文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において、当社グループが判断したものであります。
(経営方針・経営戦略等)
当社は、次の「スローガン」、「基本理念」及び「経営方針」のもと、商品力・品質に優れた高付加価値な商品やサービスを企画・開発し、提供し続けることを目標として経営に取り組んでおります。
(経営方針)
当社グループでは、「情報通信とエンターテインメントへの集中」、「企業価値の向上を図る」、「ベンチャー精神で自ら行動する」を経営方針に掲げ、中長期的な経営戦略として、以下の3点を推進しております。
① 情報通信(セキュリティ、M2M/IoT)関連分野での新たな顧客価値の創造
② エンターテインメント(遊技機及びゲーム)関連分野での新たなIPの創造
③ グローバル市場におけるビジネス構築及び拡大
具体的には、ハードウエアとソフトウエアの両方の技術を持つエンジニア集団として、お客様から信頼いただける商品・サービスに徹底的にこだわり、企画、開発、販売戦略をもって、新たな価値を提供し、収益に貢献するビジネス展開を図ります。また、外部からの視点やノウハウを積極的に活用し、変化はチャンスととらえ、失敗を恐れず、更なる成長を目指してワールドワイドで取組んでまいります。
(目標とする経営指標)
当社グループでは、継続的・安定的に収益を確保し事業規模の拡大を図るためにも、売上高及び売上総利益の成長、これらを踏まえた営業利益・経常利益・キャッシュ・フローを重要な経営指標と位置付けております。
(経営環境及び対処すべき課題)
今後の経済情勢としましては、新型コロナウイルス感染症によって停滞していた経済活動には回復の兆しが見えるものの、半導体部品の供給不足や地政学的リスクの存在など、不確実性の高い状況が当面は続くと想定され、依然として不透明な状態にあると認識しています。
このような経済情勢の中、当社グループでは、競争優位性を確保できると見込まれる複数の事業領域を持つことで事業の継続性を高める活動をしております。経営方針として掲げる「情報通信とエンターテインメントへの集中」、「企業価値の向上を図る」、「ベンチャー精神で自ら行動する」のもと、以下3点を中長期的な経営戦略として推進しております。
① 情報通信(セキュリティ、M2M/IoT)関連分野での新たな顧客価値の創造
② エンターテインメント(遊技機及びゲーム)関連分野での新たなIPの創造
③ グローバル市場におけるビジネス構築及び拡大
また対処すべき課題として、以下の取り組みを進めております。
1) 人材の強化(育成・獲得)
高度な技術を業績に結び付けられる優秀な人材をいかに育成・獲得していくかが重要と考えており、継続的な募集、教育・研修制度、人事・処遇制度の拡充による定着化に加え、各分野で蓄積したノウハウを共有することで社員の「人財資本化」を推進しております。
2)高収益体質への改革
当社グループは、収益に資する商材を豊富に擁すこと、経費等の効率化をすすめること、及び収益構造の改善を重要命題とし、高収益体質の成長企業となるべく様々な改革を推進しております。具体的には、既存の各事業がカバーしている市場のみならず、その周辺や新規市場におけるマーケティングの強化により、ニーズを発掘し、より付加価値の高い商材を開発する事業体制を構築してまいります。また市場が成長段階にあるモバイルデータソリューション事業や新規IT関連事業につきましては、中長期的な成長持続のために必要な投資を継続してまいります。
3)資本・業務提携等による事業領域の拡大
当社グループは、今までに蓄積してきました最新の技術を積極的に自社事業展開に応用し、これらの技術を軸とした、自社事業とのシナジー効果が見込まれるビジネスに対して、パートナーとの資本・業務提携等を積極的に行ってまいります。
現在、当社グループでは中長期の持続的な成長を実現するため、新規IT関連事業の次なる主力事業と期待される事業の確立に取り組んでおります。多様な事業分野におけるノウハウや営業網を活用しつつ、資本・業務提携等を通じたパートナー企業との協業、各分野における開発期間の短縮化、マーケティング、お客様開拓を効率的に進め、早期の事業確立を実現することで、新たな顧客価値の創造を通じた収益の増大に取り組んでまいります。
<事業課題>
モバイルデータソリューション事業では、近年の犯罪捜査において、犯罪現場から証拠を最大限入手するには、従来の物理的証拠に加え、デジタル(データ)証拠の保存の重要性が益々高まっており、Cellebrite社のUFED等のデジタルフォレンジック製品は今やなくてはならないソリューションとなっております。一方、①データの大容量化、②スマートフォンのセキュリティの高度化、③IoTを採用するアプリケーションの増加により、クラウドコンピューティング、リモートデバイスの監視及びワイヤレスデバイスを介したデータ送信等、新たな需要へ対応するために必要なデータ収集、抽出、分析の難易度は継続的に高まっています。
また年々巧妙化、組織化するサイバー犯罪に対峙する犯罪現場においては、インシデント発生後に調査して将来のインシデントを防ぐデジタルフォレンジックだけではなく、インシデントを事前に防止するサイバーセキュリティとの相互関連性が高まっています。当事業としては、複雑化する犯罪手法に我が国の法的執行機関が柔軟に対応できるよう、より専門的なサポート体制を構築し、新たな技術を備えた商材を取り揃えるべく活動を進めてまいります。
