第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当事業年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境が改善しているものの、不安定な世界情勢を背景に円高・株安が進行し、生産や輸出、個人消費が伸び悩む中、結果として景気回復は緩やかなものとなりました。世界経済では、米国経済は雇用情勢や個人消費が底堅く、欧州経済でも内需主導で緩やかな回復が続いておりますが、英国の欧州連合(EU)離脱問題、中国やその他の新興国経済の減速により、世界経済全体は先行き不透明な状況が続いております。

当社を取り巻く半導体等電子部品業界におきましては、スマートフォンやタブレット型端末の世界的な需要拡大を背景にした生産設備投資に加え、世の中に存在する様々なモノがネットワークと繋がるIoT(=Internet of Things)時代を迎え、当社の関わる化合物半導体を用いた新たなモバイル機器や車載センサーなどの電子部品分野、あるいはMEMSといった先端分野での研究開発投資が、幅広い企業で進みつつあります。一方で、中国市場の成熟化や新興国市場の減速による先行きへの懸念から、一部の企業では投資判断を先延ばしにする動きも見られました。

このような状況の下、国内市場は電子部品分野の高周波フィルター用途、MEMS用途で販売を伸ばし、国内売上高は4,259百万円(前期比10.3%増)となりました。海外市場においても電子部品分野が牽引しましたが、全体としては勢いに欠ける結果となり、輸出販売高は1,085百万円(前期比22.0%減)となりました。

以上の結果、当事業年度における業績は、売上高が5,345百万円(前期比1.8%増)、営業利益は744百万円(前期比10.9%増)となりました。また、円高の影響による為替差損170百万円(前期は為替差益158百万円)が発生し、新株式発行による株式交付費11百万円を計上したことから、経常利益は555百万円(前期比33.0%減)、当期純利益は348百万円(前期比16.4%減)となりました。

主な品目別の売上高は、次のとおりであります。なお、当社は半導体等電子部品製造装置の製造及び販売事業の単一セグメントであるためセグメント毎の記載はしておりません。

(CVD装置)

オプトエレクトロニクス分野の各種絶縁膜、保護膜形成用途での海外販売があったものの、国内販売は低調であり、売上高は272百万円(前期比64.1%減)となりました。

(エッチング装置)

前事業年度に引き続き、電子部品分野の高周波フィルター用途での生産機で大きく販売を伸ばし、売上高は3,754百万円(前期比5.0%増)となりました。

(洗浄装置)

半導体パッケージの表面洗浄やワイヤーボンディング前の電極洗浄等で幅広い需要がありました。特に、実装・表面処理分野のリピート販売が好調で、売上高は452百万円(前期比51.7%増)となりました。

(その他)

既存装置のメンテナンスや部品販売、装置の移設・改造などが大幅に増加し、売上高は865百万円(前期比39.6%増)となりました。

(2)キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ1,630百万円増加し、2,893百万円(前事業年度末比129.1%増)となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下の通りであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は1,179百万円(前期比603.7%増)となりました。これは主に売上債権の減少874百万円、税引前当期純利益555百万円がプラスに寄与した一方、仕入債務の減少が339百万円であったことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は187百万円(前期比72.1%増)となりました。その主な内容は、定期預金の預入による支出が2,843百万円、有形固定資産の取得による支出が158百万円、関係会社株式の取得による支出が61百万円に対して、定期預金の払戻による収入が2,837百万円、貸付金の回収による収入が53百万円であったことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は757百万円(前期に使用した資金は148百万円)となりました。これは主に配当金の支払が126百万円であった一方、株式の発行による収入が888百万円であったことによるものです。

2【生産、受注及び販売の状況】

当社は、半導体等電子部品製造装置の製造及び販売事業の単一セグメントであるため、生産、受注及び販売の状況につきましては、当社の品目別に記載しております。

 

(1)生産実績

当事業年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目別

当事業年度

(自  平成27年8月1日

至  平成28年7月31日)

前年同期比(%)

CVD装置(千円)

225,600

32.7

エッチング装置(千円)

3,603,415

86.5

洗浄装置(千円)

