第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社は「企業の永続的な発展を追究し、適正な利益を確保することにより、企業を取巻く利害関係者と共に成
長する企業を目指して、薄膜技術で世界の産業科学に貢献する」ことを経営理念とし、

①社員の創造性を重視し、常に独創的な薄膜技術を世界の市場に送る。

②直販体制を採用し、ユーザーニーズに対応した製品をタイムリーに提供する。

③事業が社会に果たす役割を積極的に認識し、高い付加価値を目標とし、株主、取引先、役員、従業員に対し、適切な成果の配分をする。

を経営方針に掲げ、事業を展開しております。

 

(2)目標とする経営指標

当社は中期的にも収益力の高い企業であり続けようと考えております。売上高総利益率50%を確保しながら売上高を拡大していくことにより売上高経常利益率20%台への向上を目指します。売上高の拡大のため、研究開発機市場と生産機市場のそれぞれに対応した製品の拡販に努めるとともに、中期的には海外売上高比率を50%以上に引き上げる方針であります。

 

(3)経営環境及び優先的に対処すべき課題等

今後の経済環境につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響や収束時期が見通せない中、先行きは不透明な状況が続くことが予想されます。その一方で、当社の主たる事業領域である化合物半導体及び電子部品製造装置のマーケットでは、IoT(モノのインターネット)、自動運転、ロボット、AI(人工知能)、5G(第5世代移動通信システム)等の技術革新の時代が本格的な幕開けを迎えつつあり、関連企業は設備投資に対して前向きな姿勢を示しております。

このような中にあって、当社は、「薄膜技術で世界の産業科学に貢献する」という経営理念のもと、研究開発型企業として成長してきた高度な技術力に更に磨きをかけると同時に、蓄積した技術を生産機市場で活かすことで、事業規模の拡大を図っております。加えて、当社のコアテクノロジーである「薄膜技術」は医療、バイオ、環境といったライフサイエンス及びエネルギー分野に活かすことが可能であり、中期的には当社の新規事業、新分野として成長させることを目指し、積極的に事業を展開してまいります。

こうした状況を踏まえ、令和2年8月よりスタートさせた中期経営計画において、当社の新たな成長に向けた中長期ビジョンを作成し、以下の課題に取り組んでおります。

 

海外販売の拡大

当社の事業を成長軌道に乗せるため、海外販売の拡大を最大の目標に掲げ、将来の成長期待の高い海外への事業展開を積極的に行っております。課題となっている海外への出荷装置の据付(設置)業務や立ち上げ作業の遅れにつきましては、渡航制限のある地域については、海外の顧客及び現地従業員と本社との間でオンライン会議システムを用いた立ち上げ作業を行っております。引き続き現地のサービス人員を強化するとともに、本社からのサポート体制を充実させ、海外市場の開拓を図っていく方針であります。台湾、中国、韓国の既存主要顧客との繋がりを維持、強化しながら、北米、欧州、インド等の新たなマーケットの確立により、当面は海外売上高比率50%以上の達成を目指してまいります。

 

成膜装置販売の拡大

当社の属する半導体等電子部品製造装置市場は、常に技術開発の競争、顧客ニーズの多様化や高度化、グローバル化が加速しており、継続的な研究開発活動による高付加価値・高機能製品の開発、新製品の市場投入を進めることで、市場での競争力を維持し続けることが命題であります。引き続き、顧客や市場のニーズを確実に捉え、既存製品のブラッシュアップと新規製品の開発に取り組んでまいります。

令和2年7月には、成膜装置(CVD装置、ALD装置等)の事業強化を目的として本社の近接地に位置する第二生産技術棟内にデモルームを設置し、運用を開始いたしました。デモルームには、各種成膜装置のほか各種膜厚計や薄膜の評価、応力測定などの測定機器を設置しており、国内外企業からのサンプルのデモ処理や、大学・研究機関・企業など社外との共同研究を更に強化していく計画であります。

 

 

新規事業の立上げ

現在の製品群であるCVD装置、エッチング装置、洗浄装置を新たな事業領域へ展開し、新規事業として業績への寄与を目指しております。具体的には、第38期よりヘルスケア分野へ進出し、医療分野における滅菌装置の開発、及び、医療計測分野におけるヘルスケアチップの加工装置の開発・販売を行っております。

