取引所の有価証券上場規程第436条の2に定める、一般株主と利益相反が生じるおそれがない社外取締役又は社外監査役を意味します。
2会社法第2条第16号に規定されます。
3前掲注1参照。
なお、平成28年3月末日現在の当社の大株主の状況につきましては、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (7) 大株主の状況」をご参照ください。
本基本方針の継続は、当社特別委員会の委員に現在ご就任いただいている独立役員である社外監査役全員からの賛同を得た上で、平成28年5月13日開催の当社取締役会において決定されたものでありますが、当該取締役会においては、独立役員である社外監査役3名が全員出席し、いずれの監査役も、具体的な運用が適正に行なわれることを条件として本基本方針に賛成する旨の意見を述べております。
また、当社は、本基本方針の継続について株主の皆様の意向を確認するために、平成28年6月24日開催の第36期定時株主総会において、本基本方針の継続の是非を諮るとともに、併せて、特別委員会の委員の方々の選任についても、株主の皆様のご承認を諮り、株主の皆様の過半数のご賛成をいただき、本基本方針の継続は承認されました。
ⅱ.目的
本基本方針は、当社の企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上の観点から、当社に対する買収行為又は当社株式の大量買付行為(以下、総称して「買収行為」といいます。)を行おうとする者(以下「行為者」といいます。)に対して、行為者の有する議決権割合を低下させる手段を講じる旨の事前警告を発することにより、当社企業価値、ひいては株主共同の利益を毀損するような買収行為(以下「濫用的買収」といいます。)を防止するための対抗策を講じることを目的としております。
また、併せて、株主の皆様に対し、買収行為が当社企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものかどうかを適正に判断するために必要となる情報と時間を十分に提供し、かつ、当社取締役会と行為者との交渉又は買収行為に対する当社取締役会の意見・代替策を提供する機会を確保することにより、株主の皆様の判断機会を保証し、誤解・誤信に基づいた買収行為への応諾を防止するための対抗策を講じることをも、目的としております。
ⅲ.スキーム
本基本方針は、事前警告型プランで、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に公表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の主旨に沿った適正かつ有効なスキームとなっているとともに、当社が対抗策の発動として無償で割当てる新株予約権の内容について、当該新株予約権を当社の株式等4と引換えに当社が取得できる旨の取得条項を付すことができるとされているに過ぎないなど、経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」に配慮した内容となっております。
(1)概要
当社取締役会は、行為者に事前に遵守を求めるルール(以下「事前遵守ルール」といいます。)と、株主の皆様の判断機会を保証し、株主の皆様の誤信・誤解及び濫用的買収を防止するために対抗策の発動対象となるか否かの基準(以下「評価基準」といいます。)を予め公表します。
そして、特別委員会が、本基本方針の手続を主体的に運用し、当社株式の買付けに関する評価と対抗策の発動を当社取締役会に勧告するか否かの判断を行います。
特別委員会は、買収行為を評価した結果、評価基準のすべてを満たすと判断する場合を除き、対抗策の発動を勧告することができるものとします(ただし、その虞(おそれ)と対抗策の発動による影響とを比較考量して、発動することが相当であると認められる場合に限ります。)。かかる勧告がなされた場合に限り、当社取締役会は所定の手続に基づき対抗策の発動を決定することができるものとします。
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4会社法第107条第2項第2号ホに規定する株式等をいいます。
当社取締役会が定める事前遵守ルールと評価基準の概要は次のとおりです。
<事前遵守ルール>
イ.行為者は、当社取締役会の同意がある場合を除き、(ⅰ)当社が発行者である株券等5について、行為者及び行為者グループ6の株券等保有割合7が20%以上となる買付けその他の取得をする前に、又は(ⅱ)当社が発行する株券等8について、公開買付け9に係る株券等の株券等所有割合10及び行為者の特別関係者11の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付けを行う前に、必ず当社取締役会に事前に書面により通知すること。
ロ.買収行為に対する特別委員会の意見形成のため、行為者は、特別委員会が当社取締役会を通じて求める以下の情報を提供すること。
