当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業等のリスクについて、重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における世界経済は、欧州全体では緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、ドイツをはじめとする欧州諸国の景気見通しは相次いで下方修正されており、景気の先行きにかげりが見られました。米国では、個人消費や設備投資の増加により景気は底堅く推移しました。一方で、通商問題や地政学的な不確実性の高まりにより世界経済が下振れするリスクが懸念されております。
日本経済は、輸出や生産に弱さが見られましたが、個人消費が持ち直し景気は緩やかに回復しました。
当社グループは、映像技術を核とした顧客のニーズに応じた最適な映像環境ソリューションを提供する「Visual Technology Company」として、世界トップレベルの高品質かつ信頼性の高い映像製品の提供、システムソリューションの提案を行っております。
第6次中期経営計画の2年目となる2019年度は、前期より展開してきたビジネスモデルを発展させ、「撮影」「記録」「配信」「表示」を包括したトータルソリューションでヘルスケア、クリエイティブワーク、V&S(Vertical & Specific)の事業領域を更に拡大してまいります。
本計画遂行のための取組みとして、2018年3月にグループに加えたカリーナシステム㈱との間で、開発・営業・生産等におけるシナジー効果を実現させることで、事業の展開を加速しております。具体的には、当第1四半期連結累計期間において、術野カメラシステム「MEC-7000-UHD」をEIZOグループで共同開発し、販売開始しました。光学30倍のズームレンズ内蔵により、カメラが手術部位から離れた距離に設置されても簡単に目的のエリアを拡大して、鮮明に撮影することが可能となりました。
※術野カメラ:開腹・開胸手術における手術部位を撮影するカメラ
また、ヘルスケア市場向けの製品を開発・製造するドイツ子会社(EIZO GmbH)では、新社屋が完成し、2019年6月から使用を開始しました。これまで別々となっていた管理・開発・生産部門及び倉庫を集約することにより、ワークフローの改善と創造的な開発・生産体制が実現し、業務効率が向上しました。これにより、ヘルスケア市場の一層の拡大を目指してまいります。
当第1四半期連結累計期間における業績につきましては、全体の売上高は14,990百万円(前年同期比9.4%減)となりました。B&P(Business & Plus)市場向けは欧州を中心に海外での売上が減少しましたが、当社が重点分野と位置づけるV&S(Vertical & Specific)市場向けについては航空管制(Air Traffic Control:ATC)向けを中心に好調でした。また、ヘルスケア市場向けは例年需要が下半期に偏る傾向の中、取扱いを中止した他社製商品のディストリビューション販売を除き、前年同期比較で販売は堅調に推移しました。一方でアミューズメント市場向けの売上高は引き続き規則改正の影響を受け減収となりました。以上の結果、全体の売上高は減収となりました。
利益面については、B&P市場及びアミューズメント市場向け売上高の減収に加えて、ユーロ安による為替影響等により、売上総利益は846百万円減少しました。また、販売費及び一般管理費は、先行的な開発投資については一巡したものの、期初計画に沿ってカリーナシステム㈱に投じた費用等の要因により、前年同期並みの水準となりました。その結果、営業損失は89百万円(前年同期は754百万円の営業利益)、受取配当金収入があったことにより経常利益は74百万円(前年同期比92.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は47百万円(同93.4%減)となりました。
資産及び負債の状況は、前連結会計年度末と比較し、資産の部は投資有価証券の時価の下落等により4,977百万円減少し116,445百万円、負債の部は1,389百万円減少し25,109百万円、純資産の部は投資有価証券の時価の下落によりその他有価証券評価差額金が減少したこと等で3,588百万円減少し91,336百万円となりました。
市場別の経営成績は次のとおりです。
[B&P(Business & Plus)]
売上高は、3,439百万円(前年同期比11.4%減)となりました。海外においては、これまで好調であった欧州向けの販売が低調となったことに加え、ユーロ安の影響から前年同期を下回る売上高となりました。国内においては、2020年1月に予定されているWindows7のサポート終了に伴うパソコン関連の入替需要が寄与したこと等により販売が堅調に推移し、前年同期を上回る売上高となりました。
[ヘルスケア]
売上高は、6,545百万円(前年同期比4.1%減)となりました。海外においては、診断用途向けの販売が欧州では堅調に推移し、また戦略市場である北米及び中東地域等で好調に推移しました。国内においては、カリーナシステム㈱製の映像記録・配信システムの販売が好調であったことに加え、診断用途向けの販売が堅調に推移しました。一方で国内向けにおいて前第3四半期より他社製商品のディストリビューション販売を中止した影響により、ヘルスケア全体の売上高は前年同期を下回りました。
[クリエイティブワーク]
売上高は1,200百万円(前年同期比14.0%減)となりました。海外においては、欧州及び北米にてHDR及び4K対応のハイエンドモデルの販売が堅調に推移したものの、エントリー向けモデルの販売が低調に推移したことから、売上高は前年同期を下回りました。国内においては、HDR及び4K対応モニターの販売が堅調に推移したことやエントリー向けモデルのラインナップを揃えたことで販売が増加し、前年同期を上回る売上高となりました。