また、新たなマーケット開拓のため、本社研究開発センター、米国オプトフィルムス研究所での研究開発、国内外の大学や各種クラスターとの共同研究の継続により、薄膜事業に関連する新規事業を創出し、成長を加速させてまいります。

 

④更なる成長に向けた人材育成・活用

当社にとって最大の資産は人材であります。既存の人材を強化・育成し、新たに優秀な人材を獲得することが当社の企業価値を決定し、成長の大きな原動力となります。当事業年度は、高い専門性と広い視野を兼ね備えた人材の育成を目的とした部長職等を対象にした人材育成プログラム「部長塾」を開催いたしました。今後、海外事業を中心とした成長を実行するにあたり、若手・中堅社員の積極的登用や、シニア層が長く働ける組織づくり、ITシステム等を活用した業務効率化に取り組んでまいります。

 

株主、取引先、従業員等のステークホルダーにとって魅力ある企業を目指し、成長力と収益力の向上を図り、適切な利益配分により企業価値の向上を目指してまいります。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

当社ではこれらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、その発生を回避するための対応策を中期経営計画の重点課題や年度計画の各部課題に組み入れ、また、リスクが顕在化した場合に備え、ガバナンス体制の強化、維持を進めております。一方、経営環境の変化の中で適切にリスクテイクしていくことにより、今後の企業の持続的な成長に繋がるとの考えにより、特に、以下(1)、(2)、(3)のリスクについては悪影響を回避するとともに、リスクテイクの認識を強化し対応しております。

なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 新型コロナウイルス感染症の影響

新型コロナウイルス感染症の拡大による世界的な経済活動の停滞により、顧客の設備投資の凍結や、減産、計画変更等により当社の販売マーケットが縮小する可能性があります。また、海外を含めた事業所の一時閉鎖、外出自粛の要請等による営業活動の制限や、材料調達、製造、物流といったサプライチェーンの停滞等による生産活動の制限を受ける事態が発生した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

一方、新型コロナウイルス感染症の影響により、新しい生活様式が生まれ、特に情報通信分野等では技術革新が加速し、新たなマーケットが成長する可能性があります。

(2) 顧客の設備投資動向の影響

当社は、半導体等電子部品製造装置の製造及び販売を行っております。当社が事業を展開する化合物半導体市場は、LED、LDなどのオプトエレクトロニクス分野や、高周波デバイス、各種センサー、MEMS、パワーデバイスなどの電子部品分野を中心に、大きな成長が期待されていますが、その反面、ニーズや経済環境の変化によっては、需給バランスが大きく崩れることもあり、これに伴う顧客の設備投資の凍結や減産、計画変更等が発生した場合、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

一方、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、化合物半導体及び電子部品製造装置のマーケットでは、IoT(モノのインターネット)、自動運転、ロボット、AI(人工知能)、5G(第5世代移動通信システム)等の技術革新が加速することで、既存顧客の需要拡大や新規顧客からの設備投資需要に繋がる可能性があります。

(3) カントリーリスク

当社は、北米、欧州、中国、台湾、韓国、東南アジア、インド等の世界各国で事業を行っており、今後も海外市場での拡販は当社の重要な経営課題となっております。しかしながら、海外事業展開においては、各国の法令、政治・社会情勢、文化宗教、商慣習の違いに起因するリスクに対処できないことにより、想定通りの成果を上げることができない可能性があり、この場合には当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、米中貿易摩擦が、当社の関わる化合物半導体及び電子部品製造装置のマーケットにも影響を与える事態になれば、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

一方、米中貿易摩擦のように特定の国や地域間における取引が控えられ、自国第一主義が進展した場合、各国の技術開発競争がより一層加速することが予想され、研究機関や民間企業が次世代の最先端技術開発の研究に対する取り組みを強化させることで、当社の関わる事業領域にて新たなマーケットが創出される可能性があります。

(4) 特定地域、特定顧客への販売依存度

生産用途向け製品の売上高比率の増加に伴い、海外の特定地域や国内外の特定顧客からの受注が集中することにより、売上高が大きく増減する可能性があります。特定地域、特定顧客の設備投資が低迷し装置需要が減少した場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5) 新製品開発リスク