401,784

126.8

その他(千円)

937,456

135.4

合計(千円)

5,168,256

88.1

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)受注状況

当事業年度の受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目別

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

CVD装置

135,083

17.7

19,730

12.5

エッチング装置

2,670,933

61.4

470,490

30.3

洗浄装置

455,427

117.7

106,200

103.1

その他

885,648

134.7

121,176

119.8

合計

4,147,092

67.4

717,596

37.5

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)販売実績

当事業年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目別

当事業年度

(自  平成27年8月1日

至  平成28年7月31日)

前年同期比(%)

CVD装置(千円)

272,703

35.9

エッチング装置(千円)

3,754,613

105.0

洗浄装置(千円)

452,217

151.7

その他(千円)

865,658

139.6

合計(千円)

5,345,193

101.8

(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自  平成26年8月1日

至  平成27年7月31日)

当事業年度

(自  平成27年8月1日

至  平成28年7月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

(株)金沢村田製作所

736,009

14.0

1,449,666

27.1

日亜化学工業(株)

1,113,228

21.2

2.当事業年度の日亜化学工業(株)については、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

当社は、化合物半導体向けの製造装置を主力製品とし、研究開発機市場と生産機市場それぞれで事業を展開しております。当社は、「薄膜技術で世界の産業科学に貢献する」ことを経営理念としており、研究開発型企業として成長してきた高度な技術力を維持すると同時に、その技術蓄積を生産機市場で活かすことで、事業規模の拡大を図っております。加えて、当社のコアテクノロジーである「薄膜技術」は医療、バイオ、環境といったライフサイエンス及びエネルギー分野に活かすことが可能であり、中期的には当社の新規事業、新分野として成長させることを目指しております

平成27年8月17日開催の取締役会決議により、今後の事業拡大に備えた事業基盤を構築するとともに収益力の強化及び企業価値の拡大のため、平成27年9月1日を払込期日とする新株式発行を実施いたしました。新株式発行により得られた資金は、海外拠点の整備、新しいマーケット開拓のための研究開発に用いる機械装置等の取得資金、生産能力増強のための工場設備の増強資金、情報インフラ等に係る設備投資資金に充当する計画であります。また、平成28年8月よりスタートする新中期経営計画において、当社設立40周年に向けたロードマップを作成し、以下の課題に取り組んでまいります。

 

①事業の成長力向上

近年、成長を遂げてきたスマートフォン・タブレット端末を中心としたモバイル機器を始め、更なる技術の高度化に伴う新しい需要創出、あらゆる産業での電子化の進展が期待されております。また、世の中に存在する様々なモノがネットワークと繋がるIoT(モノのインターネット)、自動運転、ロボット、AI(人工知能)等の技術革新の時代が本格的な幕開けを迎えつつあり、注目が集まります。当社としては既存事業の強化を果たしながら、よりグローバルな視点で事業領域、事業分野を見定め、持続的な発展、成長を実現するための施策を実行してまいります。当社は、北米、欧州、中国、台湾、韓国、東南アジア・インド等の世界各国で事業を行っており、中期的に海外売上高比率50%以上の達成を目指しております。海外拠点網の拡充、現地人材の採用を進め、海外の販売代理店や子会社を活用し、事業の成長力向上に取り組んでおります。

平成28年6月には、生産能力増強のため、京都市伏見区の本社社屋の近接地に組立・調整・検査を目的とした第二生産技術棟を建設いたしました。

 

新製品、新規事業の早期業績への寄与

当社の属する半導体等電子部品製造装置市場は、常に技術開発の競争、顧客ニーズの多様化や高度化、グローバル化が加速しており、継続的な研究開発活動による高付加価値・高機能製品の開発、新製品の市場投入を進めることで、市場での競争力を維持し続けることが命題であります。そのためにも、現在の製品群であるCVD装置、エッチング装置、洗浄装置に次ぐ、新製品の開発や、新規事業の早期業績への寄与を目指しております。その一環として、当期につきましては、炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)などの次世代パワー半導体のゲート酸化膜形成用の原子層堆積(ALD:Atomic Layer Deposition)装置を開発、販売を開始いたしました。LED、LD、パワーデバイス、高周波デバイス、MEMS、三次元LSIのTSV(Through Silicon Via=シリコン貫通電極)等の最先端分野において取引先ニーズに対応できる新製品の開発、製品のラインナップ化を一層強化いたします。

