第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社は「企業の永続的な発展を追究し、適正な利益を確保することにより、企業を取巻く利害関係者と共に成
長する企業を目指して、薄膜技術で世界の産業科学に貢献する」ことを経営理念とし、

①社員の創造性を重視し、常に独創的な薄膜技術を世界の市場に送る。

②直販体制を採用し、ユーザーニーズに対応した製品をタイムリーに提供する。

③事業が社会に果たす役割を積極的に認識し、高い付加価値を目標とし、株主、取引先、役員、従業員に対し、適切な成果の配分をする。

を経営方針に掲げ、事業を展開しております。

 

(2)目標とする経営指標

当社は中期的にも収益力の高い企業であり続けようと考えております。売上高総利益率50%を確保しながら売上高を拡大していくことにより売上高経常利益率20%台への向上を目指します。売上高の拡大のため、研究開発機市場と生産機市場のそれぞれに対応した製品の拡販に努めるとともに、中期的には海外売上高比率を50%以上に引き上げる方針であります。

 

(3)経営環境及び対処すべき課題等

当社は、化合物半導体及び電子部品製造用の製造装置を主力製品とし、研究開発機市場と生産機市場それぞれで事業を展開しております。当社は、「薄膜技術で世界の産業科学に貢献する」という経営理念のもと、研究開発型企業として成長してきた高度な技術力を維持すると同時に、蓄積した技術を生産機市場で活かすことで、事業規模の拡大を図っております。加えて、当社のコアテクノロジーである「薄膜技術」は医療、バイオ、環境といったライフサイエンス及びエネルギー分野に活かすことが可能であり、中期的には当社の新規事業、新分野として成長させることを目指しております。

当社の主たる事業領域である化合物半導体及び電子部品製造装置のマーケットでは、世の中に存在する様々なモノがネットワークと繋がるIoT(モノのインターネット)、自動運転、ロボット、AI(人工知能)等の技術革新の時代が本格的な幕開けを迎えつつあり、関連企業は設備投資に対して前向きな姿勢を示しております。令和元年8月よりスタートさせた中期経営計画において、当社の新たな成長に向けた中長期ビジョンを作成し、以下の課題に取り組んでおります。

 

海外販売の拡大

当社の事業を成長軌道に乗せるため、海外販売の拡大を最大の目標に掲げ、将来の成長期待の高い海外への事業展開を積極的に行っております。海外拠点、販売・サービス体制の整備と充実を図り、引き続き海外市場の開拓を図っていく方針であります。台湾、中国、韓国の既存主要顧客との繋がりを維持、強化しながら、北米、欧州、インド等の新たなマーケットの確立により、当面は海外売上高比率50%以上の達成を目指してまいります。

 

成膜装置販売の拡大

当社の属する半導体等電子部品製造装置市場は、常に技術開発の競争、顧客ニーズの多様化や高度化、グローバル化が加速しており、継続的な研究開発活動による高付加価値・高機能製品の開発、新製品の市場投入を進めることで、市場での競争力を維持し続けることが命題であります。

近年では、ドライエッチング装置のRIE-200ⅰPNや、洗浄装置のアクアプラズマクリーナーの新製品を開発、販売をしてまいりましたが、今後は既存の製品群の中から、特に成膜装置(CVD装置、ALD装置等)の販売拡大を目的とした施策を行ってまいります。顧客ニーズに合わせた新製品の開発、成膜装置の性能向上による競争力の強化、製品ラインナップの見直し、本社研究開発センターのデモ拠点の整備等の施策を図ってまいります。

 

新規事業の立上げ

現在の製品群であるCVD装置、エッチング装置、洗浄装置を新たな事業領域へ展開し、新規事業として業績への寄与を目指しております。具体的には、第38期よりヘルスケア分野へ進出し、医療分野における滅菌装置の開発、及び、医療計測分野におけるヘルスケアチップの加工装置の開発・販売を行っております。

また、新たなマーケット開拓のため、本社研究開発センター、米国オプトフィルムス研究所での研究開発、国内外の大学や各種クラスターとの共同研究の継続により、薄膜事業に関連する新規事業を創出し、年間売上高10億円を目指します。

 

