(1)業績
当連結会計年度における世界経済は、欧州や中東などでテロが頻発し地政学リスクが高まるなか、利上げを実施した米国では緩やかな回復が維持され、欧州でも堅調な個人消費により底堅く推移しました。一方、アジアでは中国経済の減速が鮮明となり、日本でも年明け以降の円高進行から国内経済の停滞感が強まるなど、全体として不透明感が広がりました。
半導体業界におきましては、パソコンの販売不振に加え、中国などアジアを中心にデバイス需要を牽引してきたスマートフォンやタブレットの普及率上昇に伴う台数成長鈍化などを背景に、半導体メーカーや後工程受託メーカー各社では設備計画の延期や縮小傾向が続きましたが、一方でスマートフォンの高機能化や微細化に向けた新規設備投資については再開の動きがみられました。
このような状況の中で、車載向けパワーデバイス用テスタ、MAPハンドラなど主力製品の拡販とともに、販売部門の体制強化、新製品のデモの実施など、電子部品メーカーの新規開拓に注力しました。また、生産効率向上のため段階的に推進してきた調達・製造拠点の集約化を完了しました。
以上の結果、受注高は33億3百万円(前期比23.4%減)、売上高は31億41百万円(同21.9%減)となりました。製品別売上高はハンドラ10億81百万円(同28.8%減)、テスタ8億92百万円(同18.1%減)、パーツ等11億67百万円(同17.5%減)となりました。
損益面は、売上高の減少、受注低迷に伴う稼働率の低下、新製品デモの費用増などにより、営業損失は4億37百万円(前期は営業利益82百万円)、経常損失は3億87百万円(同経常利益3億74百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は4億70百万円(同親会社株主に帰属する当期純利益2億72百万円)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、下記の各キャッシュ・フローによる増減により、前連結会計年度末に比べ1億44百万円増加し、25億7百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、2億53百万円のプラス(前期は5億22百万円のプラス)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失を計上する一方で、売上債権およびたな卸資産が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、83百万円のプラス(同4億12百万円のマイナス)となりました。これは主に、有価証券の売却及び償還によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、81百万円のマイナス(同7百万円のマイナス)となりました。これは主に、配当金の支払によるものであります。
(1) 生産実績
当社グループは、半導体検査装置の製造・販売事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
|
品目 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
対前期増減率(%) |
|
ハンドラ(百万円) |
1,064 |
△29.2 |
|
テスタ(百万円) |
810 |
△14.2 |
|
パーツ等(百万円) |
958 |
△19.3 |
|
合計(百万円) |
2,834 |
△22.1 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 受注実績
当社グループは、半導体検査装置の製造・販売事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
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品目 |
受注高 |
対前期増減率(%) |
受注残高 |
対前期増減率(%) |
|
ハンドラ(百万円) |
1,176 |
△37.4 |
532 |
21.7 |
|
テスタ(百万円) |
1,046 |
9.2 |
326 |
88.4 |
|
パーツ等(百万円) |
1,080 |
△26.8 |
74 |
△53.8 |
|
合計(百万円) |
3,303 |
△23.4 |
933 |
20.9 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 販売実績
当社グループは、半導体検査装置の製造・販売事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
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品目 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
対前期増減率(%) |
|
ハンドラ(百万円) |
1,081 |
△28.8 |
|
テスタ(百万円) |
892 |
△18.1 |
|
パーツ等(百万円) |
1,167 |
△17.5 |
|
合計(百万円) |
3,141 |
△21.9 |
(注)1.主な相手先別の販売実績については、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
2.金額は販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
半導体市場は、スマートフォンの高機能化、自動車の電装化、産業機械向けの需要増を背景に緩やかな成長が予想されており、半導体製造装置市場は回復基調で推移するものと見込まれます。
このような環境下におきまして、車載向けパワーデバイス用テスタ、MAPハンドラなどの主力製品の拡販に注力するとともに、電子部品メーカーの開拓推進やMEMS(微小機械電子システム)市場への参入により、営業基盤の拡大を図ってまいります。