また、新しいマーケット開拓のため、米国オプトフィルムス研究所、英国ケンブリッジ大学内研究所との3極体制での研究開発、国内外の大学や各種クラスターとの共同研究の継続により、薄膜事業に関連する新規事業を創出し、成長を加速させてまいります。

 

グローバル組織・体制の強化

東京証券取引所第一部上場企業としての成長戦略の実現、社会的責任の実現と企業価値の向上を支えるため、グローバル組織・体制の強化を進めてまいります。海外事業の拡大にあたり、中期的な視点に基づいたグローバル人材の育成・強化や、コーポレートガバナンスの充実、内部統制システムの構築・推進によるコンプライアンス体制を確立してまいります。

 

株主、取引先、従業員等のステークホルダーにとって魅力ある企業を目指し、長期的な観点に立った財務体質と事業基盤の強化、収益力の強化、適切な利益配分により企業価値の向上を目指してまいります。株主の皆様におかれましては、引き続き変わらぬご支援とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

 

4【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末において当社が判断したものであります。

 

(1) 設備投資動向の影響について

当社は、半導体等電子部品製造装置の製造及び販売を行っております。当社が事業を展開する化合物半導体市場は、LED、LDなどのオプトエレクトロニクス分野や、高周波デバイス、各種センサー、MEMS、パワーデバイスなどの電子部品分野を中心に、大きな成長が期待されていますが、その反面、ニーズや経済環境の変化によっては、需給バランスが大きく崩れることもあり、これに伴う顧客の設備投資の凍結や減産、計画変更等が発生した場合、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2) カントリーリスクについて

当社は、北米、欧州、中国、台湾、韓国、東南アジア等の世界各国で事業を行っており、今後も海外市場での拡販は当社の重要な経営課題となっております。しかしながら、海外事業展開においては、各国の法令、政治・社会情勢、文化宗教、商慣習の違いに起因するリスクに対処できないことにより、想定通りの成果を上げることができない可能性があり、この場合には当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3) 特定地域、特定顧客への販売依存度について

生産用途向け製品の売上高比率の増加に伴い、海外の特定地域や国内外の特定顧客からの受注が集中することにより、売上高が大きく増減する可能性があります。特定地域、特定顧客の設備投資が低迷し装置需要が減少した場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4) 新製品開発リスクについて

当社は、半導体製造装置業界におけるCVD装置、エッチング装置、洗浄装置において、顧客が求めるニーズに対応した研究開発を継続的に実施し、新製品をタイムリーに市場投入してまいりました。しかしながら、技術革新や製品開発のスピードが速い半導体製造装置業界において、将来のニーズを予測し、それに見合った新製品を開発し続けることは容易ではありません。他社製品に対して優位性ある新製品をタイムリーに適正な価格で市場に投入できない場合、市場の技術トレンドや製品仕様が当社の開発内容と異なる方向に向かった場合、あるいは当社の新製品の開発が著しく遅れた場合は、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5) 資材等の調達に関するリスクについて

当社の生産活動には、原材料、部品等が適時、適切に納入されることが必要ですが、原材料、部品等の一部については、その特殊性から仕入先や外注先が限定されているものや代替の困難なものがあります。当社では、仕入先や外注先と長年にわたり良好な関係を維持し、複数社購買を実施するなど安定的な調達を図っておりますが、仕入先や外注先の災害や事故、仕入価格の高騰等で、部品の安定的調達が確保できない可能性があります。その場合は、製品の出荷遅延による機会損失等が発生し、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6) 人材の確保と育成について

当社の持続的成長を実現するため、高度なスキルを有する管理者、技術者、営業担当者、メンテナンス・サービス要員の確保と育成は極めて重要であり、社員の教育を体系的・継続的に実施する必要があります。しかしながら、必要な人材の確保が計画通りに進まなかった場合には、当社の将来の成長と業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(7) 製造物責任につい

