第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(経営方針・経営戦略等)

当社は、次の「スローガン」、「企業理念」及び「基本戦略」のもと、商品力・品質に優れた高付加価値な商品やサービスを企画・開発し、提供し続けることを目標として経営に取り組んでおります。

スローガン:

「夢・挑戦・創造」

企業理念  :

「情報通信&エンターテインメントで人々を幸せにする」

基本戦略  :

① 目標は世界へ!

 

② ニッチでビッグを目指せ!

 

③ 挑戦こそが未来を創る!

 

④ 真の顧客第一主義!

 

⑤ 社員主導型経営!

 

 

(経営方針)

当社グループでは、「情報通信とエンターテインメントへの集中」、「企業価値の向上を図る」、「ベンチャー精神で自ら行動する」を経営方針に掲げ、中長期的な経営戦略として、以下の3点を推進しております。

 ①  情報通信(セキュリティ、コンテンツ、通信)関連分野での新たな顧客価値の創造

 ② エンターテインメント(遊技機)関連分野でのシェア拡大

 ③ グローバル市場におけるビジネス構築及び拡大

具体的には、ハードウエアとソフトウエアの両方の技術を持つエンジニア集団として、お客様の信頼を得つつ、売れる商品・サービスとは何かに徹底的にこだわり、企画、開発、販売戦略をもって、新たな価値を提供し、収益に貢献するビジネス展開を図ります。また、外部からの視点、外部ノウハウを積極的に活用し、変化はチャンスと考え、失敗を恐れず、更なる成長を目指してワールドワイドで取組んでまいります。

 

(目標とする経営指標)

当社グループでは、継続的・安定的に収益を確保し事業規模の拡大を図るためにも、売上高・経常利益・キャッシュ・フローの成長性を重要な経営指標と位置付けております。特にモバイルデータソリューション事業は市場のポジショニングが重要でありその指標として、かつ上記経営指標の先行指標にもなりうる受注総額をKPIとして設定しております。

 

(経営環境及び対処すべき課題)

今後の経済情勢としましては、新型コロナウイルス感染症の流行により、世界各国でロックダウン等による経済活動の制限が続き、我が国経済においても、新型コロナウイルス感染症の完全な収束を見通すことができず、さらに経済が下振れするリスクがあると認識しております。

このような経済情勢の中、当社グループでは、競争優位性を確保できると見込まれる複数の事業領域を持つことにより、事業の継続性を高めようと活動をしております。このような考えのもと、経営方針として「情報通信とエンターテインメントへの集中」、「企業価値の向上を図る」、「ベンチャー精神で自ら行動する」を掲げ、中長期的な経営戦略として、以下の3点を推進しております。

 ① 情報通信(セキュリティ、コンテンツ、通信)関連分野での新たな顧客価値の創造

 ② エンターテインメント(遊技機)関連分野でのシェア拡大

 ③ グローバル市場におけるビジネス構築及び拡大

経営として対処すべき課題としては、以下の課題に取組んでおります。

1) 人材の強化(育成・獲得)

高度なノウハウを有した優秀な人材をいかに育成・獲得していくかが重要と考えており、継続的な募集、教育・研修制度、人事・処遇制度の拡充により採用・定着を図るとともに、各分野で蓄積してきたノウハウを相互に指導活用することで、社員の「人財化」を推進しております。

 2) 高収益体質への改革

当社グループは、費用効率の最大化と収益構造モデルの見直しを緊急命題とし、高収益体質への改革を推進しております。具体的には、事業環境は一部の主力事業が属している市場が非常に厳しい状況であると認識しておりますが、その環境に適応した効率性を重視した事業体制を構築してまいります。また、市場が成長段階にあるモバイルデータソリューション事業については、長期的な成長持続のために投資を継続し、今後市場が大きく伸びることが予想されるM2M事業及びAR等の新規事業は、差別化された製品・サービスの開発に注力することで、中長期的な高収益体質の実現を目指していきます。

 3)  新規事業及び資本・業務提携等による事業領域の拡大・新たな顧客価値の創造

当社グループは、今までに蓄積してきました最新の技術・ノウハウを積極的に新規事業展開に応用し、更なる事業領域の拡大を図ります。また、それらの技術を軸として、シナジー効果が見込まれるビジネスパートナーとの資本提携等を積極的に行ってまいります。

現在、当社グループでは中長期の持続的な成長の実現を果たすため、新規IT関連事業として次なる主力事業と期待される事業確立に取り組んでいます。培った多様な事業分野におけるノウハウや営業網を利用しつつ、資本・業務提携等を通じたパートナー企業等からの協力を得ながら、当分野における開発期間の短縮化、マーケティング、お客様開拓を効率的に進めていき、早期の事業確立を実現することで、新たな顧客価値の創造へ取り組んでまいります。

 

=事業課題=
 モバイルデータソリューション事業では、データの大容量化、スマートフォンのセキュリティの高度化、アプリの多様化などデータを抽出する難易度は継続的に高まっており、当社では研究開発費を売上高に対して20%を超える水準で継続的に投資を行うことで、他社にはできない技術を継続的に生み出すことに注力しております。

また犯罪捜査におけるモバイル端末に対するデータ解析の高度化も現場では求められるようになり、捜査官に向けたトレーニングを提供し、UFEDブランドの向上に努めております。

エンターテインメント関連事業では、レジャーの多様化などにより、継続的に市場が縮小している状況となっております。当社では、映像研究やゲームで得られたノウハウなどを通じ、常に新しい表現を追求し、遊技機の品質向上に努めております。

また、規則改正等、常に業界が変化していく中で、それに対応しながら、市場にマッチした遊技機の開発や、ホール店舗の効率化に貢献できる製品・サービスの開発に努めております。一方、今後も事業環境は厳しい状態が続くものと考えており、コストパフォーマンスの最大化に向けて開発、製造、販売などでプロジェクトを立ちあげ、効率的な事業運営を図れるように取組みを進めております。
 新規IT関連事業のうち、M2M事業では、通信規格の変化などに対応するために、Roosterの継続的な開発を行っております。
 また、企業がIoT化に取り組む姿勢は継続しており、その多様な需要に対して当社ではセンサーデバイス、通信ボックス、遠隔監視・制御システムなどの分野で開発を進めております。現在は、通信規格の進化に対応する製品開発が課題となります。IoT化が進展するマーケットにおいて、当社製品が求められる市場の特定などマーケティングなどの課題があり、現在、注力分野の特定を進めております。
 AR事業では、日本企業の人手不足や技術承継などの課題に対して、スマートグラスを使ったソフトウェア中心のソリューション開発に努めております。
 O2O事業では、主に飲食店に向けて、キャッシュレスや、消費税の軽減税率の適用、中食市場への対応などの環境変化に対して、テイクアウト決済アプリの継続的な機能向上に取り組んでおります。
 これら新規IT関連事業は、一部、既存のお客様への販売もありますが、事業の成長のためには、新規の顧客開拓の必要性も高く、現在、この点が大きな課題と認識しており、継続的に出展やWEBを通じたマーケティング、広報活動などの各種施策を用いて、事業拡大に取り組んでおります。
 その他のうち、ゲームコンテンツ事業では、ゲームアプリの競争激化やプラットフォームの多様化により、ゲームがヒットしにくくなっております。当社では、効率的に開発を進められるように開発活動の見直しを行うとともに、お客様の声をしっかりと開発に活かせるように取組みを進めております。

