第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、第2四半期連結累計期間までは円高が進行し、輸出関連企業へマイナスの影響を与えたものの、第3四半期連結会計期間以降は円安への転換が好影響を及ぼしました。また、雇用・所得環境の改善に伴い、景気は緩やかな改善基調となったものの、依然として個人消費は弱含んで推移しました。

一方、世界経済は、中国の経済成長の鈍化、英国のEU離脱や米国の新政権に見られる保護主義的な風潮の広がりなどから不確実性が続き、不透明な状況が続きました。

このような環境のもと、当社グループは、平成28年5月13日付「再成長計画(ReGrowth2016)の実施について」で公表したとおり、各事業計画の進捗を評価し修正するとともに、新たな収益事業の早期育成を目指し事業構造改革をさらに進め、当社企業価値再成長に向けて「経営体制の強化」と「新成長ドライバーの確立」に引き続き取り組みました。

事業構造改革として、プロダクトインスペクション事業をインダストリアルソリューション事業と改称し、テストメディアの市場規模に対応した効率的な運営を進め、新たな収益源として検査装置と検査業務等を起点とした産業機器や周辺機器への事業領域の拡大を図りました。

また、平成28年11月2日付「本社移転及び事業拠点の集約並びに固定資産の譲渡に関するお知らせ」で公表したとおり、本年3月に営業・開発・技術部門の拠点を東京都日野市の新本社へ集約いたしました。これにより、業務効率の向上及び各組織間の連携強化を行い、また経営の機敏性と意思決定スピードの向上を図りました。

この結果、当連結会計年度の業績は、売上高31億21百万円(前年同期比20.3%減)、営業利益30百万円(前年同期比82.8%減)、経常利益33百万円(前年同期比78.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益60百万円(前年同期比49.9%減)となりました。

 

各セグメントの業績は次のとおりであります。

なお、第1四半期連結累計期間より、プロダクトインスペクション事業を「インダストリアルソリューション事業」と改称しております。

 

  アーカイブ事業

当事業は、重要な情報を長期に亘って保存及び利用するための長期保存用光ドライブと長期保存用光ディスクの販売を行う「アーカイブ」と、産業用及びAV機器用光ドライブの開発・製造・販売を行う「ストレージソリューション」が含まれます。

アーカイブは、企業活動によって得られた過去の蓄積データの長期保存と、保管コスト削減を目的とした需要に対し、長期保存用光ドライブ及び長期保存用光ディスクを起点としたソリューション提案を行い、売上の拡大を図りました。医療系産業や公文書館などの新規顧客を獲得する一方で、一般コンシューマ向けの受注件数は計画を下回りました。竣工図書のデジタル化については、建設業界等の実務担当者の関心は高いものの、費用の予算化についてはなかなか進まず、計画通りの推移とはなりませんでした。

ストレージソリューションは、第3四半期連結会計期間以降、円安へ好転したものの、年初からの円高による売上の目減りが大きく影響しました。また、世界経済の先行き不透明感が継続し、国内外ともに需要が伸び悩んだことや、光ディスクの市場縮小により受注は鈍化しました。

以上により、アーカイブ事業の売上高は15億80百万円(前年同期比28.9%減)となりました。

 

  断熱材事業

当事業は、連結子会社・阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司において、電子部品用副資材、耐火材料及び関連製品の開発・製造・販売を行っております。また、当社でも同社製品を中心とした輸入販売を行っております。

国内では、産業炉加熱プラントの設計施工案件などの大口受注の拡大を図りましたが、景気の先行き不透明感から設備投資への慎重姿勢が高まり、既存案件の縮小や凍結が発生したことにより、計画を下回りました。

阿爾賽は、前年度第4四半期連結会計期間より回復した太陽光発電用炉材の需要が続き、売上を下支えしました。また、新製品の昇降式高温炉や窯道具等の拡販に努めた結果、売上は計画を上回りました。

 

阿爾賽の売上は好調に推移しましたが、国内が計画を下回ったことにより、断熱材事業全体としての売上は前年を下回りました。

以上により、断熱材事業の売上高は12億77百万円(前年同期比2.0%減)となりました。

 

  インダストリアルソリューション事業

当事業は、オーディオ・ビデオ機器やコンピュータ周辺機器等の規準及び調整用テストディスク等の開発・製造・販売を行う「テストメディア」と、画像認識技術を活かした検査装置等の開発・販売及び検査業務等を行う「検査機」、及び各種ディスクの特性テスト受託等を行う「テスティング」が含まれます。

テストメディアは、緩やかながらも成長が継続される米国・中国向けの自動車市場を中心に一定の売上を確保いたしました。一方、AV機器市場及びPC市場においては、光ディスク以外の媒体への移行が進んでいることから、テストメディアの需要は減少し、全体として売上は前年を下回りました。

検査装置は、中国及び東南アジアを中心に各地域で開催される展示会への出展や、既存顧客への拡販活動を行いました。引き合い件数は増加し、試験採用による受注は増加しましたが、客先要求仕様への対応長期化や、案件規模の縮小や凍結により売上は計画に届きませんでした。

テスティングは、光ディスクの市場縮小により受託件数が低下したため、売上は前年を下回りました。

以上により、インダストリアルソリューション事業の売上高は2億63百万円(前年同期比17.4%減)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは△58百万円(前連結会計年度は2億38百万円)となりました。これは主にたな卸資産の増加によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは△1億6百万円(前連結会計年度は△87百万円)となりました。これは主に新本社ビルの取得によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは35百万円(前連結会計年度は△1億32百万円)となりました。これは主に借入金の増加によるものであります。

 

以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は10億71百万円(前連結会計年度は11億78百万円)となりました。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

アーカイブ事業

66,310

107.7

断熱材事業

1,095,151

108.1

インダストリアルソリューション事業

260,985

89.3

合計

1,422,447

104.1

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.金額は、販売価格によっております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

4.前連結会計年度において、「クリエイティブメディア事業」から事業撤退しているため、前連結会計年度との比較は、「クリエイティブメディア事業」を除いた金額により記載しております。

 

(2)受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

アーカイブ事業

1,578,655

71.0

349

17.4

断熱材事業

1,267,672

102.9

121,796

92.3

インダストリアルソリューション事業

260,850

83.2

3,644

57.0

合計

3,107,178

81.2

125,790

89.6

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

アーカイブ事業

1,580,316

71.1

断熱材事業

1,277,842

98.0

インダストリアルソリューション事業

263,599

82.6

合計

3,121,759

79.7

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

TEAC AMERICA, INC.

