文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
1.経営方針
当社グループは経営理念として、“「独創的」な製品作りに情熱を持って「挑戦」し、会社と社員の永遠の幸福を目指す”を掲げ、1963年の創業以来、技術を原点としたハイテクに情熱を傾ける技術集団として、高い信頼性を得て社会の発展に努力してまいりました。今後も、高付加価値製品の技術開発に注力し、既存市場のみならず、新規市場の開拓を続けてまいる所存であります。この経営理念実現のために、以下のことを当社グループ一丸となって推進してまいります。
(1) 世界一の技術集団として永遠の成長を目指す。
(2) 「人」を大切にし、活躍の場を提供する。
(3) 地域に根ざした企業活動を通じ、経済社会に貢献する。
2.目標とする経営指標
当社グループは本業に加え為替変動等、営業外のリスクも考慮した経営管理を行うことを目的に売上高経常利益率を経営指標としております。コア技術の深掘り、横展開による新製品開発、新市場の開拓および低コスト化の推進により、常に安定的な収益と永続的成長を目指してまいります。
3.経営環境
当社グループの経営環境は次のとおりであります。
(電子機器部品製造装置)
プリント基板分野では、当社グループはプリント基板の製造工程における研磨、表面処理を行う装置を販売しております。機械剛性が高く幅広い板厚で高精度研磨へ対応できることを強みとしております。当連結会計年度は引き続き新型コロナウイルス感染症の影響により、国内外の移動制限に伴う営業活動の縮小を余儀なくされる状況になりましたが、次世代通信規格「5G」市場および半導体向けパッケージ基板の需要拡大に伴い同分野での設備投資が増加し、前連結会計年度と比較して売上高は増加いたしました。今後も高精度研磨に対応する当社グループ製品への需要は堅調に推移すると予想する一方で部材価格の高騰、納期遅延が発生しており生産活動に影響を与えることが懸念されます。
液晶関連分野におきましては、当社グループは塗布のスピード・均一性に優れた液晶大型パネル向けのインクジェットコーターを販売しております。当連結会計年度は、巣ごもり需要等によるモバイルモニター向けなどの液晶パネルの需要増加に伴いパネル生産が高水準で推移したことから、生産消耗品の販売は増加しましたが、大型液晶パネル向けのインクジェットコーターの販売が減少したため、前連結会計年度と比較して売上高は減少いたしました。足元では液晶パネル需要が増加し液晶パネル投資も活発化しておりますが、長期的視野に立てば今後液晶大型パネル向けの投資は減少していくものと予想しております。
(ディスプレイおよび電子部品)
自動車向け印刷製品は、前年からスタートした新規顧客向けの生産が順調に推移したことにより前連結会計年度と比較して売上高が増加いたしました。今後も業績は堅調に推移する見込みですが、半導体不足等に起因する自動車メーカーの生産調整の影響に注意が必要です。
工作機械および産業用機械分野については、当社グループは機械の操作パネルを供給しております。内部基板、表示シートを一貫生産し顧客ニーズに的確に対応することを強みとしております。当連結会計年度は半導体などの電子部品の供給不足による納期の長期化を見越した顧客からの先行発注の動きが増加する中、部材調達先の拡大など生産体制の維持に努めた結果、前連結会計年度と比較して売上高は増加いたしました。
連結子会社であるJPN,INC.は、フィリピンでシルク・ラベル印刷製品を生産しておりますが、同国内で新型コロナウイルス感染症の感染拡大が続く中でも通常の生産体制を維持し顧客の需要増加に対応した結果、前連結会計年度に比べ増収増益となりました。プリント基板実装を主力とする上海賽路客電子有限公司についても、次世代通信規格「5G」、電気自動車(EV)、産業機械、家電製品などを中心とした中国経済の拡大に伴い電子部品実装の需要も増加したことから前連結会計年度に比べ増収増益となりました。中国経済は引き続き堅調に推移していくと思われますが、一方で、世界的な半導体不足の拡大による顧客の生産計画変更や生産拠点の見直しなどによる減産リスクを想定する必要があります。
4.経営戦略及び対処すべき課題
このような経営環境のもと、当社グループが認識している対処すべき課題及び対応策は次のとおりであります。
(1) 高収益の技術集団を目指す
当社グループは創業以来、顧客ニーズに即した新製品の開発を行うとともに新規顧客の開拓に取り組んでまいりました。今後も顧客に対して、高い生産性の装置を提供すること、オンデマンドに製品提供を行うことが、当社グループの安定と成長に結びつくものであると考えております。そのために、成長見込みの高い分野に対しての開発力強化、不要な在庫の削減、着実なコストダウンの実現など、製造業の原点回帰に注力いたします。また、変化が速くグローバルな市場環境において成長するため、今後も適時・適材・適所をボーダレスに実現する人事制度の再構築を進める所存であります。
(2) 財務体質の強化
