文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、創業以来、「パチンコファンが喜ぶこと」を発想の原点としており、アミューズメントの世界において誰もが楽しめる新しいシステムやサービスの開発にチャレンジしてきました。今後も独自の発想と技術力でコンピュータを中心に時代の変化を読みとり、ニーズを先取りする市場創造型の製品を提案し続けることによって、社会へ貢献していくことを基本方針としております。また、ブランド力の向上により、顧客からの支持を強めることが、企業として継続的な業績発展につながるとの考えから、『顧客からの支持は、継続的業績発展につながる』を当社グループの企業品質方針として掲げ、企業活動を行っております。
当社グループは、経営の効率化、高付加価値化を推し進めることにより収益力を高めることが、企業価値・株主価値を向上させることであると考え、売上高営業利益率を重要な経営指標としております。
パチンコ業界を支援する情報システム企業として、業界の新しい成長を生み出す、どこよりも優れた情報インフラを提案していくことが当社グループの使命と考えております。
そして、ファン層の拡大(集客)こそが業界全体の発展につながるとの信念を持ち、パチンコホール、遊技機メーカーとパチンコファンを信頼で結び、三者が共に利益と満足を得るビジネスを構築してまいります。
そのために、全国のパチンコホールに対しては、遊技機の有効活用、パチンコファン集客のためのホールコンピュータをはじめとする情報システム機器の提供やネットワークサービスにより、企業経営・店舗運営を支援する一方、遊技機メーカーに対しては、より魅力のある表示ユニットや制御ユニットを提案し続けてまいります。また、パチンコファンに対しては、スマートフォン及びインターネット向け情報サービスをさらに強化し、より一層有用なホール情報を提供してまいります。
パチンコ業界におきましては、遊技人口の減少を背景に市場規模の縮小傾向が続いており、パチンコホールは厳しい経営状況におかれています。このような状況下、新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態宣言を受けたパチンコホールへの休業要請により、パチンコ業界は大きな苦境に立たされました。これからパチンコホールが業績を回復させるためには、十分な対策を講じた上で、足が遠のいたファンに安心して遊技してもらえる環境を整えることが最優先課題となります。
また、2018年2月に施行された新規則により、2021年1月末を期限として、新規則に対応したパチンコ・パチスロ遊技機への完全移行が求められていましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響を受け、遊技機の入替が困難となり、更には入替作業に伴う感染リスクも懸念されることから、撤去期限が延長されることになりました。
一方、2020年1月に施行された「技術上の規格解釈基準」の改正に伴い、多様なゲーム性をもつ遊技機の開発が可能になりました。特に、日本遊技機工業組合の内規制定によって新しい遊技性(「遊タイム」等)を有したパチンコ遊技機が市場投入されることにより、今後の市場の活性化が期待されております。
当社グループはこうした環境下において、的確な情報収集や迅速な対応を行うとともに、中長期の市場環境を先読みした戦略の実行をすべく、利益の捻出を可能とする筋肉質な企業体質を作り上げ、次世代の事業基盤を準備し、パチンコ業界の大きな転換を捉えた成長戦略を実行してまいります。情報システム事業においては、パチンコホール運営の効率化・省力化に役立つ設備機器の販売や、経営のサポートを行う「MIRAIGATEサービス」の提供を通じ、パチンコファンに喜ばれる店舗運営を支援してまいります。制御システム事業では、新規則遊技機に完全移行する市場を先読みした企画提案活動を推進し、開発効率や業務効率の向上を図るとともに、これまで培ったハードとソフト技術を活用した事業領域の拡大に努めてまいります。
事業セグメント毎の優先的に対処すべき課題は以下の通りです。
情報システム事業
① パチンコホール経営企業の大きな課題である人材不足の解消に向け、経営の効率化を実現するホールコンピュータ「Χ(カイ)」の普及促進と経営支援サービスの進化により、業績向上と労務負担の軽減を実現します。
② 「技術上の規格解釈基準」の改正により、多様なゲーム性を持つパチンコ遊技機の開発ができるようになりました。このゲーム性に対応すべく、パチンコファンとパチンコホール経営企業との双方に喜んでいただけるよう情報公開端末のデータ表示機能やホールコンピュータ管理手法の強化に取組みます。
③ パチンファンが安心して来店し、遊技していただける環境づくりを、設備・サービスを通じてパチンコホールに提案します。
制御システム事業