④更なる成長に向けた人材育成・活用

当社にとって最大の資産は人材であります。既存の人材を強化・育成し、新たに優秀な人材を獲得できるかどうかが当社の企業価値を決定し、成長の大きな原動力となります。今後、海外事業を中心とした成長を実行するにあたり、若手・中堅社員の積極的登用や、シニア層が長く働ける組織づくり、業務効率化と生産性向上のためのシステム導入等に取り組んでまいります。

 

戦略的な設備投資の実施

当事業年度末時点において、当社の総資産は約110億円と財務基盤は強固であり、その資産を最大限に活かすことで、事業を更に拡大させたいと考えております。資金については、よりグローバルな組織・体制強化のための海外拠点の整備や、研究開発に係る設備投資資金に充当してまいります。一方で、国内外を問わず他社とのアライアンスやM&Aも常に模索しており、急な投資案件にも機動的に対応していく所存であり、成長に向けた積極的な投資活動を実施してまいります。

 

株主、取引先、従業員等のステークホルダーにとって魅力ある企業を目指し、成長力と収益力の向上を図り、適切な利益配分により企業価値の向上を目指してまいります。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

当社ではこれらリスクの発生を充分に認識した上で、その発生を回避するための対応策を中期経営計画の対処すべき課題に組み入れております。また、リスクが顕在化した場合に備え、ガバナンス体制の強化、維持を進めております。

なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 設備投資動向の影響について

当社は、半導体等電子部品製造装置の製造及び販売を行っております。当社が事業を展開する化合物半導体市場は、LED、LDなどのオプトエレクトロニクス分野や、高周波デバイス、各種センサー、MEMS、パワーデバイスなどの電子部品分野を中心に、大きな成長が期待されていますが、その反面、ニーズや経済環境の変化によっては、需給バランスが大きく崩れることもあり、これに伴う顧客の設備投資の凍結や減産、計画変更等が発生した場合、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2) カントリーリスクについて

当社は、北米、欧州、中国、台湾、韓国、東南アジア、インド等の世界各国で事業を行っており、今後も海外市場での拡販は当社の重要な経営課題となっております。しかしながら、海外事業展開においては、各国の法令、政治・社会情勢、文化宗教、商慣習の違いに起因するリスクに対処できないことにより、想定通りの成果を上げることができない可能性があり、この場合には当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3) 特定地域、特定顧客への販売依存度について

生産用途向け製品の売上高比率の増加に伴い、海外の特定地域や国内外の特定顧客からの受注が集中することにより、売上高が大きく増減する可能性があります。特定地域、特定顧客の設備投資が低迷し装置需要が減少した場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4) 新製品開発リスクについて

当社は、半導体製造装置業界におけるCVD装置、エッチング装置、洗浄装置において、顧客が求めるニーズに対応した研究開発を継続的に実施し、新製品をタイムリーに市場投入してまいりました。しかしながら、技術革新や製品開発のスピードが速い半導体製造装置業界において、将来のニーズを予測し、それに見合った新製品を開発し続けることは容易ではありません。他社製品に対して優位性ある新製品をタイムリーに適正な価格で市場に投入できない場合、市場の技術トレンドや製品仕様が当社の開発内容と異なる方向に向かった場合、あるいは当社の新製品の開発が著しく遅れた場合は、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5) 資材等の調達に関するリスクについて

当社の生産活動には、原材料、部品等が適時、適切に納入されることが必要ですが、原材料、部品等の一部については、その特殊性から仕入先や外注先が限定されているものや代替の困難なものがあります。当社では、仕入先や外注先と長年にわたり良好な関係を維持し、複数社購買を実施するなど安定的な調達を図っておりますが、仕入先や外注先の災害や事故に加え、人手不足や後継者難による廃業・倒産等で、部品の安定的調達が確保できない可能性があります。その場合は、製品の出荷遅延による機会損失等が発生し、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6) 人材の確保と育成について

当社の持続的成長を実現するため、高度なスキルを有する管理者、技術者、営業担当者、メンテナンス・サービス要員の確保と育成は極めて重要であり、社員の教育を体系的・継続的に実施する必要があります。しかしながら、必要な人材の確保が計画通りに進まなかった場合には、当社の将来の成長と業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(7) 製造物責任につい

当社が提供する製品は、厳しい品質管理のもとに設計・製造されておりますが、万一顧客に深刻な損失をもたらした場合には損失に対する責任を問われる可能性があります。さらに、これらの問題による当社の企業イメージの低下は、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(8) 知的財産権について