 

=財務課題=

 当社グループでは、まずサン電子単体では、継続的に損失の状態になっており、危険な状態ではないものの、自己資本比率などの安全性を示す指標が減少しており、この点、早期の利益化が必要と考えております。このため、上記各事業セグメントの課題に取り組むことで、収益化を果たせるように取組みを進めております。

 また当社グループでは、年間20%を超える成長を果たしているモバイルデータソリューション事業について、従来取り組んでいるモバイルフォレンジックに加え、データ解析の分野などへ事業領域を広げるため、十分な投資余力を確保する必要があります。当社グループでは、社内の資金を最大限に活かすと共に柔軟な資金調達手法の検討などを通じ、モバイルデータソリューション事業の成長の最大化に向けた資金調達体制の構築に取り組んでおります。

 

(株式会社の支配に関する基本方針)

① 基本方針の概要

当社は、企業価値の源泉を最大限に活用し、事業の継続的かつ持続的な成長の実現を通じて、企業価値を最大化することを基本方針として経営を進めてまいりました。従って、当社は当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の財務及び事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主の皆様の利益を継続的かつ持続的に確保・向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。
 当社の株式は金融商品取引所に上場されていることから、資本市場において自由に取引されるべきものであると考えております。したがって株式の大量買付行為であっても、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、当社の支配権の移転を伴う株式の大量買付行為の提案に応じるかどうかの判断は、最終的には株主の皆様全体の意思に基づき行われるべきものと考えています。
 しかしながら、株式の大量買付行為の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすものや、株主に株式の売却を事実上強要する恐れのあるもの、対象会社の取締役会や株主が買付けの条件・方法等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提示するための十分な時間や情報を提供しないもの等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。このような大量買付行為を行おうとする者に対して、必要かつ相当な対応措置を講じて、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えています。

② 基本方針の実現のための取組みの概要

当社は、当社企業価値ひいては株主共同の利益を向上させ、多様な投資家の皆様からの投資に繋がり、結果的に上記の基本方針の実現に資すると考え、次の取組みを実施しています。
 イ.財産の有効活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組み
  ・中長期的な経営戦略による企業価値向上への取組み

当社グループは、社会の公器として法令順守はもちろん、責任ある企業活動を行うと同時に、チャレンジ精神が薄れないよう、斬新な発想そして次代の成長の原動力を大切にし、常に新たなビジネスに挑戦する精神を持ち続けております。この「挑戦する精神」こそ、当社企業価値の源泉と考えております。
 「情報通信&エンターテインメント」分野において、「ナンバーワン戦略」と「新規事業への積極的な挑戦」により、安心や安全につながる便利な機能やたのしさなどの豊かな心を社会に提供することで、「企業価値の向上」を図ります。各分野で挑戦を通じ蓄積してまいりました経営資源を融合し、世界に通用する最先端技術を活用した新たな価値の創造に挑戦し続けます。
 当社グループは、「情報通信とエンターテインメントへの集中」、「企業価値の向上を図る」、「ベンチャー精神で自ら行動する」を経営方針に掲げ、株主・取引先・従業員等すべてのステークホルダー(利害関係者)の期待に応えるべく、中長期的な経営戦略として以下の3点の取組みを推進しております。

(1) 情報通信(セキュリティ、コンテンツ、通信)関連分野での新たな顧客価値の創造

(2) エンターテインメント(遊技機)関連分野でのシェア拡大

(3) グローバル市場におけるビジネス構築及び拡大

 ロ. 基本方針に照らして不適切な者によって、当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、基本方針に照らし、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない株式の大量買付行為を行う者に対しては、大量買付行為の是非を株主の皆様に適切に判断いただくために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間と情報の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他関係法令等の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。

 

③ 上記取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

当社は、上記②.イに記載した財産の有効活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組みは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるための具体的な取組みであり、当社の基本方針に沿うものです。

また、上記②.ロに記載した基本方針に照らして不適切な者によって、当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みについても企業価値ひいては株主共同の利益を確保する目的で、関係法令等の許容する範囲内で株主の皆様に適切に判断いただくための時間と情報の確保に努めるなどの取組みであり、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を損なうものではありません。
 従って、上記②の取組みは基本方針に沿うものであり、当社役員の地位維持を目的とするものではありません。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を与える可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、以下に記載しました将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、以下の記載は当社グループの事業に関連するリスクを全て網羅するものではありません。

 

ア.当社グループの事業について

① モバイルデータソリューション事業

・最近の動向と当社グループの対応について

当社グループは、Cellebrite社において開発・製造されるモバイルデータトランスファー機器及び関連サービスの販売を行っております。また、競争力を保つべく、新規携帯電話の対応及び新製品・新サービスの継続的な開発を行っております。しかしながら、当社グループの計画通りに事業が展開しない場合は、開発投資等負担により、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。

・海外市場動向の影響について

同事業における主要な顧客は米国を中心とした全世界の犯罪捜査機関等であり、同機器について更なる機能向上とワールドワイドな展開を推進し、当社グループの海外地域における業績は拡大基調にあります。今後も同事業については、販売地域の拡大など海外展開を継続する予定であることから、米国及び各国の経済環境や政治情勢の急激な悪化、為替相場の変動、予期しない法的規制や税制の変更等が生じた場合は、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。

・優先配当について

当社の連結子会社であるCellebrite社は、優先株式を発行しており、当該株式の株主は年間13.75%の優先配当を受ける権利がありますが、将来発生することを想定している一定の事象等が生じた場合には当該権利が消滅する条項があります。

Cellebrite社が優先配当を支払う場合、当社グループの財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。当社では、まずはCellebrite社が営むモバイルデータソリューション事業について、中長期計画の着実な実施に向け、年間成長率10%以上、年間営業利益率10%を維持するため、売上の成長及び一定の利益率の維持をしてまいります。この結果、当該累積配当金について、消滅する条件を満たすことが可能だと考えております。

② エンターテインメント関連事業

(法令規則の影響等について)