当社は、半導体製造装置業界におけるCVD装置、エッチング装置、洗浄装置において、顧客が求めるニーズに対応した研究開発を継続的に実施し、新製品をタイムリーに市場投入してまいりました。しかしながら、技術革新や製品開発のスピードが速い半導体製造装置業界において、将来のニーズを予測し、それに見合った新製品を開発し続けることは容易ではありません。他社製品に対して優位性ある新製品をタイムリーに適正な価格で市場に投入できない場合、市場の技術トレンドや製品仕様が当社の開発内容と異なる方向に向かった場合、あるいは当社の新製品の開発が著しく遅れた場合は、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6) 資材等の調達に関するリスク

当社の生産活動には、原材料、部品等が適時、適切に納入されることが必要ですが、原材料、部品等の一部については、その特殊性から仕入先や外注先が限定されているものや代替の困難なものがあります。当社では、仕入先や外注先と長年にわたり良好な関係を維持し、複数社購買を実施するなど安定的な調達を図っておりますが、仕入先や外注先の災害や事故に加え、人手不足や後継者難による廃業・倒産等で、部品の安定的調達が確保できない可能性があります。その場合は、製品の出荷遅延による機会損失等が発生し、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(7) 人材の確保と育成

当社の持続的成長を実現するため、高度なスキルを有する管理者、技術者、営業担当者、メンテナンス・サービス要員の確保と育成は極めて重要であり、社員の教育を体系的・継続的に実施する必要があります。しかしながら、必要な人材の確保が計画通りに進まなかった場合には、当社の将来の成長と業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(8) 製造物責任

当社が提供する製品は、厳しい品質管理のもとに設計・製造されておりますが、万一顧客に深刻な損失をもたらした場合には損失に対する責任を問われる可能性があります。さらに、これらの問題による当社の企業イメージの低下は、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(9) 知的財産権

当社は、独自技術の専有化、他社製品との差別化及び競争力強化のために、様々な技術やノウハウを開発しており、その技術やノウハウが第三者の特許権その他の知的財産権を侵害しないよう厳重に管理しております。しかしながら、既に多くの特許権その他の知的財産権が存在し、日々新しい特許権その他の知的財産権が次々と取得される中で、見解の相違などにより第三者から特許権侵害等で提訴される可能性があります。また、当社の事業展開に必要な技術についてライセンスを取得できなかった場合には、当社の事業に悪影響を及ぼす可能性があります。

(10) 債権回収リスク

当社は顧客に関する信用リスクの管理強化策や軽減策を実施しておりますが、経済状況の急変により予想外の倒産や支払遅延が発生した場合には、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(11) 為替リスク

当社の海外取引のうちアジア向けは原則日本円建、欧米向けは原則米国ドル建でありますが、今後も海外取引を拡大する方針であり米国ドル建の取引が増加することになれば為替予約を活用したとしても為替変動リスクを被る可能性があります。また、当社は外貨建資産(未予約の現預金等)も保有しております。そのため、円建資産に転換する場合だけでなく財務諸表作成のための換算においても為替変動の影響を受ける可能性があります。

(12) 情報セキュリティ

当社は、事業遂行にあたり、重要情報や取引先等の秘密情報を有しております。これらの情報については、法令や社内規程に基づき厳格に管理しておりますが、予期せぬ事態によってこれらの情報が漏洩した場合、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(13) 災害等による影響

当社は災害等による影響を最小限に留めるため必要とされる安全対策や事業の早期復旧のための対策を実施しておりますが、大規模な台風や地震等の自然災害、疫病の流行、テロ、大規模な停電、火災、事故等の不測の事態が発生した場合、本社機能や製品生産に影響を与え、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

①経営成績の状況

当事業年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調にありましたが、年度後半に入り、新型コロナウイルス感染症の拡大による経済活動の停滞から景気は急速に悪化いたしました。また、世界経済につきましても新型コロナウイルス感染症の爆発的な拡大によって大きく落ち込んだ状態となっており、その終息時期の見通しは立たず、先行き不透明感が強まる状況で推移しております。