・行為者及び行為者グループの概要
・買収提案の目的・買収価格の算定根拠、買付資金の裏付、資金提供者の名称及び概要
・行為者が意図する経営方針及び事業計画
・行為者の経営方針及び事業計画が当社株主の皆様に与える影響とその内容
・行為者の経営方針及び事業計画が株主の皆様以外の当社ステークホルダーに与える影響とその内容
・その他、特別委員会が評価にあたり必要とする情報
(なお、特別委員会は、行為者が提供した情報では買収行為に対する特別委員会の意見形成をするために不十分であると判断する場合には、当社取締役会を通じて、追加の情報提供を求めることがあります。また、当社は、特別委員会が行為者に求めた情報のすべてを受領した場合には、行為者に対して、その旨を通知(以下「情報受領通知」といいます。)します。)
ハ.特別委員会が買収行為を評価する評価期間が満了し、その旨の情報開示をするまでは、行為者は従前の当社株式保有数を増加させないこと。
特別委員会の評価期間(行為者が情報受領通知を受領した日から起算)
買収の対価が現金(円貨)の場合 最大で60日以内
その他の場合 原則として90日以内
(ただし、必要に応じ、延長することがあります。かかる場合には、適宜その旨、延長後の期間及び延長を必要とする理由その他特別委員会が適切と認める事項について情報開示します。また、延長した場合の延長後の期間を含め行為者による買収行為を評価する期間が満了した場合には、速やかに、その旨の情報開示をします。)
<評価基準>
イ.行為者が事前遵守ルールのすべてを遵守しているとき
ロ.以下の濫用的買収の類型のいずれかに該当する行為又はそれに類する行為等により、株主共同の利益に反する明確な侵害をもたらす虞のあるものではないとき
(a) 強圧的買収類型
いわゆるグリーンメーラー・焦土化・解体型買収・強圧的二段階買収 等
(b) 機会損失的買収類型
(c) 企業価値を毀損する他、不適切な買収類型
(d) その他、上記各類型に準じる買収類型
(2)発動
当社取締役会が対抗策を発動する場合は、当社経営陣からは独立した社外取締役、社外監査役、外部有識者などから選任された委員で構成される特別委員会が中立かつ公平に発動の適正性を審議・勧告し、当社取締役会は特別委員会の勧告を最大限尊重のうえ発動についての最終的な決定をします。
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5金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等をいいます。
6金融商品取引法第27条の23第3項に基づき保有者に含まれる者をいいます。
7金融商品取引法第27条の23第4項に規定する株券等保有割合をいいます。
8金融商品取引法第27条の2第1項に規定する株券等をいいます。
9金融商品取引法第27条の2第6項に規定する公開買付けをいいます。
10金融商品取引法第27条の2第8項に規定する株券等所有割合をいいます。
11金融商品取引法第27条の2第7項に規定する特別関係者をいいます。
特別委員会は、対抗策の発動又は不発動を勧告した場合、当該勧告の概要その他特別委員会が適切と認める事項について、勧告後速やかに、情報開示を行うものとし、また、当社取締役会は、対抗策の発動又は不発動を決定した場合には、速やかにその旨の情報開示をすることとします。
なお、当社取締役会は、対抗策の発動決定後であっても対抗策の発動が不要になったと判断される場合は効力発生日前に限り対抗策の発動を撤回することがあります。かかる場合、取締役会は、対抗策の発動を撤回した旨その他取締役会が適切と認める事項について、撤回後速やかに、情報開示を行います。
(3)廃止
本基本方針は、導入後、毎年の定時株主総会の終結の時までを有効期間とし、定時株主総会において株主の皆様に本基本方針の継続、見直し、廃止について諮ることとしています。また、有効期間内であっても、臨時株主総会等において株主の皆様の過半数が本基本方針の見直しもしくは廃止に賛成した場合、又は取締役会において過半数の取締役が本基本方針の見直しもしくは廃止に賛成した場合には、本基本方針を随時、見直し又は廃止できることとします。かかる場合、取締役会は、法令及び証券取引所規則に従って、適時適切な情報開示を行います。
(4)本基本方針の合理性を高めるための工夫
当社取締役会は、行為者から十分な情報、時間、交渉機会が提供され、あわせて買収行為が濫用的買収に明らかに該当しないと特別委員会が判断する限り、対抗策を発動することはありません。その意味において、当社取締役会は、行為者に対して、企業価値向上に資するか否かについて特別委員会が判断するに足る十分な情報の開示と、十分な考慮のための時間、説明や交渉機会の確保を求めます。