機動的な経営を実現するために、財務的基盤を安定させることが重要であると考え、連結キャッシュ・フロー改善を推進してまいります。業務効率改善推進による在庫の削減、債権回収の早期化、歩留りの向上による短納期・低コスト化に挑戦し続けてまいります。また、シンジケートローン契約は、2022年5月期日であります。
(3) 環境への配慮
地球環境問題は、企業の社会的責任として益々重要になることを十分認識し、積極的に取り組んでまいります。当社グループでは、太陽光発電やLED照明への切り替えなどエネルギー使用量削減および紙資源の削減、工場排水等の有害物質管理の徹底などにより、積極的に環境の負荷低減に努めております。
(4) 人を活かす経営
当社グループの目指す企業体制の構築には、既存技術の向上と新技術に対応できる人材の育成が重要と認識し、社員教育の充実と人事制度の改革により、技術および生産性の向上、地域社会への貢献を果たせるよう人材育成、開発に努めてまいります。
(5) 優先的に対処すべき事業上の課題
① さらなる事業の安定化と特定事業領域への依存からの転換
自動車向け印刷製品においては、前連結会計年度からスタートした新規顧客向けの生産が順調に推移いたしました。電気自動車(EV)の普及等今後大きな事業構造の変化が想定される自動車業界において同事業を安定的に拡張していくため、当社の印刷技術を応用し意匠性の高い特徴的な車載部品を提案し続けることができるよう取り組みを続けてまいります。
液晶関連分野におきましても、当連結会計年度においては巣ごもり需要等によるモバイルモニター向けなどの液晶パネル需要増加に対応して生産消耗品の売上高が増加し、液晶パネル投資も活発化いたしましたが、長期的視野に立てば、液晶テレビやハイエンドのスマートフォンに搭載されるディスプレイパネルにおいて、有機ELパネルの搭載が増加していることなどから今後液晶パネルの需要の減速が予想されます。このような環境変化に対応するため、当社グループの持つインクジェット塗布技術を液晶関連分野以外の半導体、電子デバイス、エレクトロニクス関連分野など有望な分野へ展開できるように開拓を推進いたします。
② 新型コロナウイルス感染症への対応
新型コロナウイルス感染症の影響は、引き続き社会構造に変化をもたらしており、終息時期や影響の程度が見通せない中、当社グループでは感染対策として、マスクの着用及びうがい、手洗いやアルコール消毒の奨励、定期的な換気の実施などを周知徹底し、従業員の意識を高めております。また、様々な行動制約を受ける中で、Web会議等オンラインシステムを有効に活用し効率的な事業活動を行っております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 特定事業への依存について
当連結会計年度においては、巣ごもり需要等によるモバイルモニター向けなどの液晶パネル需要増加に伴いパネル生産が高水準で推移したことから、生産消耗品の販売が増加し、液晶関連分野への依存が利益面で高くなっております。今後有機ELパネルなど他のディスプレイパネルへの搭載動向が拡大し、液晶パネル関連需要が減速した場合、同分野の製品販売が減少し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、特定事業への依存から脱却するため、インクジェット塗布技術を液晶関連分野以外の市場においても展開すべく、エレクトロニクス関連、電子デバイスなどの有望な展開先の開拓を推進しております。
(2) 新型コロナウイルス感染症の影響
当連結会計年度においても当社グループは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により国内外の移動制限に伴う営業活動の停滞など、事業活動に大きな影響を受けました。今後も、本感染症の事業活動への影響が継続した場合は当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、市場環境を注視しながら今後の事業運営に取り組むとともに、マスクの着用、アルコール消毒の奨励、定期的な換気の実施、Web会議等のオンラインシステムの有効活用等引き続き感染症対策を徹底してまいります。
(3) 新製品開発について
当社グループは、新製品開発にあたっては顧客要求・市場分野・開発製品を慎重に選択したうえで、効率的な研究開発活動に努めておりますが、将来のニーズに見合った新製品をタイムリーに開発することは容易ではありません。市場動向が当社の開発内容と異なる方向に向かった場合、当社の新製品の開発が遅れた場合には当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは開発部門を有し、同部門が市場環境の把握、技術的課題解決、新製品開発を効率的に行なうことでリスク低減に努めております。
(4) 固定資産の減損処理について
新型コロナウイルス感染症の影響の長期化や経営環境の変化に伴う経営成績の動向如何によっては、保有資産の将来キャッシュ・フロー等の算定見直しを行い、固定資産減損損失が発生し、当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 資材調達について
