文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、AV機器やコンピュータ関連機器の品質規格の規準となるテストメディア(テストBD・DVD・CD・テープ等)を提供することで、各メディアの互換性を確保し、消費者の利便性に貢献することに努めてまいりました。
そこから確立されたプレゼンス基板に、業界での認知度を高め、飛躍を遂げている断熱材事業を皮切りに、ナノマテリアル事業を発展させ、またこれら以外の新規事業に対しても積極的な投資を行い、企業価値、株主共同の利益の確保・向上に努めてまいります。
経営理念
技術とチャレンジ
当社成長の源泉です
企業コンセプト
技術集積企業として産業社会を支える高付加価値ビジネスに特化する
1. 技術集積力を高め、高付加価値化する
2. 企業の発展を支えるビジネスに特化する
3. 企業向け事業に重点指向する
目指すべき社風
アカウンタビリティー(説明責任)を徹底する
「計画の根拠、実績の分析、予測の前提」についてアカウンタビリティーを徹底することで、経営の透明性を高め、社内の活性化をはかる
経営指標としては、1株当たり当期純利益(EPS)、自己資本利益率(ROE)を重視しており、継続的にこれら指標の向上を目指してまいります。
当社グループは、直近の経済状況及び事業環境の変化に対応すべく、2021年5月14日付「中期経営計画2021」をローリングし、2022年5月13日付「中期経営計画2022」を策定しました。各事業計画の進捗を評価・修正し、ナノマテリアル事業の成長と、断熱材事業の更なる成長を糧に、事業構造改革のスピードを上げ、機能性材料メーカーへの転換を図ってまいります。これにより、事業ポートフォリオの最適化を図り、事業構造を転換し、継続的な安定収益を上げる企業に変わります。
(4)会社の対処すべき課題
当社グループは、「中期経営計画2021」に基づき施策を実施することで、事業構造改革のスピードを上げ、機能性材料メーカーへの転換を図るべく、ナノマテリアル事業の成長スピードアップ、断熱材事業の更なる成長、成長が見込まれる事業への積極的投資に取り組んでまいりました。その結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は前年同期及び当期の計画を上回りました。
ナノマテリアル事業においては、サンプル評価が進展していく中で、営業・技術部門の集約と設備の充実化を目的として、2021年8月に東村山事業所を開設しました。これにより、ターゲットニーズを絞ったトライ&エラーを行い、内部評価してスクリーニングできるようになり、リードタイムの短縮、基礎及び開発研究のスピードアップを実現しております。さらに、本格採用に向けた生産能力を担保し、顧客の要求に的確に対応するため、福島双葉工場の建設を決定、2022年1月に着工し、生産体制の構築を進めております。
なお、2022年に入り中国での新型コロナウイルスの感染拡大やウクライナ情勢など、経済環境の変化による不確実性や金融資本市場の変動の影響が懸念され、景気の先行きは依然として不透明な状況が続きましたが、当連結会計年度の当社グループの経営成績に大きな影響はありませんでした。
当社グループは、「中期経営計画2022」として以下の施策を実施してまいります。
ナノマテリアル事業
売上の拡大、及び生産体制を確立し、事業成長のスピードアップを図ります。
営業戦略
① 本格採用の道筋が見えてきた顧客への対応力アップ、及び新規顧客の開拓(採用が見えてきた業界への横展開営業活動など)、並びに海外展開を行います。
② 自動車、インフラ、航空機業界への重点展開、及びスポーツ、レジャー業界の開拓を行います。
③ アプリケーション提案力の強化、及び人材の拡充・育成強化を行います。
技術戦略
① 製品ラインナップを拡充します。
② 量産化本採用に向けた体制強化、及び品質保証体制の確立します。
③ 性能評価データを蓄積し、検証のスピードアップを図ります。
断熱材事業
販売戦略の強化、及び製品ラインナップを拡充し、更なる成長と環境問題対策とのバランスコントロールを図ります。
当社
① 高付加価値製品の販売を中心に工業炉用の断熱材、棚板・窯道具製品の拡販を行います。
② 新製品、及び断熱材に拘らない周辺商材の展開を行います。
③ 高温窯道具製品の海外販売、販路開拓を行います。
連結子会社・阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司
① 築炉の受注、工業炉・電気炉の販売拡大を行います。
② 棚板、窯道具製品の更なる拡販を行います。
③ 中国における水不足に対し、水を多く利用する生産品の生産体制において対策を行います。
アーカイブ事業
運営の効率化やリソースの再配置を行い、利益の最大化を図ります。
インダストリアルソリューション事業
市場規模に対応した効率的な事業運営を進め、利益の最大化に注力します。
新規事業への積極的投資
新規事業の創出(M&A含む)のため、積極的に投資を行います。
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、本記載内容のうち、将来に関する事項を記載している場合には、当該事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