また、社内体制につきましては、営業部門においては、セールスエンジニアを増員して提案型営業の積極的な展開とマーケティング機能の強化を図ります。製造部門においては、調達・製造拠点の集約化による短納期化、一括発注・生産によるローコスト化を推進することにより、更なる業容の拡大と収益力の向上に努めてまいります。
当社グループの経営成績、株価および財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクは以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 半導体市況の変動などについて
当社グループは、半導体検査装置の製造・販売を行っておりますが、検査装置の需要は半導体市況の変動および半導体メーカーの設備投資動向等に影響を受けます。当社グループでは市場環境の変化に対応するためコスト構造の改善を進めておりますが、急激な半導体市況の変動および半導体設備投資の抑制等は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 研究開発について
当社グループは、技術革新が激しい半導体業界にあって最先端の市場を見据えた新製品の開発を行っておりますが、新製品開発の遅れおよび新製品投入のタイミングのずれ込み等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 部品調達および外注について
当社グループは、部品の調達および組立・配線工程の外注に関して多数の仕入先・外注先と取引を行っておりますが、特定の部品調達および外注については一部の取引先に依存しております。取引先の事情により部品の調達および製造工程に支障が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 品質について
当社グループは、国際的品質管理基準であるISO9001などに基づいて品質保証体制の強化を図っておりますが、予期せぬ不具合や瑕疵による製造物責任賠償により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 固定資産の減損について
当社グループは、所有する固定資産について「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しておりますが、外部環境の変化等により収益性が著しく低下した場合には、減損損失の計上により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 為替の変動について
当社グループの連結売上高に占める海外売上高の比率は、平成27年3月期においては71.7%、当期においては62.2%となっております。為替リスクを回避するため円建の輸出取引を推進しておりますが、一部取引は外貨建となっております。急激な為替変動により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 保有有価証券の価格変動について
当社グループは、余裕資金の一部を有価証券にて運用しておりますが、時価または実質価額が著しく下落した場合には、有価証券評価損等の計上により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 災害等の発生について
当社グループは、東京都東大和市の本社、長野県上伊那郡箕輪町の工場の他、海外を含む複数の事業拠点を有しておりますが、これらの地域で大地震や台風等の自然災害やテロ等の社会的混乱が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループは技術革新の激しい半導体業界にあって、広汎な顧客ニーズに的確に応えた製品を開発し、迅速に提供することを基本方針としており、今後の事業の中心となる製品開発を進めております。
当連結会計年度の研究開発費総額は2億48百万円であり、主な研究開発成果および進行状況は次のとおりであります。
(1) MEMS用ハンドラ
携帯端末や自動車に搭載されるMEMS(微小機械電子システム)は、今後ますます需要が高まり、生産設備への投資拡大が予想されます。同デバイスはその特性から特殊な測定技術を必要とするため、米国企業と協業で高付加価値なMEMS用ハンドラを開発し、大手半導体メーカーにおいて製品評価を完了しました。
(2) 自重落下ハンドラ
高度化するパワー系トライテンプハンドラへの市場要求へ対応するため、マルチデバイス対応の新型プラットフォームを備えた高速自重落下ハンドラの開発を完了しました。
(3) ウェハパラレルテスタ
コスト低減、生産効率化を背景とした市場要求に対応するため、ウェハ状態の素子に対する同時測定および大電流測定技術を備え、処理能力を飛躍的に向上させたテスタの開発を完了しました。
(1) 財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は、受取手形及び売掛金の回収などにより流動資産が減少したこと、投資有価証券の償還などにより固定資産も減少したことから、前連結会計年度末に比べ9億42百万円減少し、89億25百万円となりました。
負債は、賞与引当金および繰延税金負債(固定負債)が減少したことなどから、前連結会計年度末に比べ1億89百万円減少し、6億1百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純損失の計上およびその他有価証券評価差額金が減少したことから、前連結会計年度末に比べ7億52百万円減少し、83億24百万円となりました。
(2) 経営成績の分析
「1.業績等の概要 (1)業績」をご参照願います。
(3) キャッシュ・フローの分析
「1.業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」をご参照願います。