当社取締役会は、買収行為が真に当社の企業価値向上に資するようなものであれば行為者が事前遵守ルールを遵守し、特別委員会が濫用的買収に該当しないものと判断するに足る情報提供、説明などが可能であり、また、このような買収行為に対して当社取締役会が企業価値のさらなる向上のために現に経営を担う側としての代替案を提示することにより、情報開示が促進され、株主の皆様により適正な判断材料を提供することが可能になるものと判断します。
他方、買収行為が当社の企業価値向上に資する提案のように表面上装われた実質的な濫用的買収であれば、特別委員会が濫用的買収に該当しないものと判断するに足る情報や説明が行為者から提供される可能性は極めて低く、当社株主共同の利益向上を図るために必要がある場合には、対抗策を発動することができるものとしておく必要があるものと判断します。
このような措置を講ずることで行為者の真意が明らかとなり、同時に行為者、当社取締役会双方からの情報開示が促進され、株主の皆様により適正な判断材料を提供することが可能になるだけでなく、巧妙な手段を弄する濫用的買収を適切に防止し、確実に株主共同の利益の向上が実現できるものと判断します。
なお、本基本方針の手続の運営及び対抗策の発動に関する審議において、特別委員会の委員は、必要に応じて弁護士、公認会計士、金融機関など第三者専門家の助言を受けることができるほか、特別委員会の招集権は当社代表取締役のほかに各委員も有するとすることで同委員会の招集を確実なものとするなど、本基本方針の手続の適正性を確保するように配慮しております。
さらに、当社取締役会による対抗策の発動決定の前にすでに行為者が議決権の過半数を、公開買付開始公告その他の適切な方法により買付けを公表したうえで獲得した場合のように、当社株主の皆様の意思が明白な場合は対抗策を発動しないなど、本基本方針の合理性を高めるための工夫を講じています。また、本基本方針は毎年の定時株主総会の終結の時までを有効期限とし、当該定時株主総会において株主の皆様の承認を得ることを本基本方針の継続の条件としていますので、株主の皆様は本基本方針の適正性につき判断することができるほか、株主の皆様の総体的意思又は取締役会の意思により、いつでも本基本方針の見直し、廃止ができるような工夫がなされています。
また、当社は取締役の任期を1年と定めており解任要件を加重しておりません。
行為者が買収行為を行う旨を書面で当社に通知したとき、当社は速やかにその旨の情報開示をするとともに、行為者に対して、まず事前遵守ルールの遵守を求めます。その上で、当社取締役会は、特別委員会の審議・勧告をふまえて、対抗策の発動を決定することができます。
すなわち、行為者が現れた場合、特別委員会は、行為者による買収行為について、事前遵守ルールを守っているかを含む評価基準のすべてを満たすか否かを評価します。その上で、評価基準のすべてを満たすと判断する場合を除き、特別委員会は、対抗策の発動を勧告することができるものとします(ただし、その虞と対抗策の発動による影響とを比較考量して、発動することが相当であると認められる場合に限ります。)。当社取締役会は、かかる特別委員会の審議・勧告がなされた場合に限り、所定の手続に基づき対抗策の発動を決定することができます。
当社取締役会が対抗策の発動又は不発動を決定した場合には、速やかに、法令又は証券取引所規則に従って、その旨の情報開示をすることとします。
当社取締役会において対抗策の発動が決定された場合、当社取締役会は、当社取締役会が定める基準日現在の株主の皆様に対して、当社普通株式1株につき1個の新株予約権無償割当ての決議を行います。各新株予約権の目的である株式の数は、原則として1株としますが、新株予約権無償割当ての決議を行う取締役会において決定します。
また、対抗策の発動後の行為者の対応によっては、当社取締役会は、再度、上記ⅲ.(1)<事前遵守ルール>ロ及びハ並びに(2)に定める特別委員会による情報提供の要求、評価及び勧告を経た上、当社の企業価値及び株主共同の利益向上の観点から、その時点で採り得る必要かつ適正な対抗策を講じます。
なお、当社取締役会は対抗策の発動の決定後であっても行為者との十分な議論が尽くされる等、対抗策の発動が不必要と判断するに至った場合は、新株予約権無償割当ての効力発生日以前であればいつでも対抗策の発動を撤回し、新株予約権無償割当てを中止します。かかる撤回又は中止を決定した場合には、速やかに、法令又は証券取引所規則に従って、その旨の情報開示をすることとします。
また、特別委員会も、同様の状況になった場合に、当社取締役会に対抗策の発動の撤回又は中止を勧告することができます。
当社が導入した本基本方針は、導入時点においては、新株予約権の発行が行われませんので、株主の皆様の権利・利益に直接具体的な影響が生じることはありません。