848,717

21.7

550,935

17.6

 

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、AV機器やコンピュータ関連機器の品質規格の規準となるテストメディア(テストBD・DVD・CD等)や、Webを利用したディスク情報の提供、各種テストサービスを提供することで、各メディアの互換性を確保し、ひいては消費者の利便性に貢献することに努めています。

現在は、これらの既存事業の基盤強化を図るとともに、更なる発展を目指し、業容の多様化を目指し、新たな事業育成に係る取組みを強化しています。

当社は、『技術集積企業として産業社会を支える高付加価値ビジネスに特化する』を基本コンセプトに、社会に役立つ事業の推進に努めてまいります。

 

(2)目標とする経営指標

経営指標としては、1株当たり当期純利益(EPS)、株主資本利益率(ROE)を重視しており、継続的にこれら指標の向上を目指してまいります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、中期計画のローリングを行い、「再成長計画(ReGrowth2017)」を策定し、実施いたします。計画の見直しにあたっては、不透明さを増した経済状況を踏まえ、各事業計画の進捗を評価し修正するとともに、新たな収益事業の早期育成を目指し、事業構造改革をより進めることによって、当社の企業価値再成長に向け「経営体制の強化」「新成長ドライバーの確立」に取り組むという基本方針は、 昨年度同様堅持します。

 

(4)会社の対処すべき課題

当社グループは、「再成長計画(ReGrowth2016)」を策定し、本計画に基づき、次の施策を実施することで、「経営体制の強化」と「新成長ドライバーの確立」を図りました。

 

① 「新成長ドライバーの確立」のため、新たな事業の柱の育成を進めました。
プロダクトインスペクション事業をインダストリアルソリューション事業と改称し、画像認識技術を活かした検査装置等の開発・販売と検査業務の受託範囲を拡大し、事業展開を図りました。

② アーカイブ事業の強化を図るため、長期保存用光ドライブ及び光ディスク製品を、eコマース(電子商取引)を使って一般コンシューマ向けの販売を開始いたしました。

③ 営業・開発・技術部門の拠点を東京都日野市の新本社へ集約いたしました。これにより、業務効率の向上及び各組織間の連携強化を行い、また経営の機敏性と意思決定スピードの向上を図りました。

 

これにより、「経営体制の強化」は一段と進んだものの、世界経済の先行き警戒感が強まった結果、新たな設備投資に対して取引先が慎重な姿勢となり、「新成長ドライバーの確立」として注力したインダストリアルソリューション事業や国内の断熱材事業の規模縮小や凍結が断続的に発生し、十分な成果が得られませんでした。

こうした状況を受け、「新成長ドライバーの確立」について計画の見直しが急務の課題であると認識しております。

今後は、以下の重点課題に取り組み、会社を再成長軌道に乗せるべく邁進していく所存です。

 

① アーカイブ事業は、産業機器用光ディスクドライブの売上拡大を図るとともに、長期保存用光ドライブと長期保存用光ディスクの供給を起点にデータ保管関連のサービス領域への事業展開を図り、ソリューション事業としての確立を図ります。

② 断熱材事業は、材料売りから築炉設計~施工領域をカバーしたソリューションによる売上拡大を図ります。

③ インダストリアルソリューション事業は、テストメディアだけではなく、検査業務等の事業領域を拡大し、事業展開を図ります。

④ 既存の中核事業について更なる信頼の獲得により収益の維持拡大を狙うだけでなく、今後成長の見込まれる事業への積極的投資(M&Aを含む)による売上の拡大を図ります。

 

 

(5)株式会社の支配に関する基本方針について

当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条3号に掲げる事項)は次のとおりです。

 

今日の国際的競争時代における企業文化の変容、企業買収に関わる法制度の変化等を踏まえると、今後、会社の取締役会の同意を得ない経営権獲得(いわゆる非友好的企業買収)が増加することが予想され、当社においてもその可能性は否定できません。

もとより、当社はこのような企業買収であっても株主共同の利益に資するほか、お客様をはじめとする当社のステークホルダーの利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。

しかし、企業買収には行為者が自己の利益のみを目的とするもの、会社の企業価値を毀損することが明白であるもの等、不適切なものも少なくありません。

このような状況を鑑み、当社の企業価値及び株主共同の利益向上の観点から、中長期的な企業価値向上に集中的に取組み、当社株主共同の利益を向上するためには、不適切な企業買収に対して、相当かつ適切な対応策を講ずることが必要不可欠であると判断し、当社に対する買収行為または当社株式の大量買付行為(以下、総称して「買収行為」といいます。)に対する措置として、平成18年5月15日開催の当社取締役会において、当社の企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上のための取組みのひとつとして、「当社の企業価値及び株主共同の利益向上のための取組み」の導入を決議し、平成18年6月27日開催の株主総会において、株主の皆様のご承認をいただき、平成19年6月25日開催の定時株主総会において、当該取組みの名称を「当社の企業価値及び株主共同の利益向上に関する基本方針」(以下「本基本方針」といいます。)に変更する等の修正を行った上で、これを継続することについてご承認をいただいており、その後も、毎年の定時株主総会において、所要の修正を行った上で、その継続についてご承認をいただいておりました。

そして、この度、当社は現在の当社を取り巻く事業環境を踏まえ、本基本方針の重要性に鑑み、引き続き本基本方針を継続することにつき、平成29年5月12日開催の当社取締役会において決議し、平成29年6月27日開催の株主総会において、株主の皆様のご承認をいただきました。

 