当社グループは、生産活動にあたり、資材、部品その他サービス等の供給を適宜に調達しておりますが、急激な環境の変化等により供給が逼迫し、原材料価格が高騰したり、一時的に確保が困難となる可能性があります。その場合には、当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、複数社を利用する購買先の多様化、事前のまとめ買いによる在庫の確保等を行いリスク分散に努めております。
(6) 退職給付債務について
当社グループの従業員退職給付債務および費用は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待収益率に基づいて算出しております。実際の結果が前提条件と相違した場合には、退職給付債務および費用が増加し、当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 自然災害等について
当社グループは、開発・製造効率を高めるため、製造能力の大部分および研究開発の大部分を広島県の本社工場周辺に集中させております。地震や台風などの自然災害によって、当社グループの生産・開発拠点等に甚大な被害を被る可能性があり、その場合には、当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、可能かつ妥当な範囲で保険を付保し損害軽減を図るとともに、定期的な設備点検、従業員の衛生管理等可能な範囲で予防措置を行っております。
(8) 輸出製品に係る入金条件について
当社グループでは、機械装置の輸出に関して、売上代金の一部は機械装置の据付検収後に入金される場合があり、据付検収が長引けば、売上代金の入金が遅延することがあります。その場合には、当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、機械装置の据付工事の進捗管理を慎重に行い、早期に検収が完了するように努めております。
(9) 製品保証について
当社グループでは、電子機器部品製造装置については、品質不良あるいは製品不具合に対して、検収後一定期間の無償保証期間を設けております。製品保証に伴い発生する費用に対しては、過去の実績等に基づき期末時点で見積金額を計上しておりますが、新製品など従来とは異なる仕様の製品については、当該見積金額以上の保証費用が発生する可能性があります。その場合には、当社グループの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、顧客とのコミュニケーションを密に行い、製品の瑕疵が発生しないよう徹底した品質管理に努めております。
(10) 有利子負債について
当社グループの、総資産に対する有利子負債残高の割合は下表のとおりとなっております。
|
|
前連結会計年度 (2021年1月31日) |
当連結会計年度 (2022年1月31日) |
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有利子負債残高(千円) |
5,001,551 |
3,969,476 |
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総資産残高(千円) |
12,388,300 |
13,487,001 |
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有利子負債依存度(%) |
40.4 |
29.4 |
(注)1.有利子負債残高は、短期借入金、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金含む)、リース債務の合計であります。
2.有利子負債依存度は、有利子負債残高を総資産残高で除した数値を記載しております。
当社グループの有利子負債依存度は相対的に高い水準で推移しております。
このような状況のなか、金融政策の変化、当社の信用力の低下等により資金調達に制約を受けた場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社は、主要取引金融機関とのコミットメントライン契約およびタームローン契約に「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係)」に記載のとおりの財務維持要件が付されております。これに抵触した場合には当該借入金の返済を求められ、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、今後も安定的な資金調達ができるよう取引金融機関と良好な関係を維持するとともに、さらなる関係強化に努めてまいります。
(11) 法規制リスク
