第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当第2四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間における当社グループを取り巻く事業環境は、世界的な金融引締め政策の継続、長期化するウクライナ情勢、中東における緊張等、景気回復のペースに鈍化がみられました。米国では、個人消費や労働市場の回復を背景に景気は堅調に推移しました。一方、中国においては不動産市場の悪化、需要の低迷により景気は減速しました。欧州でも、資源価格の高騰と賃金の上昇などインフレが継続し景気が低迷しました。国内経済は、個人消費の増加、インバウンド拡大による経済活動の持ち直しにより緩やかに景気が回復しております。

当社グループにおいては、金型セグメントでは、全体的に低調で社内生産用の金型を中心に推移しました。部品セグメントは、産機向け及び半導体関連部品の復調は想定より遅れており足踏みの状況でした。一方、自動車電装部品の需要は増加し好調に推移しました。機械器具セグメントでは、自動機器は自動車関連の設備投資が慎重だったことにより低調でした。一方、医療組立は堅調に推移しました。

このような状況下、当社グループは、新たな市場開拓、新たな技術開発を進めると共に既存製品の高品質化を実現するために積極的な投資・研究活動を行いました。

その結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高131億1百万円(前年同期4.1%減)、営業利益は15億7百万円(前年同期比19.9%減)となり、営業外収益で為替差益1億5千9百万円を計上し、経常利益は16億6千9百万円(前年同期比18.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は10億3千2百万円(前年同期比19.6%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

①金型

電子機器向け、自動車電装向け金型を主軸として販売してまいりました。電子機器向け金型は社内生産用のスマートフォン関連部品金型の受注が増加したものの、全体的には売上高は前年同期を下回りました。一方、利益については金型の高付加価値化の進展と生産効率化により前年同期を上回り、減収増益となりました。

その結果、売上高は6億1千9百万円(前年同期比15.2%減)、セグメント利益は2億1千8百万円(前年同期比49.9%増)となりました。

②部品

電子機器向け部品、自動車電装向け部品を主軸として販売してまいりました。電子機器向け部品では産機向けや半導体関連部品の回復が足踏みし、スマートフォン関連部品は伸び悩みを見せました。自動車電装部品は堅調に推移しましたが、全体では前年同期と比較して減収減益となりました。

その結果、売上高は97億6千1百万円(前年同期比3.4%減)、セグメント利益は16億1千5百万円(前年同期比20.5%減)となりました。

③機械器具

各種自動機器、医療器具を主軸として販売してまいりました。自動機器は自動車関連の設備投資が慎重に推移したことで売上高は前年同期を下回りましたが、生産効率を維持できたことと医療器具が堅調に推移したことで、利益は前年同期を上回りました。

その結果、売上高は27億1千7百万円(前年同期比3.8%減)、セグメント利益は3億9百万円(前年同期比27.8%増)となりました。

④賃貸

賃貸事業、売電事業を行っております。一部の賃貸契約が更新したことで、売上高は3百万円(前年同期比8.7%増)、セグメント利益は4千2百万円(前年同期比52.9%増)となりました。

 

上記のセグメント利益については、セグメント間取引消去前の金額で記載しております。

 

(2)財政状態の状況

当第2四半期連結会計期間末の財政状態の状況につきましては次のとおりであります。

(資産)

流動資産は170億3千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億1千5百万円増加しました。これは主に現金及び預金が17億4千5百万円増加したことによるものであります。固定資産は188億2千4百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億8千1百万円減少しました。これは主に有形固定資産が3千1百万円、投資有価証券が3億1千3百万円減少し、繰延税金資産が1億1百万円増加したことによるものであります。

この結果、総資産は358億6千2百万円となり、前連結会計年度末に比べ14億3千3百万円増加しました。

(負債)

流動負債は91億3千万円となり、前連結会計年度末に比べ13億3千2百万円増加しました。これは主に買掛金が12億3千9百万円、未払消費税等が1億3千5百万円増加したことによるものであります。固定負債は27億6千7百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億1千1百万円減少しました。これは主に長期借入金が3億円減少したことによるものであります。

この結果、負債合計は118億9千7百万円となり、前連結会計年度末に比べ10億2千1百万円増加しました。

(純資産)

純資産合計は239億6千4百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億1千2百万円増加しました。これは主に利益剰余金が6億2百万円増加したことと、その他有価証券評価差額金が2億1千8百万円減少したことによるものであります。

この結果、自己資本比率は65.1%(前連結会計年度末は66.6%)となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ17億4千5百万円増加し、59億5千7百万円となりました。

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、37億2千5百万円(前年同期比46.8%増)となりました。主な要因は、税金等調整前四半期純利益17億3千7百万円、仕入債務の増加11億9千5百万円、売上債権の減少4億5千万円、減価償却費9億9千4百万円による資金の増加、棚卸資産の増加2億5千万円、法人税等の支払額5億3千3百万円による資金の減少であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、8億5百万円(前年同期比41.6%減)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出8億4千万円による資金の減少であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は10億7千3百万円となりました。主な要因は、短期借入金の純増減額の減少1億5百万円、長期借入金の返済による支出3億3千1百万円、親会社株主による配当金の支払額4億2千9百万円、非支配株主への配当金の支払額2億7百万円による資金の減少であります。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は6千1百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。