① これまで培ったハード・ソフトの技術を最大限に活用し、さらなる販売製品の領域の拡大を目指します。
② 新規則遊技機に完全移行する遊技機市場を先読みした企画提案活動を推進し、ハード・ソフト案件の獲得に努めます。
③ グループ会社を含めた役割と責任を再定義し、開発における業務効率の向上に取組みます。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、当社はリスク管理の基本方針及び管理体制を「リスク管理規定」で定めており、その基本方針及び管理体制に基づき、「コンプライアンス・リスクマネジメント委員会」や内部統制活動としての「財務報告会」を定期的に開催し、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行い、リスクの未然防止を図っております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2020年3月31日)現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 法的規制について
情報システム事業の顧客であるパチンコホールは「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」(以下、「風営法」という。)に定める基準に従って営業することが義務づけられており、パチンコホールが当社グループの製品を含めて店内の設備投資を行う場合、「風営法」に基づいて、あらかじめ各都道府県公安委員会に届出書を提出して、承認を受けなければなりません。また、パチンコホールの営業上、「風営法」のほか、「各都道府県条例」による規制を受けるとともに、過度な射幸性を抑制する目的等から、パチンコホールの業界団体が自主規制を行うことがあります。このような法的規制や新たな自主規制の実施により、パチンコホールの営業に制限が課せられた場合、パチンコホールの設備投資動向に急激な変化を生じる等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、情報収集の徹底と迅速な戦略立案により在庫リスクや販売低迷に対処し、リスク低減に努めてまいります。
(2) 遊技機の型式試験について
当社グループ及び当社グループの取引先が製造販売するパチンコ遊技機及びパチスロ遊技機は、「風営法」第20条第5項に基づき、国家公安委員会の指定試験機関である一般財団法人保安通信協会(保通協)の型式試験に合格した機種だけが販売を許可されます。その後、各都道府県公安委員会による検定に適合することが必要となり、適合した機種だけがパチンコホールに導入されます。
型式試験は、各パチンコ遊技機及びパチスロ遊技機メーカーから持ち込まれた遊技機が国家公安委員会の「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」の規格に適合するかどうかを判断(遊技機を制御するプログラムの審査及び10時間に及ぶ試射等)するものです。
パチンコファンのニーズの多様化や電子技術の進歩により遊技機の技術構造は飛躍的に進化しており、それに伴い試験の準備手続きや技術的仕様は複雑化に拍車がかかっています。そのため、型式試験の通過に予想を超える時間を要したり、試験に不適合となったりした場合には、制御システム事業の顧客である遊技機メーカーの販売計画に大きな狂いが生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、遊技機開発におけるグループ会社の役割を明確にすることで専門性を高め、業務効率追求により設計品質と開発生産性の向上を図ることでリスクの低減に努めております。
(3) 製品開発について
コンピュータシステムにおけるソフトウエアについては、プログラムの誤りであるバグを無くすことが重要な経営課題でありますが、今日のように高度なソフトウエア上でバグを皆無にすることは、一般的には困難と言われております。当社グループにおいても自社開発のプログラムを事前にテスト&デバックをすることで対処しておりますが、特定の入力データや操作、想定していなかった設定の組合せにおいて、顧客であるパチンコホールに製品を納入した後にバグが発見されるケースが過去に発生しております。このようなバグの中でもシステムを止めるような内容や、正確さに欠けるデータの表示等が発見された場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの品質管理につきましては、市場クレームはもとより生産工程内不良の解析力を強化し、製造・購買・開発など関連部門と協力の上、再発防止・潜在的不良の予防に取組んでリスクの低減に努めております。また、社内に導入しております分析装置や外部解析機関の検査手法を取り入れ、ハード面においても常に品質安定を視野に入れた活動を行っております。もしもソフトウエア上のバグが発生した場合には、プログラム上の発生個所や原因を早急に突き止め、迅速に適切な対処を行うことに努めてまいります。
