文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、設備投資が緩やかな増加基調にあるほか、個人消費も底堅く推移しており、緩やかな回復基調が続きました。世界経済は、緩やかな回復に転じておりますが、米国新政権の政策運営やその新興国経済への影響、欧州各国の国政選挙等を巡る不確実性は根強く、世界経済全体は先行き不透明な状況が続いております。
当社を取り巻く半導体等電子部品業界におきましては、世の中に存在する様々なモノがネットワークと繋がるIoT(Internet of Things)の進展によるデータセンター拡大に伴い、主にシリコンを材料とした半導体メモリーの需要が急増し、これに関連した設備投資が積極的に行われております。一方、当社の関わる化合物半導体及び電子部品製造装置の販売マーケット(注)は、新たなモバイル機器や車載センサーなどの電子部品分野、あるいはMEMS(Micro Electro Mechanical Systems=微小電気機械素子)といった先端分野での研究開発投資が幅広い企業で進みつつあるものの、当社の顧客である電子部品メーカー・デバイスメーカー各社は、複数の生産設備案件において最終ユーザーからの発注見極めに時間を要していることなどから、商談の長期化が続いております。
このような状況の下、当第3四半期累計期間は高周波デバイス等各種電子部品への設備投資需要の減速に加え、新規の生産設備案件が先延ばしとなる傾向が継続したことから、受注の伸び悩みが続き、当第3四半期累計期間の売上高は低水準な結果となりました。
以上の結果、当第3四半期累計期間における業績は、売上高が2,360百万円(前年同期比40.7%減)、営業損失は231百万円(前年同期は営業利益576百万円)となりました。また、円安の影響による為替差益51百万円(前年同期は為替差損119百万円)が発生したことから、経常損失は175百万円(前年同期は経常利益439百万円)となりました。加えて、当期の業績見通しを踏まえ、繰延税金資産の取崩し105百万円を行った結果、法人税等は60百万円となり、四半期純損失は236百万円(前年同期は四半期純利益274百万円)となりました。
(注)当社の関わる化合物半導体及び電子部品製造装置の販売マーケット
半導体製造装置業界には、シリコン(Si=ケイ素)を材料とした半導体の製造装置を販売する企業は多く存在しますが、当社は化合物半導体や電子部品の製造装置を主力製品としております。シリコンを材料とした半導体は主にD-RAM、フラッシュメモリーなどに用いられますが、当社の扱う化合物半導体はガリウムヒ素(GaAs)、窒化ガリウム(GaN)、炭化シリコン(SiC)などを主体材料とし、シリコンに比べ高速信号処理に優れ、高電圧で動作したり、幅広い波長の光に反応したりと優れた特性を備えており、シリコンでは達成できない機能による用途・分野を日々開拓し、着実にその市場を拡大させております。現在、実用化されている主な用途・分野には、照明用(青色LED)に加え車載用に需要が拡大している高輝度LEDや、アジアでの通信用・小型プロジェクター向けに市場が拡大しているLD(オプトエレクトロニクス分野)、スマートフォンやタブレット型端末の普及で需要を牽引してきた高周波デバイス、省エネ対策として様々な研究開発が進んでいるパワーデバイスのほか、インクジェットプリンターヘッド、医療、ライフサイエンス、バイオなどで研究開発が進むMEMS(電子部品分野)などがあります。
化合物半導体製造装置の市場規模は、全半導体製造装置市場の10パーセント程度ではありますが、化合物半導体の加工は非常に困難であり、これを加工する半導体製造装置を製造するには高度な専門知識と技術の蓄積を要し、参入障壁の高い事業領域であります。当社は、創業以来この化合物半導体及び電子部品製造装置のマーケットに特化し、大学・官庁・研究機関などが主な販売先となる研究開発機市場に加えて、近年は電子部品メーカー・デバイスメーカー・情報通信機器メーカーなどの生産現場が主な販売先となる生産機市場に注力し、様々な電子機器に不可欠である高周波デバイス、コンデンサ、コイル、パワーユニットなどの電子部品市場での設備投資需要を取り込み、事業を展開しております。
主な品目別の売上高は、次のとおりであります。なお、当社は半導体等電子部品製造装置の製造及び販売事業の単一セグメントであるためセグメント毎の記載はしておりません。
(CVD装置)
電子部品分野やオプトエレクトロニクス分野での各種絶縁膜、保護膜形成用途での販売があったものの、海外販売が減少し、売上高は144百万円(前年同期比43.2%減)となりました
(エッチング装置)
電子部品分野での生産機の販売が減少したことにより、売上高は1,257百万円(前年同期比53.4%減)となりました。
(洗浄装置)
半導体パッケージの表面洗浄やワイヤーボンディング前の電極洗浄等での幅広い需要があり、売上高は333百万円(前年同期比10.4%減)となりました。
(その他)
既存装置のメンテナンスや部品販売、装置の移設・改造などで、売上高は625百万円(前年同期比4.7%減)となりました。
(2) 財政状態の分析
(流動資産)
当第3四半期会計期間末における流動資産の残高は、6,396百万円で前事業年度末に比べ447百万円減少いたしました。未収還付法人税等が93百万円、仕掛品が65百万円増加した一方、売掛金が456百万円、現金及び預金が263百万円減少したのが主な要因であります。
(固定資産)
当第3四半期会計期間末における固定資産の残高は、3,700百万円で前事業年度末に比べ74百万円減少いたしました。保有する投資有価証券の時価が上昇したことにより投資有価証券が92百万円増加した一方、繰延税金資産が132百万円、機械及び装置が17百万円減少したのが主な要因であります。
(流動負債)
当第3四半期会計期間末における流動負債の残高は、1,349百万円で前事業年度末に比べ205百万円減少いたしました。未払金が91百万円、未払法人税等が77百万円減少したのが主な要因であります。
(固定負債)
当第3四半期会計期間末における固定負債の残高は、740百万円で前事業年度末に比べ17百万円増加いたしました。退職給付引当金が16百万円増加したのが主な要因であります。
(純資産)
当第3四半期会計期間末における純資産の残高は、8,008百万円で前事業年度末に比べ334百万円減少いたしました。これは、利益剰余金が396百万円減少したことなどによります。自己資本比率は79.3%と前事業年度末比0.7ポイント上昇いたしました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期累計期間における研究開発費の金額は、132百万円であります。
なお、当第3四半期累計期間において、当社の研究開発活動に重要な変更はありません。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、前事業年度における有価証券報告書「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4.事業等のリスク」に記載の事項から重要な変更はありません。また、経営戦略の現状と見通しにつきましても、現在のところ重要な変更事項はありません。