当社は、独自技術の専有化、他社製品との差別化及び競争力強化のために、様々な技術やノウハウを開発しており、その技術やノウハウが第三者の特許権その他の知的財産権を侵害しないよう厳重に管理しております。しかしながら、既に多くの特許権その他の知的財産権が存在し、日々新しい特許権その他の知的財産権が次々と取得される中で、見解の相違などにより第三者から特許権侵害等で提訴される可能性があります。また、当社の事業展開に必要な技術についてライセンスを取得できなかった場合には、当社の事業に悪影響を及ぼす可能性があります。

(9) 債権回収リスクについて

当社は顧客に関する信用リスクの管理強化策や軽減策を実施しておりますが、経済状況の急変により予想外の倒産や支払遅延が発生した場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(10) 為替リスクについて

当社の海外取引のうちアジア向けは原則日本円建、欧米向けは原則米国ドル建でありますが、今後も海外取引を拡大する方針であり米国ドル建の取引が増加することになれば為替予約を活用したとしても為替変動リスクを被る可能性があります。また、当社は外貨建資産(未予約の現預金等)も保有しております。そのため、円建資産に転換する場合だけでなく財務諸表作成のための換算においても為替変動の影響を受ける可能性があります。

(11) 情報セキュリティについて

当社は、事業遂行にあたり、重要情報や取引先等の秘密情報を有しております。これらの情報については、法令や社内規程に基づき厳格に管理しておりますが、予期せぬ事態によってこれらの情報が漏洩した場合、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(12) 災害等による影響について

当社は災害等による影響を最小限に留めるため必要とされる安全対策や事業の早期復旧のための対策を実施しておりますが、大規模な台風や地震等の自然災害、疫病の流行、テロ、大規模な停電、火災、事故等の不測の事態が発生した場合、本社機能や製品生産に影響を与え、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

①経営成績の状況

当事業年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に緩やかに拡大いたしました。一方、世界経済は米中間の貿易摩擦問題や、英国のEU離脱など経済政策を巡る不確実性が高まっていることも影響し、中国や欧州を中心に減速の動きが見られ、先行き不透明感が強まる状況で推移いたしました。

当社を取り巻く半導体等電子部品業界におきましては、当社の関わる化合物半導体及び電子部品製造装置の販売マーケットにおいて、新たなモバイル機器や車載センサーなどの電子部品分野、あるいはMEMS(Micro Electro Mechanical Systems=微小電気機械素子)といった先端分野での研究開発投資が幅広い企業で進み、その中から本格生産への移行も進んでおります。

このような状況の下、前事業年度に引き続き、オプトエレクトロニクス分野の通信用レーザーや、電子部品分野の高周波デバイス、パワーデバイス、MEMS、各種センサー等向け製造装置の受注活動、新製品の拡販に注力してまいりました。しかしながら、スマートフォン市場の需要低迷及び米中貿易摩擦の影響による中国経済の減速が、当社の主要取引先である電子部品メーカーの設備投資判断に影響していることにより、受注高は伸び悩みの傾向が続きました。その結果、国内売上高は3,161百万円(前期比1.9%減)、海外売上高は1,774百万円(前期比20.9%減)となりました。

以上の結果、当事業年度における業績は、売上高が4,936百万円(前期比9.7%減)、営業利益は327百万円(前期比48.6%減)、経常利益は305百万円(前期比52.5%減)、当期純利益は215百万円(前期比47.1%減)となりました。

主な品目別の売上高は、次のとおりであります。なお、当社は半導体等電子部品製造装置の製造及び販売事業の単一セグメントであるためセグメント毎の記載はしておりません。

(CVD装置)

オプトエレクトロニクス分野の半導体レーザー、電子部品分野のパワーデバイスにおける各種絶縁膜、保護膜形成用途での販売があったものの、生産機の販売が減少し、売上高は429百万円(前期比52.5%減)となりました。(エッチング装置)

オプトエレクトロニクス分野での半導体レーザーや面発光レーザー(VCSEL)、電子部品分野の車載用パワーデバイスや各種センサー、シリコン分野での欠陥解析向けでの販売がありましたが、生産機の販売がやや減少したため、売上高は2,801百万円(前期比15.9%減)となりました。

(洗浄装置)

半導体パッケージの表面洗浄やワイヤーボンディング前の電極洗浄等での幅広い需要があり、また新製品のアクアプラズマも販売に寄与し、売上高は762百万円(前期比52.0%増)となりました。