(4) 需要の大幅な変動について
遊技機の市場動向は、特定の人気機種が大きく販売を伸ばす一方、数千台で終息してしまう機種も増加し、機種ごとの優勝劣敗の傾向が強くなっております。大幅に需要変動する傾向のある遊技機市場環境のなか、当初計画した各メーカーへの納入台数が達成できなくなる、あるいは受注がキャンセルされること等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、遊技機市場動向を把握した中での需要予測や遊技機メーカー販売部門との連携による最新営業情報の収集により、予期せぬコスト負担を最小限に抑えるべく努めております。
(5) 知的財産権の保護について
当社グループは、知的財産権の重要性が高まるなか、特に特許権に関しては最重要の経営資源と位置付け、その創出と保護に努めるとともに、他社の特許権を侵害しない製品づくりに努めております。
しかしながら、当社グループの知的財産権に対する侵害行為は、その全てを把握することは困難であり、当社グループの権利を完全に防護することは不可能です。また昨今、知的財産権はその量、内容共に膨大であり、調査分析を徹底しておりますが、当社グループが他社の特許権を侵害しているとして、何らかの請求を受ける可能性があります。
また、映像や音声の制作において、版権や楽曲を使用しないオリジナル作品の場合、類似や模倣という観点が明確でないため、細心の注意を払っていても、意図せず著作権や不正競争防止法に抵触しているとして何らかの請求を受ける可能性があります。
さらに、著作権の許諾を受けていても著作者もしくは権利元の意向により影響を受ける可能性があります。
当社グループでは、知的財産権管理の専門部署を設け、確実な取得及び保全に努めております。
(6) 検定型式の均一性に関して
パチンコ遊技機及びパチスロ遊技機は、検定機関の検査に適合後、検定型式と同一の製造均一性を担保するため、その製品に使われている部品の互換が認められておりません。当社が遊技機メーカーに納入するユニット製品に使用している電子部品が生産中止となった場合、もしくは何らかの理由(企業の倒産、災害)により電子部品の供給が受けられなくなった場合は、当社製品の製造及び供給ができず業績に影響を受ける可能性があります。
当社グループでは、部品を選定する際の規定で※「継続供給担保」の基準を設け、合格した部品のみ採用する仕組みを構築し、リスクの回避に努めております。
※「継続供給担保」の基準は以下の3点であります。
① 継続供給可能なことの確認
② 生産中止の際は事前報告履行の担保
③ パチンコ業界での採用事例の確認
(7) 新型コロナウイルス感染症等の異常事態リスク
当社グループは、パチンコホール向けにホールコンピュータをはじめとする情報システム機器の開発・製造・販売と、各種情報サービスの提供を行っております。新型コロナウイルス感染症拡大のようなパンデミックや大規模災害等の異常事態が当社の想定を超える範囲で発生し、パチンコホールの休業が長期化した場合は、当社グループの財政状態や経営成績等に大きな影響を与える可能性があります。
また、休業が長期化した場合にはパチンコファンの減少も想定するリスクと考えられます。
(8) 減損会計適用の影響
当社グループは、事業用の不動産をはじめとする固定資産を所有しております。こうした資産は、時価の下落や収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなると減損処理が必要となる場合があり、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日)におけるわが国の経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善鈍化がみられるものの、国内企業の生産設備やサービスインフラ等への積極的な投資も継続しており、ゆるやかな回復基調で推移しました。
一方で米中貿易摩擦や消費増税の影響、新型コロナウイルス感染症の流行による内外経済の停滞が懸念されるなど、景気の先行きは依然として不透明な状況にありました。
当社グループが携わるパチンコ業界におきましては、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則及び遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則の一部を改正する規則」により、旧規則遊技機から新規則遊技機への置換が進められる中、パチスロ遊技機では2019年12月に認定切れとなる旧規則遊技機の大量撤去や、新規則機への置換が進んだものの、パチンコ遊技機の販売台数は低調に推移しました。また「改正健康増進法」の全面施行(2020年4月1日)が迫り、パチンコホールでは喫煙専用室の整備が優先され、周辺設備への投資は消極的となりました。
