第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当事業年度におけるわが国経済は、消費税増税に伴う駆け込み需要の反動減が一巡し、追加金融緩和による円安・株高効果から輸出や個人消費に持ち直しの動きが見られるなど、緩やかな回復基調が見られました。世界経済では、米国経済は個人消費を中心とした底堅い内需を背景に景気の回復基調が続きましたが、欧州では不安定な情勢を背景に景気回復が足踏みしております。また、中国やその他の新興国経済の減速懸念に加え、急激な原油安や地政学リスクなど、先行き不透明な状況が続いております。

当社を取り巻く半導体等電子部品業界におきましては、スマートフォンやタブレット型端末の世界的な需要拡大を背景にした設備投資に加え、当社の関わる化合物半導体を用いた新たなモバイル機器や車載センサーなど先端分野での研究開発投資が、幅広い企業で進みつつあります。台湾や中国、韓国での生産設備投資につきましては慎重な姿勢が続いておりますが、景気回復が続く北米では新たな技術開発、商品化に伴う設備投資が活発化しております。

このような状況の下、国内市場はオプトエレクトロニクス分野の高輝度LEDや、LD等での大型機、電子部品分野の高周波フィルター、MEMS用途で販売を伸ばし、国内売上高は3,861百万円(前期比44.7%増)となりました。海外市場は引き続きアジア市場が中心であり、輸出販売高は1,391百万円(前期比11.0%減)となりました。

以上の結果、当事業年度における業績は、売上高が5,252百万円(前期比24.1%増)、営業利益は671百万円(前期比161.7%増)、経常利益は円安の進行による為替差益158百万円(前期は45百万円)が発生したことから828百万円(前期比183.5%増)となりました。また、特別損失として仲裁裁定に伴う損失を139百万円計上し、当期純利益は417百万円(前期比119.2%増)となりました。また、当事業年度における受注高は6,156百万円(前期比45.4%増)、当事業年度末の受注残高は1,915百万円(前事業年度末比89.3%増)となりました。

主な品目別の売上高は、次のとおりであります。なお、当社は半導体等電子部品製造装置の製造及び販売事業の単一セグメントであるためセグメント毎の記載はしておりません。

(CVD装置)

オプトエレクトロニクス分野や電子部品分野の各種絶縁膜、保護膜形成用途で販売を伸ばし、売上高は758百万円(前期比43.4%増)となりました。

(エッチング装置)

オプトエレクトロニクス分野の高輝度LED用途での大型機や、電子部品分野の高周波フィルター用途での生産機が好調であり、売上高は3,575百万円(前期比34.0%増)となりました。

(洗浄装置)

半導体パッケージの表面洗浄、ワイヤーボンディング前の電極洗浄及びオプトエレクトロニクス分野のリピート販売が好調でしたが、前期のような大型機の販売がなく、売上高は298百万円(前期比23.6%減)となりました。

(その他)

既存装置のメンテナンスや部品販売、装置の移設・改造などで、売上高は620百万円(前期比3.8%減)となりました。

(2)キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ16百万円増加し、1,263百万円(前期比1.3%増)となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下の通りであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は167百万円(前年同期に使用した資金185百万円)となりました。これは主に税引前当期純利益が689百万円、仕入債務の増加318百万円がプラスに寄与した一方、売上債権の増加が563百万円、たな卸資産の増加が310百万円であったことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は108百万円(前期比63.8%減)となりました。その主な内容は、定期預金の預入による支出が2,820百万円、有形固定資産の取得による支出が53百万円、貸付けによる支出が37百万円に対して、定期預金の払戻による収入が2,803百万円であったことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は148百万円(前期比14.9%減)となりました。これは主に配当金の支払が126百万円であったことによるものです。

2【生産、受注及び販売の状況】

当社は、半導体等電子部品製造装置の製造及び販売事業の単一セグメントであるため、生産、受注及び販売の状況につきましては、当社の品目別に記載しております。

 

(1)生産実績

当事業年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目別

当事業年度

(自  平成26年8月1日

至  平成27年7月31日)

前年同期比(%)

CVD装置(千円)

689,954

112.6

エッチング装置(千円)

4,166,785

149.5

洗浄装置(千円)

316,778

75.4

その他(千円)

692,294

102.4

合計(千円)

5,865,812

130.5

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)受注状況

当事業年度の受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目別

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

CVD装置

765,298

149.4

157,350

104.4

エッチング装置

4,346,789

159.5

1,554,170

198.4

洗浄装置

386,853

109.1

102,990

720.2

その他

657,591

102.1

101,186

158.5

合計

6,156,532

145.4

1,915,696

189.3

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)販売実績

当事業年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目別

当事業年度

(自  平成26年8月1日

至  平成27年7月31日)

前年同期比(%)

CVD装置(千円)

