(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかな回復基調が続いております。
先行きにつきましても、雇用、所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、引き続き回復基調が続くことが期待されます。ただし、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響、地政学リスクに留意する必要があります。
当社グループの属する電子機器業界のIT、デジタル分野におきましては、テレビの市場については中国における設備投資の拡大に加え、スマートフォンやタブレット端末などは引き続き旺盛な需要を背景に市場が拡大することが期待されております。
このような環境下において、当社グループは市場動向を見極めながら積極的に営業展開を行い、顧客ニーズに応えるべく製品等の改良施策を推進してまいりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は128億52百万円(前連結会計年度比36.6%増)となり、営業利益は12億71百万円(前連結会計年度比114.2%増)、経常利益は12億79百万円(前連結会計年度比206.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は12億16百万円(前連結会計年度比151.9%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(電子機器部品製造装置)
プリント基板分野では、直接営業に重点をおいた受注活動を海外子会社の活用や代理店との連携を行いながら進め、受注獲得の成果へと繋がり、売上高は増加いたしました。また、平成28年8月に子会社化したフレキシブル基板向け製造装置に関連した技術を有する株式会社CAPを活用したプリント基板製造装置事業の拡大に引き続き注力しております。
液晶関連分野では、平成29年1月期に獲得した有力液晶パネルメーカー向けのインクジェットコーターの大口受注を順調に生産、出荷いたしました。当連結会計年度においては、計画どおりの売上計上となり、売上高は増加いたしました。
その結果、売上高は53億88百万円(前連結会計年度比116.3%増)、営業利益は8億88百万円(前連結会計年度は60百万円の営業損失)となりました。
(ディスプレイおよび電子部品)
アミューズメント向け部品分野の売上高は、前年と比較して若干の減少となりました。
工作機械および産業用機械分野の売上高は堅調に推移し、前年を上回りました。製販体制の強化として人員配置の見直しおよび中途社員の採用を実施しており、徐々に効果が現れ始めております。引き続き取り組みを継続してまいります。
自動車向け印刷製品の売上高は、一部製品が生産終了したことにより、前年と比較し減少いたしました。
子会社であるJPN,INC.においては主要顧客からのラベル印刷製品の受注が減少したことなどにより売上高が前年を下回りました。上海賽路客電子有限公司においては新規案件の受注獲得など引き続き順調に推移し、売上高は増加いたしました。
その結果、売上高は74億52百万円(前連結会計年度比8.0%増)、営業利益は3億82百万円(前連結会計年度比41.6%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3億51百万円減少し、12億28百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は15億4百万円(前連結会計年度比75.0%増加)となりました。主な増加要因は税金等調整前当期純利益13億10百万円、減価償却費5億3百万円であり、主な減少要因は前受金の減少額3億77百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は6億36百万円(前連結会計年度比339.0%増加)となりました。主な減少要因は有形固定資産の取得による支出6億14百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は12億24百万円(前連結会計年度比5.2%減少)となりました。主な減少要因は優先株式の取得による支出9億53百万円、長期借入金の返済による支出4億62百万円であります。
(1) 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
|
電子機器部品製造装置 |
3,457,560 |
202.9 |
|
ディスプレイおよび電子部品 |
5,909,942 |
114.0 |
|
その他 |
3,596 |
86.8 |
|
合計 |
9,371,098 |
135.9 |
(注)1.金額は製造原価によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
