文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、欧州では、雇用・所得環境の改善を背景に個人消費は底堅く推移し景気は回復基調が続きました。また、米国では、良好な雇用・所得環境を背景とした個人消費を支えに、景気は堅調に推移しました。日本経済は、設備投資の拡大や雇用・所得環境の改善により、景気は緩やかに回復しました。
一方で、通商問題や英国のEU離脱をめぐる動向などの世界経済への影響が、徐々に顕在化しております。
このような状況の下、当社グループは「Visual Technology Company」として、世界トップレベルの高品質かつ信頼性の高い映像製品の提供を軸に、市場や顧客に応じた最適な製品及びシステムソリューションを提案しております。
2018年度を初年度とする第6次中期経営計画では、「撮影」、「記録」、「配信」、「表示」を包括したトータルソリューションで、ヘルスケア、クリエイティブワーク、V&S(Vertical & Specific)の事業領域の更なる拡大及び新市場の創出に取組んでおります。
具体的な取組みとして、2018年3月に買収したカリーナシステム㈱では、手術室向けに加え、新しい市場に対しても映像記録・配信・編集・画像解析に対応したハードウェアやソフトウェアの展開を図っております。また、ヘルスケア市場におけるソリューション提案力及び機動的な対応力を強化するため、医療機関向けシステムインテグレーションを手掛けるEIZOメディカルソリューションズ㈱を2018年10月1日付で吸収合併し、ヘルスケア事業を再編成しました。これらにより、ヘルスケア市場での更なる事業機会を創出してまいります。
当第3四半期連結累計期間における業績につきましては、海外でのヘルスケア市場向け販売が好調であった一方で、国内でのヘルスケア市場向け及びアミューズメントの売上高が前年同期を下回った結果、全体の売上高は54,020百万円(前年同期比12.1%減)となりました。
これらにより、売上総利益は前年同期比で1,285百万円減少しましたが、ヘルスケア、クリエイティブワーク及びV&Sで付加価値の高い商品構成の比率が高くなったことにより、売上総利益率は33.2%と前年同期比1.9ポイント上昇しました。販売費及び一般管理費は、内視鏡用モニター等に係る先行的な研究開発については一巡しましたが、カリーナシステム㈱に係る費用及びのれん償却費等の要因により919百万円増加となりました。この結果、営業利益は3,880百万円(前年同期比36.2%減)、経常利益は4,375百万円(同39.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,187百万円(同40.8%減)となりました。
なお、資産及び負債の状況は、前連結会計年度末と比較し、資産の部は2,172百万円減少し117,324百万円、負債の部は1,815百万円減少し26,159百万円、純資産の部は、356百万円減少し91,164百万円となりました。
市場別の経営成績は次のとおりです。
[B&P(Business & Plus)]
売上高は、12,781百万円(前年同期比0.0%増)となりました。海外においては、一部の地域で販売の落ち込みがありましたが、ドイツでは前年同期を上回る販売が継続しています。国内においては、大型フレームレスモニターの販売が堅調に推移しました。
[ヘルスケア]
売上高は、21,759百万円(前年同期比2.2%減)となりました。海外においては、欧米での販売が好調であったことに加え、東南アジア地域においても販売が伸びました。国内においては、ヘルスケア事業の再編成に当たり医療機関向けシステムインテグレーション事業における収益性の低い商品販売事業を中止したため、売上高は減少しました。その結果、ヘルスケア全体では前年同期を下回りました。
[クリエイティブワーク]
売上高は、4,464百万円(前年同期比3.3%増)となりました。海外においては北米にて4Kモニターの販売が好調であったことに加えて、国内においても4K及びHDR対応モニターの販売が堅調に推移したことで、売上高は前年同期を上回りました。
[V&S(Vertical & Specific)]
売上高は、5,548百万円(前年同期比7.5%減)となりました。海外においては、航空管制(Air Traffic Control:ATC)向け及び監視向けの販売が堅調に推移し、前年同期を上回る売上高となりました。一方で国内においては、監視及び船舶向けの販売が堅調に推移したものの、前年同期に金融システム向けモニターの大型案件があったことにより、V&S全体では前年同期を下回りました。
[アミューズメント]
売上高は、7,242百万円(前年同期比37.7%減)となりました。遊技人口の減少や規則改正等により、アミューズメントの市場環境は厳しい状況が続いております。当初予定していた機種の発売が後ろ倒しになったこと、及び旧規則機の設置期限が残る中、新規則対応の遊技機導入が低調に推移していることにより、売上高は前年同期を大きく下回りました。
[その他]
売上高は、2,223百万円(前年同期比50.7%減)となりました。主に、アミューズメント用ソフトウェア受託開発の売上高が減少したことによります。
なお、市場区分の詳細は次のとおりです。
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区分 |
主要用途 |
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B&P (Business & Plus) ビジネス用途向け及びゲーム等のエンターテインメント市場向け |
金融機関、公共機関、文教施設、一般オフィス、 ハイエンド・ホームユース
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ヘルスケア 医療環境向け |
医用画像、診断用途、手術室用途 |
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クリエイティブワーク グラフィックス用途向け |
出版・印刷・写真編集、映像制作
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V&S (Vertical & Specific) 様々な環境下で使用可能な多様な業種・分野向け |
航空管制(Air Traffic Control:ATC)、船舶、監視(Security & Surveillance)、その他産業用途 |
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アミューズメント |
パチンコ・パチスロ遊技機に搭載される液晶モニター |
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その他 |
保守サービス及びソフトウェアの受託開発 |
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