警察庁の集計によると2019年12月末時点でのパチンコホールの営業店舗数は、前年比421店減少の9,639店となりました。遊技機設置台数は、パチンコ遊技機で前年比79,464台の減少、パチスロ遊技機で前年比27,337台の減少となり、合計4,195,930台となりました。この結果、1店舗当たりの遊技機設置台数は7.6台増加し435.3台となりました。厳しい経営環境のもとでホール数は依然減少傾向にありますが、ホール数の減少は店舗自体の大型化も大きな要因の一つとなっております。
このような市場環境のもと、情報システム事業におきまして新製品AIホールコンピュータ「X(カイ)」の提案に注力し、既存ホールコンピュータ「CⅡ」からのシステムアップによる入替を促進しました。また、CRユニット「VEGASIAⅢ」では顔認証とセキュリティを融合させたFACEセキュリティ機能を提案し、情報公開機器「BiGMO PREMIUMⅡ」、「REVOLA」では遊技客(ファン)が離席する場合の安心機能を追加搭載するなど、それぞれ拡販に努めました。制御システム事業におきましては、パチンコ・パチスロ遊技機の販売台数が伸び悩む市場環境下、2020年1月に施行された「技術上の規格解釈基準」の改正、それに伴う日本遊技機工業組合の内規制定に対応した新しい遊技性を有するパチンコ遊技機の企画提案活動に努めました。また、引き続き開発工程の効率化による開発期間の短縮をはかるとともに、表示ユニットの低コスト化に向けた技術及び部品の調査研究、新しい技術を活用した企画・製品提案をパチンコ遊技機全体に拡げる活動を推進しました。
この結果、当連結会計年度の業績は、連結売上高329億22百万円(前期比5.6%増)、連結営業利益14億31百万円(同6.3%減)、連結経常利益16億74百万円(同4.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益10億61百万円(同16.0%減)となりました。
セグメント業績は次のとおりであります。
当連結会計年度におきまして、パチンコ遊技機向けに提案を強化している情報公開端末「REVOLA」は、高級感のあるスタイリッシュなフォームと多彩なコンテンツで市場の評価は高く、販売は前年度実績を大きく上回りました。CRユニット「VEGASIA」シリーズでは上半期の販売は好調に推移しましたが、下半期において新規店舗や大規模改装が減少した影響で前年度実績を若干下回りましたが、販売計画は上回ることができました。新製品AIホールコンピュータ「X(カイ)」では既存ホールコンピュータからのシステムアップの提案を推進し、順次新機能も追加搭載しておりますが、市場環境の冷え込みは厳しく、販売計画を若干下回りました。
この結果、当事業の売上高は263億54百万円(前期比7.7%増)、セグメント利益31億4百万円(同13.9%増)となりました。
当連結会計年度におきまして、パチンコ遊技機向け部品販売は好調に推移しましたが、市場全体の新台販売台数減少に伴う遊技機メーカーの販売計画見直しやリユース率の上昇等もあり、表示ユニット及び制御ユニットの販売においては前連結会計年度を下回る非常に厳しい結果となりました。
この結果、当事業の売上高は65億98百万円(前期比2.1%減)、セグメント利益78百万円(同83.9%減)となりました。
(注) セグメント業績の金額には、セグメント間取引が含まれております。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は製造原価によっております。
2 情報システム事業においては製品の製造はOEM先で行っており、当社内で製造作業は行っておりません。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 情報システム事業については見込み生産をしており、また工事は製品販売に伴う付帯工事のため受注扱いしておりません。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
3 総販売実績に対する相手先別の販売実績の割合が10%未満のため、主要な販売先については記載を省略しております。
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度に比べ現金及び預金の増加がありましたが、売上債権やたな卸資産等が減少したことにより、前連結会計年度末に比べ1億50百万円減少の262億47百万円となりました。
当連結会計年度末の固定資産は、建物においては、老朽化により春日井事業所における昇降機の入れ替え、坂下事業所における照明のLEDへの変更や、ソフトウエアにおいても情報システム事業での社内システム構築及び製品用ソフトウエア等の取得がありましたが償却費の計上が上回ったことにより、前連結会計年度末に比べ8億76百万円減少の164億55百万円となりました。