電子機器部品製造装置 |
4,624,592 |
77.2 |
4,006,377 |
84.0 |
|
ディスプレイおよび電子部品 |
7,586,797 |
108.2 |
803,144 |
120.0 |
|
その他 |
11,534 |
83.5 |
- |
- |
|
合計 |
12,222,923 |
93.9 |
4,809,521 |
88.4 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
電子機器部品製造装置 |
5,388,463 |
216.3 |
|
ディスプレイおよび電子部品 |
7,452,902 |
108.0 |
|
その他 |
11,534 |
83.5 |
|
合計 |
12,852,900 |
136.6 |
(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成28年2月1日 至 平成29年1月31日) |
当連結会計年度 (自 平成29年2月1日 至 平成30年1月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
兼松㈱ |
- |
- |
2,743,287 |
21.3 |
|
長沼商事㈱ |
963,146 |
10.2 |
- |
- |
(注)1.前連結会計年度の兼松㈱に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。
2.当連結会計年度の長沼商事㈱に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
1.経営方針
当社グループは経営理念として、“「独創的」な製品作りに情熱を持って「挑戦」し、会社と社員の永遠の幸福を目指す”を掲げ、昭和38年の創業以来、技術を原点としたハイテクに情熱を傾ける技術集団として、高い信頼性を得て社会の発展に努力してまいりました。今後も、高付加価値製品の技術開発に注力し、既存市場のみならず、新規市場の開拓を続けてまいる所存であります。この経営理念実現のために、以下のことを当社グループ一丸となって推進してまいります。
(1) 世界一の技術集団として永遠の成長を目指す。
(2) 「人」を大切にし、活躍の場を提供する。
(3) 地域に根ざした企業活動を通じ、経済社会に貢献する。
2.目標とする経営指標
当社グループは本業に加え為替変動等、営業外のリスクも考慮した経営管理を行うことを目的に売上高経常利益率を経営指標としております。コア技術の深掘り、横展開による新製品開発、新市場の開拓および低コスト化の推進により、常に安定的な収益と永続的成長を目指してまいります。
3.経営環境
当社グループを取り巻く環境は、常に技術の向上と低コストが求められており、高品質かつ低価格な製品をお客様に提供していくことが重要となっております。当社グループの顧客も、中国を中心としたアジア地域での生産比率が高まってきており、この状況は今後もますます進展するものと予想されます。
4.経営戦略及び対処すべき課題
当社グループは中期的な経営戦略として、「高収益の技術集団を目指す」、「財務体質の強化」、「環境に配慮した企業であること」および「人を活かす経営」を掲げ、世界的な競争に勝ち抜くための基盤を構築してまいります。
(1) 高収益の技術集団を目指す
当社グループは創業以来、顧客ニーズに即した新製品の開発を行うとともに新規顧客の開拓に取り組んでまいりました。今後も顧客に対して、高い生産性の装置を提供すること、オンデマンドに製品提供を行うことが、当社グループの安定と成長に結びつくものであると考えております。そのために、成長見込みの高い分野に対しての開発力強化、不要な在庫の削減、着実なコストダウンの実現など、製造業の原点回帰に注力いたします。また、変化が速くグローバルな市場環境において成長するためには、ボーダレスな行動が重要であると考え、組織体制の改革を実施いたしました。今後もさらなる発展のため、適時・適材・適所をボーダレスに実現する人事制度の再構築を進める所存であります。
(2) 財務体質の強化
機動的な経営を実現するために、財務的基盤を安定させることが重要であると考え、連結キャッシュ・フロー改善を推進してまいります。業務効率改善推進による在庫の削減、債権回収の早期化、歩留りの向上による短納期・低コスト化に挑戦し続けてまいります。
(3) 環境への配慮
地球環境問題に対し、気候変動枠組条約やCOP21でのパリ協定採択など世界的な合意や目標設定などの動きが活発化しています。昨今の環境保護への要求は、企業の社会的責任として益々重要になることを十分認識し、積極的に取り組んでまいります。当社グループでは、太陽光発電やLED照明への切り替えなどエネルギー使用量削減および紙資源の削減、工場排水等の有害物質管理の徹底などにより、積極的に環境の負荷低減に努めております。