これに対し、対抗策の発動時においては、対抗策の発動に伴い発行する新株予約権が発行決定時に別途設定する基準日における株主の皆様に対して割当てられることになります。行為者以外の株主の皆様は予約権を行使(新株予約権無償割当ての決議を行う取締役会において行使金額その他の条件を決定しますが、原則として新株予約権1個につき行使金額1円を想定しております。なお、当社が新株予約権を当社の株式等12と引換えに取得することができると定められた場合において、当社が当該取得の手続を採り、新株予約権の取得の対価として取得の対象として決定された新株予約権を保有する株主に当社株式等を交付する場合には、当該株主は、行使価額相当の金額を払い込むことなく、当社による当該新株予約権の取得の対価として、当社株式等を受領することになります。)し、当社新株を取得できます。また、対抗策を発動する場合には、適時かつ適切に情報開示を行う等しますので、行為者を含む当社株主や投資家の皆様及びその他の関係者に不測の損害を与える要素はないものと考えます。
なお、当社は、新株予約権無償割当てを決議した後であっても、行為者との議論・交渉などにより、合理的かつ妥当な買収提案がなされた場合(又は当社取締役会が買収提案を妥当なものと判断した場合)又は、行為者が買収行為等を撤回した場合には、本基本方針ガイドラインの定めるところに従い、新株予約権無償割当ての効力発生日以前であればいつでも対抗策の発動を撤回し、新株予約権無償割当てを中止し、また、新株予約権無償割当ての効力発生日以降においては当社取締役会が定める日に新株予約権の全部を一斉に無償で当社が取得することがあります。
これらの場合には、1株あたりの株式の価値の希釈化は生じませんので、1株あたりの株式の価値の希釈化が生じ得ることを前提にして売付等を行った株主又は投資家の皆様は、期待どおりの株価の変動が生じないことにより不測の損害を被る可能性があります。
本基本方針の詳細については、当社ウェブサイト(http://www.almedio.co.jp/)の平成28年5月13日付IRニュース「当社の企業価値及び株主共同の利益向上に関する基本方針(経営再建計画への取組みと買収防衛策)の継続についてのお知らせ」に掲載されておりますのでご参照ください。
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12会社法第107条第2項第2号ホに規定する株式等をいいます。
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、本記載内容のうち、将来に関する事項を記載している場合には、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
CD、DVD、BD、カセットテープ等のメディアには、世界的な互換性を保つ為にそれぞれ国際規格が規定されております。
テストメディアとは、この国際規格に準拠した特性で管理・製造され、AV機器・各種コンピュータ関連機器等の設計・開発・生産・検査等を行う場合の規準として使用されるメディアの総称であります。ハード機器メーカーはテストメディアを使用して機器の設計・開発・生産・検査等を行うことにより、規格に準拠した、互換性のある安定した品質に保つことができます。テストメディアはAV機器・各種コンピュータ周辺機器等を生産する種々の工程において使用するため、その需要はこれらを生産する情報家電メーカーの生産動向の影響を受ける可能性があります。また、各情報家電メーカーの開発工程や製造工程により、テストメディアの使用量は異なり、テストメディアを自社生産している情報家電メーカーもあることから、市場規模の把握は困難でありますが、対象となる市場規模は大きいものではないと推測しております。
① 市場環境に関するリスク
当社グループの主要製品であるテストメディアは、情報家電メーカーにおける光ディスク関連製品の開発・製造工程で使用されるものであることから、これらの機器市場の需要減少により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
② テストディスクに関するリスク
当社グループは、各情報家電メーカーからの品質・精度に対する信頼と、高度なプレス技術や加工ノウハウを持っており、テストCD・DVDともに当社グループのシェアは高いものと推測しております。しかし、情報家電メーカー側のコストダウンニーズに伴う単価引下げ要請により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、情報家電メーカー側の技術革新や工程の見直しによる使用量の減少により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 記録型テストディスクに関するリスク
記録型テストメディアの原盤となる各種記録メディア(CD-R/RW、DVD±R/RW、RAM、BD-R/RE等)は、記録型テストメディア用途として記録特性を管理したメディアを使用する必要があります。記録メディアの生産設備は、投資費用が高額であり、記録型テストメディア用途の原盤生産だけでは投資費用回収が困難であること、市販用の記録メディアの販売に対して生産性・生産規模の観点から競争力を持つことができないことから、当社グループは生産設備を保有せず、外部に生産を委託しております。