本基本方針の概要
Ⅰ.当社企業価値の源泉

当社及びその子会社(以下、単に「当社」といいます。)は、現在、主に3つの事業分野を営んでおります。すなわち、テストメディアの開発・製造・販売を行うインダストリアルソリューション事業、長期保存用光ドライブ及び長期保存用光ディスク等の販売並びに産業用及びAV機器用光ドライブの開発・製造・販売を行うアーカイブ事業、耐火材料の製造・販売を行う断熱材事業等です。この内、インダストリアルソリューション事業は当社設立以来の基幹事業であり、中核技術を担うものです。当社事業が多角的に展開できてまいりましたのもこの主幹事業の存在と中核技術の発展があってこそのものです。そして、当社のこれまでの事業展開は、インダストリアルソリューション事業に代表されますように、当社が特定の事業者に傾倒したり妥協したりしない、中立・公正な「規準」を提供してきたことに、顧客から、当社の存在価値を認められて、当社の製品やサービスの品質に対する信頼を獲得するという方針でなされてきました。つまり、当社は、これまで、その中立性・公正性に対する信頼感を高め、確保することで、当社のプレゼンスを確立してまいりました。

したがいまして、当社の企業価値の源泉が、これまで当社が築いてきた中立性・公正性に対する信頼感とそこから確立されたプレゼンスにあることは、疑いようがありません。

当社は、そのような当社の企業価値の源泉を踏まえて、今後とも、当社が築いてきた中立性・公正性に対する信頼感とそこから確立されたプレゼンス基盤に、各種事業を発展させ、また立ち上げ、企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上に努めてまいります。

 

Ⅱ.当社企業価値の確保・向上に向けた取組み

以上述べた通り、当社の企業価値の源泉は、これまで当社が築いてきた中立性・公正性に対する信頼感と、そこから確立されたプレゼンスにあります。

当社は、この企業価値の源泉を枯らすことなく、当社事業を継続的に維持・発展させ、また多角化を行い、もって、当社の企業価値、ひいては株主共同の利益を確保・向上すべく、各種の取組みを行ってまいります。

 

具体的には、平成26年度は、平成26年4月30日付け「再成長計画(ReGrowth2014)の実施について」の策定を公表し、経営の安定化や平成26年度における連結営業利益の黒字化を図ってまいりましたところ、平成27年3月31日付けでクリエイティブメディア事業の音楽映像市場からの事業撤退を決定しつつも、再成長計画(ReGrowth2014)の平成26年度目標である連結営業利益の黒字転換を達成することができました。

続いて、平成27年度は、平成27年4月30日付け「再成長計画(ReGrowth 2015)の実施について」の策定を公表し、経営体制の強化を図ってまいりましたところ、平成27年度における連結営業利益も黒字となり、黒字体質への転換が達成されました。また、平成27年度における連結営業利益の計画値の176百万円に対し、達成した営業利益は177百万円と100.7%の達成結果となりました。

しかし、平成28年度は、平成28年5月13日付け「再成長計画(ReGrowth 2016)の実施について」の策定を公表し、今後成長が見込まれるアーカイブ事業、断熱材事業への積極的投資による売上げの拡大を目標としておりましたが、英国のEU離脱や米国の新大統領の保護貿易政策等により、世界経済の先行きに警戒感が強まった結果、新たな設備投資に対して取引先が慎重な姿勢となり、インダストリアルソリューション事業及び国内の断熱材事業で受注案件の規模縮小や凍結が断続的に発生しました。これにより、かかる再成長計画(ReGrowth 2016)の柱としていた施策で十分な成果が得られず、達成した営業利益は30百万円にとどまりました。

こうした状況を受け、今年度は、平成29年5月12日付けの「再成長計画(ReGrowth 2017)の実施について」で公表しましたとおり、(1)アーカイブ事業は、産業機器用光ディスクドライブの売上拡大を図るとともに、長期保存用ドライブと長期保存用ディスクの供給を起点にデータ保管関連のサービス領域への事業展開を図り、ソリューション事業としての確立を図ります。(2)断熱材事業は、材料売りから築炉設計~施工領域をカバーしたソリューションによる売上拡大を図ります。(3)インダストリアルソリューション事業は、テストメディアだけではなく、検査業務等の事業領域を拡大し、事業展開を図ります。そして、こうした既存の中核事業について更なる信頼の獲得により収益の維持拡大を狙うだけでなく、今後成長の見込まれる事業への積極的投資(M&Aを含む)による売上の拡大をも進めることを企画しております。

さらに、当社は、本年6月27日開催の第37期定時株主総会において株主の皆様から承認をいただき、監査等委員会設置会社へ移行いたしました。監査等委員につきましては、3名全員を当社と利害関係を持たない独立性の高い社外取締役を選任し、監査等委員会等を通じて厳正な監査を行います。加えて、同定時株主総会において、独立役員1である社外取締役3名を選任したことや、IR活動の強化を引き続き行っていくこと等により、引き続き、当社内部の経営の健全性の確保と透明性の向上に努めてまいります。

その上で、これらの取組みを通じて強固となる事業基盤を活かし、当社の業容の多様化を推進し、株主の皆様をはじめとする利害関係者の方のご期待に応えることで、この方面からも当社に対する信頼感を確固たるものにし、当社のプレゼンスをより一層高めてまいる所存です。

 

Ⅲ.本基本方針について
1.基本的な考え方

今日の国際的競争時代における企業文化の変容、企業買収に関わる法制度の変化等を踏まえると、今後、会社の取締役会の同意を得ない経営権獲得(いわゆる非友好的企業買収)が増加することが予想され、当社においてもその可能性は否定できません。

もとより、当社はこのような企業買収であっても、当社の企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するほか、お客様をはじめとする当社のステークホルダーの利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。

しかしながら、先述の通り、当社の企業価値の源泉は、これまで当社が築いてきた中立性・公正性に対する信頼感とそこから確立されたプレゼンスにありますところ、当社を買収しようとするものの中には、その目的・方針からして、企業価値を毀損する危険性のあるものが存在します。

 

 

 

 

 

1株式会社東京証券取引所の有価証券上場規定436条の2に定める、一般株主と利益相反が生じるおそれがない社外取締役または社外監査役を意味します。

 