エンターテインメント関連事業のうち、遊技機関連事業につきましては、レジャーの多様化などにより、継続的に市場が縮小している状況となっております。当社では、映像研究やゲーム開発で得られたノウハウなどを通じ、常に新しい表現を追求し、遊技機の商品性向上に努めております。また、スマート遊技機等、業界が変化していく中で、顧客との関係を強化しつつ、市場にマッチした遊技機の開発にも努めております。一方、今後も事業環境は厳しい状態が続くものと考えており、コストパフォーマンスの最大化に向けて開発、製造、販売それぞれにおいて、効率的な事業運営を図る取り組みを進めております。
新規IT関連事業では、人手不足解消や業務改善に向けたIoT化の提案は継続して取り組んでおり、また多様化する通信規格、インターフェイスの変化に対応すべく、Roosterシリーズで展開するルータ・ゲートウェイ製品の開発も継続して行っております。
また技術分野が多岐にわたり複雑になりがちなIoTを、当社のルータ・ゲートウェイをHUBとしたセンサーデバイスやスマートグラスを使った遠隔支援などを用いてワンストップでトータルコーディネートし、IoTによる業務改善、効率化、イノベーションを「かんたん」に実現する遠隔監視・制御ソリューションを展開してまいります。
一方、IoT分野における課題や顧客ニーズに対して、より高度かつ柔軟にお応えするためには、パートナー企業とのアライアンスも欠かせないと認識しております。顧客満足度向上を目指し、IoTでのソリューションを一層強化し、スピード感をもって対応してまいります。
<財務課題>
2021年8月にCellebrite社が米国ナスダック市場へ上場したことに伴う資金調達により、事業成長のための戦略的投資等に活用できる目処が立つ等、財務不安は大きく改善されております。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループでは、「情報通信&エンターテインメントで人々を幸せにする」を基本理念に、挑戦する精神をもって事業活動に取り組んでおりますが、当社の活動、製品及びサービスのあらゆる面における環境負荷の低減と汚染防止を目指した環境保全活動を同時にすすめていくことが、地球及び労働環境への配慮と校正かつ適正な取引の実現につながる誠実な企業活動であると考えております。そのため「環境管理規程」と「環境マネジメントシステム」を構築し、経営基盤のひとつとして定着させ、推進しており、環境改善活動の継続的な向上・発展及び汚染の予防を積極的に図っております。
当社グループでは、「人」は会社にとって最大の財産と捉え、働きやすい職場環境と制度を整え、社員一人一人の能力を引き出すとともに、ライフステージに寄り添った対応を重ねることが、組織としての活性化につながると考えております。
(3) 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略
当社グループでは、全ての職種において外国籍人財のほか、ジェンダー平等に配慮した人財の採用を進めております。また仕事と育児等の両立を支援するために、出産前後や育児における休暇・休業、時短勤務制度など働きやすい職場環境の整備に取り組んでおり、男性従業員による育児休職制度の利用も徐々にではありますが浸透してきております。加えて自己啓発や社員相互の交流、活性化を支援する各種制度も取り揃えております。さらに就業時間の徹底管理と長時間労働の削減に努めると同時に健康診断の実施や生活習慣病の指導、メンタルヘルス相談窓口の拠点ごとの設置など、従業員の心身の健康管理を推進することが、ひいては生産性を向上させ、企業価値の向上に繋がるものと考えております。
なお、具体的な指標については、
当社グループでは、地球規模で広がる気候変動や紛争と、それらに起因する難民や人権問題、さらにパンデミックの発生など当社グループの事業に与えるリスクを認識し、モニタリングを継続しながら、発生段階に応じた事業継続の在り方等を検討するなど、リスク管理体制を構築しております。
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を与える可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、以下に記載しました将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応についてリスク管理体制を構築しておりますが、以下の記載は当社グループの事業に関連するリスクのすべてを網羅するものではありません。
1.当社グループの事業について
① モバイルデータソリューション事業
・最近の動向と当社グループの対応について
当社グループは、Cellebrite社において開発・製造されるモバイルインテリジェンス・ソリューションの販売を行っております。また、競争力を保つべく、新規携帯電話の対応及び新製品・新サービスの継続的な開発を行っております。しかしながら、当社グループの計画通りに事業が展開しない場合は、開発投資等の負担により、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
・海外市場動向の影響について
同事業における主要な顧客は米国を中心とした全世界の犯罪捜査機関等であり、同機器について更なる機能向上とワールドワイドな展開を推進し、当社グループの海外地域における業績は拡大基調にあります。今後も同事業につきましては、販売地域の拡大等海外展開を継続する予定であることから、米国及び各国の経済環境や政治情勢の急激な悪化、為替相場の変動、予期しない法的規制や税制の変更等が生じた場合は、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
② エンターテインメント関連事業
・法令規則の影響等について