当社グループは事業活動を行う上で環境関連、労務関連、会計基準や税法等の様々な法規制の適用を受けております。これらの法規制を遵守し従業員のコンプライアンス意識の向上にも努めておりますが、管理体制上の問題が発生する可能性は皆無ではなく、法令に反する場合は罰則が科されたり、当社グループの事業活動が制限されるなど、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当社のリスク管理体制は「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」に記載のとおりであります。また、社内体制も適時必要に応じて見直しをしております。
(12) 製造物責任について
当社グループは、厳格な品質管理のもとに製品の製造を行っておりますが、製品に重大な欠陥が発生しないという絶対的な保証はありません。また、製造物責任賠償については保険に加入しておりますが大規模な製造物責任賠償につながる事故が発生した場合、当社グループの製品の信頼性に重大な影響を与え、当該保険で十分にカバーできず多額の費用が発生することとなり、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは今後も品質向上に注力することでリスク低減に努めてまいります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中でもワクチン接種等の政策によって経済活動の持ち直しに期待感が高まりましたが、新型コロナウイルスの変異株による感染再拡大、世界的な半導体等の部品不足、原材料価格の高騰など先行きにつきましては、依然として不透明な状況が続いております。
当社グループにおきましても、新型コロナウイルス感染症により、国内外の移動制限に伴う営業活動の停滞など、引き続き事業活動へ影響を受けたものの、次世代通信規格「5G」市場及び半導体向けのパッケージ基板の需要が拡大しており同分野での設備投資が増加したことや中国経済の拡大等により、前連結会計年度と比較して増収増益となりましたが、一方では半導体などの電子部品の供給不足、原油や天然ガスの価格高騰等生産活動の下振れリスクの高まりには十分注意する必要があります。
当連結会計年度の売上高は144億23百万円(前連結会計年度比24.5%増)となり、営業利益は17億70百万円(前連結会計年度比64.1%増)、経常利益は17億31百万円(前連結会計年度比61.8%増)となりました。また、当社において繰延税金資産の回収可能性について検討した結果、繰延税金資産を計上し、税金費用が抑えられたことなどにより親会社株主に帰属する当期純利益は14億90百万円(前連結会計年度比105.1%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(電子機器部品製造装置)
プリント基板分野では、前連結会計年度に続き次世代通信規格「5G」市場及び半導体向けのパッケージ基板の需要が拡大し同分野での設備投資が増加したことなどから、前連結会計年度と比較し売上高は増加いたしました。
液晶関連分野におきましては、液晶パネルの生産が高水準で推移し生産消耗品の販売は増加いたしましたが、インクジェットコーターの販売台数は減少したため、前連結会計年度と比較し売上高は減少いたしました。
その結果、売上高は46億26百万円(前連結会計年度比1.6%増)、営業利益は9億15百万円(前連結会計年度比8.4%増)となりました。
(ディスプレイおよび電子部品)
自動車向け印刷製品は、新規顧客向けの生産が順調に推移し前連結会計年度と比較し売上高は増加いたしました。また、工作機械および産業用機械分野についても、半導体などの電子部品の供給不足による納期の長期化を見越した顧客からの先行発注の動きが増加する中、部材調達先の拡大など生産体制維持に努めた結果、売上高は前連結会計年度と比較し増加いたしました。
連結子会社であるJPN,INC.は、フィリピン国内において新型コロナウイルス感染症の感染拡大が続く中でも引き続き通常の生産体制を維持し顧客の需要増加に対応した結果、前連結会計年度に比べ増収増益となりました。上海賽路客電子有限公司についても、次世代通信規格「5G」、産業機械、家電製品などを中心に中国経済の回復傾向が続く中、電子部品実装の需要が増加し前連結会計年度に比べ増収増益となりました。
その結果、売上高は97億87百万円(前連結会計年度比39.3%増)、営業利益は8億55百万円(前連結会計年度比261.3%増)となりました。
b.財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べ10億98百万円増加の134億87百万円となりました。
流動資産は、81億46百万円となり前連結会計年度末と比べ11億1百万円増加いたしました。これは現金及び預金が3億63百万円、たな卸資産が3億96百万円、受取手形及び売掛金が2億88百万円それぞれ増加したことなどによるものであります。
固定資産は、53億40百万円となり前連結会計年度末と比べ2百万円減少いたしました。これは有形固定資産が40百万円増加しましたが、無形固定資産が64百万円減少したことなどによるものであります。
負債は、前連結会計年度末と比べて6億92百万円減少の80億23百万円となりました。