(4) 人を活かす経営
当社グループの目指す企業体制の構築には、既存技術の向上と新技術に対応できる人材の育成が重要と認識し、社員教育の充実と人事制度の改革により、技術および生産性の向上、地域社会への貢献を果たせるよう人材育成、開発に努めてまいります。
当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、主に以下の事項がありますが、これらに限定されるものではありません。当社グループは、これらのリスクの発生可能性を認識したうえで、未然の予防および発生した場合の対応に努める方針でありますが、投資判断は以下の事業等のリスクおよび本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 特定企業への依存について
兼松㈱(電子機器部品製造装置)に対する当社グループの売上高の連結売上高に占める割合は平成30年1月期に21.3%であります。同社とは、継続かつ安定的な取引関係にあり、今後も継続して取引を行っていきますが、同社の販売動向等によっては、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 新製品開発について
当社グループは、新製品開発にあたっては顧客要求・市場分野・開発製品を慎重に選択した上で、効率的な研究開発活動に努めておりますが、必ずしも投入した資源に見合うだけの新製品を継続的に開発できる保証はありません。したがって、将来の当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 為替相場の変動について
当社グループは、アジアを中心とした世界の複数の国に製品を輸出しており、今後その比重は高まるものと予想されます。取引においては外貨建てで行う場合もあり、為替レートの変動によっては、当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 資材調達について
当社グループは、生産活動にあたり、資材、部品その他サービス等の供給を適宜に調達しております。そのなかには、業界の需要増加や原材料価格の高騰により生産コストが増加する可能性があります。その場合には、当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 投資有価証券の評価損について
当社グループは、主として営業上の取引関係維持のための取引先の株式保有と余資運用の一環として有価証券投資を行っております。
投資および運用銘柄につきましては、安全性と収益性を総合的に勘案しておりますが、有価証券市場の動向によっては、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 退職給付債務について
当社グループの従業員退職給付債務および費用は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待収益率に基づいて算出しております。実際の結果が前提条件と相違した場合には、退職給付債務および費用が増加し、当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 固定資産の減損処理について
事業の業績動向如何によっては、保有資産の将来キャッシュ・フロー等の算定見直しを行い、固定資産減損損失が発生し、当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 自然災害等について
当社グループは、開発・製造効率を高めるため、製造能力の大部分および研究開発の大部分を広島県の本社工場周辺に集中させております。地震や台風などの自然災害によって、当社グループの生産・開発拠点等に甚大な被害を被る可能性があり、その場合には、当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 輸出製品に係る入金条件について
当社グループでは、機械装置の輸出に関して、売上代金の一部は機械装置据付検収後に入金される場合があり、据付検収が長引けば、売上代金の入金が遅延することがあります。その場合には、当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 製品保証について
当社グループでは、電子機器部品製造装置については、品質不良あるいは製品不具合に対して、検収後一定期間の無償保証期間を設けております。製品保証に伴い発生する費用に対しては、過去の実績等に基づき期末時点で見積金額を計上しておりますが、新製品など従来とは異なる仕様の製品については、当該見積金額以上の保証費用が発生する可能性があります。その場合には、当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 有利子負債について