エンターテインメント関連事業の販売に係る製品の顧客は、パチンコ業界の遊技機メーカーであります。パチンコ業界は、「風俗営業等の規則及び業務の適正化等に関する法律」等の法令規則の規制を受けております。また、遊技機メーカーまたはパチンコホールの業界団体は、行政の指導により自主的な規制を行うことがあります。このため、法令規則の改正及び自主規制により遊技機メーカー及びパチンコホールの経営環境が急激に変化した場合、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
また、エンターテインメント関連事業は、需要変動が比較的大きな傾向を有しております。当社グループでは、市場動向への適切な対応に努めるべく各種の施策を講じておりますが、これらの施策にもかかわらず当社グループの経営成績が大きく変動する可能性があります。
・遊技機制御基板
ⅰ) 最近の動向と当社グループの対応について
最近の市場動向としましては、遊技人口の減少やパチンコホールの減少等により、遊技機メーカーの販売台数は、減少傾向に推移することが推測されます。このような状況の中、パチンコホールの新機種導入は、ゲーム性が高く集客が見込める機種に集中する傾向が高まっております。
当社グループでは、このような市場環境に対応すべく、遊技機の開発及び生産面において、取引先に対する協力体制の構築に努めており、従来の取引関係、開発・販売実績等から、安定的な取引関係を有しているものと考えております。しかしながら、競合状況等によっては、現在の取引関係が今後も維持し得るかは明らかではありません。
また、遊技機の需要動向等により業績が大幅に変動する場合があります。
ⅱ) 法的規制について
当社グループの製造・販売する制御基板が組込まれる遊技機は、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」に基づき、国家公安委員会規則第四号(遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則)で定められた「技術上の規格」に適合することが必要であります。そのため、機種毎に国家公安委員会の指定試験機関による型式試験及び各都道府県の公安委員会による型式検定を受けており、指定試験機関の型式試験に合格した機種が販売を許可され、その後、各都道府県公安委員会による検定に適合した機種だけがパチンコホールに導入されます。
今後、これらの法律、規制等に重大な変更が加えられた場合、遊技機の開発・製造・販売のため新たな対応を余儀なくされる可能性があります。当社グループはこれらの要因に対し、適切な対応を図るよう努めておりますが、これらの対応にもかかわらず、当社グループの販売計画、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
ⅲ) 特定の取引先との取引関係について
当社グループが開発・製造する遊技機制御基板の販売は、少数かつ特定の遊技機メーカーに限定されております。なかでも、株式会社藤商事に対する販売実績比率が高く、当社グループの総販売実績に対する同社の割合は、2022年3月期12.6%、2023年3月期13.3%となっております。
当社グループでは、これら少数かつ特定の遊技機メーカーとは、安定的な取引関係にあり、企画提案力の向上を図る等、より一層の関係強化に努めておりますが、これら販売先の販売状況、仕入方針、他の遊技機制御基板メーカーとの競合の状況によっては、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
ⅳ) 需要の大幅な変動について
遊技機は、新機種の発売当初に急激に需要が増加し、ヒット機種以外ではその後の需要は急速に減少する傾向を有しております。また機種毎の需要動向は、遊技者の嗜好の変化、遊技機メーカーの競合の状況、遊技機の規制の変更等により、大幅に変動する傾向を有しております。このため、当社グループが開発・製造・販売を行っている遊技機制御基板の需要動向も、大幅に変動する傾向を有しております。
当社グループでは、このような需要動向の変化に対応できる生産体制をとっておりますが、昨今の半導体の調達難も相まって、想定していない需要が生じた場合、又は当社グループ製品への需要が想定を大幅に下回った場合等には、新たな対応を余儀なくされ、そのような場合には、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
また、パチンコ業界に対する行政指導等、当社グループが予想し得ない変化が発生した場合、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
・樹脂成形品及び金型
当社グループは、イードリーム株式会社において射出成形による樹脂成形品及び金型の製造・販売を行っております。射出成形・金型加工技術は、当社グループの遊技機関連事業、情報通信関連事業の製品製造に不可欠であり、同社の射出成形・金型加工技術の維持向上を図り、パチンコ業界への企画提案営業を推進しております。しかしながら、主要な販売先は遊技機メーカーであるため、遊技機の需要動向等によっては、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
③ 新規IT関連事業
・IoT向け通信機器
ⅰ) 最近の動向と当社グループの対応について
IoT通信機器市場は、モバイル通信インフラの急速な高速・大容量化と通信料金の固定化・低価格化、またクラウド環境のインフラを利用し、あらゆる機器がインターネットへつながるIoT(Internet of Things)への関心の高まりと相まって、その規模は急速に拡大しておりますが、他業種からの新規参入も相次ぎ、IoT通信機器関連製品及び関連サービスの競争は激しさを増しております。