流動負債は、67億47百万円となり前連結会計年度末と比べ17億40百万円増加いたしました。これは、短期借入金が5億70百万円減少しましたが、1年内返済予定の長期借入金が19億67百万円、支払手形及び買掛金が5億42百万円それぞれ増加したことなどによるものであります。
固定負債は、12億76百万円となり前連結会計年度末と比べ24億32百万円減少いたしました。これは長期借入金が23億67百万円減少したことなどによるものであります。
純資産は、54億63百万円となり前連結会計年度末と比べ17億91百万円増加いたしました。これは剰余金の配当を81百万円実施したものの、親会社株主に帰属する当期純利益を14億90百万円計上し、利益剰余金が14億9百万円増加したこと、為替換算調整勘定が3億76百万円増加したことなどによるものであります。この結果自己資本比率は40.5%になりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3億48百万円増加し、26億94百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は16億75百万円(前連結会計年度比21.1%減少)となりました。主な増加要因は税金等調整前当期純利益17億24百万円、減価償却費5億20百万円、仕入債務の増加額4億44百万円であり、主な減少要因は前受金の減少額4億10百万円、たな卸資産の増加額3億2百万円、売上債権の増加額1億63百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は3億90百万円(前連結会計年度比22.7%減少)となりました。主な減少要因は有形固定資産の取得による支出4億30百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は11億31百万円(前連結会計年度比65.0%増加)となりました。主な減少要因は短期借入金の純減額5億79百万円、長期借入金の返済による支出4億円、配当金の支払額81百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
|
電子機器部品製造装置 |
2,835,325 |
96.0 |
|
ディスプレイおよび電子部品 |
7,741,041 |
137.8 |
|
その他 |
1,598 |
80.7 |
|
合計 |
10,577,964 |
123.4 |
(注)1.金額は製造原価によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
電子機器部品製造装置 |
5,949,265 |
158.2 |
3,943,596 |
150.5 |
|
ディスプレイおよび電子部品 |
10,910,285 |
150.8 |
2,021,358 |
224.9 |
|
その他 |
9,455 |
102.9 |
- |
- |
|
合計 |
16,869,005 |
153.3 |
5,964,954 |
169.5 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
電子機器部品製造装置 |
4,626,508 |
101.6 |
|
ディスプレイおよび電子部品 |
9,787,744 |
139.3 |
|
その他 |
9,455 |
102.9 |
|
合計 |
14,423,708 |
124.5 |
(注)1.主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2020年2月1日 至 2021年1月31日) |
当連結会計年度 (自 2021年2月1日 至 2022年1月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
兼松㈱ |
2,336,908 |
20.2 |
- |
- |
(注) 当連結会計年度の兼松㈱に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の売上高は144億23百万円(前連結会計年度比24.5%増)となりました。
当社においては大型パネル向けのインクジェットコーターの販売が減少し液晶関連分野の売上高は減少いたしましたが、プリント基板分野においては前連結会計年度に続き次世代通信規格「5G」市場および半導体向けパッケージ基板の需要が拡大し、工作機械および産業用機械向けの操作パネルも電子部品の供給不足による納期の長期化を見越した顧客からの先行発注の動きが増加し、共に売上高は増加したことなどから全社ベースでは前連結会計年度の実績を上回りました。
連結子会社においてもJPN,INC.では印刷量産製品の需要が拡大し、上海賽路客電子有限公司でも、中国経済の拡大が続き電子部品実装の需要が増加したことから共に前連結会計年度の実績を上回りグループ全体で前連結会計年度の実績を上回りました。
営業利益は17億70百万円(前連結会計年度比64.1%増)となりました。これは売上高が増加したことが主要因であります。