エンターテインメント関連事業の販売に係る製品の顧客は、パチンコ業界の遊技機メーカー及び全国のパチンコホールであります。パチンコ業界は、「風俗営業等の規則及び業務の適正化等に関する法律」等の法令規則の規制を受けています。また、遊技機メーカーまたはパチンコホールの業界団体は、行政の指導により自主的な規制を行うことがあります。このため、法令規則の改正及び自主規制により遊技機メーカー及びパチンコホールの経営環境が急激に変化した場合、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

また、エンターテインメント関連事業は、需要変動が比較的大きな傾向を有しております。当社グループでは、市場動向への適切な対応に努めるべく各種の施策を講じておりますが、これらの施策にもかかわらず当社グループの経営成績が大きく変動する可能性があります。

・パチンコ制御基板

a) 最近の動向と当社グループの対応について

最近の市場動向としましては、遊技人口の減少や今後取り決められる「のめり込み防止策」等の影響により、パチンコホールの経営環境はより厳しく推移することが推測されます。このような状況の中、パチンコホールの新機種導入は、ゲーム性が高く集客が見込める機種に集中する傾向が高まっております。

当社グループでは、このような市場環境に対応すべく、パチンコ遊技機の開発及び生産面において、取引先に対する協力体制の構築に努めており、従来の取引関係、開発・販売実績等から、安定的な取引関係を有しているものと考えております。しかしながら、競合状況等によっては、現在の取引関係が今後も維持し得るかは明らかではありません。

また、パチンコ遊技機の需要動向等により業績が大幅に変動する場合があります。

b) 法的規制について

当社グループの製造・販売する制御基板が組込まれるパチンコ遊技機は、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」に基づき、国家公安委員会規則第四号(遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則)で定められた「技術上の規格」に適合することが必要であります。そのため、機種毎に国家公安委員会の指定試験機関である財団法人保安電子通信技術協会(保通協)による型式試験及び各都道府県の公安委員会による型式検定を受けており、保通協の型式試験に合格した機種が販売を許可され、その後、各都道府県公安委員会による検定に適合した機種だけがパチンコホールに導入されます。

今後、これらの法律、規制等に重大な変更が加えられた場合、パチンコ遊技機の開発・製造・販売のため新たな対応を余儀なくされる可能性があります。当社グループはこれらの要因に対し、適切な対応を図るよう努めておりますが、これらの対応にもかかわらず、当社グループの販売計画、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

c) 特定の取引先との取引関係について

当社グループが開発・製造するパチンコ制御基板の販売は、少数かつ特定のパチンコ遊技機メーカーに限定されております。なかでも、株式会社藤商事に対する販売実績比率が高く、当社グループの総販売実績に対する同社の割合は、2016年3月期25.2%、2017年3月期22.9%、2018年3月期26.3%、2019年3月期14.1%、2020年3月期14.3%となっております。

当社グループでは、これら少数かつ特定のパチンコ遊技機メーカーとは、安定的な取引関係にあり、企画提案力の向上を図るなど、より一層の関係強化に努めておりますが、これら販売先の販売状況、仕入方針、他のパチンコ制御基板メーカーとの競合の状況によっては、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。

また、これら販売先が、パチンコ制御基板の開発・製造を独自に行う可能性も否定できません。

d) 需要の大幅な変動について

パチンコ遊技機は、新機種の発売当初に急激に需要が増加し、ヒット機種以外ではその後の需要は急速に減少する傾向を有しております。また機種毎の需要動向は、遊技者の嗜好の変化、遊技機メーカーの競合の状況、さらにはパチスロ遊技機に対する需要動向等により、大幅に変動する傾向を有しております。このため、当社グループが開発・製造・販売を行っているパチンコ制御基板の需要動向も、大幅に変動する傾向を有しております。

当社グループでは、このような需要動向の変化に対応できる生産体制をとっておりますが、想定していない需要が生じた場合、又は当社グループ製品への需要が想定を大幅に下回った場合などには、新たな対応を余儀なくされ、そのような場合には、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。

・ホールシステム

大手企業による店舗の大規模化やチェーン展開はあるものの、遊技人口の減少等により、パチンコホールの経営環境は厳しい状況にあります。このような状況の中、遊技者の獲得や経費削減等の必要性から、パチンコホールの情報化・ネットワーク化が進展しております。そのため、パチンコホール内の設備・システムに対する一定の投資需要はあるものの、店舗数の減少や激しい価格競争もあり、ホールシステム事業は厳しい状況で推移していくものと認識しております。

当社グループでは、ネットワーク化に対応したシステムの開発・販売、コストダウンによる低価格製品の投入等により競合企業との差別化を図っておりますが、競合企業の動向によっては新たな対応を余儀なくされる可能性があります。

また、パチンコ業界に対する行政指導等、当社グループが予想し得ない変化が発生した場合、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

・樹脂成形品及び金型

当社グループは、イードリーム株式会社において射出成形による樹脂成形品及び金型の製造・販売を行っております。射出成形・金型加工技術は、当社グループのパチンコ関連事業、情報通信関連事業の製品製造に不可欠であり、同社の射出成形・金型加工技術の維持向上を図り、パチンコ業界への企画提案営業を推進しております。しかしながら、主要な販売先はパチンコ遊技機メーカーでありますことから、パチンコ遊技機の需要動向等によっては、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。

③ 新規IT関連事業

・M2M通信機器

a) 最近の動向と当社グループの対応について

M2M通信機器市場は、モバイル通信インフラの急速な高速・大容量化と通信料金の固定化・低価格化、またクラウド環境のインフラを利用し、あらゆる機器がインターネットへつながるIoT(Internet of Things)への関心の高まりとあいまって、その規模は急速に拡大しておりますが、他業種からの新規参入も相次ぎ、M2M通信機器関連製品及び関連サービスの競争は激しさを増しております。

当社グループでは、特にM2M(マシン to マシン)市場に焦点をあて、そのニーズを的確に捉えた新製品の開発をいち早く行うことで、価格競争に巻き込まれない事業展開を図りますが、対応が遅れたり、予想し得ない新技術が普及し新たな対応を余儀なくされた場合、更には、他社との競合状況等によっては、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。

b) 法的規制について

当社グループが開発・製造・販売を行っているM2M通信機器は、電気通信事業法に基づき、総務省が定める技術基準に適合することが必要であり、このため機種毎に指定試験機関(一般財団法人電気通信端末機器審査協会(JATE)及び一般財団法人テレコムエンジニアリングセンター(TELEC))による審査・認定を適宜受けております。

今後、これらの法律・規格等の改廃が行われた場合、当社グループにおいて新たな対応を余儀なくされる可能性があり、経営成績に影響を与える可能性があります。

・B2B向け業務支援システム

当社では、企業が効率性を高める動きの中で、その業務の効率化を高めるスマートグラスを利用した業務支援システム「AceReal」を開発しております。競合製品と表示機能やユーザビリティなどで差別化を図って開発しておりますが、開発の進捗やパートナー企業の当社製品の新たな技術に対する検証スピード、予期せぬ競合製品の登場などにより新たな対応を余儀なくされる場合などには当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。

