(注) 当社グループは、主にプリント配線板及びこれに付随する電子部品等の製造販売をしており、国内においては、当社、三和電子㈱が、海外においては、中国をKyosha Hong Kong Company Limited、Guangzhou Kyosha Circuit Technology Co.,Ltd.、Guangzhou Kyosha Trading Company、Kyosha North America,Inc.、 Kyosha(Thailand)Co.,Ltd.、KS Circuit Technology Sdn.Bhd.が、インドネシアをPT. Kyosha Indonesiaが、それぞれ担当しております。各社はそれぞれ独立した経営単位であり、取り扱う製品について各地域の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
したがって、当社グループは、生産・販売体制を基礎とした地域別のセグメントから構成されており、「日本」、「中国」、及び「インドネシア」の3つを報告セグメントとしております。
(1) 業績
当連結会計年度の当社が属するプリント配線板業界の状況は、国内では年明けから低調であったものの、総じて通信機器の需要に支えられ堅調に推移しました。しかし、自動車やテレビ等の映像関連の需要が低迷し、プリント配線板の分野によってはマイナスの影響がありました。
海外では中国や新興国の自動車関連を中心に緩やかな成長が続いた一方で、中国経済の減速から市場の成長は鈍化しました。
このような状況の中、当社グループの業績は、国内はプリント配線板事業でスマートメーター等の新規受注やLED照明等の家電製品分野が堅調に推移し、また、実装事業も堅調であったものの、前期好調であったアミューズメント関連の需要減により前年同期を下回りました。海外は中国経済減速の影響から、プリント配線板事業は内製の家電製品分野を中心に売上は伸び悩みましたが、自動車関連分野が大幅に伸張し、事務機分野の回復に支えられ売上を伸ばしました。この結果、売上高は19,379百万円(前年同期比9.6%増1,702百万円の増収)となりました。
利益面については、海外工場における稼働率の低下、円安による輸入販売品や原材料等の調達コスト増加等の結果、営業利益は517百万円(前年同期比43.5%減398百万円の減益)、経常利益は514百万円(前年同期比44.9%減420百万円の減益)、親会社株主に帰属する当期純利益は473百万円(前年同期比30.9%減211百万円の減益)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
①日本
両面プリント配線板はLED照明等の家電製品向けの好調やスマートメーター等の新規受注により堅調に推移し、また、実装事業も堅調に推移したものの、片面プリント配線板は前期好調であったアミューズメント関連の需要減の影響により減収となった結果、売上高は8,097百万円(セグメント間の内部取引高を含む、前年同期比1.7%減141百万円の減収)、セグメント利益(営業利益)は片面プリント配線板の受注減、円安による輸入販売品や原材料等の調達コストの増加等により89百万円(前年同期比57.1%減119百万円の減益)となりました。
②中国
片面プリント配線板は映像関連機器向けが増加、両面プリント配線板は自動車関連や事務機向けが好調に推移した結果、売上高は11,206百万円(セグメント間の内部取引高を含む、前年同期比21.2%増1,961百万円の増収)、セグメント利益(営業利益)は工場稼働率の低下等により538百万円(前年同期比26.0%減188百万円の減益)となりました。
③インドネシア
片面プリント配線板は映像関連機器や家電製品向けの受注が減少しましたが、両面プリント配線板で自動車関連向けが伸張した結果、売上高は2,172百万円(セグメント間の内部取引高を含む、前年同期比3.2%増 67百万円の増収)、セグメント損失(営業損失)は工場稼働率の低下等により123百万円(前年同期比90百万円の減益)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度より180百万円減少し、2,925百万円となりました。各活動別のキャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加額は、687百万円(前年同期は1,334百万円の増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益671百万円、減価償却費567百万円、仕入債務の減少266百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少額は、291百万円(前年同期は673百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出531百万円、投資有価証券の売却による収入237百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少額は、553百万円(前年同期は176百万円の減少)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出508百万円、長期借入れによる収入300百万円、短期借入金の純減少229百万円によるものであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示しますと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
日 本 | 6,335,228 | + 0.9 |
中 国 | 6,925,566 | + 7.4 |
インドネシア | 1,801,333 | △ 8.1 |
合計 | 15,062,128 | + 2.6 |