当社が提供する製品は、厳しい品質管理のもとに設計・製造されておりますが、万一顧客に深刻な損失をもたらした場合には損失に対する責任を問われる可能性があります。さらに、これらの問題による当社の企業イメージの低下は、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(8) 知的財産権について

当社は、独自技術の専有化、他社製品との差別化及び競争力強化のために、様々な技術やノウハウを開発しており、その技術やノウハウが第三者の特許権その他の知的財産権を侵害しないよう厳重に管理しております。しかしながら、既に多くの特許権その他の知的財産権が存在し、日々新しい特許権その他の知的財産権が次々と取得される中で、見解の相違などにより第三者から特許権侵害等で提訴される可能性があります。また、当社の事業展開に必要な技術についてライセンスを取得できなかった場合には、当社の事業に悪影響を及ぼす可能性があります。

(9) 債権回収リスクについて

当社は顧客に関する信用リスクの管理強化策や軽減策を実施しておりますが、経済状況の急変により予想外の倒産や支払遅延が発生した場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(10) 為替リスクについて

当社の海外取引のうちアジア向けは原則日本円建、欧米向けは原則米国ドル建でありますが、今後も海外取引を拡大する方針であり米国ドル建の取引が増加することになれば為替予約を活用したとしても為替変動リスクを被る可能性があります。また、当社は外貨建資産(未予約の現預金等)も保有しております。そのため、円建資産に転換する場合だけでなく財務諸表作成のための換算においても為替変動の影響を受ける可能性があります。

(11) 情報セキュリティについて

当社は、事業遂行にあたり、重要情報や取引先等の秘密情報を有しております。これらの情報については、法令や社内規程に基づき厳格に管理しておりますが、予期せぬ事態によってこれらの情報が漏洩した場合、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(12) 災害等による影響について

当社は災害等による影響を最小限に留めるため必要とされる安全対策や事業の早期復旧のための対策を実施しておりますが、大規模な台風や地震等の自然災害、疫病の流行、テロ、大規模な停電、火災、事故等の不測の事態が発生した場合、本社機能や製品生産に影響を与え、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

当社が締結している主な契約は、次のとおりです。

相手方の名称

契約名

契約内容

契約期間

(独)ロバート・ボッシュ社

特許ライセンス契約

(独)ロバート・ボッシュ社より、マイクロマシンや各種センサーの加工に用いられるシリコンの高異方性ディープエッチングを高速に行うことを目的とする「ボッシュプロセス」と呼ばれるライセンスの供与を受ける契約

平成15年12月18日から平成30年8月19日まで

(注)(独)ロバート・ボッシュ社との契約は、平成23年3月3日の契約変更により、期限が当初の平成25年11月27日から平成30年8月19日に延長されました。

6【研究開発活動】

当社は、「薄膜技術で世界の産業科学に貢献する」ことを経営理念としており、「創造性を重視し、常に独創的な薄膜製造、加工技術を世界の市場に送る」、「直販体制を採用し、ユーザーニーズに対応した製品をタイムリーに提供する」、「事業が社会に果す役割を積極的に認識し、高い付加価値の追求を目的とし、株主、取引先、役員、従業員に対し、適切な成果の配分をする」ことを経営の基本方針としております。この目標達成のため、技術革新の著しい半導体等電子部品業界の基礎研究から応用研究まで、幅広い研究開発に取り組んでおります。

本社研究開発センターは、装置開発の活性化を目的とした複数のテーマ別にプロジェクトを運営しており、既存装置の改良、改善、新製品の開発、営業支援のためのデモ実験等を行っております。また、米国オプトフィルムス研究所では、新たな半導体材料に係る基礎研究を行っております。一方、社外との共同研究も積極的に実施しており、有望なテーマがあれば、大学等の研究機関と共同研究を行っております。なお、平成12年1月より英国ケンブリッジ大学キャベンディッシュ研究所内にある当社英国ケンブリッジ大学内研究所に社員を派遣し、酸化物半導体に関する基礎研究を行っております。