当社グループでは、特に産業用IoT(IioT)市場に焦点をあて、そのニーズを的確に捉えた新製品の開発をいち早く行うことで、価格競争に巻き込まれない事業展開を図りますが、対応が遅れたり、予想し得ない新技術が普及し新たな対応を余儀なくされた場合、更には、他社との競合状況等によっては、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
ⅱ) 法的規制について
当社グループが開発・製造・販売を行っているIoT向け通信機器は、電気通信事業法に基づき、総務省が定める技術基準に適合することが必要であり、このため機種毎に指定試験機関(一般財団法人電気通信端末機器審査協会(JATE)及び一般財団法人テレコムエンジニアリングセンター(TELEC))による審査・認定を適宜受けております。
今後、これらの法律・規格等の改廃が行われた場合、当社グループにおいて新たな対応を余儀なくされる可能性があり、経営成績に影響を与える可能性があります。
2.当社グループの財政状態及び経営成績の変動について
当社グループは、連結財務諸表作成時において、在外連結子会社及び持分法適用会社の財務諸表は円換算されるため、米ドルやイスラエル・シェケル等の為替の変動は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
3.その他事業遂行上のリスクについて
① 事業投資等について
当社グループは、今までに蓄積してきました最新の技術を積極的に自社事業展開に応用し、これらの技術を軸とした、自社事業とのシナジー効果が見込まれるビジネスパートナーとの資本・業務提携等を積極的に行ってまいります。
しかしながら、当初想定していた相乗効果が得られない場合、また、投資金額の回収が困難である場合等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
② 情報セキュリティについて
当社及び国内連結子会社は、経営に関する情報・取引先に関する情報・個人に関する情報の保護の観点から、情報システムセキュリティに関する社内規程を整備し、個人情報保護方針の策定、ITセキュリティの強化、従業員教育等を実施しております。また、Cellebrite社は、情報セキュリティに関する国際規格「ISO27001」の認証を取得しており、同規格に基づいた情報セキュリティ管理体制を構築、継続的に運用しております。
しかしながら、過失や外部からの攻撃等により情報漏洩・改ざん等の問題が発生した場合には、損害賠償金等の費用発生、信用低下等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
③ 知的財産権について
当社グループでは、製品・サービスの企画・開発過程で創造される発明案件につきましては、法務・知的財産部が管理を行い、顧問弁護士・弁理士と連携の上、速やかに特許申請等を行える体制を構築しております。また、特許申請を行わない方が競争優位に立てると判断した発明案件につきましては、意図的に特許申請を行わない場合もあります。しかしながら、他社による類似製品及びサービス等の製造・販売を効果的に防止できない可能性があります。
一方、他社の知的財産権の侵害を回避するため、法務・知的財産部において事前調査を実施しておりますが、当社グループが他社の知的財産権を侵害していると司法判断され、知的財産権の使用料・損害賠償金等を請求された場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
④ 海外事業展開について
当社グループは海外への事業展開を積極的に進めており、当社グループが事業展開する国・地域における政治、社会、経済状況、関連法規制等につきましては、現地の動向を随時把握し、適切に対応していくよう努めております。
しかしながら、当該国・地域における紛争・自然災害・疾病流行等の発生、社会環境の変化、関連法規制の変更等、不測の事態が発生し、計画通りの事業展開が見込めない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績
売上高につきましては、前期と比較してモバイルデータソリューション事業及びエンターテインメント関連事業において受注が堅調に推移したことにより、全体の売上高は、374億49百万円(前期比0.7%増)となりました。当社グループが生み出す付加価値を示す売上総利益につきましては、世界的なインフレ等の影響により、255億37百万円(前期比3.0%減)となり、売上総利益率は68.2%(前期比2.6pt減)となりました。
営業損失は、17億11百万円(前年同期は13億60百万円の利益)となり、減益となりました。これは主に、モバイルデータソリューション事業において、当社の連結子会社であったCellebrite社が第4四半期から連結除外となったため、収益が最も多い第4四半期の売上が当連結会計年度に含まれなくなったことによるものであります。
<各セグメントの概況>
a.モバイルデータソリューション事業
売上高は、デジタルフォレンジック機器及びその関連サービスの受注が堅調に推移し、デジタルフォレンジック製品の販売が前期に比べ増加しましたが、Cellebrite社が第4四半期から連結除外になったため、収益が最も多い第4四半期の売上が当連結会計年度に含まれなくなったことにより、0.6%の減収となりました。セグメント利益は、研究開発費や販売費及び一般管理費等が増加したことにより、30億72百万円の減益となりました。
b.エンターテインメント関連事業
遊技機関連事業につきましては、半導体不足などによる部品・部材の高騰により原価高となりましたが、売上高は受託開発が増加したことと、新製品の受注が増加したことにより、増収減益となりました。
ゲームコンテンツ事業につきましては、既存タイトルの成長鈍化、新規タイトルへの開発投資のため、減収減益となりました。