(注) 1 上記金額は、販売価格で表示しております。
2 上記金額は、セグメント間の内部取引高を含んでおります。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示しますと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
日 本 | 7,989,419 | △ 3.9 | 417,307 | △ 20.6 |
中 国 | 11,139,323 | + 15.0 | 1,190,152 | △ 5.4 |
インドネシア | 2,081,719 | △ 3.6 | 104,052 | △ 46.7 |
合計 | 21,210,462 | + 5.2 | 1,711,512 | △ 13.5 |
(注) 1 上記金額は、販売価格で表示しております。
2 上記金額は、セグメント間の内部取引高を含んでおります。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示しますと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
日 本 | 8,097,683 | △ 1.7 |
中 国 | 11,206,838 | + 21.2 |
インドネシア | 2,172,937 | + 3.2 |
合計 | 21,477,459 | + 9.6 |
(注) 1 上記金額は、セグメント間の内部取引高を含んでおります。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループはグローバル市場において顧客満足を第一とし、「地に足のついた経営」を進め持続した成長を目指すことを基本とし、そのために以下を経営基本方針といたしております。
①すべての事業活動において「安全の確保、法令の遵守、環境保全」を最優先する。
②顧客のニーズに応え、新技術、新工法の開発と品質向上にたゆまぬ努力を傾注する。
③選択と集中を進め、自社の強みを活かした分野に経営資源を集中する。
また、当社グループは中期経営計画として、2017年3月期を初年度とする5ヶ年の計画を新たに策定し、最終年度の2021年3月期に売上高280億円、営業利益17億円、営業利益率6%、ROE(株主資本利益率)15%を目標としており、その目標を達成するために「企業間連携を活用し電子回路デバイス分野において独自技術を武器に成長分野を攻める」を基本戦略とし、次の3つの個別戦略を掲げております。
①成長戦略
企業間連携の活用や独自技術の開発と品質追求により顧客の潜在的なニーズの掘り起こしを進め、新たに成長が見込まれる地域・製品・ユーザーの開拓等により継続的な成長を目指します。
また、第3の事業の確立のため既存事業の上流・下流等の関連分野への進出や産学連携等による新規事業の創出・育成を目指します。
②IT・人財・管理戦略
ITをグローバルに活用することで業務プロセスの標準化と効率化を進めると共に、グローバルCSR体制の構築と次世代グローバル人材の育成を進め、経営管理体制の強化を目指します。
③財務戦略
成長戦略やIT・人財・管理戦略を支え、成長の実現と資金効率のバランスを考慮した投資計画を推進し、企業価値の向上と継続的な株主還元の充実を目指します。
次期につきましては、上記戦略を推進する上で、
①連結経営体制の強化
②グローバルでの車載品質管理の確立
③新たな成長分野・地域への積極展開
④ITの活用による業務革新
⑤新技術を武器にグローバルでの差異化推進
を重点課題といたしまして対処していく所存であります。
当社グループの経営成績、財政状態に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクは以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) グローバルな事業活動に係るもの
当社グループの特徴は、電子機器メーカーであるユーザーの需要動向に対応して、日本、中国、インドネシアにそれぞれ生産拠点を有し、ユーザー各社に対しグローバルな体制でタイムリーな製品提供が可能な点にあります。進出地が分散しているため、リスクも分散していると言えますが、反面、それぞれの国における政治情勢、税制等の政策の変化、通貨の変動、電力等インフラ、賃金の上昇、衛生及び治安情勢の変化等、海外での事業展開に伴うリスクにさらされる可能性があります。
(2) 主材料価格の変動に係るもの
当社グループの主力製品である片面・両面プリント配線板は、材料仕入先、製品販売先とも大手企業中心であり、厳しいコスト対応が要求されます。原油、ガラス、銅、パルプ等基礎素材価格の上昇は、当社グループが使う主材料価格に敏感に反映される一方、当社顧客である電子機器メーカーは、最終製品価格の低減に努めていることから、プリント配線板は安定価格を要求されており、主材料価格が急激に上昇した場合は上昇分を販売価格に即座に転嫁できない可能性があります。
(3) 為替レートの変動に係るもの
当社から海外グループ会社への販売及び、主材料仕入れの約半分は外貨建てで行っておりますが、今後グローバルに仕入・販売を拡充していく所存であり、当社は「デリバティブ取引のリスク管理規程」により極力為替予約等によるリスクヘッジを行ってまいりますが、想定外の為替変動により連結業績に影響を受ける可能性があります。
(4) 製品需要の中国を始めとしたアジア地域へのシフトに係るもの
当社グループの主力製品である片面・両面プリント配線板の需要は、中国を始めとしたアジア地域へのシフトが続いております。当社グループはこのような状況に対応するために、北米での生産を中止し、より競争力のある中国及びインドネシアへの生産移管を行いました。また、国内におきましては、大量生産品の需要は漸減しているとはいえ高密度品や試作、少ロット生産への要求はさらに強まってくると思われます。当社は培ってきたこれらに対応する技術・ノウハウを駆使し、国内における適正価格による受注の確保と生産の効率化を図る所存でありますが、予想以上に中国を始めとしたアジア地域へ需要のシフトが進行した場合、国内における受注に影響を受ける可能性があります。