現在、当社グループは記録型テストメディアの品質を安定させるために、記録特性を管理し生産を行うことができる外部メーカーに生産を委託しておりますが、記録メディア市場においては競争激化が進み業界再編成の動きが高まっていることから、このような環境下で当社が生産委託している外部メーカーが記録型メディアの生産・販売から撤退した場合、品質の安定した記録型テストメディアの入手が一時的に困難になる可能性があります。
④ 海外での営業活動に関するリスク
当社グループの主力製品であるテストメディア製品等は、主に情報家電メーカーの生産拠点で使用されるため、生産拠点の海外進出に伴い海外における販売比率が増加いたします。
近年は中国を中心としたアジア地域へ生産拠点が集中しておりますが、これらの地域における予期しない法律又は規制の変更、テロ・戦争等の要因による社会的混乱等が起きた場合や、伝染性疾病の蔓延による生産活動の停止や当該地域への渡航禁止による新製品開発の遅延等が発生した場合、一時的に業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、為替の変動は、当社グループが販売を行う地域における当社グループ製品の購入価格の上昇につながる可能性があります。当社グループは円貨建て取引を行うことにより、為替レートの短期的な変動によるリスクを回避しておりますが、中長期的な為替の変動により、製品価格の引下げ等を行った場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
国内外売上比率推移は下表のとおりであります。
(単位:%)
地域別 | 平成27年3月期 | 平成28年3月期 |
日本国内 | 44.5 | 53.5 |
海外 | 55.5 | 46.5 |
売上高(百万円) | 457 | 318 |
※本データは各メーカーの国内購入後の海外発送分は含まれておりません。
当社グループの主力事業であるプロダクトインスペクション事業、アーカイブ事業における主力製品は、マーケットは異なるもののいずれも光ディスクであります。光ディスクの市場はCDからDVDへ移行しながら成長を続け、次世代メディアとして登場したBDは、主要な媒体になりつつあります。一方で、半導体メディアや大容量ハードディスクといったテストメディアを必要としない記憶媒体も市場を拡大しております。
今後、半導体メディア等の技術革新や音楽又は映像のネット配信が急進し光ディスクの市場が激減した場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、新しいメディアであるBDが普及せず、光ディスクの市場が拡大しなくなった場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(注)半導体メディア・・・USBメモリー・SDメモリーカード等の各種AV・PC機器、
携帯電話等用の小型記憶媒体
当社グループの連結子会社である阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司の事業活動は、中国で行われております。中国における事業活動には、以下のようなリスクが内在しております。
① 予期しない法律又は規制の変更
② 人材の採用と確保の難しさ
③ ストライキ等の労働争議
④ テロ・戦争その他の要因による社会的・政治的又は経済的な混乱
同社設立以前から現在に至るまで、同国における事業活動に関するさまざまなノウハウを蓄積してまいりましたが、同国における政治又は法環境の変化、経済状況の変化、雇用環境・反日感情問題その他の社会環境変化など、予期せぬ事象の発生が生産・販売活動に大きな問題を生じさせ、これが当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの本社及び製造、研究開発等の拠点は日本及び中国に展開していますが、地震、火災、洪水等の災害や戦争、テロ行為、コンピューターウイルスによる攻撃等が発生した場合や、情報システム及び通信ネットワークの停止又は誤動作などが発生した場合、当社グループの拠点の設備が大きな損害を被り、その一部の操業が中断したり、生産及び出荷が遅延し、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、損害を被った設備の修復のために費用が発生し、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
① 長期保存用光ドライブ及び光ディスクの販売
重要情報デジタル化の動きはあるものの、需要拡大に時間がかかり、業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。
また、長期保存用光ドライブ及び光ディスクは、業務提携先の外部メーカーから高性能・高品質製品の供給を受けており、提携先の外部メーカーが事業再編成等で供給をやめた場合、高性能・高品質な長期保存用光ドライブ及び光ディスクの入手が一時的に難しくなる可能性があります。