[V&S(Vertical & Specific)]
売上高は、1,975百万円(前年同期比23.7%増)となりました。海外においては、北米でのATC向け販売が好調に推移しました。国内においては、様々な使用環境に対応した製品の販売により、堅調に推移しました。
[アミューズメント]
売上高は、1,314百万円(前年同期比44.3%減)となりました。遊技人口の減少や規則改正の影響を受け、アミューズメントの市場環境は厳しい状況が続いております。旧規則機の設置可能期間が向こう1年半残っており、市場での新規則対応機の導入が依然低調に推移していることにより売上高は前年同期を下回りました。
[その他]
売上高は、514百万円(前年同期比8.4%増)となりました。主に、アミューズメント用ソフトウェア受託開発の売上高が増加したことによります。
なお、市場区分の詳細は次のとおりです。
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区分 |
主要用途 |
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B&P (Business & Plus) ビジネス用途向け及びゲーム等のエンターテインメント市場向け |
金融機関、公共機関、文教施設、一般オフィス、 ハイエンド・ホームユース
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ヘルスケア 医療環境向け |
医用画像、診断用途、手術室用途 |
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クリエイティブワーク グラフィックス用途向け |
出版・印刷・写真編集、映像制作
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V&S (Vertical & Specific) 様々な環境下で使用可能な、多種多様な業種・分野向け |
航空管制(Air Traffic Control:ATC)、船舶、 監視(Security & Surveillance)、その他産業用途 |
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アミューズメント |
パチンコ・パチスロ遊技機に搭載される液晶モニター |
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その他 |
保守サービス及びソフトウェアの受託開発 |
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
当社は、株主全体の利益を保護する観点から、当社株式に対する大規模買付が行われた際に、大規模買付行為に応じるか否かを株主の皆様が判断するために必要な情報と十分な時間を提供することを目的として、株式の大量取得行為への対応方針を導入しております。
当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の概要
当社取締役会は、公開会社として当社株式の自由な売買を認める以上、当社取締役会の賛同を得ずに行われる、いわゆる「敵対的買収」であっても、当社や株主の皆様の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。特定の者による大規模買付行為に応じて当社株式の売却を行うか否かは、本来、最終的には当社株式を保有する当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えます。
一方で、製造業を営む当社グループの事業の運営には、企画・開発・製造・販売・サービス等のあらゆる場面で幅広いノウハウと豊富な経験が必要であり、国内外の顧客・取引先・社員等のステークホルダーとの間に築かれた関係等への十分な理解が不可欠です。そのため、当社の財務及び事業の方針を決定するに当たりこれらに関する十分な理解がなくては、株主の皆様が将来実現することのできる株主価値を毀損してしまう可能性があります。
また、特定の者による大規模買付行為がなされた場合、当社株主の皆様が当該大規模買付行為の当否について適切な判断を行うためには、当該大規模買付行為の内容、当該大規模買付行為が当社企業価値に与える影響、当該大規模買付行為に代わる提案の有無等について、当社株主の皆様に必要十分な情報が提供される必要があると考えます。
そこで、当社取締役会は、議決権割合が20%以上となる当社株式の買付行為に際しては、株主の皆様の判断のために必要かつ十分な情報が提供されることを目的として、一定の合理的なルールを設定することが当社及び当社株主全体の利益を守るために必要であると考えます。
このため、当社は、上記の基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、「当社株式の大量取得行為への対応方針(買収防衛策)」を定めています。
本対応方針の詳細に関しましては、当社ウェブサイト(https://www.eizo.co.jp/ir/news/2019/DC19-005.pdf)に掲載しておりますので、そちらをご覧ください。
(3)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、1,404百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発の状況に重要な変更はありません。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。