例えば、買収者が、いわゆるグリーンメーラーであったり、焦土化・解体型買収・強圧的二段階買収等により、短期的な利益の獲得を意図している場合はもちろんのことですが、当社のテストメディア事業者としての性格上、当社を特定の各機器製造業者グループに所属させることを意図している場合や、当社をして特定の規格に対するテストメディアのみ開発・製造させ、供給させることを意図している場合などにおいても、それが実現されれば、これまで当社が築いてきた中立性・公正性が疑われ、当社に対する信頼感の喪失につながることから、当社の企業価値が大いに毀損されるであろうことは明らかです。

また、買収者がかような意図を有しているか否か不明である場合、すなわち、買収者が株主の皆様に対し買収提案に対する諾否を判断するために必要かつ十分な情報提供を行わない場合には、株主の皆様に当該買収者による当社の経営支配権の取得が当社の企業価値を損なうのではないかとの疑念を抱かせることとなり、結果的に、当該買収提案が当社の企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するか否かの適切な判断を妨げることになります。

そのため、かかる買収者についても、当社の企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上に必要な前提を欠く不適切な買収者と評価せざるを得ません。

現在、当社が具体的にこのような買収に直面している事実はありませんが、当社としては、当社の企業価値を毀損するような不適切な企業買収に対して、相当な範囲で適切な対応策を講ずることが、当社の企業価値、ひいては当社株主共同の利益を確保・向上するうえで必要不可欠であると判断し、この度、本年6月27日開催の第37期定時株主総会において、出席された株主の皆様の議決権の過半数の賛成をいただけることを条件として、本基本方針の継続を決定いたしました。

なお、平成29年3月末日現在の当社の大株主の状況につきましては、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (7) 大株主の状況」をご参照ください。

本基本方針の継続は、当社特別委員会の委員に現在ご就任いただいている独立役員である社外監査役全員からの賛同を得た上で、平成29年5月12日開催の当社取締役会において決定されたものでありますが、当該取締役会においては、独立役員である社外監査役3名が全員出席し、いずれの監査役も、具体的な運用が適正に行なわれることを条件として本基本方針に賛成する旨の意見を述べております。

また、当社は、本基本方針の継続について株主の皆様の意向を確認するために、平成29年6月27日開催の第37期定時株主総会において、本基本方針の継続の是非を諮るとともに、併せて、特別委員会の委員の方々の選任についても、株主の皆様のご承認を諮り、株主の皆様の過半数のご賛成をいただき、本基本方針の継続は承認されました。

 

2.目的

本基本方針は、当社の企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上の観点から、当社に対する買収行為または当社株式の大量買付行為(以下、総称して「買収行為」といいます。)を行おうとする者(以下「行為者」といいます。)に対して、行為者の有する議決権割合を低下させる手段を講じる旨の事前警告を発することにより、当社企業価値、ひいては株主共同の利益を毀損するような買収行為(以下「濫用的買収」といいます。)を防止するための対抗策を講じることを目的としております。

また、併せて、株主の皆様に対し、買収行為が当社企業価値、ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものかどうかを適正に判断するために必要となる情報と時間を十分に提供し、かつ、当社取締役会と行為者との交渉または買収行為に対する当社取締役会の意見・代替策を提供する機会を確保することにより、株主の皆様の判断機会を保証し、誤解・誤信に基づいた買収行為への応諾を防止するための対抗策を講じることをも、目的としております。

 

3.スキーム

本基本方針は、事前警告型プランで、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に公表した「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」の主旨に沿った適正かつ有効なスキームとなっているとともに、当社が対抗策の発動として無償で割当てる新株予約権の内容について、当該新株予約権を当社の株式等2と引換えに当社が取得できる旨の取得条項を付すことができるとされているに過ぎないなど、経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」に配慮した内容となっております。

 

 

 

 

2会社法第107条第2項第2号ホに規定する株式等をいいます。

 

(1)概要

当社取締役会は、行為者に事前に遵守を求めるルール(以下「事前遵守ルール」といいます。)と、株主の皆様の判断機会を保証し、株主の皆様の誤信・誤解及び濫用的買収を防止するために対抗策の発動対象となるか否かの基準(以下「評価基準」といいます。)を予め公表します。

そして、特別委員会が、本基本方針の手続を主体的に運用し、当社株式の買付けに関する評価と対抗策の発動を当社取締役会に勧告するか否かの判断を行います。

特別委員会は、買収行為を評価した結果、評価基準のすべてを満たすと判断する場合を除き、対抗策の発動を勧告することができるものとします(ただし、その虞(おそれ)と対抗策の発動による影響とを比較考量して、発動することが相当であると認められる場合に限ります。)。かかる勧告がなされた場合に限り、当社取締役会は所定の手続に基づき対抗策の発動を決定することができるものとします。

当社取締役会が定める事前遵守ルールと評価基準の概要は次のとおりです。

<事前遵守ルール>

① 行為者は、当社取締役会の同意がある場合を除き、(ⅰ)当社が発行者である株券等3について、行為者及び行為者グループ4の株券等保有割合5が20%以上となる買付けその他の取得をする前に、または(ⅱ)当社が発行する株券等6について、公開買付け7に係る株券等の株券等所有割合8及び行為者の特別関係者9の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付けを行う前に、必ず当社取締役会に事前に書面により通知すること。

② 買収行為に対する特別委員会の意見形成のため、行為者は、特別委員会が当社取締役会を通じて求める以下の情報を提供すること。

・行為者及び行為者グループの概要

・買収提案の目的・買収価格の算定根拠、買付資金の裏付、資金提供者の名称及び概要

・行為者が意図する経営方針及び事業計画

・行為者の経営方針及び事業計画が当社株主の皆様に与える影響とその内容

・行為者の経営方針及び事業計画が株主の皆様以外の当社ステークホルダーに与える影響とその内容

・その他、特別委員会が評価にあたり必要とする情報

(なお、特別委員会は、行為者が提供した情報では買収行為に対する特別委員会の意見形成をするために不十分であると判断する場合には、当社取締役会を通じて、追加の情報提供を求めることがあります。また、当社は、特別委員会が行為者に求めた情報のすべてを受領した場合には、行為者に対して、その旨を通知(以下「情報受領通知」といいます。)します。)