この結果、セグメント全体では、増収減益となりました。
c.新規IT関連事業
M2M事業につきましては、売上高は、部品調達難により出荷数量が減少し、7.8%の減収となりました。セグメント利益は、出荷数量の減少に加えて原材料高騰の影響により、45百万円の減益となりました。
<財政状態>
総資産は417億58百万円となり、前連結会計年度末に比べ403億29百万円の減少となりました。
流動資産は238億35百万円となり、前連結会計年度末に比べ486億29百万円の減少となりました。
主な減少要因としては、現金及び預金285億40百万円、未収入金217億95百万円の減少であります。
固定資産は179億22百万円となり、前連結会計年度末に比べ82億99百万円の増加となりました。
主な増加要因としては、投資有価証券111億93百万円、関係会社株式34億68百万円の増加であります。一方、主な減少要因としては、のれん22億13百万円、有形固定資産その他13億95百万円、無形固定資産その他12億8百万円及び繰延税金資産11億25百万円の減少であります。
なお、上記の主な減少要因は、当社の連結子会社であったCellebrite社及びその子会社13社を持分法適用関連会社へ移行したことに伴う影響であります。
(負債)
負債は67億44百万円となり、前連結会計年度末に比べ483億3百万円の減少となりました。
流動負債は40億24百万円となり、前連結会計年度末に比べ349億36百万円の減少となりました。主な減少要因としては、契約負債178億1百万円、未払法人税等85億15百万円、未払費用37億76百万円及び短期借入金33億39百万円の減少であります。
固定負債は27億19百万円となり、前連結会計年度末に比べ133億66百万円の減少となりました。主な減少要因としては、デリバティブ債務143億88百万円の減少であります。一方、主な増加要因としては、繰延税金負債20億63百万円の増加であります。
なお、上記の主な増減要因は、当社の連結子会社であったCellebrite社及びその子会社13社を持分法適用関連会社へ移行したことに伴う影響であります。
(純資産)
純資産は350億13百万円となり、前連結会計年度末に比べ79億73百万円の増加となりました。主な増加要因としては、利益剰余金247億95百万円及びその他有価証券評価差額金28億95百万円の増加であります。一方、主な減少要因としては、資本剰余金125億46百万円、自己株式27億42百万円、新株予約権25億83百万円及び為替換算調整勘定17億82百万円の減少であります。
なお、上記のうち、資本剰余金、利益剰余金、その他有価証券評価差額金、新株予約権及び為替換算調整勘定の主な増減要因は、当社の連結子会社であったCellebrite社及びその子会社13社を持分法適用関連会社へ移行したことに伴う影響であります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、29億34百万円(前連結会計年度末残高274億38百万円)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、前年同期は36億32百万円の収入に対して、135億18百万円の支出となりました。主な資金の減少要因としては、法人税等の支払額118億81百万円、デリバティブ評価損益121億7百万円、未収入金の増加額39億17百万円及び売上債権の増加額36億23百万円であります。一方、主な増加要因としては、税金等調整前当期純利益139億60百万円及び契約負債の増加額24億7百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、前年同期は40億20百万円の収入に対して251億31百万円の支出となりました。主な資金の減少要因としては、有価証券の取得による支出115億13百万円、金銭の信託の取得による支出109億円及び投資有価証券の取得による支出68億32百万円であります。一方、主な増加要因としては、有価証券の償還による収入33億87百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、前年同期は30億36百万円の支出に対して、255億74百万円の収入となりました。主な資金の増加要因としては、連結の範囲を伴わない子会社株式の売却による収入305億14百万円であります。一方、主な減少要因としては、短期借入金の減少33億39百万円及び自己株式の取得による支出27億42百万円であります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
当社グループは、エンターテインメント関連事業の一部において受注生産を行っております。当連結会計年度における受注状況を示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりです。本項における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものです。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成は経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の開示に影響を与える見積り及び予測を必要とします。経営者は、これらの見積りや予測について、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実績はこれらと異なる可能性があります。