④ その他

・コンテンツ配信サービス

当社は、人気ゲームソフト「上海」及びアドベンチャーゲーム「オズの国の歩き方」等の各シリーズを、成長しているiPhone・Android等のスマートフォン向けマーケットやソーシャルプラットフォームに対して展開を行い、モバイルコンテンツサービスを積極的に推進しております。しかしながら、当社グループの計画通りに当該事業が展開するとは限らず、そのような場合には開発投資負担等により、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

イ.当社グループの財政状態及び経営成績の変動について

当社グループは、連結財務諸表作成時において、在外連結子会社の資産及び負債等は円換算されるため、米ドルやイスラエル・シェケル等の為替の変動は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 

ウ.その他事業遂行上のリスクについて

① 新株予約権等の付与について

・当社

当社は、インセンティブを目的として当社及び子会社の取締役、監査役及び従業員に対し新株予約権を付与しております。

2009年7月10日に第3回新株予約権、2012年7月13日に第4回新株予約権、2014年8月29日に第5回新株予約権、2015年2月5日に第6回及び第7回新株予約権並びに第1回株式報酬型新株予約権を発行し、当社及び子会社の取締役、監査役及び従業員に付与しております。

また、グループ経営戦略実現の支援を受けることを目的として、2020年1月にアドバンテッジアドバイザーズ株式会社が紹介するファンドに対し第8回新株予約権及び第1回無担保転換社債型新株予約権付社債を割当てております。

上記、新株予約権による潜在株式数の残高は、以下のとおりであります。

区 分

2020年3月31日現在

第3回新株予約権 (2009年7月10日発行)

112,000株

第4回新株予約権 (2012年7月13日発行)

155,800株

第5回新株予約権 (2014年8月29日発行)

248,500株

第6回新株予約権 (2015年2月5日発行)

25,000株

第7回新株予約権 (2015年2月5日発行)

10,000株

第1回株式報酬型新株予約権 (2015年2月5日発行)

6,000株

第8回新株予約権 (2020年1月6日発行)

904,700株

第1回無担保転換社債型新株予約権付社債
(2020年1月6日発行)

180,926株

潜在株式数合計

1,642,926株

 

(注) 潜在株式数合計1,642,926株は、2020年3月31日現在の発行済株式総数22,627,400株の7.3%に相当しております。

 

・Cellebrite DI Ltd.

当社の連結子会社であるCellebrite社は2008年9月24日にストック・オプションとしての新株予約権の発行枠(目的となる株式数の上限は40,579千株)並びに2019年6月17日にストック・オプションとしての新株予約権の発行枠(目的となる株式数の上限は15,637千株)を決議し、段階的に発行及び同社従業員に付与しております。

なお、当連結会計年度において上記ストック・オプションの一部が行使されたため、2019年12月31日現在の同社に対する当社持分は71.5%となっております。

上記、新株予約権による潜在株式数の残高は、以下のとおりであります。

区 分

2019年12月31日現在

2008年ストック・オプション

16,404千株

2019年ストック・オプション

12,016千株

潜在株式数合計

28,420千株

 

 (注)1 潜在株式数合計28,420千株は、2019年12月31日現在の発行済株式総数169,862千株の16.7%に相当しております。

2 上記、新株予約権の発行枠の内、2019年12月31日現在未発行のストックオプションの目的となる株式数は16,120千株であります。

 ② 事業投資等について

当社グループは、今までに蓄積してきました最新の技術・ノウハウを積極的に新規事業展開に応用し、更なる事業領域の拡大を図ります。また、それらの技術を軸として、シナジー効果が見込まれるビジネスパートナーとの資本提携等を積極的に行ってまいります。

しかしながら、当初想定していた相乗効果が得られない場合、また、投資金額の回収が困難である場合等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

③ 情報セキュリティについて

当社及び国内連結子会社は、経営に関する情報・取引先に関する情報・個人に関する情報の保護の観点から、情報システムセキュリティに関する社内規程を整備し、個人情報保護方針の策定、ITセキュリティの強化、従業員教育等を実施しております。また、Cellebrite社は、情報セキュリティに関する国際規格「ISO27001」の認証を取得しており、同規格に基づいた情報セキュリティ管理体制を構築、継続的に運用しております。

しかしながら、過失や外部からの攻撃等により情報漏洩・改ざん等の問題が発生した場合には、損害賠償金等の費用発生、信用低下等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

④ 知的財産権について

当社グループでは、製品・サービスの企画・開発過程で創造される発明案件につきましては、法務・知的財産部が管理を行い、顧問弁護士・弁理士と連携の上、速やかに特許申請等を行える体制を構築しております。また、特許申請を行わない方が競争優位に立てると判断した発明案件については、意図的に特許申請を行わない場合もあります。しかしながら、他社による類似製品及びサービス等の製造・販売を効果的に防止できない可能性があります。

一方、他社の知的財産権の侵害を回避するため、法務・知的財産部において事前調査を実施しておりますが、当社グループが他社の知的財産権を侵害していると司法判断され、知的財産権の使用料・損害賠償金等を請求された場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

⑤ 海外事業展開について

当社グループは海外への事業展開を積極的に進めておりますため、当社グループが事業展開する国・地域における政治、社会、経済状況、関連法規制等につきましては、現地の動向を随時把握し、適切に対応していくよう努めております。

しかしながら、当該国・地域における紛争・自然災害・疾病流行等の発生、社会環境の変化、関連法規制の変更等、不測の事態が発生し、計画通りの事業展開が見込めない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

⑥ 新型コロナウイルス感染症について

新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、当社グループでは在宅勤務など感染予防のための様々な取り組みを徹底してまいりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の日本を含め全世界における感染拡大およびそれに伴う経済活動、購買活動の停滞による売上高の減少などが想定されます。また、当社グループでは、社内のおいて多くの開発活動を行っており、仮に当社グループで新型コロナウイルスの感染者等が発生した場合には、受託開発売上の減少やその他ソフトの経常的なアップデートの停滞などの可能性があります。今後、新型コロナウイルス感染症の収束時期によっては当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。

当社では引き続き、a)在宅勤務、時差出勤、出張禁止など、従業員の安全と健康を最優先にした対応の徹底、b)開発、生産、販売、在庫、物流状況の把握、c)感染者が発生した場合のBCP対策、d)資金管理などを徹底して、影響の最小化に務めます。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績