758,698

143.4

エッチング装置(千円)

3,575,808

134.0

洗浄装置(千円)

298,163

76.4

その他(千円)

620,238

96.2

合計(千円)

5,252,909

124.1

(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自  平成25年8月1日

至  平成26年7月31日)

当事業年度

(自  平成26年8月1日

至  平成27年7月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

日亜化学工業(株)

1,113,228

21.2

(株)金沢村田製作所

736,009

14.0

2.前事業年度の日亜化学工業(株)及び(株)金沢村田製作所については、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。

 

3【対処すべき課題】

当社は、化合物半導体向けの製造装置を主力製品とし、研究開発機市場と生産機市場それぞれで事業を展開しております。当社は、「薄膜技術で世界の産業科学に貢献する」ことを経営理念としており、研究開発型企業として成長してきた高度な技術力を維持すると同時に、その技術蓄積を生産機市場で活かすことで、事業規模の拡大を図っております。加えて、当社のコアテクノロジーである「薄膜技術」は医療、バイオ、環境といったライフサイエンス及びエネルギー分野に活かすことが可能であり、中期的には当社の新規事業、新分野として成長させることを目指しております。

平成25年7月の東京証券取引所第二部への上場、平成26年1月の東京証券取引所第一部への上場は、当社の信用力向上、優秀な人材の確保に大きく貢献しております。東証一部上場企業としての社会的責任を果たしつつ、着実に業績を拡大していきたいと考えております。

平成27年8月17日開催の取締役会決議により、今後の事業拡大に備えた事業基盤を構築するとともに収益力の強化及び企業価値の拡大のため、平成27年9月1日を払込期日とする新株式発行を実施いたしました。新株式発行により得られた資金は、海外拠点の整備、新しいマーケット開拓のための研究開発に用いる機械装置等の取得資金、生産能力増強のための工場設備の増強資金、情報インフラ等に係る設備投資資金に充当する計画であります。また、平成27年8月よりスタートする新中期経営計画において、当社の新たな成長へのステージに向けたロードマップを作成し、以下の課題に取り組んでまいります。

 

①事業の成長力向上

当社は、北米、欧州、中国、台湾、韓国、東南アジア・インド等の世界各国で事業を行っており、中期的に海外売上高比率50%以上の達成を目指しております。積極的に海外拠点網の拡充、現地人材の採用を進め、海外の販売代理店やリヒテンシュタインの子会社であるUCP社を活用し、事業の成長力向上に取り組んでおります。

また、生産能力増強のため、京都市伏見区の本社社屋の近接地に組立・調整・検査を目的とした新拠点の建設に着手いたしました。併せて既存の生産技術研究棟の改修工事及びクリーンルーム等を増設する計画であります。

 

新製品、新規事業の早期業績への寄与

現在の製品群であるCVD装置、エッチング装置、洗浄装置に次ぐ、新製品の開発や、新規事業の早期業績への寄与を目指しております。社内で推進している各プロジェクトでは、ボッシュプロセス搭載の深掘りエッチング装置、窒化物半導体のエピ技術の研究を進めております。また、LED、LD、パワーデバイス、MEMS、三次元LSIのTSV(Through Silicon Via=シリコン貫通電極)等の最先端分野において取引先ニーズに対応できる新製品の開発、製品のラインナップ化を一層強化いたします。

新しいマーケット開拓のための研究開発に用いる機械装置の設備投資を行い、持続的な成長を実現する研究開発体制を整備、強化いたします。また、米国オプトフィルムス研究所、英国ケンブリッジ大学内研究所との3極体制での研究開発、国内外の大学や各種クラスターとの共同研究の継続により、薄膜事業に関連する新規事業を創出し、成長を加速させてまいります。

 

グローバル組織・体制の強化

成長戦略の実現、企業の社会的責任の実現と企業価値の向上を支えるため、グローバル組織・体制の強化を進めてまいります。海外事業を拡大していくにあたり、中期的な視点に基づいたグローバル人材の育成・強化や、コーポレートガバナンスの充実、内部統制システムの構築・推進によるコンプライアンス体制の更なる充実・強化が重要であると認識しております。また、情報システム導入や更新、セキュリティ対策等の設備投資を計画しております。

 

株主、取引先、従業員等のステークホルダーにとって魅力ある企業を目指し、長期的な観点に立った財務体質と事業基盤の強化、収益力の強化、適切な利益配分により企業価値の向上を目指してまいります。株主の皆様におかれましては、引き続き変わらぬご支援とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

 

4【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末において当社が判断したものであります。

(1) 設備投資動向の影響について

当社の外部環境要因として、半導体等電子部品業界の設備投資動向の影響があります。当社が事業を展開する化合物半導体市場は、LED、半導体レーザー用途のオプトエレクトロニクス分野や、各種センサー、MEMS、パワーデバイス用途の電子部品分野が中心でありますが、シリコン半導体の分野で急激な市場の落ち込み(所謂シリコンサイクル)が起きた場合にも、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2) カントリーリスクについて