なお、自然災害の増加、半導体不足の影響や主要顧客の情勢等、先行きを予想することは極めて困難でありますが、入手可能な外部の情報等を踏まえ、当連結会計年度末時点で合理的であると思われる様々な要因を勘案した上で、会計上の見積りを行っております。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 5.会計方針に関する事項」に記載のとおりです。
<外部環境について>
モバイルデータソリューション事業が属するデジタル・インテリジェンス市場につきましては、法執行機関の業務におけるデジタル化が世界的に進んでいることに加え、最大市場となる米国では、犯罪対策を行う予算が増加しております。欧米では法執行機関への2023年度予算案は、2022年度以上の額が盛り込まれております。また、犯罪手法の高度化がますます進んでおり、英国等では、捜査活動やデバイスの解読活動が追い付かなくなっている状況も報告されております。
次に、エンターテインメント関連事業のうち、パチンコ市場につきましては、2022年11月からスマート遊技機が導入され始め、稼働が好調なことも影響し、スマート遊技機を中心に新台需要も高まりつつあります。一方、世界的な半導体不足による供給難や原価高騰、パチンコホールの減少等、将来的な不透明感が依然として存在しております。
ゲームコンテンツ市場につきましては、コロナ禍において在宅で楽しむエンターテインメントとしての地位を確立しており、今後も拡大傾向が続いていくと思われます。また、技術の進歩によりゲーム開発はパソコン一台、一人からできる時代となり、各プラットフォームでリリースされるゲームの数も拡大傾向にあり、競争が激化している状態です。
上記のように、市場環境が不透明な事業も存在する中、当社グループとしましては、更なる業績向上を図るため、IoT、AR、AI等の最新技術を活用し、新たな主力製品・サービスの構築に取り組んでおります。
新規IT関連事業のうち、M2M、IoT市場につきましては、各通信キャリアが2026年3月末までに3G回線を順次停波するため、3GからLTE(4G)へのマイグレーションが本格的に進んでおります。産業機器などに遠隔地からアクセスする監視/制御システムの需要は増加している一方、多くの企業が市場に参入しているため、市場自体は拡大しつつも競争環境は厳しくなっております。また、世界的な半導体不足による供給難や原価高騰等が今後も続く可能性もあり、現時点では不透明な状況にあります。スマートグラスを利用した遠隔支援市場につきましては、まだ市場が本格的に立ち上がっている状況ではないものの、コロナ禍によるオンライン業務や、人手不足による企業の遠隔支援に関する需要は高まってきております。
<競争優位性>
モバイルデータソリューション事業につきましては、当社の持分法適用関連会社であるCellebrite DI Ltd.(以下、「Cellebrite社」という。)が、高度アクセス技術を用いた次世代ソリューション、民間向けの新しい遠隔モバイル収集システム、新しいSaaSベースの証拠管理ソリューション等を開発し、新技術、生産性、効率性における競争力を高水準で維持しております。当期においては、Vanderburgh社との協業によって米国司法に貢献し、強制労働や人身売買をなくすための取り組みも実施いたしました。
エンターテインメント関連事業のうち、遊技機関連事業につきましては、業界及び顧客を特化することで、強力な信頼関係の構築及び特定分野における表現力・技術力の蓄積をし、高い商品力を有したコンテンツ開発や高品質の制御基板開発を実現することで、競争優位性を図っております。
ゲームコンテンツ事業につきましては、知名度の高い「上海」ブランドを使ったモバイルゲームを社内で開発から運営まで完結し、コスト効率の良い収益を長期にわたり維持することが可能となっております。また、当社が多くのIPを保有する「レトロゲーム」ジャンルは、欧米市場を中心に人気が再来しており、その有効活用により更なる収益の拡大が見込める状況にあります。
新規IT関連事業につきましては、各通信キャリア、パートナーと強力な信頼関係を構築しつつ、長年培ってきた技術をベースに3G回線からLTE(4G)回線へのマイグレーションに関連した特許を取得し、技術的競争優位性を維持しております。
また2021年11月にリリースしました「DRX5010」はデュアルSIM対応で、それぞれ異なる通信キャリア回線を冗長化することが可能となりました。これによりキャリア網障害発生時には主回線から副回線に自動切換えを行い、回線の通信断を防ぎ、遠隔監視・制御、データ収集を止めることなく運用することができるようになっております。
また、マルチスマートグラスデバイスに対応し、遠隔支援に特化した「AceReal Assist」は、他社製スマートグラスに順次対応しております。今後は、M2M事業で培ったモバイル通信機器とのシナジーを図り、遠隔支援の視野を広げ、DXを推進する全ての企業へ、AR技術をベースとしたソリューションを提供いたします。
<経営施策>
モバイルデータソリューション事業につきましては、データ分析分野を中心とした事業拡大を図っております。
エンターテインメント関連事業のうち、ゲームコンテンツ事業につきましては、既存のモバイルタイトル、ライセンス事業を収益基盤としつつ、新たな収益の柱として当社レトロゲームIPを活用した、新規タイトルの開発に着手しております。
