第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国の経済は、堅調な企業業績を背景に設備投資の増加や雇用環境の改善が続き、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、中国経済の減速や資源安による新興国経済の下振れが鮮明となり、一部で輸出の減少が見られるなど回復ペースは鈍化しつつあります。

当社グループが属するデジタル機器の市場は、4Kテレビの普及などがあったものの、牽引役であったスマートフォン・タブレット関連が伸び悩み、買換え需要の反動が残るパソコン関連も低調に推移するなど総じて厳しい状況が続いております。

こうした中、当社グループでは、テレビチューナーやSTBの新製品投入、モバイル端末向け各種アプリの販売、新規事業のIoTやAR/VR関連の開発等に注力するとともに、構造改革による固定費削減を進め、収益の改善を図りました。

以上の結果、売上高は28億22百万円(前期比6.3%減)、営業損失は3億66百万円(前期は5億円の営業損失)、経常損失は3億55百万円(前期は5億57百万円の経常損失)、当期純損失は2億77百万円(前期は4億92百万円の当期純損失)となりました。

セグメント別の業績の概況は次のとおりであります。 

 

〔ホームAV事業〕 

回線事業者向けワイヤレスチューナーは堅調に推移いたしましたが、ケーブルTV局向けのIP-VOD端末は、回復基調にあるものの、想定していた売上に未達となりました。また、コンシューマ向け製品では、PC向けテレビチューナーが、ソフトウェアの修正の影響で初回販売台数が想定を下回りました。一方、スマートフォンやタブレット向けのフルセグ放送受信アプリケーションは、搭載機種の販売が伸び、ロイヤリティ収入が増加いたしました。

以上の結果、当事業の売上高は17億94百万円(前期比9.3%増)、セグメント利益(営業利益)は1億63百万円(前期比26.0%減)となりました。

 

〔パソコン関連事業〕

パソコン向けテレビキャプチャー及びそれに伴うソフトロイヤリティ収入は、買換え需要の反動が残るパソコン販売の低迷に加え、新機能追加のための開発費の増加により低調に推移いたしました。

この結果、当事業の売上高は5億55百万円(前期比13.0%減)、セグメント損失(営業損失)は64百万円(前期は2億68百万円のセグメント損失(営業損失))となりました。

 

〔AVソフトウエア事業〕 

ビデオカメラ向け画像編集アプリケーションは、スマートフォンやタブレット向けの開発案件やそのサポート契約が堅調に推移し、増収増益となりました。

この結果、当事業の売上高は1億99百万円(前期比3.9%増)、セグメント利益(営業利益)は1億34百万円(前期比21.5%増)となりました。

 

〔光触媒関連事業〕

光触媒関連事業は、当連結会計年度に連結子会社の株式会社ピアレックス・テクノロジーズの全株式を譲渡し連結対象から外れたことから、売上高は2億72百万円(前期比49.5%減)、セグメント損失(営業損失)は1億25百万円(前期は、86百万円のセグメント利益(営業利益))となりました。なお、現在は、ブルネイ政府との共同研究及びインドでのエネルギー・マネジメント・システムの実証事業のみ継続して行っております。

 

(注) 各セグメントのセグメント利益又はセグメント損失(営業利益又は営業損失)は、各セグメントに配分していない全社費用4億74百万円(前期比26.8%減)を配分する前の金額であります。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ32百万円増加し、2億48百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー) 

当連結会計期間において営業活動の結果使用した資金は、3億13百万円(前期は6億97百万円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失を2億59百万円計上し、仕入債務の減少82百万円、売上債権の減少1億21百万円、子会社株式売却益19百万円があったことなどの要因によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計期間において投資活動の結果獲得した資金は、44百万円(前期は52百万円の使用)となりました。これは主に、連結範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入が13百万円、貸付金の回収による収入が40百万円などがあったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計期間において財務活動の結果獲得した資金は、3億1百万円(前期は6億87百万円の獲得)となりました。これは主に、転換社債型社新株予約権付社債の償還による支出が、1億46百万円ありましたが、株式の発行による収入2億78百万円、新株予約権の行使に伴う株式の発行による収入2億円、新株予約権の発行による収入が10百万円、借入金の返済による支出86百万円などがあったことによるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