連結売上高につきましては、前期と比較して主力事業のモバイルデータソリューション事業・エンターテインメント関連事業・新規IT関連事業がそれぞれ上回ったことにより全体の売上高は、262億20百万円(前期比3.9%増)となりました。当社グループが生み出す付加価値を示す売上総利益につきましては、各セグメントにおいてサービス収益が増加したことや原価低減活動などの成果もあり、177億76百万円(前期比4.6%増)となり、売上総利益率は67.8%(前期比0.5pt増)となりました。

連結の営業損失は、22億52百万円となりました。これは、Cellebrite社の第三者割当による優先株式の発行に伴うアドバイザリー費用及び従業員等のリテンション等を目的としたインセンティブ等の諸経費を約22億円計上したことが大きく影響したことに加え、事業規模拡大による固定費の増加も影響しました。

連結の経常損失は、18億75百万円(前期は3億52百万円の損失)となり、損益は悪化しました。これは営業損益の悪化が主たる要因です。また親会社株主に帰属する当期純損失は、34億40百万円(前期は9億85百万円の損失)となり、同じく損益は悪化しておりますが、これは経常損益の悪化に加え、前期MLC事業の売却に伴う事業売却益の減少、AR関連事業、ホールシステム事業に関連する事業整理損失等の計上によるものとなります。

a.モバイルデータソリューション事業

 

前連結会計年度

当連結会計年度

対前期増減額

対前期増減率

 

百万円

百万円

百万円

売上高

18,402

19,018

616

3.3

セグメント利益又は損失(△)

1,794

△1,058

△2,853

 

売上高は、モバイルフォレンジック機器及びその関連サービスが好調に推移し、前期に比べ1.4円ほど円高となったものの、3.3%の増収となりました。セグメント利益は、販売費、人件費及び研究開発費が増加したこと並びに連結子会社であるCellebrite社の第三者割当増資による優先株式発行に係るアドバイザリー費用やインセンティブ報酬等の諸経費を計上したことにより、営業損失となりました。

b.エンターテインメント関連事業

 

前連結会計年度

当連結会計年度

対前期増減額

対前期増減率

 

百万円

百万円

百万円

売上高

5,281

5,389

107

2.0

セグメント利益

17

255

237

 

売上高及びセグメント利益は、今期は受託開発等の売上が増加したことにより、前期を上回り、増収増益となりました。

c.新規IT関連事業

 

前連結会計年度

当連結会計年度

対前期増減額

対前期増減率

 

百万円

百万円

百万円

売上高

1,182

1,523

341

28.9

セグメント損失(△)

△827

△343

484

 

M2M事業については、売上高は、受託開発売上の計上、自販機向け等のM2M通信機器の販売が好調に推移したことにより、増収となりました。加えて、費用の効率化を図ることで、損失幅は大きく縮小しました。AR事業については、受託開発売上の計上などにより増収となりました。加えて産業向けの現場業務に最適化したスマートグラス「AceReal One」の販促やマーケティング等の活動を続けておりますが、費用の減少に伴い、損失は縮小しました。O2O事業については、売上高は前期で増収となったもののその増額幅は小さく、損失は微減となりました。

この結果、セグメント全体では、売上高は前期を大きく上回り、損失は縮小となりました。

 

d.その他事業

 

前連結会計年度

当連結会計年度

対前期増減額

対前期増減率

 

百万円

百万円

百万円

売上高

376

288

△87

△23.3

セグメント損失(△)

△242

△101

141

 

売上高は、スマートフォン向けゲームコンテンツの販売が低調に推移し、前期を下回りました。一方、セグメント利益は、売上高は減収となりましたが、業務活動の見直しなどによる効率化を行うことで費用が減少し、損失は縮小しました。

(財政状態) 

 

資 産

負 債

純資産

自己資本比率

2020年3月

43,107

24,502

18,605

29.1%

2019年3月

26,761

16,706

10,054

32.2%

増 減

16,346

7,795

8,551

   △3.1ポイント

 

(資産)

総資産は431億7百万円となり、前連結会計年度末に比べ163億46百万円の増加となりました。

流動資産は354億45百万円となり、前連結会計年度末に比べ128億49百万円の増加となりました。主な増加要因としては、Cellebrite社における第三者割当増資等により現金及び預金101億67百万円、主に会計方針の変更で総額表示されたことによる受取手形及び売掛金32億14百万円の増加であります。

固定資産は76億62百万円となり、前連結会計年度末に比べ34億97百万円の増加となりました。主な増加要因としては、BlackBag社の株式取得に係るのれん35億17百万円の増加であります。

(負債)

負債は245億2百万円となり、前連結会計年度末に比べ77億95百万円の増加となりました。

流動負債は226億47百万円となり、前連結会計年度末に比べ63億71百万円の増加となりました。主な増加の要因としては、BlackBag社の株式取得に係る未払金23億7百万円、主に会計方針の変更で総額表示されたことによる前受収益29億11百万円の増加であります。

固定負債は18億55百万円となり、前連結会計年度末に比べ14億23百万円の増加となりました。主な増加の要因としては、BlackBag社の株式取得に係る長期未払金13億14百万円の増加であります。

(純資産)

純資産は186億5百万円となり、前連結会計年度末に比べ85億51百万円の増加となりました。主な増加の要因としては、Cellebrite社における第三者割当増資により資本剰余金76億95百万円、非支配株主持分41億36百万円の増加であります

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、127億円(前期末残高68億87百万円)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動による資金の減少は、46百万円となりました。減少の要因としては、税金等調整前当期純損失31億61百万円、売上債権26億61百万円の増加によるものであります。増加の要因としては、前受収益29億98百万円の増加によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動による資金の減少は、50億96百万円となりました。減少の要因としては、定期預金44億74百万円の増加によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動による資金の増加は、112億36百万円となりました。増加の要因としては、非支配株主からの払込による収入112億46百万円の増加によるものです。減少の要因としては、配当金の支払額4億51百万円によるものであります。

③生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

モバイルデータソリューション事業

18,894,455

103.3

エンターテインメント関連事業

2,484,545

97.3

合計

21,379,001

102.5

 

(注) 1 金額は、販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

b. 受注状況

当社グループは、エンターテインメント関連事業の一部において受注生産を行っております。当連結会計年度における受注状況を示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

エンターテインメント関連事業

4,550,509

83.1

1,701,584

117.6

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

モバイルデータソリューション事業

19,018,661

103.3

エンターテインメント関連事業

5,389,328

102.0

新規IT関連事業

1,523,187

128.8

その他

288,855

76.7

合計

26,220,033

103.9

 

(注) 1 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社藤商事

3,553,323

14.1

3,745,706

14.3

 

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりです。本項における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものです。

①重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成は経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の開示に影響を与える見積り及び予測を必要とします。経営者は、これらの見積りや予測について、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実績はこれらと異なる可能性があります。

なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響や主要顧客の情勢等、先行きを予想することは極めて困難でありますが、入手可能な外部の情報等を踏まえ、当連結会計年度末時点で合理的であると思われる様々な要因を勘案した上で、2021年3月期中に概ね収束すると仮定のもと会計上の見積りを行っております。詳細は同 連結財務諸表注記 追加情報をご覧ください。

当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項」に記載の通りです。

  ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

=外部環境について=

モバイルデータソリューション事業のうち、犯罪捜査機関等向けのデジタル・インテリジェンス事業が属するデジタルフォレンジック市場につきましては、各国行政機関の安全保障に対する意識の高まり、デジタル化の進展及び犯罪捜査手法の進化等に伴い、需要の形を変えながら、引き続き成長が見込める市場環境にあります。デジタルフォレンジック市場は堅調に成長を続けており、かつその需要が幅広くなっていくことに対応するため、製品・サービス等の販促・研究開発を強力に推進しており、将来成長投資の負担が収益を圧迫する傾向にあります。

次に、エンターテインメント関連事業が属するパチンコ市場につきましては、2018年2月1日に施行された「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則」並びに「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則の一部を改正する規則」への対応等の影響から、パチンコホールの遊技機の入替減少、新規出店や店舗改装等の設備投資を先送りする傾向等が強まり、将来的な不透明感が増大している市場環境にあります。

上記のように、当社の主力事業の市場環境が厳しい状況にある中、当社グループの更なる成長を図るため、IoT、AR、AI等の最新技術を活用していく社会的な流れを汲み、新たな主力製品・サービスの構築に取り組んでおります。M2M、IoT市場につきましては、モノを繋げるという需要は増加している一方で、多くの企業が当市場に参入しており、市場は拡大しつつも、競争環境は厳しくなっております。スマートグラスを利用するAR/VR関連市場につきましては、現在はまだ市場が本格的に立ち上がっている状況ではないと考えておりますが、スマートグラスはスマートフォンの次の有力なデバイスとして考えられており、ARはその中心となる機能として活発な研究開発が行われ、徐々に製品・サービスがリリースされております。

飲食店向けO2O市場につきましては、国内では人手不足が深刻な課題となっておりますが、その中で、情報通信技術を活用したO2Oは、利用客がスマートに注文する利便性を提供することで、飲食店の機会損失を解消し、集客・収益を向上させるとともに、店舗オペレーションの軽減にも貢献しています。現在、このようなアプリの利用は限定的ですが、今後は政府による電子決済を促進する流れのなかで、税優遇などの具体的な支援策の効果もあり、情報技術を活用した取組みが飲食店でも広がるものと考えられます。

なお、新型コロナウイルス感染症の当連結会計年度に与える影響は軽微であります。

 

=競争優位性=

主力事業につきましては、独自の競争優位性を図ることで、収益性の確保に努めております。成長しているモバイルデータソリューション事業につきましては、当社製品・サービスが、犯罪捜査や裁判における有力な証拠を発見する一連の活動の中で利用されており、業界最多の対応機種・アプリ数を実現することで、捜査の迅速化・高度化に貢献しております。これは個人情報保護のためにセキュリティを高めていく携帯端末に対するソフトウエア及びハードウエア双方での高い理解力を背景としており、当社は多額の研究開発費を投じることで、技術的競争優位性を維持し、結果として高い売上総利益率を達成しております。また、顧客を法執行機関に限定することで個人情報を高い精度で抽出する機器における個人情報漏洩リスクの低減に努めており、高い信頼性を確保しております。

エンターテインメント関連事業における遊技機部品事業につきましては、業界のみならず顧客も特化することで、強力な信頼関係の構築及び特定分野における表現力・技術力を蓄積することが可能となり、高い商品力を有したコンテンツ開発や高品質の制御基板開発を実現することで、競争優位性を図っております。

 

=経営施策=

今期のモバイルデータソリューション事業では、成長分野であるデジタル・インテリジェンス事業が、今後データを中心としたマーケットの変化に対応するため、IT分野におけるソリューションビジネスで他の企業を成長させた実績のあるIGP SAFERWORLD, LIMITED PARTNERSHIP(以下、IGP社という。)へ122億円(110百万米ドル)のCellebrite DI LTD.(以下、Cellebrite社という。)の第三者割当による優先株式発行を実施しました。これは、当社グループにはない当分野におけるソリューションビジネスの専門的な戦略構築及び実施への専門的なアドバイスとサポートを得ること、及びM&Aを機動的に行うための資金確保を行うことで、デジタル・インテリジェンス事業におけるリーディングポジションを構築するための戦略的な施策となります。2020年1月にはアップル向けのPCフォレンジックに特徴を持つBlackBag Technologies Inc.(以下、BlackBag社という。)を36億21百万円で買収を実施しました。引き続き、データ抽出などのモバイルフォレンジック分野の競争力の確保を行うとともに、買収したPCフォレンジック分野でのノウハウを活かし、犯罪捜査において重要となるデータの活用に貢献する分析システムの機能強化を図ってまいります。

エンターテインメント関連事業は、現在規則改正などの影響を受けている状況ですが、生産性向上に取り組むとともに、規則改正に伴う市場の変化に対応するための研究・開発活動を行っております。

新規IT関連事業では2019年3月期にARスマートグラス「AceReal One」や「おくだけセンサー」など戦略商品を市場へリリースいたしました。今期はこれら戦略商品の案件開拓などのマーケティング・販促活動を積極的に行い、市場性を確認しながら、事業成長に取り組んでおります。

その他セグメントは、現在、ゲームコンテンツについて改めて各タイトルの採算の改善に向けて運営体制も含めた活動の見直しを行っております。

2020年1月には当社はアドバンテッジアドバイザーズ株式会社(以下、アドバンテッジアドバイザーズという)から紹介されたファンドへ総額18億9百万円の転換社債及び新株予約権の割当を実施しました。それに合わせて、アドバンテッジアドバイザーズとは業務提携契約を結び、モバイルデータソリューションのブランド価値を最大限に活かすことを基本戦略としたグループ経営戦略の実施に関する支援を受けております。当社グループの課題でもある事業ポートフォリオの再構築による選択と集中を実現し、セキュリティビジネスの立上げや新規IT関連の営業拡大など実効性高く事業成長を目指してまいります。

 

=商品・サービスの概況=

モバイルデータソリューション事業につきましては、「UFED 4PC」の販売が引き続き好調に推移した他、科学捜査の高度化に伴い、捜査官向けトレーニング及びテクニカルサービスについても順調に売上高を伸ばしました。