半導体等電子部品業界におきましては、当社の関わる化合物半導体及び電子部品製造装置の販売マーケットにおいてスマートフォン向けや車載用途などの電子部品分野、あるいはMEMS(Micro Electro Mechanical Systems=微小電気機械素子)といった先端分野での研究開発投資が幅広い企業で進み、その中から本格生産への移行が着実に進んでおります。新型コロナウイルス感染症の影響により、スマートフォンや自動車の販売台数が低下しており、今後の市場動向や顧客の設備投資動向を注視していく必要はありますが、5G(第5世代移動通信システム)の本格導入に向けた応用分野の広がりにより、装置需要は拡大していくと見込まれております。

このような状況の下、当社ではオプトエレクトロニクス分野のマイクロLEDや通信用レーザー、電子部品分野の高周波デバイス、パワーデバイス、MEMS、各種センサー等向け製造装置の受注活動への注力による既存事業の推進に加え、新規事業(ヘルスケア事業)の創出に向けた技術開発への取り組みや、新製品のアクアプラズマの拡販による新たな事業領域の拡大に注力してまいりました。新型コロナウイルス感染症の拡大以降は、新規の受注案件の進捗が一時的に停止し、加えて緊急事態宣言発出以降の出社制限や出張、海外渡航の禁止等の影響もあり、年度後半の受注活動は低調なものとなりました。一方、当社の生産体制、及び国内やアジア地域を中心とした出荷業務に対する影響は軽微に留まりましたが、海外への出荷装置の据付(設置)業務や立ち上げ作業の遅れが課題として残ることとなりました。その結果、国内売上高は3,285百万円(前期比3.9%増)、海外売上高は2,584百万円(前期比45.6%増)、海外売上高比率は44.0%となりました。

また、当事業年度の受注高は5,327百万円(前期比6.7%増)となり、当事業年度末の受注残高は1,534百万円(前期比26.1%減)となりました。

以上の結果、当事業年度における業績は、売上高が5,869百万円(前期比18.9%増)、営業利益は902百万円(前期比175.3%増)、経常利益は927百万円(前期比204.1%増)、当期純利益は634百万円(前期比194.4%増)となりました。

主な品目別の売上高は、次のとおりであります。なお、当社は半導体等電子部品製造装置の製造及び販売事業の単一セグメントであるためセグメント毎の記載はしておりません。

(CVD装置)

オプトエレクトロニクス分野の半導体レーザー、電子部品分野での高周波デバイスやパワーデバイスにおける各種絶縁膜、保護膜形成用途での生産機の販売が増加し、売上高は963百万円(前期比124.3%増)となりました。

(エッチング装置)

電子部品分野での高周波デバイス、パワーデバイスや各種センサー用、オプトエレクトロニクス分野のマイクロLED用など幅広い用途での販売があり、売上高は3,369百万円(前期比20.3%増)となりました。

(洗浄装置)

電子部品分野でのパワーデバイスにおけるウェハーの表面有機物除去用の生産機や、オプトエレクトロニクス分野の半導体レーザーの洗浄用の生産機の販売があり、売上高は666百万円(前期比12.5%減)となりました。

(その他)

既存装置のメンテナンスや部品販売、装置の移設・改造などで、売上高は870百万円(前期比7.7%減)となりました。

 

②財政状態の状況

(流動資産)

当事業年度末における流動資産の残高は、7,649百万円で前事業年度末に比べ364百万円増加いたしました。

(固定資産)

当事業年度末における固定資産の残高は、3,625百万円で前事業年度末に比べ125百万円増加いたしました。

(流動負債)

当事業年度末における流動負債の残高は、1,651百万円で前事業年度末に比べ26百万円減少いたしました。

(固定負債)

当事業年度末における固定負債の残高は、834百万円で前事業年度末に比べ9百万円増加いたしました。

(純資産)

当事業年度末における純資産の残高は、8,788百万円で前事業年度末に比べ507百万円増加いたしました。自己資本比率は77.9%と前事業年度末に比べ1.1ポイント上昇いたしました。

 

③キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ723百万円増加し、3,476百万円(前事業年度末比26.3%増)となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は868百万円(前期比1.2%増)となりました。これは主に売上債権の増加が279百万円、仕入債務の減少が246百万円に対して、税引前当期純利益が910百万円、たな卸資産の減少が466百万円であったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は33百万円(前期に使用した資金は396百万円)となりました。その主な内容は、定期預金の預入による支出が3,340百万円、保険積立金の積立による支出が109百万円に対して、定期預金の払戻による収入が3,546百万円であったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は171百万円(前期比0.3%増)となりました。これは主に配当金の支払額が160百万円であったことによるものであります。

 

(2)生産、受注及び販売の実績

当社は、半導体等電子部品製造装置の製造及び販売事業の単一セグメントであるため、生産、受注及び販売の実績については、当社の品目別に記載しております。

①生産実績

当事業年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目別

当事業年度

(自  令和元年8月1日

至  令和2年7月31日)

前年同期比(%)

CVD装置(千円)

855,983

184.2

エッチング装置(千円)

2,655,416

82.7

洗浄装置(千円)

601,932

71.2

その他(千円)

1,015,563

103.1

合計(千円)

5,128,896

93.2

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

②受注実績

当事業年度の受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目別

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

CVD装置

1,066,014

197.8

452,589

129.4

エッチング装置

2,838,302

106.7

672,183

55.9

洗浄装置

475,364

52.2

194,655

50.4

その他

947,337

107.4

215,310

155.7

合計

5,327,018

106.7

1,534,739

73.9

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

③販売実績

当事業年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目別

当事業年度

(自  令和元年8月1日

至  令和2年7月31日)

前年同期比(%)

CVD装置(千円)

963,194

224.3

エッチング装置(千円)

3,369,648

120.3

洗浄装置(千円)

666,795

87.5

その他(千円)

870,343

92.3

合計(千円)

5,869,982

118.9

(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自  平成30年8月1日

至  令和元年7月31日)

当事業年度

(自  令和元年8月1日

至  令和2年7月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

日亜化学工業(株)

775,561

15.7

2.当事業年度の日亜化学工業(株)については、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態の分析

(流動資産)

当事業年度末における流動資産の残高は、7,649百万円で前事業年度末に比べ364百万円増加いたしました。たな卸資産が466百万円減少した一方、現金及び預金が513百万円、売上債権が279百万円増加したのが主な要因であります。

(固定資産)

当事業年度末における固定資産の残高は、3,625百万円で前事業年度末に比べ125百万円増加いたしました。保険積立金が109百万円、保有する投資有価証券の時価が上昇したことにより投資有価証券が53百万円増加したのが主な要因であります。

(流動負債)

当事業年度末における流動負債の残高は、1,651百万円で前事業年度末に比べ26百万円減少いたしました。未払法人税等が262百万円増加した一方、買掛金が246百万円減少したのが主な要因であります。

(固定負債)

当事業年度末における固定負債の残高は、834百万円で前事業年度末に比べ9百万円増加いたしました。リース債務が8百万円減少した一方、役員退職慰労引当金が9百万円、退職給付引当金が9百万円増加したのが主な要因であります。

(純資産)

当事業年度末における純資産の残高は、8,788百万円で前事業年度末に比べ507百万円増加いたしました。利益剰余金が474百万円増加したのが主な要因であります。自己資本比率は77.9%と前事業年度末に比べ1.1ポイント上昇いたしました。

 

②経営成績の分析

当事業年度の売上高、売上総利益、販売費及び一般管理費、営業利益、経常利益、特別利益及び特別損失、当期純利益の詳細は以下のとおりであります。

(売上高)

売上高は前事業年度より18.9%増加し、5,869百万円となりました。国内売上高は前事業年度より3.9%増加し3,285百万円となり、海外売上高は前事業年度より45.6%増加し2,584百万円となりました。その結果、海外売上高比率は44.0%となりました。

(売上総利益)

売上総利益は前事業年度より25.8%増加し、2,857百万円となりました。売上総利益率は、前事業年度より2.7ポイント改善し、48.7%となりました。

(販売費及び一般管理費)

販売費及び一般管理費は前事業年度より0.6%増加し、1,955百万円となりました。

(営業利益、経常利益)

営業利益は前事業年度より175.3%増加し、902百万円となりました。

経常利益は前事業年度より204.1%増加し、927百万円となりました。

(特別利益及び特別損失)