CD、DVD、BD等のメディアには、世界的な互換性を保つ為にそれぞれ国際規格が規定されております。
テストメディアとは、この国際規格に準拠した特性で管理・製造され、AV機器・各種コンピュータ関連機器等の設計・開発・生産・検査等を行う場合の規準として使用されるメディアの総称であります。ハード機器メーカーはテストメディアを使用して機器の設計・開発・生産・検査等を行うことにより、規格に準拠した、互換性のある安定した品質に保つことができます。テストメディアはAV機器・各種コンピュータ周辺機器等を生産する種々の工程において使用するため、その需要はこれらを生産する情報家電メーカーの生産動向の影響を受ける可能性があります。また、各情報家電メーカーの開発工程や製造工程により、テストメディアの使用量は異なり、テストメディアを自社生産している情報家電メーカーもあることから、市場規模の把握は困難でありますが、対象となる市場規模は大きいものではないと推測しております。
① 市場環境に関するリスク
当社グループの主要製品であるテストメディアは、情報家電メーカーにおける光ディスク関連製品の開発・製造工程で使用されるものであることから、これらの機器市場の需要減少により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
② テストディスク(記録型を含む)に関するリスク
テストメディア(記録型を含む)の原盤となる各種光ディスク(CD-ROM、CD-R/RW、DVD-ROM、DVD±R/RW、RAM、BD-R/RE等)は、テストメディア用途として特性(記録特性を含む)を管理した光ディスクを使用する必要があります。光ディスクの生産設備は、維持費を含む投資費用が高額であり、テストメディア用途の原盤生産だけでは投資費用回収が困難であること、市販用の光ディスクの販売に対して生産性・生産規模の観点から競争力を持つことができないことから、当社グループは生産設備を保有せず、外部に生産を委託しております。
現在、当社グループはテストメディアの品質を安定させるために、特性(記録特性を含む)を管理し生産を行うことができる外部メーカーに生産を委託しておりますが、光ディスク市場においては競争激化が進み業界再編成の動きが高まっていることから、このような環境下で当社が生産委託している外部メーカーが光ディスクの生産・販売から撤退した場合、品質の安定したテストメディアの入手が一時的に困難になる可能性があります。
当社グループのインダストリアルソリューション事業、アーカイブ事業における主力製品は、マーケットは異なるもののいずれも光ディスクであります。光ディスクの市場はCDからDVDへ移行しながら成長を続け、次世代メディアとして登場したBDは、DVDと並び主要な媒体になりました。一方で、半導体メディアや大容量ハードディスクといったテストメディアを必要としない記憶媒体の市場は益々拡大しております。
今後、光ディスクの市場が減少すると予想されますが、減少幅が拡大または時期が早まった場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(注)半導体メディア・・・USBメモリー・SDメモリーカード等の各種AV・PC機器、
携帯電話等用の小型記憶媒体
当社グループの連結子会社である阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司の事業活動は、中国で行われております。中国における事業活動には、以下のようなリスクが内在しております。
① 予期しない法律または規制の変更
② 人材の採用と確保の難しさ
③ ストライキ等の労働争議
④ テロ・戦争その他の要因による社会的・政治的または経済的な混乱
⑤ 水不足等の環境問題
同国における政治または法環境の変化、経済状況の変化、雇用環境・反日感情問題その他の社会環境変化など、予期せぬ事象の発生が生産・販売活動に大きな問題を生じさせ、これが当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
① 長期保存用光ドライブ及び光ディスクの販売
重要情報デジタル化の動きはあるものの、需要拡大に時間がかかり、業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。
また、長期保存用光ドライブ及び光ディスクは、業務提携先の外部メーカーから高性能・高品質製品の供給を受けており、提携先の外部メーカーが事業再編成等で供給をやめた場合、高性能・高品質な長期保存用光ドライブ及び光ディスクの入手が一時的に難しくなる可能性があります。
② 産業用及びAV機器用光ドライブの販売
産業機器及びAV機器の市場需要が減少した場合、或いは、技術発展が進み、データ保存の機能が他の記録媒体に置き換えられた場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、当社光ドライブのOEM先の外部メーカーが事業再編成等で供給をやめた場合、高性能・高品質の光ドライブの入手が一時的に難しくなる可能性があります。
(5)新規事業に関するリスク