② 産業用及びAV機器用光ドライブの販売
産業機器及びAV機器の市場需要が減少した場合、或いは、技術発展が進み、データ保存の機能が他の記録媒体に置き換えられた場合、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、当社光ドライブのOEM先の外部メーカーが事業再編成等で供給をやめた場合、高性能・高品質の光ドライブの入手が一時的に難しくなる可能性があります。
当社グループは安定的な収益の確保と企業の持続的な発展を目指し、新規事業への取組みを行ってまいりますが、その内容によっては研究開発・設備投資・人材確保のための費用が発生する可能性があり、且つ新規事業は事業を開始してから安定的な収益を得るまでに一定期間が必要であるため、結果としてその期間の当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、開始した新規事業が市場環境や顧客動向の変化等によって計画通りに推移できなかった場合、投資した資金の回収が見込めなくなる可能性があり、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは一部の重要部品について、当社グループ外の企業から供給を受けています。従って、これらの供給元企業が災害等の事由により当社グループの必要とする数量の部品を予定通り供給できない場合、生産遅延、販売機会損失等が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの製品は、石油化学製品を主原材料としています。原油価格のさらなる高騰や投機的な取引等による原材料価格の上昇が続いた場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが事業を展開する市場は技術革新が急激に進行しており、それに伴う社会インフラの変化や市場競争などにより、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(提出会社)
当社は、平成27年8月31日開催の臨時取締役会において、ティアック株式会社の連結子会社であるTAIWAN TEAC CORPORATIONのストレージデバイス事業を譲受けする事業譲渡契約について決議を行い、同日付けで事業譲渡契約を締結いたしました。これを受けて平成27年9月30日付で事業譲受けを行っております。
なお、当該事業譲受けの概要につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載しております。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、連結会計年度末における資産・負債及び連結会計年度の収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについて、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因に基づき判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
当社グループの重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べて3.1%減少し、28億67百万円となりました。これは、主として原材料及び貯蔵品並びに受取手形及び売掛金が減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べて3.7%減少し、9億51百万円となりました。これは、主として投資有価証券が減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べて27.8%減少し、6億79百万円となりました。これは、主として短期借入金が減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べて14.4%増加し、4億24百万円となりました。これは、主として長期借入金が増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べて3.0%増加し、27億15百万円となりました。これは、主としてストック・オプションの権利行使に伴い自己株式が減少したことによるものであります。
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高39億18百万円(前年同期比8.0%増)、経常利益1億54百万円(前年同期比9.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1億21百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失1億36百万円)となりました。経営成績に重要な影響を与えた要因は次のとおりであります。