(5) 新製品の立上げに係るもの
当社グループは、新製品として、電気自動車(大電流)、新エネルギー(太陽光)、LED光源といった環境配慮型商品へ供給される環境対応技術を活かしたプリント配線板製品群を「ECOMAP」の理念の元、早期市場導入を図っておりますが、これら新製品の立上げ期においては、技術上及び販売上通常にないリスクを伴います。技術の開発及び製品・サービスへの適用が予定どおり進展しなかった場合は、連結業績に影響を受ける可能性があります。
(1) 当社が販売を支援又は受託している契約
相手方の名称 | 国名 | 契約の内容 | 契約期間 |
新旭電子工業㈱ | 日本 | プリント配線板等に関する販売業務委託契約 | 平成27年6月15日から |
(注) 上記については、売上高に対して所定の委託料の支払いを受けております。
プリント配線板は、電子・電気機器の高機能化、小型軽量化やユーザーニーズの多様化に対応して、一層の高密度化、信頼性の向上と短納期化が要求されております。
当社は、技術部門及び工場の連携のもとに、細線化技術の開発と生産の効率化並びに、電気自動車(大電流)、新エネルギー(太陽光)、LED光源といった環境配慮型商品へ供給される環境対応技術を活かしたプリント配線板製品群の研究開発を「ECOMAP」の理念の元で行っており、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は以下のとおりであります。
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| (単位:百万円) | ||
| 報告セグメント | その他 | 合計 | |||
日本 | 中国 | インドネシア | 計 | |||
研究開発費 | 63 | ― | ― | 63 | ― | 63 |
(1) 財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、現金及び預金の減少206百万円等を主因に372百万円減少し、8,882百万円(前連結会計年度末は9,254百万円)となりました。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、有形固定資産の減少155百万円、投資有価証券の減少146百万円等を主因に409百万円減少し、4,460百万円(前連結会計年度末は4,869百万円)となりました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、支払手形及び買掛金の減少261百万円、短期借入金の減少258百万円等を主因に745百万円減少し、5,708百万円(前連結会計年度末は6,454百万円)となりました。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、長期借入金の減少82百万円等を主因に97百万円減少し、1,131百万円(前連結会計年度末は1,229百万円)となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、主に利益剰余金の増加358百万円、為替換算調整勘定の減少191百万円等を主因に61百万円増加し、6,502百万円(前連結会計年度末は6,441百万円)となりました。
(2) 経営成績の分析
① 概要
当連結会計年度の当社が属するプリント配線板業界の状況は、国内では年明けから低調であったものの、総じて通信機器の需要に支えられ堅調に推移しました。しかし、自動車やテレビ等の映像関連の需要が低迷し、プリント配線板の分野によってはマイナスの影響がありました。
海外では中国や新興国の自動車関連を中心に緩やかな成長が続いた一方で、中国経済の減速から市場の成長は鈍化しました。
このような状況の中、当社グループは、グローバル体制を活かした更なる受注の獲得と、生産体制の拡充や新製品の開発・品質向上に取組み、一層の経営基盤の強化に努めてまいりました。
② 売上高
当社グループの業績は、国内はプリント配線板事業でスマートメーター等の新規受注やLED照明等の家電製品分野が堅調に推移し、また、実装事業も堅調であったものの、前期好調であったアミューズメント関連の需要減により前期を下回りました。海外は中国経済減速の影響から、プリント配線板事業は内製の家電製品分野を中心に売上は伸び悩みましたが、自動車関連分野が大幅に伸張し、事務機分野の回復に支えられ売上を伸ばしました。この結果、売上高は19,379百万円(前年同期比9.6%増)となりました。
③ 営業利益
当連結会計年度における営業利益は517百万円(前連結会計年度比43.5%減)となりました。海外工場における稼働率の低下、円安による輸入販売品や原材料等の調達コスト増加等によるものであります。
④ 経常利益
当連結会計年度における経常利益は514百万円(前連結会計年度比44.9%減)となりました。主に上記営業利益の状況から減益となりました。
⑤ 親会社株主に帰属する当期純利益
税金等調整前当期純利益は671百万円(前連結会計年度比27.5%減)となり、税効果会計適用後の法人税負担額は198百万円となりました。その結果、当期純利益は472百万円となり、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は473百万円(前連結会計年度比30.9%減)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2事業の状況、1業績等の概要、(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。