当事業年度における研究開発活動の成果は、次のとおりであります。

・電子デバイス向け原子層堆積装置AL-1の開発、販売を開始

平成27年12月、省エネルギー効果が大きく、グリーンエレクトロニクスの要として近年期待される炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)などの次世代パワー半導体のゲート酸化膜形成用の原子層堆積(ALD:Atomic Layer Deposition)装置を開発、販売を開始いたしました。ALD装置「AL-1」では、GaN MOSFET、GaN MOSHFET及び4H-SiC MOSFETのゲート酸化膜に最適なピンホールフリーの緻密なアルミナ(AlOx)膜及びSiO2膜の形成が可能です。基板有効径はφ212mmでφ8インチウエハーまで対応しており、φ4インチウエハーの場合3枚の同時処理が可能です。研究開発からセミ量産まで対応しております。

上記活動に伴い、当事業年度の研究開発費は200百万円となっております。

なお、当社は半導体等電子部品製造装置の製造及び販売事業の単一セグメントであるため、セグメント毎の記載はしておりません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社は、財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。

 

(2)財政状態の分析

(流動資産)

当事業年度末における流動資産の残高は、6,844百万円で前事業年度末に比べ527百万円増加いたしました。売上債権が874百万円減少した一方、売上債権の回収及び新株式の発行899百万円により現金及び預金が1,634百万円増加したのが主な要因であります。

(固定資産)

当事業年度末における固定資産の残高は、3,775百万円で前事業年度末に比べ144百万円増加いたしました。保有する投資有価証券の時価が下落したことにより投資有価証券が61百万円減少した一方、第二生産技術棟の取得により建設仮勘定が113百万円増加したことと、関係会社株式が61百万円増加したことが主な要因であります。

(流動負債)

当事業年度末における流動負債の残高は、1,554百万円で前事業年度末に比べ430百万円減少いたしました。買掛金が339百万円、未払法人税等が136百万円減少したのが主な要因であります。

(固定負債)

当事業年度末における固定負債の残高は、722百万円で前事業年度末に比べ24百万円増加いたしました。退職給付引当金が18百万円、役員退職慰労引当金が10百万円増加したのが主な要因であります。

(純資産)

当事業年度末における純資産の残高は、8,342百万円で前事業年度末に比べ1,077百万円増加いたしました。これは、新株式の発行により資本金が449百万円、資本準備金が449百万円増加したこと、利益剰余金が222百万円増加したことなどによります。自己資本比率は78.6%と前事業年度末比5.6ポイント上昇いたしました。

 

(3)経営成績の分析

「1 業績等の概要 (1)業績」の項に記載のとおりであります。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社の資金状況は、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高が前事業年度期末に比べ1,630百万円増加し、2,893百万円(前事業年度末比129.1%増)となりました。キャッシュ・フローの状況につきましては、「第一部 企業情報  第2 事業の状況  1 業績等の概要  (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

なお、直近5事業年度におけるキャッシュ・フロー指標の推移は、次のとおりであります。

 

第33期

第34期

第35期

第36期

第37期

自己資本比率 (%)

75.8

76.1

77.3

73.0

78.6

時価ベースの自己資本比率 (%)

47.1

67.4

79.7

82.7

61.4

債務償還年数 (年)

2.0

13.9

4.9

0.7

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

50.9

8.0

28.1

221.4

(注) 1.各指標は、下記の基準で算出しております。

・自己資本比率:自己資本/総資産

・時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

・債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

・インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

2.第35期の債務償還年数及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスであるため記載しておりません。

 

(5) 経営者の問題認識と今後の方針について

当社の経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めております。当社を取り巻く事業環境は大きく変化しており、国内においては、高輝度LED、LD、高周波デバイス、パワーデバイスやMEMSといった化合物半導体を用いた各種デバイスに対する研究開発、生産設備への投資が拡大の傾向にあり、また、海外においても当社の関わる化合物半導体市場の拡大が進んでおります。当社は現在の環境を飛躍のチャンスととらえ、中期経営計画において当社設立40周年に向けたロードマップを作成し事業を展開しております。具体的には、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 対処すべき課題 及び 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。