当社は、北米、欧州、中国、台湾、韓国、東南アジア等の世界各国で事業を行っており、今後も海外市場での拡販は当社の重要な経営課題となっております。しかしながら、海外事業展開においては、各国の法令、政治・社会情勢、文化宗教、商慣習の違いに起因するリスクに対処できないことにより、想定通りの成果を上げることができない可能性があり、この場合には当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

第36期第3四半期において、中国の浙江東晶博藍特光電有限公司との間で設備売買契約の解除に関する仲裁裁定に伴う支払額等を第36期事業年度の特別損失として計上しております。

(3) 特定地域、特定顧客への販売依存度について

生産用途向け製品の売上高比率の増加に伴い、海外の特定地域や特定顧客からの受注が集中することにより、売上高が大きく増減する可能性があります。特定地域、特定顧客の設備投資が低迷し装置需要が減少した場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4) 新製品開発リスクについて

当社の装置は、薄膜を形成するCVD装置、薄膜を微細加工するエッチング装置、基板表面などをクリーニングする洗浄装置が中心であり、市場としては研究開発用途に加え、生産用途向け市場も着実に拡大しております。微細化・高精度化・高速化が進展する中で、他社製品に比し優位性ある新製品をタイムリーに適正な価格で市場に投入できない場合、あるいは市場の技術トレンドや製品仕様が当社の開発内容と異なる方向に向かった場合、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5) 資材等の調達に関するリスク

当社の生産活動には、原材料、部品等が適時、適切に納入されることが必要ですが、原材料、部品等の一部については、その特殊性から調達先が限定されているものや調達先の代替が困難なものがあります。当社では、複数社購買を実施するなど安定的な調達を図っておりますが、調達先の災害や事故、仕入価格の高騰等で、部品の安定的調達が確保できない可能性があります。その場合は、製品の出荷遅延による機会損失等が発生し、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6) 人材の確保と育成について

当社の将来の成長を可能とする高度なスキルを有する管理者、技術者、営業担当者、メンテナンス・サービス要員の確保と育成は極めて重要であり、社員の教育を体系的・継続的に実施する必要がありますが、計画通りに進まない場合には、当社の将来の成長と業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(7) 製造物責任について

当社が提供する製品は、厳しい品質管理のもとに設計・製造されておりますが、万一顧客に深刻な損失をもたらした場合には損失に対する責任を問われる可能性があります。さらに、これらの問題による当社の企業イメージの低下は、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(8) 知的財産権について

当社は、他社製品との差別化を図るため様々な技術やノウハウを開発しており、その技術やノウハウが第三者の特許権その他の知的財産権を侵害しないよう厳重に管理しております。しかし、既に多くの特許権その他の知的財産権が存在し、日々新しい特許権その他の知的財産権が次々と取得される中で、見解の相違等により第三者から特許権侵害等で提訴される可能性があります。また、当社の事業展開に必要な技術についてライセンスを取得できなかった場合には、当社の事業は悪影響を受ける可能性があります。

(9) 債権回収リスク

当社は顧客に関する信用リスクの管理強化策や軽減策を実施しておりますが、経済状況の急変により予想外の倒産や支払遅延が発生した場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(10) 為替リスク

当社の海外取引のうちアジア向けは原則日本円建、欧米向けは原則米国ドル建でありますが、今後も海外取引を拡大する方針であり米国ドル建の取引が増加すれば為替予約を活用しても為替変動リスクを被る可能性があります。また、当社は外貨建資産(未予約の現預金等)も保有しております。そのため、円建資産に転換する場合だけでなく財務諸表作成のための換算においても為替変動の影響を受ける可能性があります。

(11) 情報漏洩

当社は事業上の重要情報や取引先等の秘密情報を厳格に管理しておりますが、予測できない事態によってこれらの情報が漏洩した場合、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(12) 災害による影響

当社は災害による影響を最小限にとどめるため必要とされる安全対策や事業の早期復旧のための対策を実施しておりますが、自然災害や事故等の不測の事態が発生した場合、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

当社が締結している主な契約は、次のとおりです。

相手方の名称

契約名

契約内容

契約期間

(独)ロバート・ボッシュ社

特許ライセンス契約

(独)ロバート・ボッシュ社より、マイクロマシンや各種センサーの加工に用いられるシリコンの高異方性ディープエッチングを高速に行うことを目的とする「ボッシュプロセス」と呼ばれるライセンスの供与を受ける契約