当社グループの、総資産に対する有利子負債残高の割合は下表のとおりとなっております。
|
|
前連結会計年度 (平成29年1月31日) |
当連結会計年度 (平成30年1月31日) |
|
有利子負債残高(千円) |
5,824,009 |
5,570,551 |
|
総資産残高(千円) |
12,273,664 |
11,806,803 |
|
有利子負債依存度(%) |
47.5 |
47.2 |
(注)1.有利子負債残高は、短期借入金、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金含む)、リース債務の合計であります。
2.有利子負債依存度は、有利子負債残高を総資産残高で除した数値を記載しております。
当社グループの有利子負債依存度は相対的に高い水準で推移しております。
このような状況のなか、金融政策の変化、当社の信用力の低下等により資金調達に制約を受けた場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社は、主要取引金融機関とのコミットメントライン契約およびタームローン契約に「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係)」に記載のとおりの財務維持要件が付されております。これに抵触した場合には当該借入金の返済を求められ、当社グループの財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 販売に関する契約
|
契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
|
㈱石井表記 (当社) |
㈱アマダ |
日本 |
湿式バリ取り機 |
販売権の許与 |
自 平成8年12月11日 至 平成10年12月10日 契約期間延長継続中 |
(2) シンジケートローン契約
当社は、平成28年5月23日開催の取締役会決議に基づき、運転資金を安定的かつ効率的に調達するために、以下のシンジケートローン契約を締結しております。
① シンジケートローン契約(タームローン契約)
1) 貸付A
・借入金額 1,200,000千円
・アレンジャー 株式会社もみじ銀行
・ジョイントアレンジャー 株式会社三菱東京UFJ銀行
・コ・アレンジャー 株式会社広島銀行
・借入先 株式会社もみじ銀行・株式会社三菱東京UFJ銀行・株式会社広島銀行
株式会社三井住友銀行・株式会社中国銀行
・契約締結日 平成28年5月27日
・契約期間 平成28年5月31日から平成31年5月31日の3年間
・返済方法 平成28年8月31日を初回とする3か月毎の元金均等返済
・担保の有無 有:所有不動産に第一順位で根抵当権3,600,000千円を設定
・財務維持要件 「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係) ※4 財務維持要件」に記載のとおりであります。
・借入金残高 600,000千円(当連結会計年度末現在)
2) 貸付B
・借入金額 3,600,000千円
・アレンジャー 株式会社もみじ銀行
・ジョイントアレンジャー 株式会社三菱東京UFJ銀行
・コ・アレンジャー 株式会社広島銀行
・借入先 株式会社もみじ銀行・株式会社三菱東京UFJ銀行・株式会社広島銀行
株式会社三井住友銀行・株式会社中国銀行
・契約締結日 平成28年5月27日
・契約期間 平成28年5月31日から平成31年5月31日の3年間
・返済方法 期日一括返済
・担保の有無 有:所有不動産に第一順位で根抵当権3,600,000千円を設定
・財務維持要件 「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係) ※4 財務維持要件」に記載のとおりであります。
・借入金残高 3,432,000千円(当連結会計年度末現在)
(注) ㈱三菱東京UFJ銀行は、平成30年4月1日より、㈱三菱UFJ銀行に商号変更しております。
② シンジケートローン契約(コミットメントライン契約)
・極度額 2,000,000千円
・アレンジャー 株式会社もみじ銀行
・ジョイントアレンジャー 株式会社三菱東京UFJ銀行
・コ・アレンジャー 株式会社広島銀行
・借入先 株式会社もみじ銀行・株式会社三菱東京UFJ銀行・株式会社広島銀行
株式会社三井住友銀行・株式会社中国銀行
・契約締結日 平成28年5月27日
・借入期間 平成29年5月31日から平成30年5月30日の1年間
・返済方法 各基準貸付期間後の応答日に一括返済
・担保の有無 有:所有不動産に第一順位で根抵当権3,600,000千円を設定
・財務維持要件 「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係) ※4 財務維持要件」に記載のとおりであります。
・借入金残高 1,300,000千円(当連結会計年度末現在)