特別利益はありませんでした。

特別損失は当事業年度において固定資産除却損17百万円を計上したため、17百万円となりました。

(当期純利益)

当期純利益は前事業年度より194.4%増加し、634百万円となりました。

 

当事業年度の経営成績は前事業年度に比べ増収増益となりました。

なお、業績の詳細、主な品目別の売上高の詳細については、「(1)経営成績等の状況の概要  ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

③経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2  事業の状況  1  経営方針、経営環境及び対処すべき課題等  (2目標とする経営指標」に記載のとおり、売上高総利益率、売上高経常利益率、海外売上高比率を中長期的な経営の重要指標としており、当事業年度における各指標等の実績は次のとおりであります。

今後についても、更なる原価低減、コスト低減に取り組みながら、海外販売の拡大を進めることで、引き続き中長期的な経営の重要指標の目標達成に努めてまいります。

 

中長期的な

目標

実績

売上高総利益率

50.0%

48.7%

売上高経常利益率

20.0%

15.8%

海外売上高比率

50.0%

44.0%

 

経営成績に重要な影響を与える要因や、当該要因への対応について

「第2  事業の状況  2  事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

⑤資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社の運転資金需要のうち主なものは、材料費、労務費、外注費、諸経費や、販売費及び一般管理費等の費用であります。当社は、マーケットの設備投資需要の増減により、月次や四半期単位の売上高の変動が大きくなる傾向があり、製品の製造に必要な資金需要が一時的に増加する可能性があります。その変動に対して機動的に対処できるよう、常に潤沢な手元資金を確保しております。

投資を目的とした資金需要は、主に機械装置等の設備投資によるものであります。

当社の運転資金及び設備投資資金は主として自己資金によって賄っており、必要に応じて借入れによる資金調達を実施しております。

当社の資金状況は、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高が前事業年度末に比べ723百万円増加し、3,476百万円(前事業年度末比26.3%増)となりました。キャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要  ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

なお、直近5事業年度におけるキャッシュ・フロー指標の推移は、次のとおりであります。

 

第37期

第38期

第39期

第40期

第41期

自己資本比率 (%)

78.6

79.0

75.9

76.8

77.9

時価ベースの自己資本比率 (%)

61.4

72.7

89.8

67.2

203.9

債務償還年数 (年)

0.7

2.8

0.9

0.8

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

221.4

75.3

243.9

245.5

(注) 1.各指標は、下記の基準で算出しております。

・自己資本比率:自己資本/総資産

・時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

・債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

・インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

2.第39期の債務償還年数及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスであるため記載しておりません。

 

⑥重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社は、財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。

当社の財務諸表で採用する重要な見積りは、「第5  経理の状況  1財務諸表等  注記事項  重要な会計方針」に記載のとおりであります。

なお、新型コロナウィルス感染症の感染拡大の影響に係る仮定に関しては「第5  経理の状況  1財務諸表等  (1)財務諸表  注記事項(追加情報)」に記載しております。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

当社は、「薄膜技術で世界の産業科学に貢献する」ことを経営理念としており、「社員の創造性を重視し、常に独創的な薄膜技術を世界の市場に送る」、「直販体制を採用し、ユーザーニーズに対応した製品をタイムリーに提供する」、「事業が社会に果たす役割を積極的に認識し、高い付加価値を目標とし、株主、取引先、役員、従業員に対し、適切な成果の配分をする」ことを経営の基本方針としております。この目標達成のため、技術革新の著しい半導体等電子部品業界の基礎研究から応用研究まで、幅広い研究開発に取り組んでおります。

本社研究開発センターは、装置開発の活性化を目的とした複数のテーマ別にプロジェクトを運営しており、既存装置の改良、改善、新製品の開発、営業支援のためのデモ実験等を行っております。また、米国オプトフィルムス研究所では、新たな半導体材料に係る基礎研究を行っております。一方、社外との共同研究も積極的に実施しており、有望なテーマがあれば、大学等の研究機関と共同研究を行っております。

上記活動に伴い、当事業年度の研究開発費は205百万円となっております。

なお、当社は半導体等電子部品製造装置の製造及び販売事業の単一セグメントであるため、セグメント毎の記載はしておりません。