エンターテインメント関連事業における遊技機部品事業につきましては、業界環境が厳しくなる中、品質を維持しながら開発・製造共にコスト削減のためにプロジェクトを立ち上げ、それぞれ効率化を進めました。この結果、前期に比べ増収となり、利益を確保することができました。当社は、費用効率の最大化と収益化構造モデルの見直しを緊急命題とし、高収益体質への改革を推進していること、また、経営方針の一つに「ベンチャー精神で自ら行動する」を掲げており、エンターテインメント事業においてホールシステム事業の経営人材の育成等を目的とし、株式会社SUNTACを2020年5月に新設分割しております。

新規IT関連事業のうち、M2M事業につきましては、企業のIoT化をトータルで支援できるように、前期販売を開始したセンサーデバイス「おくだけセンサー」についていくつかの実証実験が開始されております。また、自販機等の案件確保などもあり、Roosterなどのルーター・ゲートウェイの売上高が増加しています。

AR事業も同様に、前期発売を開始した産業用向け業務支援システム「AceReal One」について5社の販売パートナーと共にフィールド作業を必要とする企業を中心に、提案活動に努めており、ソリューション中心のビジネスモデルへの転換を図っております。

その他セグメントのゲームコンテンツ事業につきましては、「DARK ECLIPSE(ダークエクリプス)」や「Op8♪(オーピーエイト)」を前期にリリースいたしましたが、ユーザーの獲得などが思わしくなく、サービスを終了しました。現在は、収益化に向けて、既存タイトルの収益向上を図りながら、活動や体制の見直しを行っております。

 

 

=事業KPIについて=

当社では、主力事業であるモバイルデータソリューションのビジネスモデルがフロー+ストック型収益モデルであること及びマーケットはまだ成長段階の途上にあることを重視し、中長期のシェア確保の指標でもある受注総額を重要指標として事業運営を行っております。この受注総額のうち、一定額は前受収益として事前に顧客から入金をいただくことで安定した研究開発投資を実現しております。当社では、売上高の先行指標である受注総額を考慮して事業運営を行っており、事業のKPIとして、営業損益に受注残高の増加額を加えることで、事業の状況を判断し、先行投資及び事業開発に資金を投下しております。

KPI(単位:金額は百万米ドル、前期比は%)

Cellebrite社

2018年3月期

実績

前期比

2019年3月期

実績

前期比

2020年3月期

実績

前期比

受注総額

129

+33.0

171

+32.6

201

+17.5

 

※当指標は、内部管理資料であり、決算等の調整を行っておりません。

 

=損益計算書(連結)について=

連結売上高につきましては、前期と比較して主力事業のモバイルデータソリューション事業・エンターテインメント関連事業・新規IT関連事業がそれぞれ上回ったことにより全体の売上高は、262億20百万円(前期比3.9%増)となりました。当社グループが生み出す付加価値を示す売上総利益につきましては、各セグメントにおいてサービス収益が増加したことや原価低減活動などの成果もあり、177億76百万円(前期比4.6%増)となり、売上総利益率は67.8%(前期比0.5pt増)となりました。

 

=販売費及び一般管理費について=

連結の販売費及び一般管理費は、200億28百万円(前期比16.5%増)となりました。主な要因は、モバイルデータソリューション事業において連結子会社であるCellebrite社の第三者割当増資による優先株式発行に係るアドバイザリー費用及び従業員等のリテンション等を目的としたインセンティブ等の諸経費を約22億円計上したことに加え、事業規模拡大に伴い費用が増加したことによります。

エンターテインメント関連事業においては、厳しい事業環境に備えるため、費用の効率化に取り組みました。

新規IT関連事業においても、前期に発売した製品等の開発がピークアウトしたこともあり、費用が減少しております。

その他事業のゲームコンテンツ事業においても、新規タイトルの開発が一巡したことで、費用は減少しました。

当社グループでは、将来成長に向けた先行投資としての研究開発活動を重視しており、成長しているモバイルデータソリューション事業を中心に研究開発を積極的に行っております。

モバイルデータソリューション事業では、継続的に新規機種・アプリなどに対応するための研究開発活動のほかに、分析システムの機能追加・改善などを重点的に取り組んでおります。

エンターテインメント関連事業では、厳しい業界環境を踏まえ、研究開発活動については、収益性を確認したうえで研究開発対象を厳選し、映像研究やハード開発、ホール関連の新製品・新サービスの研究開発を行っております。

新規IT関連事業では、M2M分野では通信機器の開発や「おくだけセンサー」の特定用途向けのカスタマイズ開発などを進めております。O2O分野では、「iToGo」の機能・UI改善などお客様の立場に立った開発活動を行っております。

 

=営業利益について=

連結の営業損失は、22億52百万円となりました。これは、Cellebrite社の第三者割当による優先株式の発行に伴うアドバイザリー費用及び従業員等のリテンション等を目的としたインセンティブ等の諸経費を約22億円計上したことが大きく影響したことに加え、事業規模拡大による固定費の増加も影響しました。

 

 

=経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益について=

連結の経常損失は、18億75百万円(前期は3億52百万円の損失)となり、損益は悪化しました。これは営業損益の悪化が主たる要因です。また親会社株主に帰属する当期純損失は、34億40百万円(前期は9億85百万円の損失)となり、同じく損益は悪化しておりますが、これは経常損益の悪化に加え、前期MLC事業の事業売却に伴う事業譲渡益がなかったこと、AR関連事業、ホールシステム事業に関連する事業整理損失等の計上によるものとなります。

 

=キャッシュ・フローについて=

キャッシュ・フローの成長性については、特にフリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計)を重視しており、当連結会計年度のフリー・キャッシュ・フローは51億43百万円の減少となりました。今後、安全性を高められるようにビジネスモデルなども活かしながら、フリー・キャッシュ・フローの増大に取組んでまいります。

 

当社グループの経営陣は、事業環境及び入手可能な情報に基づき、最善の経営計画及び経営戦略を立案するように努めております。

当社グループの情報通信事業を取り巻く環境は、技術進化の著しい分野であり、市場の変化や多様化が大きく、予断を許さない状況ではありますが、高付加価値製品やソリューションをいち早く投入し、従来のフロー型ビジネスに加え、ストック型ビジネスの展開を加速していきます。更なる成長を目指し、グローバルな事業展開を図るとともに、情報通信市場への経営資源を集中し、高い収益力を確保する企業体質の確立を図っていきます。

当社グループのエンターテインメント関連事業を取り巻く環境は、市場環境の低迷、顧客ニーズの変化が大きく、製品の優劣も大きいため、先行きは不透明な状況が続くと予想されますが、エンターテインメント性を追求した製品創りと、ノウハウを持つ通信ネットワーク技術を活かした新たな事業展開も推進していきます。

また、新市場の開拓及び新規事業の育成にも注力し、シナジー効果が見込まれるビジネスパートナーとの提携を積極的に行う等、将来の成長に向けたチャレンジを継続します。

 