当社グループは安定的な収益の確保と企業の持続的な発展を目指し、新規事業への取組みを行ってまいりますが、その内容によっては研究開発・設備投資・人材確保のための費用が発生する可能性があり、かつ新規事業は事業を開始してから安定的な収益を得るまでに一定期間が必要であるため、結果としてその期間の当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、開始した新規事業が市場環境や顧客動向の変化等によって計画通りに推移できなかった場合、投資した資金の回収が見込めなくなる可能性があり、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6)海外での事業活動に関するリスク
当社グループは、諸外国で営業活動を行っております。諸外国での予期しない法律または規制の変更、テロ・戦争等の要因による社会的混乱等が起きた場合や、伝染性疾病の蔓延による営業活動の停止や当該地域への渡航禁止による新製品開発の遅延等が発生した場合、一時的に業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、中国に生産拠点があることや、欧米を始めとする諸外国へ販売を行っていることから、為替変動が業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの本社及び製造、研究開発等の拠点は日本及び中国に展開していますが、地震、火災、洪水等の災害や戦争、テロ行為、コンピューターウイルスによる攻撃等が発生した場合や、情報システム及び通信ネットワークの停止または誤動作等が発生した場合、当社グループの拠点の設備が大きな損害を被り、その一部の操業が中断したり生産及び出荷が遅延し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、損害を被った設備の修復のために費用が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、感染症の全世界的な大流行により、顧客企業の事業活動や配送網の中断等による営業活動の停滞や、当社グループの拠点及び生産委託先並びに世界各地に広がる部品や材料の調達先の操業停止等により生産及び出荷が遅延し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは一部の重要な原材料及び部品について、当社グループ外の企業から供給を受けています。従って、これらの供給元企業が災害等の事由により当社グループの必要とする数量の部品を予定通り供給できない場合、生産遅延、販売機会損失等が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの想定を上回る大型受注に対して、生産遅延等が発生することにより顧客が必要とする数量が予定通りに供給できず、販売機会損失等が発生し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、調達価格の上昇が続いた場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが事業を展開する市場は技術革新が急激に進行しており、それに伴う社会インフラの変化や市場競争などにより、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(10)法規制に関するリスク
当社グループは、日本その他当社グループが事業を行う各国において、当該国の法的規制を受けており、当社グループによる商品の製造、安全、表示、輸送、販売、事業や投資の許可、輸出入規制、関税などの事業活動の様々な側面に適用されます。当社グループが法的規制に違反した場合、当社グループの信用が失われるとともに、罰則や多額の損害を伴う規制上の処分又は民事上の訴訟提起が行われる可能性があります。更に、当該法的規制の内容が改正された場合、これらに対応するために、当社グループの予測の範囲を超えた費用及び時間を要し、当社グループの事業活動が制限される可能性があります。これらの事由が生じた場合には、当社グループの業績・財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(11)重要事象等について
当社は、2017年3月期から2022年3月期までの個別業績において、6期連続の営業損失を計上しております。
これにより、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していると認識しております。
しかしながら、当面の十分な自己資金も確保しており、当該事象又は状況を解消し、又は改善するための対応策として、「中期経営計画2022」を策定し、これを反映した事業計画に基づく翌事業年度の資金計画による評価を実施した結果、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
具体的な対応策については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)会社の対処すべき課題」に記載しております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、「中期経営計画2021」の達成に向けた取り組みを推進し、事業構造改革のスピードを上げ、機能性材料メーカーへの転換を目指して初年度の計画実行に取り組んでまいりました。