③ 特別委員会が買収行為を評価する評価期間が満了し、その旨の情報開示をするまでは、行為者は従前の当社株式保有数を増加させないこと。

特別委員会の評価期間(行為者が情報受領通知を受領した日から起算)

買収の対価が現金(円貨)の場合   最大で60日以内

その他の場合            原則として90日以内

(ただし、必要に応じ、延長することがあります。かかる場合には、適宜その旨、延長後の期間及び延長を必要とする理由その他特別委員会が適切と認める事項について情報開示します。また、延長した場合の延長後の期間を含め行為者による買収行為を評価する期間が満了した場合には、速やかに、その旨の情報開示をします。)

 

 

 

 

 

 

 

3金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等をいいます。

4金融商品取引法第27条の23第3項に基づき保有者に含まれる者をいいます。

5金融商品取引法第27条の23第4項に規定する株券等保有割合をいいます。

6金融商品取引法第27条の2第1項に規定する株券等をいいます。

7金融商品取引法第27条の2第6項に規定する公開買付けをいいます。

8金融商品取引法第27条の2第8項に規定する株券等所有割合をいいます。

  9金融商品取引法第27条の2第7項に規定する特別関係者をいいます。

 

<評価基準>

① 行為者が事前遵守ルールのすべてを遵守しているとき

② 以下の濫用的買収の類型のいずれかに該当する行為またはそれに類する行為等により、株主共同の利益に反する明確な侵害をもたらす虞のあるものではないとき

(a) 強圧的買収類型

いわゆるグリーンメーラー・焦土化・解体型買収・強圧的二段階買収 等

(b) 機会損失的買収類型

(c) 企業価値を毀損する他、不適切な買収類型

(d) その他、上記各類型に準じる買収類型

(2)発動

当社取締役会が対抗策を発動する場合は、当社経営陣からは独立した社外取締役、外部有識者などから選任された委員で構成される特別委員会が中立かつ公平に発動の適正性を審議・勧告し、当社取締役会は特別委員会の勧告を最大限尊重のうえ発動についての最終的な決定をします。

特別委員会は、対抗策の発動または不発動を勧告した場合、当該勧告の概要その他特別委員会が適切と認める事項について、勧告後速やかに、情報開示を行うものとし、また、当社取締役会は、対抗策の発動または不発動を決定した場合には、速やかにその旨の情報開示をすることとします。

なお、当社取締役会は、対抗策の発動決定後であっても対抗策の発動が不要になったと判断される場合は効力発生日前に限り対抗策の発動を撤回することがあります。かかる場合、取締役会は、対抗策の発動を撤回した旨その他取締役会が適切と認める事項について、撤回後速やかに、情報開示を行います。

(3)廃止等

本基本方針は、導入後、毎年の定時株主総会の終結の時までを有効期間とし、定時株主総会において株主の皆様に本基本方針の継続、見直し、廃止について諮ることとしています。また、有効期間内であっても、臨時株主総会等において株主の皆様の過半数が本基本方針の見直しもしくは廃止に賛成した場合、または取締役会において過半数の取締役が本基本方針の見直しもしくは廃止に賛成した場合には、本基本方針を随時、見直しまたは廃止できることとします。かかる場合、取締役会は、法令及び証券取引所規則に従って、適時適切な情報開示を行います。

また、当社は本年6月27日に開催の第37期定時株主総会において定款一部変更に関する議案を承認いただき、監査等委員会設置会社へ移行いたしました。これにより、取締役会は、任期が2年の監査等委員である取締役と任期が1年の監査等委員でない取締役により構成されることになるため、本基本方針の発動を阻止するのに不当に時間を要するわけではありません。

(4)本基本方針の合理性を高めるための工夫

当社取締役会は、行為者から十分な情報、時間、交渉機会が提供され、あわせて買収行為が濫用的買収に明らかに該当しないと特別委員会が判断する限り、対抗策を発動することはありません。その意味において、当社取締役会は、行為者に対して、企業価値向上に資するか否かについて特別委員会が判断するに足る十分な情報の開示と、十分な考慮のための時間、説明や交渉機会の確保を求めます。

当社取締役会は、買収行為が真に当社の企業価値向上に資するようなものであれば行為者が事前遵守ルールを遵守し、特別委員会が濫用的買収に該当しないものと判断するに足る情報提供、説明などが可能であり、また、このような買収行為に対して当社取締役会が企業価値のさらなる向上のために現に経営を担う側としての代替案を提示することにより、情報開示が促進され、株主の皆様により適正な判断材料を提供することが可能になるものと判断します。

他方、買収行為が当社の企業価値向上に資する提案のように表面上装われた実質的な濫用的買収であれば、特別委員会が濫用的買収に該当しないものと判断するに足る情報や説明が行為者から提供される可能性は極めて低く、当社株主共同の利益向上を図るために必要がある場合には、対抗策を発動することができるものとしておく必要があるものと判断します。

このような措置を講ずることで行為者の真意が明らかとなり、同時に行為者、当社取締役会双方からの情報開示が促進され、株主の皆様により適正な判断材料を提供することが可能になるだけでなく、巧妙な手段を弄する濫用的買収を適切に防止し、確実に株主共同の利益の向上が実現できるものと判断します。

 

なお、本基本方針の手続の運営及び対抗策の発動に関する審議において、特別委員会の委員は、必要に応じて弁護士、公認会計士、金融機関など第三者専門家の助言を受けることができるほか、特別委員会の招集権は当社代表取締役のほかに各委員も有するとすることで同委員会の招集を確実なものとするなど、本基本方針の手続の適正性を確保するように配慮しております。

さらに、当社取締役会による対抗策の発動決定の前にすでに行為者が議決権の過半数を、公開買付開始公告その他の適切な方法により買付けを公表したうえで獲得した場合のように、当社株主の皆様の意思が明白な場合は対抗策を発動しないなど、本基本方針の合理性を高めるための工夫を講じています。また、本基本方針は毎年の定時株主総会の終結の時までを有効期限とし、当該定時株主総会において株主の皆様の承認を得ることを本基本方針の継続の条件としていますので、株主の皆様は本基本方針の適正性につき判断することができるほか、株主の皆様の総体的意思または取締役会の意思により、いつでも本基本方針の見直し、廃止ができるような工夫がなされています。