(その他)

既存装置のメンテナンスや部品販売、装置の移設・改造などが大幅に増加し、売上高は942百万円(前期比29.5%増)となりました。

 

②財政状態の状況

(流動資産)

当事業年度末における流動資産の残高は、7,284百万円で前事業年度末に比べ30百万円減少いたしました。

(固定資産)

当事業年度末における固定資産の残高は、3,499百万円で前事業年度末に比べ94百万円減少いたしました。

(流動負債)

当事業年度末における流動負債の残高は、1,678百万円で前事業年度末に比べ139百万円減少いたしました。

(固定負債)

当事業年度末における固定負債の残高は、824百万円で前事業年度末に比べ12百万円増加いたしました。

(純資産)

当事業年度末における純資産の残高は、8,280百万円で前事業年度末に比べ2百万円増加いたしました。自己資本比率は76.8%と前事業年度末比0.9ポイント上昇いたしました。

なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号  平成30年2月16日)を当事業年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前事業年度末の数値で比較を行っております。

 

③キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ267百万円増加し、2,753百万円(前事業年度末比10.7%増)となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下の通りであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は857百万円(前期に使用した資金は223百万円)となりました。これは主に法人税等の支払額が202百万円に対して、売上債権の減少が862百万円、税引前当期純利益が305百万円であったことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は396百万円(前期に得られた資金は23百万円)となりました。その主な内容は、定期預金の払戻による収入が3,047百万円、貸付金の回収による収入が58百万円に対して、定期預金の預入による支出が3,398百万円、有形固定資産の取得による支出が69百万円、貸付けによる支出が33百万円であったことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は171百万円(前期比25.0%減)となりました。これは主に配当金の支払額が160百万円であったことによるものです。

 

(2)生産、受注及び販売の実績

当社は、半導体等電子部品製造装置の製造及び販売事業の単一セグメントであるため、生産、受注及び販売の実績については、当社の品目別に記載しております。

①生産実績

当事業年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目別

当事業年度

(自  平成30年8月1日

至  令和元年7月31日)

前年同期比(%)

CVD装置(千円)

464,679

46.9

エッチング装置(千円)

3,209,426

95.1

洗浄装置(千円)

844,982

140.1

その他(千円)

985,438

120.6

合計(千円)

5,504,527

95.1

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

②受注実績

当事業年度の受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目別

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

CVD装置

538,974

59.2

349,770

145.6

エッチング装置

2,660,577

65.4

1,203,529

89.5

洗浄装置

910,234

140.3

386,086

162.0

その他

882,080

106.3

138,316

69.6

合計

4,991,866

77.3

2,077,702

102.8

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

③販売実績

当事業年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目別

当事業年度

(自  平成30年8月1日

至  令和元年7月31日)

前年同期比(%)

CVD装置(千円)

429,499

47.5

エッチング装置(千円)

2,801,583

84.1

洗浄装置(千円)

762,450

152.0

その他(千円)

942,598

129.5

合計(千円)

4,936,132

90.3

(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自  平成29年8月1日

至  平成30年7月31日)

当事業年度

(自  平成30年8月1日

至  令和元年7月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

日亜化学工業(株)

775,561

15.7

ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング(株)

602,139

11.0

2.前事業年度の日亜化学工業(株)および当事業年度のソニーセミコンダクタマニュファクチャリング(株)については、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社は、財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。

 

②財政状態の分析

(流動資産)

当事業年度末における流動資産の残高は、7,284百万円で前事業年度末に比べ30百万円減少いたしました。現金及び預金が606百万円、たな卸資産が252百万円増加した一方、売上債権が862百万円減少したのが主な要因であります。

(固定資産)

当事業年度末における固定資産の残高は、3,499百万円で前事業年度末に比べ94百万円減少いたしました。保有する投資有価証券の時価が下落したことにより投資有価証券が69百万円減少したのが主な要因であります。

(流動負債)

当事業年度末における流動負債の残高は、1,678百万円で前事業年度末に比べ139百万円減少いたしました。未払法人税等が142百万円減少したのが主な要因であります。

(固定負債)

当事業年度末における固定負債の残高は、824百万円で前事業年度末に比べ12百万円増加いたしました。役員退職慰労引当金が9百万円増加したのが主な要因であります。

(純資産)