(資本の財源及び資金の流動性についての分析)

a.資金需要

当社グループの運転資金需要のうち、主なものは、販売及び一般管理活動、研究開発活動のための人件費をはじめとする販売費及び一般管理費であります。当社は特に大きく設備投資を必要とするビジネスモデルではありませんが、一方で技術変化の早い事業分野に属しており最新技術の研究開発や複数年度にまたがる受託開発、ソフトウェアの更新等のための研究開発活動に係る資金需要が生じております。

    b.財務政策

当社グループは、運転資金につきましては、内部資金、短期借入金により調達することとしております。また内部資金の一部には、複数年度にわたってソフトウェアを更新するための研究開発活動のために事前に受け取る前受収益が含まれております。流動資産から流動負債を控除した運転資本については、当連結会計年度の末日も含め、以前から流動資産が上回っています。

また、新型コロナウイルス感染症が一定の収束を迎えるまでの間は、手元資金残高を平常時より増やすことや資金調達時期を前倒す等により調達リスクの低減を図っていきます。それに加え今後につきましては、安定的な内部留保の蓄積等により財政状態の健全化を図るとともに、資本効率を高めてまいります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

当社は、2019年6月17日開催の当社取締役会において、連結子会社であるイスラエル国Cellebrite社に関して、イスラエル国のベンチャーキャピタルであるIGP社を共同投資家として迎え入れるために、Cellebrite社がIGP社を引受先とする第三者割当により優先株式の発行を行うこと(以下、「本件」という。)、及び当社とIGP社との間で株主間契約を締結することを決議し、同日付で株主間契約を締結しました。

Cellebrite社は第三者割当の方法により普通株式換算で41,459,369株相当の議決権のある転換権付き優先株式を発行し、その全優先株式をIGP社が引き受けました。普通株式への転換後も議決権の数に変更ありません。また、Cellebrite社経営陣及び従業員への株式報酬に充当する新株式を併せて発行しております。この結果、Cellebrite社の株主構成及びその保有比率は次の通りとなります。

当社     :71.50%

IGP社   :24.41%

Cellebrite社経営陣:4.09%

なお、当社は本件実施後もCellebrite社の発行済株式総数の過半数を保有いたしますので、Cellebrite社は引き続き当社の連結対象子会社であります。

優先株式の割当により調達した資金は、デジタルインテリジェンス領域における統合的なプラットフォーマーとなるために必要な事業・技術を獲得するM&Aに充当することで、成長戦略の実行を加速します。

当社は、原則Cellebrite社を連結対象子会社として維持する方針であります。なお、IGP社はCellebrite社の優先株主として、優先的に分配を受ける権利や一定のExitを模索する権利を保有しております。

 

 (Cellebrite社による第三者割当増資の概要)

(1)

発行する優先株式数

41,459,369株

(2)

優先株式の発行価額

2.65米ドル

(3)

優先株式の発行総額

110百万米ドル(約12,208,900千円) (注)

(4)

優先株式の割当先

IGP SAFERWORLD, LIMITED PARTNERSHIP

(5)

増加する資本準備金の額

110百万米ドル(約12,208,900千円)

(6)

払込期日

2019年6月28日

(7)

発行済株式総数

128,295,807株(普通株式)

(8)

当社の保有株式数

121,460,000株(普通株式)

(9)

当社の株式保有比率

94.6%から71.50%になります。

 

(注)優先株式の発行価額は、財務アドバイザーによる分析等を総合的に勘案し、相手先との交渉を経て決定しております。

 

 

5 【研究開発活動】

当社グループは経営理念の1つとして「フレキシビリティとオリジナリティを武器に、ハードとソフトを融合させた、価値ある製品を研究開発し提供する」を掲げております。「顧客第一主義」の考えに則り、顧客ニーズを的確に捉え最高の満足を与えられる製品の研究・開発・提供を基本方針とし、①顧客ニーズに合致した製品の開発、②高品質製品の開発、③高付加価値製品の開発を目指しております。

研究開発活動は、「コミュニケーション&エンターテインメント分野におけるオンリーワンビジネス」を創造すべく、各事業部門においてテーマごとにグループを編成し推進しております。

開発スタッフは、グループ全員で444名、研究開発費の総額は6,608百万円であります。

セグメント別の研究開発活動は、次のとおりであります。

 

(1) モバイルデータソリューション事業

当事業部門につきましては、捜査時におけるモバイル端末の重要性が増大しているため、対応機種やアプリの拡大、データ分析やデータ管理機能の強化に重点を置いた開発を推進しております。

開発スタッフはグループ全員で227名、研究開発費の総額は5,017百万円であります。

 

(2) エンターテインメント関連事業

遊技機部品の開発では、パチンコ遊技機の液晶表示・演出制御基板の企画開発を主要な開発課題としております。

当連結会計年度の主要な成果としましては、パチンコ制御基板の開発では、企画提案力の強化と共にデザイン性の高い図柄・演出の開発に主眼を置き、高度なコンピュータグラフィック技術を活かし市場ニーズに合致した制御基板及び液晶表示ソフトを企画開発いたしました。パチンコ業界を取り巻く環境は、遊技人口の減少、ニーズの多様化、ホールの減少・大型化、遊技機メーカーの二極化など大きな変革期を迎えており、エンターテインメント性あふれるパチンコ機づくりを推進しております。

ホールシステムの開発では、パチンコホール内の設備、システムの開発を主要な開発課題としております。
パチンコホール内の設備、システムの開発では、「店舗経営の効率化」、「店舗の集客力向上」、「プレイヤーの利便性及び満足度の向上」、「プレイヤーをひきつける演出」に重点を置いた製品開発を推進しております。

開発スタッフはグループ全員で115名、研究開発費の総額は730百万円であります。

 

(3) 新規IT関連事業

M2M通信機器の開発では、当連結会計年度におきましては、モバイルルータ「Rooster」シリーズの端末開発、様々な情報をデジタル化し、より簡単にIoTとして利活用するためのセンサーデバイス「おくだけセンサー」を開発しており、トータルソリューションの提供に向けた開発を推進しております。当連結会計年度にHACCPに対応した「おくだけセンサーソリューションⅡEX1」の販売を開始しております。

B2B向け業務支援システムの開発では、産業向けの現場業務に最適化したARスマートグラス「AceReal One」の開発を強力に推進しており、実証実験等を通じて、製品・ソリューションの強化に向けた開発を推進しております。

飲食店向けソリューションの開発では、テイクアウト事前予約決済等の新機能を搭載したアプリ「iToGo」の開発を強力に推進しており、機能やUIの強化に向けた開発を推進しております。

開発スタッフはグループ全員で41名、研究開発費の総額は521百万円であります。

 

(4) その他事業

当連結会計年度の開発スタッフはグループ全員で28名、研究開発費の総額は261百万円であります。