新規IT関連事業のうち、「おくだけセンサー」等戦略商品について、マーケティングを行いながら、機能開発、新規顧客の開拓に努めております。飲料自販機は日本国内で約228万台設置されており、その多くが在庫管理等に3G回線を使用しています。M2M事業では、3GからLTE(4G)へマイグレーションするための戦略製品である「A330」、「A900」を開発、販売開始しており、在庫管理システムを展開している大手通信キャリア、パートナーと連携をしながら、複数の大手飲料オペレータに採用され、順調に事業が拡大しております。また、今後デバイスマネジメント「SunDMS」の機能強化をすることにより付加価値を高め、ストックビジネスの拡大を図っております。「AceReal Assist」についてはスマートグラスに対応した遠隔支援の機能にフォーカスし、ソリューションビジネスを中心に、事業展開を進めております。大手通信キャリアとは5Gをキーワードに戦略的パートナーシップを形成しており、今後も多様なソリューション案件で更なる拡販を図ってまいります。
IoT/M2M事業とのシナジー効果を目指す道筋を描く第一弾として、マレーシアのEKTechとのM&Aを実施いたしました。
また、収益力向上のため、2022年10月にマーケティング部と技術開発部を統合した研究開発部門を設立いたしました。今後の当社の事業展開を踏まえ、当面のテーマをデータビジネスの推進として、人工知能(AI)、情報セキュリティ、ヘルスケアの技術開発を始めております。更に研究開発に際しては、技術シーズを持つ大学との共同研究を行い、差別化した製品開発を目指してまいります。
<商品・サービスの概況>
モバイルデータソリューション事業につきましては、新しいSaaSベースの証拠管理ソリューションとして「Cellebrite Guardian」をリリースし、導入が進んでおります。「Cellebrite Guardian」では、証拠データの保存、管理、共有など、デジタル証拠を一元管理するフローを支援いたします。また、関連する法執行機関の権限により、証拠データの共有、複製、転送、過去データの閲覧などを可能とし、捜査フローの効率化を図ります。また、Forensic Focus4:cast awardにて、DFIR Commercial Tool of the Yearや、Investigator of the Yearを3年連続で受賞するなど、デジタルフォレンジックにおける高い技術力が証明されております。
エンターテインメント関連事業のうち、遊技機関連事業につきましては、パチンコ・パチスロの企画から設計、映像制作、プログラムまでのトータルのコンテンツ開発と、制御基板の設計から製造までを一貫して受託しております。また、コンテンツ開発のノウハウを活かし、スマートフォン向けのパチンコ・パチスロの実機シミュレーションアプリを展開しており、実機の市場での稼働貢献、コンテンツの知名度向上を図っております。
ゲームコンテンツ事業につきましては、2023年2月15日にPCゲーム「いっき団結」をSteamでリリース。初日に日本の売上ランキングでTOP10に入り、当社レトロIPが市場で通用した好例となりました。
新規IT関連事業につきましては、飲料自販機向けLTE(4G)マイグレーション戦略製品「A330」、「A900」が複数の大手飲料オペレータに採用され、既に導入開始しております。Rooster等のルータ・ゲートウェイ製品においては回線冗長化及びデバイスマネジメントサービス「SunDMS」との連携で他社との差別化を打ち出し、売上高も堅調に推移しております。また、センサーデバイス「おくだけセンサー」については実証実験から本格導入フェーズとなりました。自社製センサーに限らず多種多様な他社製センサーへも対応可能なマルチセンサーソリューションの更なる強化のため、「BlueXtender」を2022年11月24日にリリースいたしました。遠隔支援に特化した「AceReal Assist」は、クラウド型であり、複数メーカーの最新スマートグラスに迅速に対応することができます。簡易な操作で遠隔支援が開始できるため、すぐに円滑な双方向のコミュニケーションが実現できます。今後、この「AceReal Assist」を手始めに、お客様のDXの課題を解決すべく、新たなソリューションを広く展開してまいります。
<損益計算書(連結)について>
連結売上高につきましては、前期と比較してモバイルデータソリューション事業及びエンターテインメント関連事業において受注が堅調に推移したことにより、全体の売上高は、374億49百万円(前期比0.7%増)となりました。当社グループが生み出す付加価値を示す売上総利益につきましては、世界的なインフレ等の影響により、255億37百万円(前期比3.0%減)となり、売上総利益率は68.2%(前期比2.6pt減)となりました。
<販売費及び一般管理費について>
連結の販売費及び一般管理費は、272億48百万円(前期比9.1%増)となりました。これはモバイルデータソリューション事業において、人件費等が増加したことが主な要因です。
当社グループでは、将来成長に向けた先行投資としての研究開発活動を重視しており、成長しているモバイルデータソリューション事業を中心に研究開発を積極的に行っております。
モバイルデータソリューション事業につきましては、継続的に新規機種・アプリ等に対応するための研究開発活動のほかに、分析システムの機能追加・改善等を重点的に取り組んでおります。またBlackBag社のPCフォレンジック等分野への事業拡大にも注力しております。
エンターテインメント関連事業につきましては、厳しい業界環境を踏まえ、研究開発活動については、収益性を確認したうえで研究開発対象を厳選し、映像研究やハード開発を行っております。
新規IT関連事業のうち、M2M事業につきましては、次世代通信機器の開発や「おくだけセンサー」の特定用途向けのカスタマイズ開発等を進めております。AR事業につきましては、連携できるサービスの拡張等に注力しております。
<営業利益について>
連結の営業損失は、17億11百万円(前年同期は13億60百万円の利益)となり、減益となりました。これは主に、モバイルデータソリューション事業において、当社の連結子会社であったCellebrite社が第4四半期から連結除外となったため、収益が最も多い第4四半期の売上が当連結会計年度に含まれなくなったことによるものであります。