当社は、株主全体の利益を保護する観点から、当社株式に対する大規模買付が行われた際に、大規模買付行為に応じるか否かを株主の皆様が判断するために必要な情報と十分な時間を提供することを目的として、株式の大量取得行為への対応方針を導入しております。
①当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容
当社取締役会は、公開会社として当社株式の自由な売買を認める以上、当社取締役会の賛同を得ずに行われる、いわゆる「敵対的買収」であっても、当社や株主の皆様の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。特定の者による大規模買付行為に応じて当社株式の売却を行うか否かは、本来、最終的には当社株式を保有する当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えます。
一方で、製造業を営む当社グループの事業の運営には、企画・開発・製造・販売・サービス等のあらゆる場面で幅広いノウハウと豊富な経験が必要であり、国内外の顧客・取引先・社員等のステークホルダーとの間に築かれた関係等への十分な理解が不可欠です。そのため、当社の財務及び事業の方針を決定するに当たりこれらに関する十分な理解がなくては、株主の皆様が将来実現することのできる株主価値を毀損してしまう可能性があります。
また、特定の者による大規模買付行為がなされた場合、当社株主の皆様が当該大規模買付行為の当否について適切な判断を行うためには、当該大規模買付行為の内容、当該大規模買付行為が当社企業価値に与える影響、当該大規模買付行為に代わる提案の有無等について、当社株主の皆様に必要十分な情報が提供される必要があると考えます。
そこで、当社取締役会は、議決権割合が20%以上となる当社株式の買付行為に際しては、当該買付行為を行う買付者から事前に、株主の皆様の判断のために必要かつ十分な大規模買付行為に関する情報が提供されることを目的として、このような買付行為に関する一定の合理的なルール(以下「大規模買付ルール」といいます。)を設定することが、当社及び当社株主全体の利益を守るために必要であると考えます。
②当社財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他会社支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組みの概要
当社は、1968年の設立以来、強みである映像技術を活かし、高品位・高品質の映像機器の開発から生産・販売までを一貫して行ってまいりました。また、これにより培ってきた技術、情報、ノウハウ等を更に追求・発展させ「Visual Technology Company」として市場ニーズに最適な映像環境ソリューションを提案しております。
今後とも、これまで培ってきた技術力、開発力を活かし、映像のスペシャリストとして他社の追随を許さない魅力的な付加価値を提供してまいります。
また、当社グループの事業の拡大や競争力の強化、当社の持つ技術と強いシナジーを発揮するノウハウ、技術等を取得するため、必要に応じM&Aも実施します。
③会社支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要
当社は、上記①で述べた基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、「当社株式の大量取得行為への対応方針(買収防衛策)」(以下「本対応方針」といいます。)を定めています。
本対応方針は大規模買付行為に際して株主の皆様が適切な状況判断を行えるようにするため、大規模買付者に対して、その目的や内容、買付対価の算定根拠等の十分な情報提供と、適切な評価期間の確保を要請し、さらに、当社取締役会による当該大規模買付行為に対する意見の公表や、代替案の提示等を行う機会を確保することを目的として導入されたものです。
本対応方針の詳細に関しましては、当社ウェブサイト(https://www.eizo.co.jp/ir/news/2016/DC16-004.pdf)に掲載しておりますので、そちらをご覧ください。
④本対応方針が会社支配に関する基本方針に沿うものであり、株主の皆様の共同の利益を損なうものではないこと、当社役員の地位の維持を目的とするものではないこと
イ.本対応方針が会社支配に関する基本方針に沿うものであること
本対応方針は、大規模買付ルールの内容、大規模買付行為がなされた場合の対応方針、独立委員会の設置、株主及び投資家の皆様に与える影響等を規定するものです。本対応方針は、大規模買付者に大規模買付行為に関する必要かつ十分な情報を開示していただいた後に、十分な評価期間を経た上で大規模買付行為が開始されるものとしており、当社株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否かを判断される際に必要な情報及び期間を確保することを目的としております。また、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合でも、当該買付行為が当社の企業価値ひいては株主価値を著しく損なうと判断される場合には、大規模買付行為に対する対抗措置を発動し、株主全体の利益が毀損されることを防止します。このように本対応方針は、上記①で述べた基本方針に沿うものであると考えられます。
ロ.本対応方針が株主の皆様の共同の利益を損なうものではないこと
本対応方針は、当社株主に対して大規模買付行為に応じて当社株式を売却するか否かの判断のために必要な情報を提供することを目的としており、本対応方針によって株主の皆様は必要な情報に基づく適切な判断ができることとなるため、本対応方針は当社の株主価値を損なうものではなく、むしろ、その利益に資するものであると考えます。
さらに、本対応方針の発効・継続が当社株主の皆様の承認を条件としており、当社株主が望めば本対応方針の廃止も可能であることは、本対応方針が当社株主の共同の利益を損なわないことを担保していると考えられます。
ハ.本対応方針が当社役員の地位の維持を目的とするものではないこと
本対応方針は、大規模買付行為に応じて当社株式の売却を行うか否かは、本来、最終的には当社株式を保有する当社株主の皆様の判断に委ねられるべきことを大原則としつつ、当社の企業価値ひいては株主価値を守るために必要な範囲で大規模買付ルールの遵守の要請や対抗措置の発動を行うものです。本対応方針は、当社取締役会が対抗措置を発動する場合を事前にかつ具体的に規定しており、対抗措置の発動はかかる規定に従って行われます。さらに、対抗措置の発動などに際して取締役会に勧告を行う独立委員会の設置など、取締役会の恣意的な判断を防止する仕組みを有しております。
以上から、本対応方針は当社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えます。
(3)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、4,582百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発の状況に重要な変更はありません。