ホームAV事業

1,404,419

31.5

パソコン関連事業

594,522

△28.7

AVソフトウエア事業

32,449

16.8

光触媒関連事業

347,551

1.0

合計

2,378,943

4.6

 

(注) 1. 上記の金額は製造原価によっており、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 受注状況

当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

ホームAV事業

1,582,855

△13.7

33,925

△86.2

パソコン関連事業

576,327

△6.8

30,520

199.6

AVソフトウエア事業

203,866

6.2

4,959

1,572.6

光触媒関連事業

260,512

△51.8

△100.0

合計

2,623,561

△17.6

69,405

△74.2

 

(注)1 上記の金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。

2 各セグメント事業の自社ブランド製品のうち、受注予測に基づく見込生産によっているものについては、上記受注実績には含めておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

ホームAV事業

1,794,698

9.3

パソコン関連事業

555,994

△13.0

AVソフトウエア事業

199,203

3.9

光触媒関連事業

272,762

△49.5

合計

2,822,658

△6.3

 

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自 平成25年10月1日

至 平成26年9月30日)

当連結会計年度

(自 平成26年10月1日

至 平成27年9月30日)

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

ソフトバンク株式会社(注)2

751,743

25.0

791,379

28.0

富士通株式会社

483,045

16.0

217,554

7.7

 

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 ソフトバンクBB株式会社は、平成27年4月1日にソフトバンクモバイル株式会社に吸収合併されております。またソフトバンクモバイル株式会社は、平成27年7月1日にソフトバンク株式会社に商号変更されております。前連結会計年度の販売高にはソフトバンクBB株式会社の販売高を、当連結会計年度の販売高にはソフトバンクBB株式会社、ソフトバンクモバイル株式会社の販売高を含めて記載しております。

 

 

3 【対処すべき課題】

当社グループの既存事業は、パソコンやデジタルカメラの市場が縮小し、スマートフォンやタブレットについても陰りが見られるなど、今後も厳しい状況が続くと思われます。このような経営環境において、当社グループの対処すべき課題は以下のとおりであります。

①事業の再構築による売上高の回復

当社グループでは、売上の回復を最重要課題とし、事業の再構築による成長分野への移行に取り組んでおります。具体的には、IoT関連事業、自動多言語翻訳システム、AR/VR事業の3分野を新規事業に位置づけ、これらを確実に事業化することによって経営基盤の安定化と企業価値の向上を図ってまいります。

②財務内容の改善と成長分野への重点投資

当連結会計年度において、第三者割当による新株式の発行により3億円、併せて発行した新株予約権の行使により2億円をそれぞれ調達し、懸念事項であった債務超過を解消いたしました。

また、当連結会計年度末において未行使の新株予約権がすべて行使された場合は、さらに9億円の調達が可能になります。

これにより、機動的な資金調達が可能となったことから、これらの資金を優位性のある成長分野に積極的に投入し、事業収益化の早期実現を目指してまいります。

③固定費削減の継続

当連結会計年度において、東京支社の移転・縮小、ハードウエア開発費の削減、役員報酬の減額をはじめとする販売管理費の削減等に取り組んでまいりました。今後も引き続き固定費の削減を行うことにより、収益力の改善を図ってまいります。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、本項には将来に関する事項が含まれておりますが、本有価証券報告書提出日現在において入手し得る情報に基づいて当社グループが判断したものであります。

 

(1) 事業活動におけるリスク

①当社グループ製品の需要変動について

当社グループが属するパソコン周辺機器、デジタルAV家電、モバイル機器等のデジタル機器市場は需給変動の高い市場であるため、その増減により当社グループの業績に影響を大きく与える可能性があります。当社グループでは、市場動向を注視しながら開発資源の振り分けを行い、需給の変動に合わせて外部への生産委託を調整することにより、急激な変動への対応と余剰在庫の発生を抑制するよう対策を講じておりますが、事業環境の急激な変化により当社グループ製品の需要が予測を大幅に下回る事態となった場合には、手配した人員、資材、製品等が余剰となり、業績に影響を与える可能性があります。