その結果、当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ10億26百万円減少の427億2百万円となりました。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度に比べ未払法人税等及び未払消費税等は増加しましたが、仕入債務が大きく減少したことや当連結会計年度末における研究開発費の計上が少なかったことによる未払金が減少したことにより、前連結会計年度末に比べ15億35百万円減少の122億96百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上額が大きかったことにより利益剰余金が増加し、前連結会計年度末に比べ5億8百万円増加の304億6百万円となりました。
以上により自己資本比率は71.2%(前連結会計年度末比2.8ポイント上昇)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ27億26百万円増加の154億78百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動におけるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、50億6百万円(前年同期は18億75百万円の収入)となりました。その主な要因は、支出として仕入債務の減少14億75百万円や、法人税等の支払い3億42百万円等がありましたが、収入として税金等調整前当期純利益15億70百万円、減価償却費22億12百万円、売上債権の減少18億14百万円等があったことによります。
(投資活動におけるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、16億88百万円(前年同期は23億64百万円の支出)となりました。その主な内訳は社内システム構築用備品及びソフトウエアや製品用ソフトウエア等の固定資産の取得による支出があったことによります。
(財務活動におけるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、5億91百万円(前年同期は5億92百万円の支出)となりました。その主な内訳は、配当金の支払いによります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a) 財政状態の分析
当連結会計年度末の流動資産につきまして、「現金及び預金」は、前連結会計年度に比べ大きく増加しましたが、前連結会計年度の下期に比べ、当連結会計年度の下期売上高が少なかったことや、連結会計年度末日満期手形の会計処理は手形交換日をもって決済処理をするため、前連結会計年度の末日が銀行休業日であったことにより売上債権は減少しました。たな卸資産におきましては、情報システム事業において前連結会計年度末と比べ製品販売が上期に偏ったことにより「製品」は減少し、制御システム事業においては、制御ユニットなどの適正在庫の検討を行ったことにより「原材料」は減少しました。この結果、流動資産は前連結会計年度末に比べ1億50百万円減少の262億47百万円となりました。
有形固定資産は、春日井事業所における建物などの老朽化による昇降機の入れ替えや、坂下事業所における照明のLEDへの変更、制御システム事業における製造ラインの構築による機械装置の取得はありましたが、減価償却費などの計上により、前連結会計年度末に比べ5億68百万円減少の90億67百万円となりました。
無形固定資産は、情報システム事業において社内システムの構築、及び製品用ソフトウエア等の取得はありましたが、減価償却費の計上が上回ったことにより、前連結会計年度末に比べ2億87百万円減少の35億60百万円となりました。
投資その他の資産は、情報システム事業において貯玉保証基金への供託金の増加がありましたが、「投資有価証券」や「繰延税金資産」などの減少により、前連結会計年度末に比べ20百万円減少の38億27百万円となりました。
その結果、当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ10億26百万円減少の427億2百万円となりました。
流動負債は、「一年内返済予定の長期借入金」の振替や、「未払法人税等」の増加がありましたが、当連結会計年度末における研究開発費の計上が少なかったことによる「未払金」や、前連結会計年度下期に比べ当連結会計年度下期の仕入計上額が少なかったことによる仕入債務が大きく減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ11億91百万円減少の111億48百万円となりました。
固定負債は、主に「長期借入金」の流動負債への振替により、前連結会計年度末に比べ3億43百万円減少の11億47百万円となりました。