<経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益について>
連結の経常利益は、141億74百万円(前期比46.5%増)となり、増益となりました。これは急激なドル高による為替差益28億95百万円及びデリバティブ評価益121億7百万円を計上したこと等が主たる要因です。また親会社株主に帰属する当期純利益は、68億78百万円(前期比144.0%増)となりました。
<キャッシュ・フローについて>
キャッシュ・フローの成長性につきましては、特にフリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計)を重視しております。当連結会計年度のフリー・キャッシュ・フローは、連結子会社であったCellebrite DI Ltd.がNASDAQ市場に上場した際に売却した当社所有の株式の代金が入金されたことに伴い、法人税の支払いや有価証券の取得等の要因があったため、386億49百万円の減少となりました。このような特殊要因を除き、今後も安全性を高められるようにビジネスモデル等も活かしながら、フリー・キャッシュ・フローの増大に取組んでまいります。
<資本の財源及び資金の流動性についての分析>
a.資金需要
当社グループの運転資金需要のうち、主なものは、販売及び一般管理活動、研究開発活動のための人件費をはじめとする販売費及び一般管理費であります。当社は特に大きく設備投資を必要とするビジネスモデルではありませんが、一方で技術変化の早い事業分野に属しており最新技術の研究開発や複数年度にまたがる受託開発、ソフトウエアの更新等のための研究開発活動に係る資金需要が生じております。
b.財務政策
当社グループは、運転資金につきましては、内部資金、短期借入金により調達することとしております。また内部資金の一部には、複数年度にわたってソフトウエアを更新するための研究開発活動のために事前に受け取る前受収益が含まれております。流動資産から流動負債を控除した運転資本につきましては、当連結会計年度の末日も含め、以前から流動資産が上回っております。
また、半導体不足に伴う在庫確保等で必要な手元資金残高を平常時より増やすことや資金調達時期を前倒す等により調達リスクの低減を図っていきます。それに加え今後につきましては、安定的な内部留保の蓄積等により財政状態の健全化を図るとともに、資本効率を高めてまいります。
当社グループの経営陣は、事業環境及び入手可能な情報に基づき、最善の経営計画及び経営戦略を立案するように努めております。
当社グループの情報通信事業を取り巻く環境は、技術進化の著しい分野であり、市場の変化や多様化が大きく、予断を許さない状況ではありますが、高付加価値製品やソリューションをいち早く投入し、従来のフロー型ビジネスに加え、ストック型ビジネスの展開を加速していきます。更なる成長を目指し、グローバルな事業展開を図るとともに、情報通信市場へ経営資源を集中し、高い収益力を確保する企業体質の確立を図っていきます。
当社グループのエンターテインメント関連事業を取り巻く環境は、市場環境の低迷、顧客ニーズの変化が大きく、製品の優劣も大きいため、先行きは不透明な状況が続くと予想されますが、エンターテインメント性を追求した製品創りと、ノウハウを持つ通信ネットワーク技術を活かした新たな事業展開も推進していきます。
また、新市場の開拓及び新規事業の育成にも注力し、シナジー効果が見込まれるビジネスパートナーとの提携を積極的に行う等、将来の成長に向けたチャレンジを継続します。
該当事項はありません。
当社グループでは、商品力・品質に優れた高付加価値な商品やサービスを提供し続けていくために、企画・開発等の研究開発活動を継続的に推進しております。
開発スタッフは、グループ全員で174名、研究開発費の総額は
セグメント別の研究開発活動は、次のとおりであります。
(1) モバイルデータソリューション事業
当事業部門につきましては、法的執行機関等が日々進化する様々な技術や犯罪・不正の中で捜査の際に行うデータの収集・レビュー・解析・管理などに対応する包括的なDIプラットフォームを継続して提供し続ける為、新しいソリューション、コアテクノロジーの開発、および既存のソリューションの機能、信頼性、パフォーマンス、柔軟性をさらに強化することに研究開発の取り組みを集中させます。
研究開発費の総額は
(2) エンターテインメント関連事業
遊技機部品の開発では、遊技機の液晶表示・演出制御基板の企画開発を主要な開発課題としております。
当連結会計年度の主要な成果としましては、遊技機制御基板の開発では、企画提案力の強化と共にデザイン性の高い図柄・演出の開発に主眼を置き、高度なコンピュータグラフィック技術を活かし市場ニーズに合致した制御基板及び液晶表示ソフトを企画開発いたしました。パチンコ業界を取り巻く環境は、遊技人口の減少、ニーズの多様化、ホールの減少・大型化、遊技機メーカーの二極化等大きな変革期を迎えており、エンターテインメント性あふれる遊技機機づくりを推進しております。
研究開発費の総額は
(3) 新規IT関連事業
M2M通信機器の開発では、当連結会計年度におきましては、長年培ってきた技術をベースに3G回線からLTE(4G)回線へのマイグレーションに関連した特許を取得し、技術的競争優位性を維持しつつ、5GやエッジAIをキーワードに製品開発を推進しております。
B2B向け業務支援システムの開発では、M2M事業で培ったモバイル通信機器とのシナジーを図り、遠隔支援の視野を広げ、AR、AI技術をベースにDXを推進するすべての企業へ新たなソリューションの開発を推進しております。
研究開発費の総額は