②OEM(相手先ブランドによる生産)による販売について

当社グループ製品の一部はOEMによる販売を行っております。OEM供給先である顧客企業が、当社グループ製品と同様の機能を持つハードウエア、ソフトウエアを自社開発し、内製化に踏み切った場合、当社グループ製品に対する需要減少により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

③OS(オペレーティングシステム;基本ソフトウエア)の開発動向について

当社グループは、様々なOSへの対応を図っておりますが、そのOS市場の大部分を掌握する米国マイクロソフト社、米国アップル社及び米国グーグル社が、OSに当社グループの製品群と同様の機能を標準搭載した場合は市場を失う可能性があり、これらOSの開発動向によっては当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

④競合について
 1) 価格競争について

デジタル機器市場は、世界中の大小様々な企業が参入する競争の激しい市場であるため、常に販売価格の低下リスクにさらされております。当社グループは原価低減や高付加価値化を図っておりますが、これらを上回る市場からの価格低下圧力、OEM供給先である顧客企業からのコストダウン要求等により、十分に利益を確保できる価格設定が困難となった場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 2) 技術革新について

デジタル機器は、急速な技術革新及び競合先による新製品の投入等により、製品のライフサイクルは非常に短くなっております。また、国際的な大企業から優れた技術を有する中小企業まで様々なタイプの企業と競合しております。当社グループにおいては、積極的な先行投資により新技術の習得に努めておりますが、投資を競合他社と同程度、適時に実施できなかったことにより新技術及び新製品開発への対応が遅れた場合は、当社グループの技術及び製品が陳腐化し、競争力の低下を招く可能性があります。

特にデジタル放送関連の技術につきましては、当社グループは日本の規格に準拠したデジタルテレビ放送受信のための技術、ノウハウ、人材等を蓄積しており、今後も競争の上で優位になると考えております。しかしながら、この分野は高い成長が見込まれると同時に競争の激化も予想され、競合製品に対する当社グループの対応によっては優位性を失い、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

⑤開発投資について

デジタル機器市場において、将来にわたって売上高を維持・拡大していくためには、急速な技術革新への対応及び消費者のニーズに適応した新製品の開発が不可欠であるため、積極的かつ多大な開発投資を必要とします。このため、市場動向の変化や当社グループの技術を代替し得る技術革新が予測を超えて起こった場合は、期待していた製品需要が見込めず製品化できない、売上が予測を大きく乖離する、開発期間が長期化する等の理由により開発費用を十分回収できず、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

また、受託開発においては、発注元の仕様変更・開発期間の長期化等により、実際の費用が予算計画を大きく上回ったり、やむを得ない理由等により開発を中止した場合には、開発費用負担が増加し、当社の業績に影響を与える可能性があります。

⑥製造について
 1) 原材料等の調達について

当社グループの製造にとって、十分な品質の原材料等を適時に必要量を入手することは不可欠であり、信頼のおける仕入先を選定し、部品の共通化及び取引単位の引き上げ等の対策を講じております。

しかしながら、これらの対策にも関わらず、供給が中断・悪化した場合や需給環境の変化などにより原材料等が高騰した場合は、原材料等により特定の業者しか供給できないものもあり、当社グループの生産や原価に影響を与える可能性があります。

 2) 製造委託について

当社グループは、経営資源を技術開発をはじめとする事業投資に集中させるため、製造業務は生産能力・生産品質を考慮して選定した国内外の製造会社に委託しております。製造委託先との間では、長期納入契約は締結しておりませんが、当社グループ製品は製造委託先の特殊な製造技術に基づくものではなく一般的な製造技術で製造が可能であり、また、製造に必要な技術及びノウハウは全て当社で管理しているため、万が一、製造委託先の倒産等の重大な問題が発生など特定の製造委託先への生産委託が不可能となった場合においても、他の製造会社への移管は可能であると考えております。

