文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
なお、第1四半期連結累計期間より、「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号 平成25年9月13日)第39項に掲げられた定め等を適用し、「四半期純利益」を「親会社株主に帰属する四半期純利益」としております。
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、政府主導の経済政策等の効果により、緩やかな回復基調が続いております。また、世界経済につきましては、米国経済を中心に堅調に推移したものの、米国の利上げに伴う景気後退懸念や、中国経済の減速、新興国経済の低迷等、先行き不透明な状況となってきております。
遊技台部品事業及びホールシステム事業が携わるパチンコ業界につきましては、遊技機の自主規制や低貸玉営業の普及などの影響により、パチンコホールの経営環境は引き続き厳しい状況で推移しております。そのため、遊技機の入れ替えや店舗の設備投資につきましては慎重な姿勢のパチンコホールも多く、全体の遊技機、ホール設備の販売も伸び悩んでおります。
モバイルデータソリューション事業のうち、携帯電話機器販売店向け(モバイルライフサイクル)につきましては、主要なサービスの一つである古い携帯電話機器から新しい携帯電話機器にデータを移行する機能に関しては、クラウド型のデータ移行サービスが台頭するなど先進国を中心に様々なサービスが出現しております。一方、携帯電話機器の故障の持ち込みや中古携帯電話の下取りなど携帯電話販売店に求められるサービスは複雑化しており、顧客満足度の低下や店舗運営のコスト増加をもたらしております。このような状況下において販売店の店頭業務を効率化し、顧客満足度を高めるソリューションについては今後の成長が見込める市場環境にあります。犯罪捜査機関等向け(モバイルフォレンジック)につきましては、昨今の世界情勢の不安定化に伴い、各国行政機関の安全保障に対する意識の高まりと共に、関連予算は増加傾向にあり、引き続き市場の成長が見込める環境にあります。
このような状況のなか当社グループにおきましては、社員主導型経営のもと、世界への更なる飛躍へ向け、グローバルな視点での事業展開を図るべく、新製品・新サービスの企画・研究・開発に努めました。新製品・新サービスの企画・研究・開発の一環として、持分法適用会社でもあるInfinity Augmented Reality, Inc.のAR(拡張現実)開発プラットフォームを活用し、ARコンテンツやARソリューションの提供に向けて事業ドメインの拡大を図っておりますが、10月には優れたLOE(Light-guide Optical Element:導光光学素子)技術の特許を持つLumus.Ltdと業務提携の基本合意書を締結し、AR分野においてハードウエアからソフトウエアまで包括するトータルソリューションの提供を目指してまいります。
以上の取組みに加え、遊技台部品事業及びホールシステム事業におきましては、厳しい市場環境のなかで、両事業ともほぼ計画通り順調に推移しております。モバイルデータソリューション事業におきましては、上記の通り市場は拡大傾向であり、世界的な需要拡大に対応するため新拠点設立や社内体制構築を意欲的に行ったものの、計画からの遅延、販売戦略の見直し等の影響から、モバイルライフサイクル及びモバイルフォレンジックともに計画を下回りました。また、その他事業におきましては、将来に向けた先行投資を積極的に行いました。この結果、売上高168億47百万円(前年同期比18.0%減)、営業利益2億13百万円(前年同期比91.6%減)、経常利益26百万円(前年同期比98.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益1億18百万円(前年同期比93.9%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
<遊技台部品事業>
主要な製品は、パチンコ台メーカーに販売する制御基板及び樹脂成形品であります。
新機種に係る遊技台部品の販売が、計画通り順調に推移しました。この結果、売上高は51億75百万円(前年同期比32.0%減)、営業利益は7億78百万円(前年同期比34.8%減)となりました。
<ホールシステム事業>
主要な製品は、パチンコホール経営を支援する遊技台管理・会員管理・景品管理等のコンピュータシステムであります。
市場は、引き続き悪化する傾向を示しておりますが、受注案件の獲得は引き続き計画通り順調に推移しました。また、セグメント利益につきましても、人員の見直し等を含めた構造改革等を行ったほか、前期に貸倒処理した債権の一部が回収できたこと等も寄与し、セグメント利益を確保することとなりました。この結果、売上高は20億17百万円(前年同期比23.4%減)、営業利益は1億23百万円(前年同期は1億18百万円の損失)となりました。
<モバイルデータソリューション事業>
主要な製品・サービスは、携帯電話機器販売店向け(モバイルライフサイクル)及び犯罪捜査機関等向け(モバイルフォレンジック)に販売するモバイルデータトランスファー機器及び関連サービスであります。
モバイルライフサイクルにつきましては、主要市場の米国においては、計画通り順調に推移しましたが、他の市場での販売が低調に推移し、モバイルライフサイクル全体では、計画を下回りました。
モバイルフォレンジックにつきましては、前主力機種のサポート終了に伴う買い替え需要で好調だった前期からの反動減が続いている影響等もあり、南米市場を除く他の市場において、計画を下回りました。