(注) ㈱三菱東京UFJ銀行は、平成30年4月1日より、㈱三菱UFJ銀行に商号変更しております。
当社グループは、技術革新の著しい経営環境において、企業の成長に研究開発活動が不可欠であることを認識し、既存市場における技術の深掘りを行うとともに、将来成長が期待できる新規分野への参入を目指し、半導体関連分野、自動車関連部品分野などの幅広い視野に立って研究開発活動を行ってまいりました。
当連結会計年度における試験研究費の総額は2億51百万円(電子機器部品製造装置事業2億15百万円、ディスプレイおよび電子部品事業35百万円)であり、セグメント別の主な研究開発成果は次のとおりであります。
(1) 電子機器部品製造装置
新規市場分野、既存市場分野の双方向での新製品投入を目指し、当社の主力製品である、インクジェットコーター、プリント基板および自動車関連部品研磨装置における機能・価格共に競争力のある装置の開発に取組んでまいりました。
① インクジェットコーター
FPDの生産拠点となっている中国・韓国・台湾向けに導入実績のあるインクジェットコーターの基礎技術であるインクジェット塗布技術を、FPD以外の市場においても展開すべく研究開発活動を行ってまいりました。
半導体分野をはじめとして、エレクトロニクス関連、電子デバイス、二次電池分野など視野を広げつつ、有望な展開先の開拓を推進してまいります。
② プリント基板および自動車関連部品研磨装置
プリント基板業界におきまして高評価を得ております研磨装置を、細線化、薄膜化、高スループット化など、さらなる顧客ニーズに対応すべく研究開発活動を行ってまいりました。
市場が拡大しているフレキシブル基板市場においては、製品ラインナップの拡充を目標に、研磨技術やメッキ技術を中心とした製品開発に取り組んでまいりました。
また、当社の持つ高い研磨技術を、プリント基板以外の市場においても展開すべく自動車部品などを有望な展開先として開発を進めてまいります。
(2) ディスプレイおよび電子部品
さらなる事業の安定化を図るべく車載部品分野への展開を目標に置き、当社の印刷技術を活かした部品開発に取組んでまいりました。
① 車載部品分野
車載部品分野におきましては、当社の印刷技術を応用したフィルム成形部品の開発を行い、加飾印刷、3Dタッチセンサー、ナビレンズなど意匠性の高い特徴的な車載部品を提案することが可能となりました。
同技術に関しましては、車載部品に限らず応用展開可能なものであり、今後の既存市場分野における展開を進めてまいります。
② 表示機分野
社会における表示機のニーズの高まりとともに、顧客ニーズの多様化が顕著になりつつあります。当社と致しましては顧客ニーズに応えるべく、機能の強化やサイズおよび価格ラインナップの拡充を行い、新製品の開発を推進してまいります。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
当社グループは、貸倒引当金等の偶発事象、税効果会計、退職給付に係る負債などに関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる見積りおよび判断を行い、その結果を資産、負債の帳簿価額および収益、費用の金額に反映して連結財務諸表を作成しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
当社グループの属する電子機器業界のIT、デジタル分野におきましては、テレビの市場については中国における設備投資の拡大に加え、スマートフォンやタブレット端末などは引き続き旺盛な需要を背景に市場が拡大することが期待されております。
このような環境下において、当社グループは、市場動向を見極めながら積極的に営業展開を行い、顧客ニーズに応えるべく製品等の改良施策を推進してまいりました。その結果、当連結会計年度の売上高は128億52百万円(前連結会計年度比36.6%増)となりました。
セグメントの売上高は、次のとおりであります。
(電子機器部品製造装置)
プリント基板分野では、直接営業に重点をおいた受注活動を海外子会社の活用や代理店との連携を行いながら進め、受注獲得の成果へと繋がり、売上高は増加いたしました。また、平成28年8月に子会社化したフレキシブル基板向け製造装置に関連した技術を有する株式会社CAPを活用したプリント基板製造装置事業の拡大に引き続き注力しております。
液晶関連分野では、平成29年1月期に獲得した有力液晶パネルメーカー向けのインクジェットコーターの大口受注を順調に生産・出荷いたしました。当連結会計年度においては、計画どおりの売上計上となり、売上高は増加いたしました。
その結果、売上高は53億88百万円(前連結会計年度比116.3%増)となりました。
(ディスプレイおよび電子部品)
アミューズメント向け部品分野の売上高は、前年と比較して若干の減少となりました。