2022年に入り中国での新型コロナウイルスの感染拡大やウクライナ情勢など、経済環境の変化による不確実性や金融資本市場の変動の影響が懸念され、景気の先行きは依然として不透明な状況が続きましたが、当連結会計年度の当社グループの経営成績に大きな影響はありませんでした。
断熱材事業については、連結子会社・阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司において、産業炉や異型成型品の販売及び為替レートが円安に進んだことに伴う円換算額の増加等により、前年同期の売上高を上回り、売上高が前年同期比27.2%の増加という結果となりました。
アーカイブ事業については、ストレージソリューションにおいて、物流停滞の不安から前倒し受注が続いている米国及び欧州向けの産業機器用光ドライブの販売が増加したこと等により、前年同期の売上高を上回りました。
インダストリアルソリューション事業については、光ディスク以外の媒体への移行が進んでいることから、前年同期の売上高を下回りました。
その他事業については、ナノマテリアル事業において、国内外共に幅広い業種へのサンプル出荷件数や、1企業で複数の用途を検討する顧客が増加していること等により、前年同期の売上高を上回りましたが、当期の販売計画を下回りました。
この結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は、3,266百万円(前年同期比21.8%増)となりました。利益面は、営業利益74百万円(前年同期は営業損失11百万円)、経常利益97百万円(前年同期は経常損失3百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失39百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失135百万円)となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等の適用による連結財務諸表に与える影響はありません。
各セグメントの業績は次のとおりであります。
当事業は、連結子会社・阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司において、電子部品用副資材、耐火材料及び関連製品の開発・製造・販売を行っております。また、当社でも同社製品を中心とした輸入販売を行っております。
国内は、異型成形品の販売が増加しました。また、高付加価値商品の販売にも注力し、高温窯道具である棚板を、日本国内の商流を通じて新規開拓した海外の顧客へ販売、さらに、断熱材に拘らない商材の販売を開始し、定期受注につながりました。その結果、前年同期の売上高を上回りましたが、当期の計画を下回りました。
阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司は、産業炉や異型成形品の販売が増加しました。また、売上構成比率は低いものの高温窯道具である棚板の販売が前年同期と比べ約60%増加しました。その結果、前年同期の売上高及び当期の計画を上回りました。
以上により、断熱材事業の売上高は2,192百万円(前年同期比27.2%増)となりました。
アーカイブ事業
当事業は、重要な情報を長期に亘って保存及び利用するための長期保存用光ドライブと長期保存用光ディスクの販売を行う「アーカイブ」と、産業用及びAV機器用光ドライブの開発・製造・販売を行う「ストレージソリューション」が含まれます。
アーカイブは、企業活動によって得られた過去の蓄積データの長期保存と、保管コスト削減を目的とした需要に対し、長期保存用光ドライブ及び長期保存用光ディスクを起点としたソリューション提案を行い、長期保存用光ドライブの販売が、医療機器向けを中心に順調に増加しました。また、写真プリント店の端末向け長期保存用光ディスクの販売も伸張し、前年同期の売上高及び当期の計画を上回りました。
ストレージソリューションは、産業機器用光ドライブの販売において、米国向けでBlu-rayドライブが前年同期と比べ増加し、また、物流停滞の不安から前倒し受注が続いている米国及び欧州向けが増加したこと等により、前年同期の売上高及び当期の計画を上回りました。
以上により、アーカイブ事業の売上高は1,033百万円(前年同期比13.4%増)となりました。
当事業は、オーディオ・ビデオ機器やコンピュータ周辺機器等の規準及び調整用テストディスク等の開発・製造・販売を行っております。
主要顧客であるカーオーディオ・カーナビ等の車載機器メーカー向けの販売が、テストメディア使用量の減少等の影響により、前年同期の売上高及び当期の計画を下回りました。また、AV機器市場及びPC市場においても、光ディスク以外の媒体への移行が引き続き進んでいることから、需要は減少しました。
以上により、インダストリアルソリューション事業の売上高は53百万円(前年同期比15.6%減)となりました。
当事業は、ナノマテリアルの研究開発・製造及び販売を行う「ナノマテリアル事業」が主な事業となっております。
ナノマテリアル事業は、粉末状の炭素繊維を製品化しております。