当事業年度末における純資産の残高は、8,280百万円で前事業年度末に比べ2百万円増加いたしました。その他有価証券評価差額金が52百万円減少した一方、利益剰余金が54百万円増加したのが主な要因であります。自己資本比率は76.8%と前事業年度末に比べ0.9ポイント上昇いたしました。

 

経営成績の分析

当事業年度の売上高、売上総利益、販売費及び一般管理費、営業利益、経常利益、特別利益及び特別損失、当期純利益の詳細は以下のとおりであります。

(売上高)

売上高は前事業年度より9.7%減少し、4,936百万円となりました。国内売上高は前事業年度より1.9%減少し3,161百万円となり、海外売上高は前事業年度より20.9%減少し1,774百万円となりました。その結果、海外売上高比率は36.0%となりました。

(売上総利益)

売上総利益は前事業年度より12.5%減少し、2,270百万円となりました。売上総利益率は、前事業年度より1.5ポイント悪化し、46.0%となりました。

(販売費及び一般管理費)

販売費及び一般管理費は前事業年度より0.8%減少し、1,942百万円となりました。

(営業利益、経常利益)

営業利益は前事業年度より48.6%減少し、327百万円となりました。

経常利益は前事業年度より52.5%減少し、305百万円となりました。

(特別利益及び特別損失)

特別利益はありませんでした。

特別損失はありませんでした。

(当期純利益)

当期純利益は前事業年度より47.1%減少し、215百万円となりました。

 

当事業年度の経営成績は前事業年度に比べ減収減益となりました。

なお、業績の詳細、主な品目別の売上高の詳細については、「(1)経営成績等の状況の概要  ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

経営成績に重要な影響を与える要因や、当該要因への対応について

「第2  事業の状況  2  事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

⑤資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社の資金状況は、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高が前事業年度末に比べ267百万円増加し、2,753百万円(前事業年度末比10.7%増)となりました。キャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要  ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

なお、直近5事業年度におけるキャッシュ・フロー指標の推移は、次のとおりであります。

 

第36期

第37期

第38期

第39期

第40期

自己資本比率 (%)

73.0

78.6

79.0

75.9

76.8

時価ベースの自己資本比率 (%)

82.7

61.4

72.7

89.8

67.2

債務償還年数 (年)

4.9

0.7

2.8

0.9

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

28.1

221.4

75.3

243.9

(注) 1.各指標は、下記の基準で算出しております。

・自己資本比率:自己資本/総資産

・時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

・債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

・インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

2.第39期の債務償還年数及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスであるため記載しておりません。

 

経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2  事業の状況  1  経営方針、経営環境及び対処すべき課題等  (2目標とする経営指標」に記載のとおり、売上高総利益率、売上高経常利益率、海外売上高比率を中長期的な経営の重要指標としており、当事業年度における各指標等の実績は次のとおりであります。

今後についても、更なる原価低減、コスト低減に取り組みながら、海外販売の拡大を進めることで、引き続き中長期的な経営の重要指標の目標達成に努めてまいります。

 

中長期的な

目標

実績

売上高総利益率

50.0%

46.0%

売上高経常利益率

20.0%

6.2%

海外売上高比率

50.0%

36.0%

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

当社は、「薄膜技術で世界の産業科学に貢献する」ことを経営理念としており、「社員の創造性を重視し、常に独創的な薄膜技術を世界の市場に送る」、「直販体制を採用し、ユーザーニーズに対応した製品をタイムリーに提供する」、「事業が社会に果たす役割を積極的に認識し、高い付加価値を目標とし、株主、取引先、役員、従業員に対し、適切な成果の配分をする」ことを経営の基本方針としております。この目標達成のため、技術革新の著しい半導体等電子部品業界の基礎研究から応用研究まで、幅広い研究開発に取り組んでおります。

本社研究開発センターは、装置開発の活性化を目的とした複数のテーマ別にプロジェクトを運営しており、既存装置の改良、改善、新製品の開発、営業支援のためのデモ実験等を行っております。また、米国オプトフィルムス研究所では、新たな半導体材料に係る基礎研究を行っております。一方、社外との共同研究も積極的に実施しており、有望なテーマがあれば、大学等の研究機関と共同研究を行っております。

上記活動に伴い、当事業年度の研究開発費は170百万円となっております。

なお、当社は半導体等電子部品製造装置の製造及び販売事業の単一セグメントであるため、セグメント毎の記載はしておりません。