工作機械および産業用機械分野の売上高は堅調に推移し、前年を上回りました。製販体制の強化として人員配置の見直しおよび中途社員の採用を実施しており、徐々に効果が現れ始めております。引き続き取り組みを継続してまいります。
自動車向け印刷製品の売上高は、一部製品が生産終了したことにより、前年と比較し減少いたしました。
子会社であるJPN,INC.においては、主要顧客からのラベル印刷製品の受注が減少したことなどにより売上高が前年を下回りました。上海賽路客電子有限公司においては、新規案件の受注獲得など引き続き順調に推移し、売上高は増加いたしました。
その結果、売上高は74億52百万円(前連結会計年度比8.0%増)となりました。
② 売上原価
電子機器部品製造装置においては、プリント基板分野および液晶関連分野の売上が増加したことにより原価も増加いたしました。
ディスプレイおよび電子部品においては、自動車向け印刷製品の一部製品の生産が終了したことにより、前連結会計年度と比較して原価率が上昇いたしました。また、上海賽路客電子有限公司の売上増加により原価が増加いたしました。
その結果、売上原価は93億55百万円(前連結会計年度比36.1%増)、売上原価率は72.8%となりました。
③ 販売費及び一般管理費
人件費および試験研究費が増加したことにより、販売費および一般管理費は22億25百万円(前連結会計年度比14.7%増)となりました。
④ 営業利益
売上高の増加を主要因として、営業利益は12億71百万円(前連結会計年度比114.2%増)となりました。
セグメントの営業損益は、次のとおりであります。
(電子機器部品製造装置)
電子機器部品製造装置においては、プリント基板製造装置およびインクジェットコーターの売上増加を主要因として、営業利益は8億88百万円(前連結会計年度は60百万円の営業損失)となりました。
(ディスプレイおよび電子部品)
ディスプレイおよび電子部品においては、原価の増加を主要因として、営業利益は3億82百万円(前連結会計年度比41.6%減)となりました。
⑤ 経常利益
営業利益の増加と、前連結会計年度においてはシンジケートローン手数料が発生していたことなどから前連結会計年度と比較して経常利益が増加し、12億79百万円(前連結会計年度比206.9%増)となりました。
⑥ 親会社株主に帰属する当期純利益
当社において税務上の損金算入費用の増加、繰越欠損金の使用によって法人税等が抑えられたことなどにより親会社株主に帰属する当期純利益は、12億16百万円(前連結会計年度比151.9%増)となりました。
(3) 当連結会計年度の財政状態の分析
① 流動資産
流動資産は、65億41百万円となり前連結会計年度末と比べ5億71百万円減少いたしました。これは現金及び預金が2億92百万円、受取手形及び売掛金が1億67百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。
② 固定資産
固定資産は、52億65百万円となり前連結会計年度末と比べ1億4百万円増加いたしました。これは有形固定資産が1億53百万円増加したことなどによるものであります。
③ 流動負債
流動負債は、54億57百万円となり前連結会計年度末と比べ2億52百万円減少いたしました。これは短期借入金が2億92百万円増加しましたが、前受金が3億77百万円、支払手形及び買掛金が1億92百万円それぞれ減少したことなどによるものであります。
④ 固定負債
固定負債は、42億33百万円となり前連結会計年度末と比べ4億91百万円減少いたしました。これは長期借入金が4億62百万円減少したことなどによるものであります。
⑤ 純資産
純資産は、21億15百万円となり前連結会計年度末と比べ2億77百万円増加いたしました。これはB種優先株式の全部を取得し、これを全部消却したことを主要因として資本剰余金が9億64百万円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益を12億16百万円計上し、利益剰余金が同額増加したことなどによるものであります。
(4) キャッシュ・フローの分析
営業活動の結果得られた資金は15億4百万円(前連結会計年度比75.0%増加)となりました。主な増加要因は税金等調整前当期純利益13億10百万円、減価償却費5億3百万円であり、主な減少要因は前受金の減少額3億77百万円であります。
投資活動の結果使用した資金は6億36百万円(前連結会計年度比339.0%増加)となりました。主な減少要因は有形固定資産の取得による支出6億14百万円であります。
財務活動の結果使用した資金は12億24百万円(前連結会計年度比5.2%減少)となりました。主な減少要因は優先株式の取得による支出9億53百万円、長期借入金の返済による支出4億62百万円であります。
これらの活動の結果、当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ3億51百万円減少し、12億28百万円となりました。