有償でのサンプル品の販売を行い、1月から3月の売上高が伸張しました。サンプル評価が進展していく中で、特に航空・宇宙、自動車産業等からの強い引き合いをいただくようになってきており、航空・宇宙産業の有力企業との共同開発等の契約締結や、自動車産業の有力企業との秘密保持協定の延長が合意されました。国内外共に幅広い業種へのサンプル出荷件数や、1企業で複数の用途を検討する顧客が増えていること等により、前年同期の売上高を上回りましたが、当期の販売計画を下回りました。
なお、営業・技術部門の集約と設備の充実化を目的として、2021年8月に東村山事業所を開設しました。これにより、ターゲットニーズを絞ったトライ&エラーを行い、内部評価してスクリーニングできるようになり、リードタイムの短縮、基礎及び開発研究のスピードアップを実現しております。
さらに、2022年1月に福島双葉工場の建設に着工し、本格採用に向けた生産体制の構築を進めております。
以上により、その他事業の売上高は15百万円(前年同期比94.2%増)となりました。
当連結会計年度末における財政状態については、以下のとおりであります。
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べて21.4%増加し、3,686百万円となりました。これは、主として受取手形及び売掛金の増加等によるものであります。
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べて51.1%増加し、662百万円となりました。これは、主として福島双葉工場の建屋取得にかかる代金の一部を計上したことによる建設仮勘定並びに機械装置及び運搬具の増加等によるものであります。
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べて14.5%増加し、955百万円となりました。これは、主として断熱材事業の受注増加に伴う前受金の増加等によるものであります。
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べて391.1%増加し、642百万円となりました。これは、主として長期借入金の増加等によるものであります。
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べて9.6%増加し、2,751百万円となりました。これは、主として新株予約権の行使による株式の発行による資本金及び資本剰余金並びに為替レートが円安に進んだことに伴う為替換算調整勘定の増加等によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は1,388百万円(前連結会計年度は1,397百万円)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.当連結会計年度において、断熱材事業の受注残高に著しい変動がありました。これは、主として産業炉の受注及び前連結会計年度と比べ為替レートが円安に進んだことに伴う円換算額の増加等によるものであります。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.天津世通器械進出口有限公司及び蘇州伊爾賽高温无机耐材有限公司の社名は中国語簡体字を含んでいるため、日本語常用漢字で代用しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高3,266百万円(前年同期比21.8%増)、利益面は、営業利益74百万円(前年同期は営業損失11百万円)、経常利益97百万円(前年同期は経常損失3百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失39百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失135百万円)となりました。
当社グループは、「中期経営計画2021」に基づき施策を実施することで、事業構造改革のスピードを上げ、機能性材料メーカーへの転換を図るべく、ナノマテリアル事業の成長スピードアップ、断熱材事業の更なる成長、成長が見込まれる事業への積極的投資に取り組んでまいりました。
この結果、当社グループの当連結会計年度の売上高及び営業利益並びに経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期及び当期の計画を上回りました。
その他事業
ナノマテリアル事業において、売上の拡大、及び生産体制を確立し、事業成長のスピードアップを図ります。
売上の拡大につきましては、国内外共に幅広い業種へのサンプル出荷件数や、1企業で複数の用途を検討する顧客が増加しており、前年同期の売上高を上回りましたが、当期の販売計画を下回りました。
営業・技術部門の集約と設備の充実化を目的として、2021年8月に東村山事業所を開設しました。これにより、ターゲットニーズを絞ったトライ&エラーを行い、内部評価してスクリーニングできるようになり、リードタイムの短縮、基礎及び開発研究のスピードアップを実現しております。
売上の拡大に向け、本格採用の道筋が見えてきた顧客への対応力アップ、及び新規顧客の開拓(採用が見えてきた業界への横展開営業活動など)、並びに海外展開を行ってまいります。また、航空・宇宙産業の有力企業と共同開発等の契約締結や、自動車産業の有力企業と秘密保持協定の延長が合意さたことから、引き続き航空・宇宙及び自動業界へ重点的に展開してまいります。