その結果、当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ15億35百万円減少の122億96百万円となりました。
純資産は、利益剰余金が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ5億8百万円増加の304億6百万円となりました。
以上により自己資本比率は71.2%(前連結会計年度末比2.8ポイント上昇)となりました。
(b) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、新製品のAIホールコンピュータ「X(カイ)」の市場投入や、ファン向け情報公開端末の販売好調を受け、売上高においては前連結会計年度を上回る結果となりましたが、新製品リリースや基幹システム及びサーバー投資による減価償却費の増加により、営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度を下回る結果となりました。
当社グループが携わるパチンコ業界は、業界固有の法規制等が業績動向や経営戦略に影響を及ぼす可能性があります。
2018年2月1日に施行された新規則により、2021年1月末を期限として、新規則に対応したパチンコ・パチスロ遊技機への完全移行が求められていましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響を受け、遊技機の入替が困難となり、更には入替作業に伴う感染リスクも懸念されることから、撤去期限が延長されることになりました。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ、17億56百万円増加し、329億22百万円(前期比5.6%増)となりました。
情報システム事業では、機器販売において新製品AIホールコンピュータ「X(カイ)」の提案に注力し、既存ホールコンピュータ「CⅡ」からのシステムアップによる入替件数は増加しました。情報公開端末「REVOLA」は、スタイリッシュなフォームと多彩なコンテンツで市場の評価は高く、販売は前年度を大きく上回りました。また、当社が注力するストック型収益モデルの「MIRAIGATEサービス」売上高も堅調に推移しました。
制御システム事業では、遊技機市場全体の新台販売台数減少に伴う遊技機メーカーの販売計画の見直しやリユース率の上昇などもあり、厳しい市場環境で推移しました。
(営業利益)
売上原価は、売上高の増加やソフトウエアや金型償却による減価償却費の増加により、前連結会計年度に比べ、13億88百万円増加し、208億81百万円(前期比7.1%増)となりました。
販売費及び一般管理費では、前連結会計年度より研究開発費で35百万円減少しましたが、基幹システムやサーバー投資に関する減価償却費の増加や、オンラインゲーム経費、展示会販促費、社内PCのWindows10対応費により、前連結会計年度に比べ4億63百万円増加し、106億8百万円(前期比4.6%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度に比べ96百万円減少し、14億31百万円(同6.3%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
営業外損益においては、主に版権への協賛に対する受取分配金の増加により、営業外収益が21百万円増加しました。これにより当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ73百万円減少し、16億74百万円(前期比4.2%減)となりました。
当連結会計年度の特別損失は、前連結会計年度に比べ、39百万円増加しました。これは、制御システム事業の連結子会社の有する事業用資産について、今後のキャッシュ・フローの回収可能性を鑑みて、帳簿価額を回収可能価額まで減額した減損損失が発生したこと、及び固定資産の除却損が減少したことが主な要因です。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ2億2百万円減少し、10億61百万円(同16.0%減)となりました。
(情報システム事業)
当事業では、新規店舗や改装店舗の減少傾向が継続するなか、パチンコホールの運営支援、分析支援による経営のサポートを行う「MIRAIGATEサービス」においては、売上高46億72百万円(前期比4.9%増)と堅調に推移しており、継続的に収益が得られるストック型収益モデルである当サービスを成長させ続けることが重要と認識しております。新たに市場投入したホールコンピュータ「X(カイ)」(2019年6月販売開始)を普及することで、パチンコホール経営の効率化・省力化を実現するとともに、「MIRAIGATEサービス」の一層の拡充を図ります。