また、当社は取締役の解任要件を加重しておりません。

 

4.行為者出現時の手続

行為者が買収行為を行う旨を書面で当社に通知したとき、当社は速やかにその旨の情報開示をするとともに、行為者に対して、まず事前遵守ルールの遵守を求めます。その上で、当社取締役会は、特別委員会の審議・勧告をふまえて、対抗策の発動を決定することができます。

すなわち、行為者が現れた場合、特別委員会は、行為者による買収行為について、事前遵守ルールを守っているかを含む評価基準のすべてを満たすか否かを評価します。その上で、評価基準のすべてを満たすと判断する場合を除き、特別委員会は、対抗策の発動を勧告することができるものとします(ただし、その虞と対抗策の発動による影響とを比較考量して、発動することが相当であると認められる場合に限ります。)。当社取締役会は、かかる特別委員会の審議・勧告がなされた場合に限り、所定の手続に基づき対抗策の発動を決定することができます。

当社取締役会が対抗策の発動または不発動を決定した場合には、速やかに、法令または証券取引所規則に従って、その旨の情報開示をすることとします。

当社取締役会において対抗策の発動が決定された場合、当社取締役会は、当社取締役会が定める基準日現在の株主の皆様に対して、当社普通株式1株につき1個の新株予約権無償割当ての決議を行います。各新株予約権の目的である株式の数は、原則として1株としますが、新株予約権無償割当ての決議を行う取締役会において決定します。

また、対抗策の発動後の行為者の対応によっては、当社取締役会は、再度、上記3.(1)<事前遵守ルール>②及び③並びに(2)に定める特別委員会による情報提供の要求、評価及び勧告を経た上、当社の企業価値及び株主共同の利益向上の観点から、その時点で採り得る必要かつ適正な対抗策を講じます。

なお、当社取締役会は対抗策の発動の決定後であっても行為者との十分な議論が尽くされる等、対抗策の発動が不必要と判断するに至った場合は、新株予約権無償割当ての効力発生日以前であればいつでも対抗策の発動を撤回し、新株予約権無償割当てを中止します。かかる撤回または中止を決定した場合には、速やかに、法令または証券取引所規則に従って、その旨の情報開示をすることとします。

また、特別委員会も、同様の状況になった場合に、当社取締役会に対抗策の発動の撤回または中止を勧告することができます。

 

5.株主・投資者の皆様に与える影響

当社が導入した本基本方針は、導入時点においては、新株予約権の発行が行われませんので、株主の皆様の権利・利益に直接具体的な影響が生じることはありません。

 

これに対し、対抗策の発動時においては、対抗策の発動に伴い発行する新株予約権が発行決定時に別途設定する基準日における株主の皆様に対して割当てられることになります。行為者以外の株主の皆様は予約権を行使(新株予約権無償割当ての決議を行う取締役会において行使金額その他の条件を決定しますが、原則として新株予約権1個につき行使金額1円を想定しております。なお、当社が新株予約権を当社の株式等10と引換えに取得することができると定められた場合において、当社が当該取得の手続を採り、新株予約権の取得の対価として取得の対象として決定された新株予約権を保有する株主に当社株式等を交付する場合には、当該株主は、行使価額相当の金額を払い込むことなく、当社による当該新株予約権の取得の対価として、当社株式等を受領することになります。)し、当社新株を取得できます。また、対抗策を発動する場合には、適時かつ適切に情報開示を行う等しますので、行為者を含む当社株主や投資家の皆様及びその他の関係者に不測の損害を与える要素はないものと考えます。

なお、当社は、新株予約権無償割当てを決議した後であっても、行為者との議論・交渉などにより、合理的かつ妥当な買収提案がなされた場合(または当社取締役会が買収提案を妥当なものと判断した場合)または、行為者が買収行為等を撤回した場合には、本基本方針ガイドラインの定めるところに従い、新株予約権無償割当ての効力発生日以前であればいつでも対抗策の発動を撤回し、新株予約権無償割当てを中止し、また、新株予約権無償割当ての効力発生日以降においては当社取締役会が定める日に新株予約権の全部を一斉に無償で当社が取得することがあります。

これらの場合には、1株あたりの株式の価値の希釈化は生じませんので、1株あたりの株式の価値の希釈化が生じ得ることを前提にして売付等を行った株主または投資家の皆様は、期待どおりの株価の変動が生じないことにより不測の損害を被る可能性があります。

 

本基本方針の詳細については、当社ウェブサイト(http://www.almedio.co.jp/)の平成29年5月12日付IRニュース「当社の企業価値及び株主共同の利益向上に関する基本方針(経営再建計画への取組みと買収防衛策)の継続についてのお知らせ」に掲載されておりますので、そちらをご参照ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10会社法第107条第2項第2号ホに規定する株式等をいいます。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、本記載内容のうち、将来に関する事項を記載している場合には、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)インダストリアルソリューション事業に関するリスク

CD、DVD、BD、カセットテープ等のメディアには、世界的な互換性を保つ為にそれぞれ国際規格が規定されております。

テストメディアとは、この国際規格に準拠した特性で管理・製造され、AV機器・各種コンピュータ関連機器等の設計・開発・生産・検査等を行う場合の規準として使用されるメディアの総称であります。ハード機器メーカーはテストメディアを使用して機器の設計・開発・生産・検査等を行うことにより、規格に準拠した、互換性のある安定した品質に保つことができます。テストメディアはAV機器・各種コンピュータ周辺機器等を生産する種々の工程において使用するため、その需要はこれらを生産する情報家電メーカーの生産動向の影響を受ける可能性があります。また、各情報家電メーカーの開発工程や製造工程により、テストメディアの使用量は異なり、テストメディアを自社生産している情報家電メーカーもあることから、市場規模の把握は困難でありますが、対象となる市場規模は大きいものではないと推測しております。

 

① 市場環境に関するリスク

当社グループの主要製品であるテストメディアは、情報家電メーカーにおける光ディスク関連製品の開発・製造工程で使用されるものであることから、これらの機器市場の需要減少により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