平成15年12月18日から平成30年8月19日まで

(注)(独)ロバート・ボッシュ社との契約は、平成23年3月3日の契約変更により、期限が当初の平成25年11月27日から平成30年8月19日に延長されました。

6【研究開発活動】

当社は、「薄膜技術で世界の産業科学に貢献する」ことを経営理念としており、「創造性を重視し、常に独創的な薄膜製造、加工技術を世界の市場に送る」「ユーザーニーズに対応した製品をタイムリーに提供する」ことを経営の基本方針としております。この目標達成のため、技術革新の著しい半導体等電子部品業界の基礎研究から応用研究まで、幅広い研究開発に取り組んでおります。

本社研究開発センターは、装置開発の活性化を目的とした複数のテーマ別にプロジェクトを運営しており、その都度メンバーの変更、他部門への出向等を積極的に行っており、主に、装置の改良、改善、営業支援のためのデモ実験等を行っております。また、米国オプトフィルムス研究所では、新たな半導体材料に係る基礎研究を行っております。一方、社外との共同研究も積極的に実施しており、有望なテーマがあれば、大学等の研究機関と共同研究を行っております。なお、平成12年1月より英国ケンブリッジ大学キャベンディッシュ研究所内にある当社英国ケンブリッジ大学内研究所に社員を派遣し、酸化物半導体に関する基礎研究を行っております。

上記活動に伴い、当事業年度の研究開発費は183百万円となっております。

なお、当社は半導体等電子部品製造装置の製造及び販売事業の単一セグメントであるため、セグメント毎の記載はしておりません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりましては、過去の実績や現在の状況に応じて合理的と考えられる方法に基づいて行っております。財務諸表に影響を与える見積りは、引当金や未払費用などでありますが、特殊な会計処理や大幅な見積りに依存する会計処理は行っておらず、見積り等の不確実性が業績数値に大きな影響を与える可能性は、軽微であります。

 

(2)財政状態の分析

(流動資産)

当事業年度末における流動資産の残高は、6,317百万円で前事業年度末に比べ950百万円増加いたしました。売上増に伴う売上債権が563百万円、仕掛品が295百万円増加したのが主な要因であります。

(固定資産)

当事業年度末における固定資産の残高は、3,630百万円で前事業年度末に比べ69百万円減少いたしました。保有する投資有価証券の時価が下落したことにより投資有価証券が52百万円減少したのが主な要因であります。

(流動負債)

当事業年度末における流動負債の残高は、1,985百万円で前事業年度末に比べ590百万円増加いたしました。仕入増に伴い買掛金が318百万円、未払法人税等が200百万円増加したのが主な要因であります。

(固定負債)

当事業年度末における固定負債の残高は、697百万円で前事業年度末に比べ33百万円増加いたしました。退職給付引当金が32百万円増加したのが主な要因であります。

(純資産)

当事業年度末における純資産の残高は、7,264百万円で前事業年度末に比べ257百万円増加いたしました。これは、利益剰余金が290百万円増加したことなどによります。自己資本比率は73.0%と、総資産の増加率が純資産の増加率を上回ったことにより、前事業年度末比4.3ポイント低下いたしました。

 

(3)経営成績の分析

「1 業績等の概要 (1)業績」の項に記載のとおりであります。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社の資金状況は、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高が前期末に比べ16百万円増加し、1,263百万円(前期比1.3%増)となりました。キャッシュ・フローの状況につきましては、「第一部 企業情報  第2 事業の状況  1 業績等の概要  (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

なお、直近5事業年度におけるキャッシュ・フロー指標の推移は、次のとおりであります。

 

第32期

第33期

第34期

第35期

第36期

自己資本比率 (%)

72.0

75.8

76.1

77.3

73.0

時価ベースの自己資本比率 (%)

84.4

47.1

67.4

79.7

82.7

債務償還年数 (年)

4.2

2.0

13.9

4.9

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

23.4

50.9

8.0

28.1

(注) 1.各指標は、下記の基準で算出しております。

・自己資本比率:自己資本/総資産

・時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

・債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

・インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。なお、第32期の期末株価終値につきましては、平成23年8月1日付をもって普通株式1株を1.2株に株式分割をいたしましたので、平成23年7月31日の株式分割権利落後の株価を権利落前の株価に換算して算出しております。

3.第35期の債務償還年数及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスであるため記載しておりません。

 

(5) 経営者の問題認識と今後の方針について

当社の経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めております。当社を取り巻く事業環境は大きく変化しており、国内においては、高輝度LED、LD、高周波デバイス、パワーデバイスやMEMSといった化合物半導体を用いた各種デバイスに対する研究開発、生産設備への投資が拡大の傾向にあり、また、海外においても当社の関わる化合物半導体市場の拡大が進んでおります。当社は現在の環境を飛躍のチャンスととらえ、中期経営計画において新たな成長のステージに向けたロードマップを作成し事業を展開しております。具体的には、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 対処すべき課題 及び 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。