(制御システム事業)
当事業では、遊技機市場全体の新台販売台数の減少やリユース率の上昇など、事業環境が厳しさを増すなか、変化に対応することで成長性を確保すべく、事業領域の拡大が重要と認識しています。
企画提案の範囲をパチンコ遊技台全体に拡げ、機構製品の販売を強化することで、従来の基板偏重からの脱却を目指します。
(c) 経営成績に重要な影響を与える要因について
[第2 事業の状況 2 事業等のリスク]に記載されておりますように、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」や一般財団法人保安通信協会による遊技機の型式試験の改正や許認可方針の変更等が行われた場合に、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(d) 経営戦略の現状と見通し
パチンコ業界を支援する情報システム企業として、どこよりも優れた情報インフラを提供していくことが当社の使命と考え、全国のパチンコホールに対しては、「DK-SIS」による遊技機の有効活用や、ファン動向データサービス「Fan-SIS」の提案、新MIRAIGATEサービス「Market-SIS」の普及など、MIRAIGATEサービスの拡充を推進し、堅調に推移しております。
遊技機メーカーに対しては、市場環境の変化に対応した迅速な戦略の立案により、魅力のあるユニット及び遊技機の新たな企画提案に取り組み、徐々に実績を上げております。
また、パチンコファンに対しては、スマートフォン向けのパチンコ情報アプリ「パチロボ」での設定付きパチンコ機に対応したデータ表示など、機能強化に取り組みます。
(e) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、独自の発想と技術力で市場創造型の製品を提案し、経営の効率化と高付加価値化を推し進め、収益力を高めることが、競争力を維持強化し、企業価値の増大に繋がるものと考え、「売上高営業利益率」を重要な経営指標としておりますが、減価償却費等の販売費及び一般管理費の増加により、前連結会計年度に比べ0.6ポイント減少し、4.3%となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(a) キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ27億26百万円増加の154億78百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
営業活動により得られた資金は50億6百万円となり、前連結会計年度と比べ31億30百万円の増加となりました。主な要因は売上債権の増減であります。前連結会計年度末日が銀行休業日であったため、末日期日の受取手形及び電子記録債権は、前連結会計年度に残高として計上され当連結会計年度において資金化されたことや、売上高の計上額は、前連結会計年度は下期に、当連結会計年度は上期において好調であったことにより、売上債権が当期において資金化されたこと、情報システム事業において、前連結会計年度は下期における販売店経由の売上が大きかったことなどにより、29億56百万円増加いたしました。たな卸資産の増減におきましては、情報システム事業において製品の販売時期が前連結会計年度と比べ製品販売が上期に偏ったことや、制御システム事業において適正在庫の検討により、3億65百万円の増加となりました。また、減価償却費において、情報システム事業における基幹システムや製品用ソフトウエアのリリースに伴い増加したことも要因となっております。
投資活動により使用した資金は16億88百万円となり、前連結会計年度に比べ6億76百万円減少しました。主な要因は、情報システム事業における社内システム構築にかかるサーバーの購入やソフトウエアの取得が減少したことによります。
財務活動により使用した資金は5億91百万円となり、前連結会計年度に比べほぼ同額となりました。その要因は一株当たりの配当金が前連結会計年度と同じ40円としたことによります。
(b) 財政政策
当社グループは運転資金及び設備資金において、営業収益による内部資金及び金融機関からの調達を基本方針としております。子会社の資金需要は当社において調達をいたします。当社は、取引先金融機関と当座借越の枠を設けていただいており、使用用途及び金利情勢等を鑑みて短期借入金及び長期借入金を決定いたします。
中期的な方向性としましては、当社グループは営業活動による収益力の向上により営業キャッシュ・フローを増加させ、健全な財政状態を維持した上で、適宜適切な設備投資を既存事業及び新規事業に積極的に投下することにより、事業の持続的成長に繋がると考えております。