経常利益は17億31百万円(前連結会計年度比61.8%増)となりました。これは営業利益が増加したことが主要因であります。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、本業に加え為替変動等、営業外のリスクも考慮した経営管理を行うことを目的に売上高経常利益率を重要な経営指標ととらえ、その向上を目指して経営に取り組んでおります。
当連結会計年度における売上高経常利益率は12.0%となり、前連結会計年度比2.8ポイント増加いたしました。当社グループは、売上総利益率の改善や販売費及び一般管理費の削減など引き続き当該指標の向上に努めてまいります。
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(電子機器部品製造装置)
当セグメントの経営環境は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 3.経営環境」に記載のとおりであります。
売上高は前連結会計年度比1.6%増の46億26百万円となりました。液晶関連分野でインクジェットコーターの販売が減少したものの顧客の液晶パネル生産は高水準で推移し生産消耗品の販売は増加したこと、プリント基板分野で次世代通信規格「5G」市場および半導体向けパッケージ基板の需要が拡大し同分野での設備投資が増加したことなどからセグメント全体で売上高はほぼ前連結会計年度と同水準の結果となりました。
営業利益は9億15百万円(前連結会計年度比8.4%増)となりました。セグメント全体で売上総利益率が上昇したことなどが要因であります。
(ディスプレイおよび電子部品)
当セグメントの経営環境は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 3.経営環境」に記載のとおりであります。
売上高は前連結会計年度比39.3%増の97億87百万円となりました。
当社においては自動車向け印刷製品、工作機械および産業用機械向けの操作パネルの販売が増加し、連結子会社上海賽路客電子有限公司でも、中国経済の拡大が続き電子部品実装需要が増加し、JPN,INC.では印刷量産製品の需要が拡大したことなどからセグメント全体で売上高が増加いたしました。
営業利益は8億55百万円(前連結会計年度比261.3%増)となりました。セグメント全体で売上高が増加したことなどが要因であります。
財政状態の分析は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要は主に運転資金需要と設備資金需要があります。
運転資金は、製品製造のための材料及び部品の購入のほか、製造経費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであり、設備資金は、生産設備の能力増強、合理化、更新のための必要資金であります。
これらの資金需要については自己資金および金融機関からの借入金により資金調達しております。このうち、借入金による資金調達は当社において、極度額2,500,000千円のコミットメントラインを含む総額5,904,000千円のシンジケートローンを組成して調達しております。資金の流動性については現金及び現金同等物に加え、コミットメントラインを締結することで十分な流動性を確保しております。
なお、当連結会計年度末の借入金を含む有利子負債の残高は3,969,476千円であります。
また、新型コロナウイルス感染症等により先行きが不透明な中、不測の事態に対しては、コミットメントラインから追加資金を確保できる体制(当連結会計年度末未実行残高1,600,000千円)を整えており、当面安定的な経営が可能な状態にあります。事業環境の急激な変化にも対応できるよう、引き続き、適時に必要資金を確保できる体制を維持してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
(1) 販売に関する契約
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
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㈱石井表記 (当社) |
㈱アマダ |
日本 |
湿式バリ取り機 |
販売権の許与 |
自 1996年12月11日 至 1998年12月10日 契約期間延長継続中 |
(2) シンジケートローン契約
当社は、2019年5月24日開催の取締役会決議に基づき、既存のシンジケートローンのリファイナンスを行い、当社グループの財政状態を安定化させ、運転資金を安定的かつ効率的に調達するために、以下のシンジケートローン契約を締結しております。
① シンジケートローン契約(タームローン契約)
a.貸付A
1) 借入金額 1,200,000千円
2) アレンジャー 株式会社もみじ銀行
3) ジョイントアレンジャー 株式会社三菱UFJ銀行
4) 借入先 株式会社もみじ銀行・株式会社三菱UFJ銀行・株式会社広島銀行
株式会社三井住友銀行
5) 契約締結日 2019年5月28日
6) 契約期間 2019年5月31日から2022年5月31日の3年間
7) 返済方法 2019年8月31日を初回とする3ヵ月毎の元金均等返済
