文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に緩やかに拡大いたしました。世界経済では、米国と欧州は引き続き堅調に推移しましたが、中国においては米中間の貿易摩擦の深刻化を背景に中国景気は減速傾向にあり、世界経済の先行き不透明感が強まる状況で推移いたしました。
当社を取り巻く半導体等電子部品業界におきましては、半導体メモリーの需要拡大を背景にした設備投資は一旦収束しておりますが、当社の関わる化合物半導体及び電子部品製造装置の販売マーケット(注)においては、新たなモバイル機器や車載センサーなどの電子部品分野、あるいはMEMS(Micro Electro Mechanical Systems=微小電気機械素子)といった先端分野での研究開発投資が幅広い企業で進み、その中から本格生産への移行も進んでおります。
このような状況の下、前事業年度に引き続き、オプトエレクトロニクス分野の通信用レーザーや、電子部品分野の高周波デバイス、パワーデバイス、MEMS、各種センサー等向け製造装置の受注活動、新製品の拡販に注力してまいりました。しかしながら、スマートフォン市場の需要低迷及び米中貿易摩擦の影響による中国経済の減速が、当社の主要取引先である電子部品メーカーの設備投資判断に影響していることにより、第3四半期に入りましても受注の伸び悩みの傾向が続いております。
以上の結果、当第3四半期累計期間における業績は、売上高が3,816百万円(前年同期比11.6%増)、営業利益は300百万円(前年同期比37.3%増)、経常利益は306百万円(前年同期比44.6%増)、四半期純利益は212百万円(前年同期比45.0%増)となりました。
(注)当社の関わる化合物半導体及び電子部品製造装置の販売マーケット
半導体製造装置業界には、シリコン(Si=ケイ素)を材料とした半導体の製造装置を販売する企業は多く存在しますが、当社は化合物半導体や電子部品の製造装置を主力製品としております。シリコンを材料とした半導体は主にD-RAM、フラッシュメモリーなどに用いられますが、当社の扱う化合物半導体はガリウムヒ素(GaAs)、窒化ガリウム(GaN)、炭化シリコン(SiC)などを主体材料とし、シリコンに比べ高速信号処理に優れ、高電圧で動作したり、幅広い波長の光に反応したりと優れた特性を備えており、シリコンでは達成できない機能による用途・分野を日々開拓し、着実にその市場を拡大させております。現在、実用化されている主な用途・分野には、照明用(青色LED)に加え車載用に需要が拡大している高輝度LEDや、通信用・小型プロジェクター向けに市場が拡大しているLD(オプトエレクトロニクス分野)、スマートフォンやタブレット型端末の普及で需要を牽引してきた高周波デバイス、省エネ対策として様々な研究開発が進んでいるパワーデバイスのほか、インクジェットプリンターヘッド、医療、ライフサイエンス、バイオなどで研究開発が進むMEMS(電子部品分野)などがあります。
化合物半導体製造装置の市場規模は、全半導体製造装置市場の10パーセント程度ではありますが、化合物半導体の加工は非常に困難であり、これを加工する半導体製造装置を製造するには高度な専門知識と技術の蓄積を要し、参入障壁の高い事業領域であります。当社は、創業以来この化合物半導体及び電子部品製造装置のマーケットに特化し、大学・官庁・研究機関などが主な販売先となる研究開発機市場に加えて、近年は電子部品メーカー・デバイスメーカー・情報通信機器メーカーなどの生産現場が主な販売先となる生産機市場に注力し、様々な電子機器に不可欠である高周波デバイス、キャパシタ、パワーユニットなどの電子部品市場での設備投資需要を取り込み、事業を展開しております。
主な品目別の売上高は、次のとおりであります。なお、当社は半導体等電子部品製造装置の製造及び販売事業の単一セグメントであるためセグメント毎の記載はしておりません。
(CVD装置)
オプトエレクトロニクス分野の半導体レーザー、電子部品分野のパワーデバイスにおける各種絶縁膜、保護膜形成用途での販売があり、売上高は325百万円(前年同期比39.1%減)となりました。
(エッチング装置)
オプトエレクトロニクス分野での半導体レーザーや面発光レーザー(VCSEL)、電子部品分野の車載用パワーデバイスや各種センサー、シリコン分野での欠陥解析向けでの販売により、売上高は2,281百万円(前年同期比13.9%増)となりました。
(洗浄装置)
半導体レーザー向けの生産機や、幅広い分野での販売があり、売上高は491百万円(前年同期比42.4%増)となりました。
(その他)
既存装置のメンテナンスや部品販売、装置の移設・改造などの販売が大きく伸び、売上高は717百万円(前年同期比34.0%増)となりました。
(2) 財政状態の分析
(流動資産)
当第3四半期会計期間末における流動資産の残高は、7,202百万円で前事業年度末に比べ112百万円減少いたしました。たな卸資産が207百万円増加した一方、売上債権が313百万円減少したのが主な要因であります。
(固定資産)
当第3四半期会計期間末における固定資産の残高は、3,570百万円で前事業年度末に比べ22百万円減少いたしました。繰延税金資産が14百万円、関係会社長期貸付金が14百万円増加した一方、保有する投資有価証券の時価が下落したことにより投資有価証券が45百万円減少したのが主な要因であります。
(流動負債)
当第3四半期会計期間末における流動負債の残高は、1,652百万円で前事業年度末に比べ165百万円減少いたしました。未払法人税等が126百万円、前受金が41百万円減少したのが主な要因であります。
(固定負債)
当第3四半期会計期間末における固定負債の残高は、824百万円で前事業年度末に比べ12百万円増加いたしました。退職給付引当金が7百万円、役員退職慰労引当金が6百万円増加したのが主な要因であります。
(純資産)
当第3四半期会計期間末における純資産の残高は、8,296百万円で前事業年度末に比べ18百万円増加いたしました。利益剰余金が51百万円増加した一方、その他有価証券評価差額金が33百万円減少したのが主な要因であります。自己資本比率は77.0%と前事業年度末に比べ1.1ポイント上昇いたしました。
(3) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第3四半期累計期間における研究開発費の金額は、129百万円であります。
なお、当第3四半期累計期間において、当社の研究開発活動に重要な変更はありません。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因
当第3四半期累計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因について重要な変更はありません。