主に一時的な要因により売上が低調に推移したものの、長期の持続的成長を目指し、費用の削減を最小限に留め、Cellebrite社の新拠点設立など事業規模拡大及び新製品・新サービス等の開発投資を積極的に進めたことで、研究開発費を含む販売費及び一般管理費が増加しました。この結果、売上高は86億72百万円(前年同期比8.0%減)、営業利益は2億98百万円(前年同期比86.3%減)となりました。
<その他>
主要な製品・サービスは、M2M通信機器及びM2Mソリューション並びにコンテンツ配信サービスであります。
M2M通信機器の販売につきましては、セキュリティ向け・娯楽機器向け等、当社製品の導入事例は着実に増加しております。また第2四半期累計期間に子会社化したBacsoft社のM2Mソリューションにつきましては、世界的に急速な拡大を続けるM2M市場において、両社の事業ドメインの拡大を図っているなかで、国内では当期から本格的なサービスを開始しており、産業機器・エネルギー管理・農業などの分野で初期導入の案件が増えております。この結果、売上高は前年同期を上回りましたものの、開発投資等の影響から利益を確保するには至りませんでした。
コンテンツ配信サービスにつきましては、同サービスの販売が低調に推移し、売上高は前年同期を下回り、セグメント利益を確保するには至りませんでした。更にAR(拡張現実)事業等、情報通信分野の新規事業に係る先行開発投資を積極的に行ったことも影響しました。これらの結果、売上高は9億82百万円(前年同期比14.2%増)、営業損失は3億64百万円(前年同期は66百万円の損失)となりました。
(当社グループの対処すべき課題)
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(株式会社の支配に関する基本方針)
① 基本方針の概要
当社取締役会は、当社取締役会の賛同を得ずに行われる、いわゆる「敵対的買収」であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありませんが、当社の支配権の移転を伴う買付提案に応じるかどうかの判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えることから、当社株式に対する大量買付行為が行われた際に、当社取締役会が必要な情報や時間を確保した上で、株主の皆様に対し当社経営陣の計画や代替案等を提示すること、あるいは必要に応じ株主の皆様のために買収者と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当該大量買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が適切に判断することを可能とするための枠組みが、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する大量買付行為を抑止するために必要不可欠であると考えております。
② 基本方針の実現のための取組みの概要
当社は、上記の基本方針の実現のための取組みとして、次の施策を実施しています。
1) 企業理念及び企業価値の源泉
当社は、「夢、挑戦、創造」を企業スローガンに、創業当時のベンチャースピリットを大切にし、若さと活力を絶やさず発展し続けるために、常にベンチャー企業であり続けることを基本理念とし、商品力・性能・信頼性・品質に優れた高付加価値な商品やサービスを開発・提供し続けることを目標に経営に取り組んでおります。
具体的な経営理念としては、以下を掲げております。
1.フレキシビリティとオリジナリティを武器に、ハードとソフトを融合させた価値ある商品開発を目指す。
2.顧客第一主義を徹底し、夢の実現に向かって社会に求められる価値ある企業に成長する。
3.生き甲斐や能力が発揮できる環境を社員に提供し、健全な社会の発展に貢献する。
当社は、社会の公器として法令遵守はもちろん、責任ある企業活動を行うと同時に、組織として成熟する一方でチャレンジ精神が薄れないよう、新たなビジネスに挑戦する精神、斬新な発想そして次代の成長の原動力を大切に考えております。この「挑戦する精神」こそ、当社企業価値の源泉と言えます。
2) 企業価値の向上に資する取組み
当社は「アミューズメントとIT 関連分野への集中」、「企業価値の向上を図る」、「ベンチャー精神で自ら行動する」を経営方針に掲げ、中長期的な経営戦略として以下の3点を推進することが、企業価値の向上に資するものと考えております。
1.アミューズメント(パチンコ)関連分野でのシェアアップ
2.IT(モバイル・通信・コンテンツ)関連分野での新たな顧客価値の創造
3.グローバル市場におけるビジネス構築及び拡大
3) コーポレート・ガバナンスの強化について
当社は、企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させるために必要かつ有効な仕組みとして、コーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでおります。
具体的には、取締役の経営責任を明確にし、株主の皆様への信任を問う機会を増やすため取締役の任期を1年とし、また、在任の監査役3名中2名を独立性の高い社外監査役としております。
また、経営判断にあたっては、顧問として就任されている外部有識者、弁護士等の法律・会計専門家からの意見を聴取する等、経営の客観性の確保と向上に努めております。
当社は、株主をはじめとするステークホルダーの権利・利益を尊重し、企業の社会的責任を忘れることなく、今後も企業理念や高い倫理観に基づき、法令や社会的規範を遵守することは当然のこととし、社会に貢献できる企業であり続けるために、継続してコーポレート・ガバナンスのさらなる強化に努める所存であります。
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は36億86百万円であります。