8) 担保の有無 有:所有不動産に第一順位で根抵当権3,456,000千円を設定
9) 財務維持要件 イ)各事業年度の末日における借入人の、連結および単体の貸借対照表における純資産の部の金額を、当該決算期の直前の決算期の末日における借入人の連結および単体の貸借対照表における純資産の部の金額の75%以上にそれぞれ維持すること。
ロ)各事業年度にかかる連結および単体の損益計算書上の経常損益に関して、それぞれ2期連続して経常損失としないこと。
10)借入残高 200,000千円(当連結会計年度末現在)
b.貸付B
1) 借入金額 2,204,000千円
2) アレンジャー 株式会社もみじ銀行
3) ジョイントアレンジャー 株式会社三菱UFJ銀行
4) 借入先 株式会社もみじ銀行・株式会社三菱UFJ銀行・株式会社広島銀行
株式会社三井住友銀行
5) 契約締結日 2019年5月28日
6) 契約期間 2019年5月31日から2022年5月31日の3年間
7) 返済方法 期日一括返済
8) 担保の有無 有:所有不動産に第一順位で根抵当権3,456,000千円を設定
9) 財務維持要件 イ)各事業年度の末日における借入人の、連結および単体の貸借対照表における純資産の部の金額を、当該決算期の直前の決算期の末日における借入人の連結および単体の貸借対照表における純資産の部の金額の75%以上にそれぞれ維持すること。
ロ)各事業年度にかかる連結および単体の損益計算書上の経常損益に関して、それぞれ2期連続して経常損失としないこと。
10)借入残高 2,167,000千円(当連結会計年度末現在)
② シンジケートローン契約(コミットメントライン契約)
1) 極度額 2,500,000千円
2) アレンジャー 株式会社もみじ銀行
3) ジョイントアレンジャー 株式会社三菱UFJ銀行
4) 借入先 株式会社もみじ銀行・株式会社三菱UFJ銀行・株式会社広島銀行
株式会社三井住友銀行
5) 契約締結日 2019年5月28日
6) 借入期間 2021年5月29日から2022年5月27日の1年間
7) 返済方法 各基準貸付期間後の応答日に一括返済
8) 担保の有無 有:所有不動産に第一順位で根抵当権3,456,000千円を設定
9) 財務維持要件 イ)各事業年度の末日における借入人の、連結および単体の貸借対照表における純資産の部の金額を、当該決算期の直前の決算期の末日における借入人の連結および単体の貸借対照表における純資産の部の金額の75%以上にそれぞれ維持すること。
ロ)各事業年度にかかる連結および単体の損益計算書上の経常損益に関して、それぞれ2期連続して経常損失としないこと。
10)借入残高 900,000千円(当連結会計年度末現在)
当社グループは、技術革新の著しい経営環境において、企業の成長に研究開発活動が不可欠であることを認識し、既存市場における技術の深掘りを行うとともに、将来成長が期待できる新規分野への参入を目指し、半導体関連分野、自動車関連部品分野などの幅広い視野に立って研究開発活動を行ってまいりました。
当連結会計年度における試験研究費の総額は
(1) 電子機器部品製造装置
新規市場分野、既存市場分野の双方向での新製品投入を目指し、当社の主力製品である、インクジェットコーター、プリント基板および自動車関連部品研磨装置における機能・価格共に競争力のある装置の開発に取組んでまいりました。
① インクジェットコーター
FPDの生産拠点となっている中国・韓国・台湾向けに導入実績のあるインクジェットコーターの基礎技術であるインクジェット塗布技術を、FPD以外の市場においても展開すべく研究開発活動を行っております。
半導体分野をはじめとして、エレクトロニクス関連、電子デバイスなど視野を広げつつ、有望な展開先の開拓を推進しております。
② プリント基板および自動車関連部品研磨装置
プリント基板業界におきまして高評価を得ております研磨装置を、細線化、薄膜化、高スループット化など、さらなる顧客ニーズに対応すべく研究開発活動を行っております。
パッケージ関連などの高精度プリント基板市場向けに、要素技術や研磨材の開発を進め、次世代研磨機の製品化を進めております。
メッキ関連については、次世代通信規格「5G」の需要拡大を見据え、高機能材料へのメッキ処理技術開発を行い、製品ラインナップの拡充を進めております。
(2) ディスプレイおよび電子部品
さらなる事業の安定化を図るべく車載部品分野への展開を目標に置き、当社の印刷技術を活かした部品開発に取組んでまいりました。
① 車載部品分野
車載部品分野におきましては、当社の印刷技術を応用した自動車内装部品の開発を行い、加飾部品、ナビレンズなど意匠性の高い特徴的な車載部品を提案することが可能となりました。
同技術に関しましては、車載部品に限らず応用展開可能なものであり、今後の既存市場分野における展開を進めております。
② 表示器分野
社会における表示機のニーズの高まりとともに、顧客ニーズの多様化が顕著になりつつあります。当社といたしましては顧客ニーズに応えるべく、機能の強化および価格ラインナップの拡充を行い、新製品の開発を推進しております。