② テストディスクに関するリスク

当社グループは、各情報家電メーカーからの品質・精度に対する信頼と、高度なプレス技術や加工ノウハウを持っており、テストCD・DVDともに当社グループのシェアは高いものと推測しております。しかし、情報家電メーカー側のコストダウンニーズに伴う単価引下げ要請により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、情報家電メーカー側の技術革新や工程の見直しによる使用量の減少により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 記録型テストディスクに関するリスク

記録型テストメディアの原盤となる各種記録メディア(CD-R/RW、DVD±R/RW、RAM、BD-R/RE等)は、記録型テストメディア用途として記録特性を管理したメディアを使用する必要があります。記録メディアの生産設備は、投資費用が高額であり、記録型テストメディア用途の原盤生産だけでは投資費用回収が困難であること、市販用の記録メディアの販売に対して生産性・生産規模の観点から競争力を持つことができないことから、当社グループは生産設備を保有せず、外部に生産を委託しております。

現在、当社グループは記録型テストメディアの品質を安定させるために、記録特性を管理し生産を行うことができる外部メーカーに生産を委託しておりますが、記録メディア市場においては競争激化が進み業界再編成の動きが高まっていることから、このような環境下で当社が生産委託している外部メーカーが記録型メディアの生産・販売から撤退した場合、品質の安定した記録型テストメディアの入手が一時的に困難になる可能性があります。

 

④ 海外での営業活動に関するリスク

当社グループの主力製品であるテストメディア製品等は、主に情報家電メーカーの生産拠点で使用されるため、生産拠点の海外進出に伴い海外における販売比率が増加いたします。

近年は中国を中心としたアジア地域へ生産拠点が集中しておりますが、これらの地域における予期しない法律または規制の変更、テロ・戦争等の要因による社会的混乱等が起きた場合や、伝染性疾病の蔓延による生産活動の停止や当該地域への渡航禁止による新製品開発の遅延等が発生した場合、一時的に業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、為替の変動は、当社グループが販売を行う地域における当社グループ製品の購入価格の上昇につながる可能性があります。当社グループは円貨建て取引を行うことにより、為替レートの短期的な変動によるリスクを回避しておりますが、中長期的な為替の変動により、製品価格の引下げ等を行った場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

国内外売上比率推移は下表のとおりであります。

(単位:%)

地域別

平成28年3月期

平成29年3月期

日本国内

53.5

48.0

海外

46.5

52.0

売上高(百万円)

318

263

 

※本データは各メーカーの国内購入後の海外発送分は含まれておりません。

 

(2)光ディスク関連事業への依存に関するリスク

当社グループの主力事業であるインダストリアルソリューション事業、アーカイブ事業における主力製品は、マーケットは異なるもののいずれも光ディスクであります。光ディスクの市場はCDからDVDへ移行しながら成長を続け、次世代メディアとして登場したBDは、主要な媒体になりつつあります。一方で、半導体メディアや大容量ハードディスクといったテストメディアを必要としない記憶媒体も市場を拡大しております。

今後、半導体メディア等の技術革新や音楽または映像のネット配信が急進し光ディスクの市場が激減した場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、新しいメディアであるBDが普及せず、光ディスクの市場が拡大しなくなった場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(注)半導体メディア・・・USBメモリー・SDメモリーカード等の各種AV・PC機器、
             携帯電話等用の小型記憶媒体

 

(3)断熱材事業-子会社 阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司に関するリスク

当社グループの連結子会社である阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司の事業活動は、中国で行われております。中国における事業活動には、以下のようなリスクが内在しております。

① 予期しない法律または規制の変更

② 人材の採用と確保の難しさ

③ ストライキ等の労働争議

④ テロ・戦争その他の要因による社会的・政治的または経済的な混乱

同社設立以前から現在に至るまで、同国における事業活動に関するさまざまなノウハウを蓄積してまいりましたが、同国における政治または法環境の変化、経済状況の変化、雇用環境・反日感情問題その他の社会環境変化など、予期せぬ事象の発生が生産・販売活動に大きな問題を生じさせ、これが当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)災害等に関するリスク

当社グループの本社及び製造、研究開発等の拠点は日本及び中国に展開していますが、地震、火災、洪水等の災害や戦争、テロ行為、コンピューターウイルスによる攻撃等が発生した場合や、情報システム及び通信ネットワークの停止または誤動作などが発生した場合、当社グループの拠点の設備が大きな損害を被り、その一部の操業が中断したり、生産及び出荷が遅延し、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、損害を被った設備の修復のために費用が発生し、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)アーカイブ事業に関するリスク

① 長期保存用光ドライブ及び光ディスクの販売

重要情報デジタル化の動きはあるものの、需要拡大に時間がかかり、業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。

また、長期保存用光ドライブ及び光ディスクは、業務提携先の外部メーカーから高性能・高品質製品の供給を受けており、提携先の外部メーカーが事業再編成等で供給をやめた場合、高性能・高品質な長期保存用光ドライブ及び光ディスクの入手が一時的に難しくなる可能性があります。

 

② 産業用及びAV機器用光ドライブの販売

産業機器及びAV機器の市場需要が減少した場合、或いは、技術発展が進み、データ保存の機能が他の記録媒体に置き換えられた場合、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、当社光ドライブのOEM先の外部メーカーが事業再編成等で供給をやめた場合、高性能・高品質の光ドライブの入手が一時的に難しくなる可能性があります。

 

 

(6)新規事業に関するリスク

当社グループは安定的な収益の確保と企業の持続的な発展を目指し、新規事業への取組みを行ってまいりますが、その内容によっては研究開発・設備投資・人材確保のための費用が発生する可能性があり、且つ新規事業は事業を開始してから安定的な収益を得るまでに一定期間が必要であるため、結果としてその期間の当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、開始した新規事業が市場環境や顧客動向の変化等によって計画通りに推移できなかった場合、投資した資金の回収が見込めなくなる可能性があり、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)特定の部品の供給体制に関するリスク