当連結会計年度における売上高は39億18百万円(前年同期比8.0%増)となりました。アーカイブ事業の売上高が22億22百万円(前年同期比65.0%増)、断熱材事業の売上高が13億4百万円(前年同期比22.1%増)、プロダクトインスペクション事業の売上高が3億18百万円(前年同期比30.3%減)、クリエイティブメディア事業が72百万円(前年同期比90.4%減)であります。
当連結会計年度における売上原価は27億6百万円(前年同期比5.6%増)、対売上高比率は69.1%(前年同期比1.6%減)となりました。これは、主としてクリエイティブメディア事業の事業撤退に伴う対売上高比率の減少によるものであります。
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は10億34百万円(前年同期比11.8%増)となりました。これは、主として人件費の増加によるものであります。
当連結会計年度における営業外収益(費用)は22百万円の損失(前連結会計年度は3百万円の利益)となりました。これは、主として為替差損の発生による営業外費用の増加によるものであります。
当連結会計年度における特別利益(損失)は14百万円の利益(前連結会計年度は2億15百万円の損失)となりました。これは、主として投資有価証券売却益の発生によるものであります。
プロダクトインスペクション事業は、AV機器やコンピュータ周辺機器の規準及び調整用テストメディアの開発・製造・販売を行っており、主要な取引先はAV機器やコンピュータ周辺機器等の情報家電メーカーであるため、これらの情報家電業界の動向により当社グループの経営成績は重要な影響を受ける可能性があります。
情報家電業界は、世界的なデジタル放送化の動きに合わせた地上デジタル放送対応の薄型テレビ市場が拡大を続け、先進国を中心にBDの主要な媒体になりつつあります。とりわけ光ディスク関連市場においては、中期的には需要が急激に縮小することはないと考えていますが、長期的には光ディスクに替わる半導体メディア等や音楽又は映像のネット配信の市場が拡大した場合、又は、BDの普及が進まず、情報家電メーカー各社の生産動向が大きな影響を受けた場合には、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
断熱材事業は、産業炉業界の設備投資需要に大きく影響を受けるため、景気動向により経営成績は重要な影響を受ける可能性があります。
アーカイブ事業は、重要情報デジタル化の動き、産業機器及びAV機器の需要に大きく影響を受けるため、需要が減少した場合は、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、「再成長計画(ReGrowth2015)」を策定し、本計画に基づき、次の施策を実施することで、経営の安定化を図りました。
① クリエイティブメディア事業撤退による「事業の選択と集中」を実施しました。
② TAIWAN TEAC CORPORATIONのストレージデバイス事業をティアック株式会社より事業譲受けし、アーカイブ事業の強化を実現しました。
③ テストメディア事業をプロダクトインスペクション事業と改称し、画像認識技術を活かした検査装置等の開発・販売と検査業務の受託範囲を拡大し、事業展開を図りました。
これにより、「経営体制の強化」は進み、黒字体質が定着し、連結営業利益は計画を達成しました。しかしながら、プロダクトインスペクション事業のテストメディアの需要が減少し収益力が低下しているため、事業構造改革を更に進め、これに代わる利益の確保を早急に実現する必要があります。
計画の見直しにあたっては、不透明さを増した経済状況を踏まえ各事業計画の進捗を評価し修正するとともに、新たな収益事業の早期育成を目指し、事業構造改革をより進めることによって、当社の企業価値再成長に向け「経営体制の強化」「新成長ドライバーの確立」に取り組むという基本方針は堅持します。
「経営体制の強化」を実現するため、「事業の選択と集中」と「構造改革」を引き続き進め、第37期連結営業利益の拡大を必達目標とし、以下の重点課題に取り組み、会社を再成長軌道に乗せるべく邁進していく所存です。
① アーカイブ事業は、産業用及びAV機器用光ドライブの売上拡大を図るとともに、長期保存用光ドライブと長期保存用光ディスクの供給を起点に、データ保管関連のサービス領域への事業展開を図り、ソリューション事業としての確立を図る。
② 断熱材事業は、材料売りから築炉設計~施工領域をカバーしたソリューションによる売上拡大を図る。
③ プロダクトインスペクション事業は、事業名称をインダストリアルソリューション事業と改称し、テストディスクだけではなく、画像認識技術を活かした検査装置等の開発・販売や検査業務の受託等を起点に、産業機器や周辺機器へ事業領域を拡大し、事業展開を図る。
(5)キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。