独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書

 

 

2021年6月28日

株 式 会 社 ワ コ ム

 

 

取 締 役 会 御 中

 

 

 

 

P w C あ ら た 有 限 責 任 監 査 法 人

 

東京事務所

 

 

指定有限責任社員

業務執行社員

公認会計士

市 原 順 二  ㊞

 

 

 

 

 

指定有限責任社員

業務執行社員

公認会計士

戸 田   栄  ㊞

 

 

<財務諸表監査>

 

監査意見

当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社ワコムの2020年4月1日から2021年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。

当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社ワコム及び連結子会社の2021年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。

 

監査意見の根拠

当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。

 

監査上の主要な検討事項

監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

 

期末日前後の収益の認識

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由

監査上の対応

 会社グループは、2021年3月31日をもって終了する連結会計年度の連結損益計算書上、108,531,067千円の売上高を計上している。

 会社グループのビジネスは製品販売が主軸である。過去からの販売動向として、年末商戦や国内における年度末需要などの影響により、下期に増加する傾向があり、また、製品投入の時期によって四半期の業績が変動する等、業績の季節的変動が大きいという特徴がある。更に当年度においては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行によりオンライン教育及びテレワークの普及に伴う需要が増加し、販売動向に大きく影響を及ぼしている。こうした特徴の中で、受注及び製品に係る出荷登録・売上計上が適切に行われないことに伴い、売上計上の期間帰属を誤る潜在的なリスクが存在する。仮に売上高の計上時期を誤った場合、連結財務諸表に与える金額的影響が大きくなる可能性がある。

 また、売上高は、会社グループの業績を図る主要な指標であることから、財務諸表利用者の関心は非常に高く、質的重要性が大きい財務諸表項目である。

 以上を勘案し、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。

 当監査法人は、期末日前後の収益の認識を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。

・需要の変動や製品投入時期による業績の変動に関わらず、期末日前後の収益認識が適切に行われるように経営者が整備した売上計上プロセス(出荷・売上計上・請求プロセス、返品・修正プロセス)について、内部統制の有効性を評価した。

・期末日前後一定期間に計上された売上高について、売上計上日付の根拠となる外部証憑を閲覧し、計上時期の妥当性を検証した。

・返品取引及び売上高の価格修正取引等の計上時期が適切であることを確かめるため、期末日後一定期間に生じた全ての当該取引に係る返品報告書やクレジットノートを閲覧し、計上時期の妥当性を検証した。

・主要な会社において、登録が遅延している重要な返品取引及び売上高の価格修正取引等がないことを確かめるため、期末日後の一定時点において回収が滞留している債権の内容を検証した。

 

たな卸資産の評価

【注記事項】(重要な会計上の見積り)1.たな卸資産の評価

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由

監査上の対応

 会社グループは、2021年3月31日現在、連結貸借対照表上、たな卸資産合計で14,505,054千円(総資産の20.4%)計上している。

 会社グループは、製品・サービス別のグローバルビジネスユニットを基礎とした事業セグメントから構成されているが、このうち、「ブランド製品事業」に係る製品は、主力製品の製品ライフサイクルが2年~3年である。また、「テクノロジーソリューション事業」に係る製品は、デジタルペン、マルチタッチセンサー及びタッチパネルなどの部品及びモジュールを受注生産しており、顧客の属する市場動向によって将来需要が左右される。このため、会社グループは、以下の方法により収益性の低下の事実をたな卸資産の貸借対照表価額に反映させている。

・通常の販売目的で保有するたな卸資産については、正味売却価額が取得原価より下落している場合において、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額とする方法

・営業循環過程から外れて滞留するたな卸資産については、状況に応じ、帳簿価額を処分見込価額まで切り下げる方法や、一定の回転期間を超える場合、規則的に帳簿価額を切り下げる方法

 また、会社グループは、通常の販売目的で保有するたな卸資産と営業循環過程から外れたたな卸資産を区分し評価する基礎として、見積りの不確実性を低減させる観点から、客観的に把握可能な直近の実績販売価額及び出荷実績を使用している。

 上記たな卸資産の評価は、直近の実績販売価額や出荷実績に加え、将来の製品の販売動向や将来需要の予測を基礎としており、見積り要素が介在する。このため、たな卸資産の評価には不確実性を伴い、経営者の判断を必要とするため、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。

 当監査法人は、たな卸資産の評価を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。

・経営者が整備した、たな卸資産の評価に関する内部統制の有効性を評価した。

・主要な会社において、ITの領域において専門知識を有する者を関与させ、たな卸資産の評価における基礎となる直近の実績販売価額及び出荷実績を記録したリストが正確に作成されていることを評価した。その上で、当該リストを基にたな卸資産の評価額が正確に計算され、貸借対照表価額において網羅的に反映されていることを確認した。

・営業循環過程から外れて滞留するたな卸資産の帳簿価額を切り下げる基準として会社グループが仮定している回転期間が妥当であるかを確かめるため、過去のたな卸資産販売実績を基にした趨勢分析を実施した。

・経営者によるたな卸資産の販売動向や将来需要の予測については、経営者及び担当部門営業責任者と議論し、特に、製品ライフサイクルが比較的短期であるブランド製品事業については、製品群ごとの期末日前の販売実績と比較することにより、見積りの基礎となる販売計画の妥当性を確認した。

 

連結財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任

経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。

連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。

監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。

 

連結財務諸表監査における監査人の責任

監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。

監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。

・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。

・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。

・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。

・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。

・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。

・ 連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。

監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。

監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガードを講じている場合はその内容について報告を行う。

監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。

 

<内部統制監査>

 

監査意見

当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社ワコムの2021年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。

当監査法人は、株式会社ワコムが2021年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。

 

監査意見の根拠

当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。

 

内部統制報告書に対する経営者及び監査等委員会の責任

経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。

監査等委員会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。

なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。

 

内部統制監査における監査人の責任

監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。

監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。

・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。

・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。

・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人は、内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。

監査人は、監査等委員会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。

監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガードを講じている場合はその内容について報告を行う。

 

利害関係

会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。

 

以  上

 

(注)1.上記は監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。

 

2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。

 

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