また、2020年2月頃より蔓延してきました新型コロナウイルス感染症の影響を考慮して、翌連結会計年度における情報システム事業の開発スケジュールの見直しを行い、当面は重要度の高い案件のみ着手する予定です。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループは、連結財務諸表の作成にあたって、たな卸資産の評価、投資有価証券及び会員権の評価、繰延税金資産の計上等の重要な会計方針に関する見積り及び判断は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づいて行っております。
当社グループの行っている会計上の見積りのうち、たな卸資産においては将来の使用見込みを鑑み必要に応じて評価減や廃棄処分を実施しております。投資有価証券及び会員権においては時価が簿価の30%以上下落した場合や業績不振等により回収可能性がきわめて低いと判断された場合に減損処理を行っております。繰延税金資産においては回収可能性が将来の課税所得の見積りに対するものであるため、見積り額が減少した場合には繰延税金資産の減額及び税金費用の追加計上の可能性があります。また、解消が見込まれる一時差異の見積りにおいては、厳密に回収可能時期を検討した額を計上しております。減損損失においては、当社グループの保有する資産において、事業用資産については管理会計上の区分でグルーピングしており、投資不動産及び事業の用に供していない遊休資産においては個々の物件単位でグルーピングしております。このグルーピング資産ごとに時価又は将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った資産については、帳簿価額を回収可能価額まで直接減額しております。資産除去債務においては、当社グループの重要な事業拠点等の賃貸借契約に伴う原状回復義務について、過去の実績等から合理的に見積った額を計上しております。
なお、新型コロナウィルス感染症による繰延税金資産の回収可能性の判断及び固定資産の減損に関する影響については、期末時点で入手可能な情報をもとに、検証を行っております。
オムロンアミューズメント株式会社OAM特約店基本契約
(注) 提出日現在において契約期間を延長しております。
(1) 研究開発体制と開発内容
開発スタッフ226名により「情報システム事業」及び「制御システム事業」各々の研究開発を行っております。当連結会計年度における研究開発費の総額は
(情報システム事業)
当連結会計年度における情報システム事業の研究開発活動の実績は以下のとおりであり、開発スタッフ35名、研究開発費は
① ホールコンピューティングシステムの主な開発活動
・新解釈基準にパチンコ遊技機について、データ管理出来るようにしました。
・ホールスタッフの業務効率を高める為に、遊技場内の状況を手元で確認出来るスマートウォッチ端末「WW-01」を開発しました。
・POS端末「SP-01」において、ホールスタッフを介さず、賞品交換が出来る「セルフPOS」機能を開発しました。
② 情報公開製品の主な開発活動
・改正健康増進法への対応として、パチンコファンが気軽に遊技台から離れ、安心して喫煙所でタバコ休憩が行えるように、「喫煙離席」機能を開発しました。また、喫煙所用サイネージ端末「DiSMO」を開発しました。
③ プリペイドシステムの主な開発活動
・改正健康増進法への対応として、パチンコファンが遊技台から離れタバコ休憩している時に、他のファンが誤って遊技しないように、「喫煙離席」機能を開発しました。
(制御システム事業)
当連結会計年度における制御システム事業の研究開発活動の実績は以下のとおりであり、開発スタッフ191名、研究開発費は
・遊技機を取り巻く市場環境の変化に対し、新規則に対応した新しい遊技性を有するパチンコ遊技機の企画考案を推進するとともに、企画面・ソフト開発面における開発プロセスの見直しを図り、グループ会社を含めた開発工程の効率化に努めました。
・映像演出の品質並びに制作期間の短縮に向け、グループ会社にて専門性の高い人材の確保と制作協力会社の開拓を行い、制作ライン数の増強を図りました。
・パチンコ遊技機の新規開発獲得のため、有力コンテンツの発掘及び企画提案活動に取組みました。
・パチスロの受託開発に向けた市場環境の多角的な分析とともに、企画、ソフト・ハード開発、製造における、グループ会社と連携した一括受託体制の構築に取組みました。
・アミューズメントコンテンツでは、スマートフォン向けライブラリの全体的なバージョンアップを行いました。
(2) 知的財産権に関する活動
年々、知的財産権の重要性が高まる中、当社は特に特許権に関しては最重要の経営資源と位置付け、企業利益に貢献する活動を行っております。
その基本方針としましては以下のとおりであります。
① 散発的な出願ではなく、戦略的系統的な出願をする。
② 特許報奨制度のインセンティブ付与により出願の質を高める。
③ 社内への知的財産権に関する危機管理の浸透をはかる。
④ 適切な特許権行使をする。