生産体制の確立につきましては、本格採用に向けた生産能力を担保し、顧客の要求に的確に対応するため、2022年1月に福島双葉工場の建設に着工し、本格採用に向けた生産体制の構築を進めております。
断熱材事業
販売戦略の強化、及び製品ラインナップを拡充し、更なる成長と環境問題対策とのバランスコントロールを図ります。
連結子会社・阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司において、産業炉や異型成型品の販売及び為替レートが円安に進んだことに伴う円換算額の増加等により、断熱材事業は前年同期の売上高及び当期の計画を上回りました。為替の影響によらず現地通貨での売上高も当期の計画を上回っております。
高付加価値商品である高温窯道具の棚板の開発・生産及び販売を強化しております。連結子会社・阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司において販売が増加しており、当社においても日本国内の商流を通じて新規開拓した海外の顧客への販売を開始しております。
さらに、当社において、断熱材に拘らない商材の販売を開始し、定期受注につながっております。
今後も、これらの取り組みを更に強化してまります。
アーカイブ事業
運営の効率化やリソースの再配置を行い、利益の最大化を図ります。
利益の最大化を目指し、リソースの再配置を行いました。ストレージソリューションにおいて、物流停滞の不安から前倒し受注が続いている米国及び欧州向けの産業機器用光ドライブの販売が増加したこと等により、アーカイブ事業は前年同期の売上高及び当期の計画を上回りました。
インダストリアルソリューション事業
市場規模に対応した効率的な事業運営を進め、利益の最大化に注力します。
減少傾向が続き、効率化に取り組みましたが、前年同期の売上高及び当期の計画を下回りました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下のとおりであります。
当社グループは、財務基盤の強化については、収益力及び資産効率の向上によることを基本としております。当連結会計年度の運転資金及び設備投資資金等につきましては、内部資金及び銀行からの借入による間接金融並びに新株予約権の発行による直接金融の手段により調達しております。
資金の流動性については、事業規模に応じた現金及び現金同等物の適正額を維持することとしており、当社においては、資金の流動性の確保を目的として、主要取引銀行とコミットメントライン契約等を締結しております。
当社グループの経営指標及びキャッシュ・フロー関連指標は、以下のとおりであります。
目標とする経営指標の進捗状況
キャッシュ・フロー関連指標の実績
自己資本比率 : 自己資本/総資産
財政状態の状況に関しましては、棚卸資産の削減、固定資産の効率化及び営業債権の早期回収が各セグメントに共通する課題であると認識しており、資産効率の改善に向け、注力してまいります。
また、当社は、2017年3月期から2022年3月期までの個別業績において、6期連続の営業損失を計上しております。
これにより、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していると認識しており、「2 事業等のリスク」において、重要事象等が存在する旨及びその内容を記載しております。
しかしながら、当面の十分な自己資金も確保しており、当該事象又は状況を解消し、又は改善するための対応策として、「中期経営計画2022」を策定し、これを反映した事業計画に基づく翌事業年度の資金計画による評価を実施した結果、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
② 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、連結会計年度末における資産・負債及び連結会計年度の収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについて、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因に基づき判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
当社グループの重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
当社は、下記のとおり福島県双葉町中野地区に建設する工場に関する契約を締結しております。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は
各セグメントの研究開発活動を示すと次のとおりであります。
(1)断熱材事業
連結子会社である阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司において、各種耐火材料及び関連製品の研究開発を行いました。当連結会計年度における研究開発費の金額は
カーボンナノファイバー製品及び応用用途の研究開発を行いました。当連結会計年度における研究開発費の金額は