当社グループは一部の重要部品について、当社グループ外の企業から供給を受けています。従って、これらの供給元企業が災害等の事由により当社グループの必要とする数量の部品を予定通り供給できない場合、生産遅延、販売機会損失等が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)原材料市場の高騰に関するリスク

当社グループの製品は、石油化学製品を主原材料としています。原油価格のさらなる高騰や投機的な取引等による原材料価格の上昇が続いた場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)技術革新に関するリスク

当社グループが事業を展開する市場は技術革新が急激に進行しており、それに伴う社会インフラの変化や市場競争などにより、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1)重要な設備投資

当社は、平成28年10月11日開催の取締役会決議に基づき、平成28年10月14日付で固定資産を取得する契約を締結しました。

① 取得の理由

本社及び羽村事業所に分散している営業・開発・技術部門を集約し、より一層の業務効率の向上及び各組織間の連携強化、並びに就業環境の改善を図ることを目的に、新たな本社として使用するため取得するものであります。

② 取得資産の内容

所在地:東京都日野市

内容:土地 1,046.00㎡、建物 2,042.10㎡(延床面積)

取得価額:500,000千円

③ 取得の時期

平成28年12月16日

 

(2)固定資産の譲渡

当社は、平成28年11月2日開催の取締役会決議に基づき、平成28年11月16日及び平成28年11月17日付で固定資産を譲渡する契約を締結しました。

① 譲渡の理由

経営資源の有効活用を図るため、本社移転及び事業拠点の集約に伴い遊休資産となる本社及び羽村事業所の土地及び建物を譲渡するものです。

② 譲渡先の概要

譲渡先は国内法人2社でありますが、それぞれの譲渡先との取り決めにより開示を控えさせて頂きます。なお、当社とそれぞれの譲渡先との間には、資本関係、人的関係、取引関係、関連当事者として特記すべき事項はありません。

 

③ 譲渡資産の内容

(イ)本社ビル(土地・建物)
     所在地:東京都東村山市
     譲渡価額:96,579千円

(ロ)羽村事業所(土地・建物)
     所在地:東京都羽村市
    譲渡価額:480,000千円

④ 譲渡の時期

(イ)本社ビル

平成29年3月28日

(ロ)羽村事業所

平成29年3月30日

 

(3)事業譲受契約

当社は、平成29年5月29日開催の臨時取締役会決議に基づき、株式会社グローバルサーチとの間で、同日付けで不動産メディア事業を譲受けする事業譲渡契約を締結いたしました。これを受けて平成29年5月31日付で事業譲受けを行っております。

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表」の(重要な後発事象)をご参照下さい。

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は9,545千円であります。

各セグメントの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

 

(1)アーカイブ事業

光ドライブの既存技術を基にした新規案件対応のための研究開発を行いました。当連結会計年度における研究開発費の金額は7,378千円であります。

 

(2)その他の事業

特記すべき事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、連結会計年度末における資産・負債及び連結会計年度の収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについて、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因に基づき判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。

当社グループの重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 

(2)財政状態及び経営成績の分析

① 財政状態の分析
(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べて2.3%減少し、28億3百万円となりました。これは、主として現金及び預金並びに受取手形及び売掛金が減少したことによるものであります。

 

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べて6.7%増加し、10億14百万円となりました。これは、主として本社ビル取得により建物及び構築物が増加したことによるものであります。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べて22.4%増加し、8億31百万円となりました。これは、主として短期借入金が増加したことによるものであります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べて31.3%減少し、2億91百万円となりました。これは、主として長期借入金が減少したことによるものであります。

 

(純 資 産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べて0.8%減少し、26億94百万円となりました。これは、主として為替レートの変動により為替換算調整勘定が減少したことによるものであります。

 

② 経営成績の分析
(概  要)

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高31億21百万円(前年同期比20.3%減)、経常利益33百万円(前年同期比78.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益60百万円(前年同期比49.9%減)となりました。経営成績に重要な影響を与えた要因は次のとおりであります。

 

(売 上 高)

当連結会計年度における売上高は31億21百万円(前年同期比20.3%減)となりました。アーカイブ事業の売上高が15億80百万円(前年同期比28.9%減)、断熱材事業の売上高が12億77百万円(前年同期比2.0%減)、インダストリアルソリューション事業の売上高が2億63百万円(前年同期比17.4%減)であります。

 

(売上原価、販売費及び一般管理費)

当連結会計年度における売上原価は20億83百万円(前年同期比23.0%減)、対売上高比率は66.7%(前年同期比2.3%減)となりました。

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は10億7百万円(前年同期比2.6%減)となりました。

これらは、主として売上高の減少によるものであります。

 

(営業外収益・費用)

当連結会計年度における営業外収益(費用)は2百万円の利益(前連結会計年度は22百万円の損失)となりました。これは、主として為替差損益の好転によるものであります。

 

(特別利益・損失)

当連結会計年度における特別利益(損失)は60百万円の利益(前連結会計年度は14百万円の利益)となりました。これは、主として旧本社ビル等の売却による固定資産売却益の発生によるものであります。

 

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

インダストリアルソリューション事業は、AV機器やコンピュータ周辺機器の規準及び調整用テストメディアの開発・製造・販売を行っており、主要な取引先はAV機器やコンピュータ周辺機器等の情報家電メーカーであるため、これらの情報家電業界の動向により当社グループの経営成績は重要な影響を受ける可能性があります。

情報家電業界は、世界的なデジタル放送化の動きに合わせた地上デジタル放送対応の薄型テレビ市場が拡大を続け、先進国を中心にBDの主要な媒体になりつつあります。とりわけ光ディスク関連市場においては、中期的には需要が急激に縮小することはないと考えていますが、長期的には光ディスクに替わる半導体メディア等や音楽または映像のネット配信の市場が拡大した場合、または、BDの普及が進まず、情報家電メーカー各社の生産動向が大きな影響を受けた場合には、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

断熱材事業は、産業炉業界の設備投資需要に大きく影響を受けるため、景気動向により経営成績は重要な影響を受ける可能性があります。

 

アーカイブ事業は、重要情報デジタル化の動き、産業機器及びAV機器の需要に大きく影響を受けるため、需要が減少した場合は、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの分析につきましては、「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。