しかしながら、代替委託先を受け入れ可能な条件で迅速に手当できない、あるいは移管完了までに長期間を要した場合等には、当社グループの生産に大きな影響を与える可能性があります。

また、海外の製造委託先については、当該国における政治・経済・社会的要因により、当社グループの生産に影響を与える可能性があります。

 3) 為替変動リスクについて

当社グループの製品の一部は、海外の製造委託先より製品を米ドル建てで仕入れ、全量を国内にて販売しております。当社グループでは売上代金の一部をドル建てにするなど、為替レート変動の影響の軽減に努めておりますが、急激な為替変動により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦特定の取引先への依存について

当社グループの主要な販売先はエレクトロニクスメーカー及び大手量販店であり、これらの特定企業に取引が集中する傾向があります。当社グループでは継続的に新たな販路の開拓を行っておりますが、これら特定の販売先からの受注が減少した場合は、当社の業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループの主要な製造委託先についても国内及び海外の特定の企業に集中しており、これら委託先の生産動向、生産体制、あるいはこれらに関する方針の転換等の影響により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

最近3連結会計年度の主な相手先別の実績は、下表のとおりです。

 

主な販売先

相手先

第32期

(自 平成24年10月1日

至 平成25年9月30日)

第33期

(自 平成25年10月1日

至 平成26年9月30日)

第34期

(自 平成26年10月1日

至 平成27年9月30日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

富士通㈱

1,348,169

36.3

483,045

16.0

217,554

7.7

イオンリテール㈱

76,375

2.1

23,453

0.8

33,180

1.2

加賀ハイテック㈱

123,503

3.3

89,205

3.0

127,928

4.5

ソフトバンク㈱ (注)

460,972

12.4

751,743

25.0

791,379

28.0

 

注 ソフトバンクBB株式会社は、平成27年4月1日にソフトバンクモバイル株式会社に吸収合併されております。またソフトバンクモバイル株式会社は、平成27年7月1日にソフトバンク株式会社に商号変更されております。第32期及び第33期の金額にはソフトバンクBB株式会社の金額を、第34期の金額にはソフトバンクBB株式会社、ソフトバンクモバイル株式会社の金額を含めて記載しております。

 

主な仕入先

相手先

第32期

(自 平成24年10月1日

至 平成25年9月30日)

第33期

(自 平成25年10月1日

至 平成26年9月30日)

第34期

(自 平成26年10月1日

至 平成27年9月30日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

㈱TKR

551,120

39.0

662,485

49.3

富士通エレクトロニクス㈱

220,866

13.2

201,807

14.3

189,435

14.1

ヤマセエレクトロニクス㈱

103,773

7.1

106,767

7.9

富士通周辺機㈱

156,034

10.7

98,221

7.3

Unihan Corporation

390,674

25.8

93

0.0

㈱日立メディアエレクトロニクス

726,971

48.0

 

 

 

(2) コンプライアンスによるリスク

①知的所有権について

当社グループでは、社内のチェック体制の強化により他社の知的所有権を侵害しないように努めております。自社開発、受託開発を問わず当社グループが開発・販売する製品及びプログラムに関し、万一、他社の所有する知的所有権(発明、考案、意匠、著作物、標章、ノウハウ、技術情報等)の侵害の事実が認定された場合には、当社グループにとって重要な技術を利用できない、当該侵害に対する損害賠償責任、特許使用料の支払等により、当社の開発や業績に大きな影響を与える可能性があります。

また、当社グループが注力するデジタルテレビ放送技術においては、放送規格、画像・音声の符号化/復号化技術規格、著作権保護規格等の業界の標準規格があり、その規格に準拠した場合は特許の使用料を支払っております。

一方、当社グループにおいては、自社技術に係る知的所有権の取得を積極的に推進しておりますが、今後、他社から当該権利を侵害される事態が発生した場合、係争事件への発展も含め当社の業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループの知的所有権が第三者により無効とされる、特定の地域では十分な保護が得られない、あるいは知的財産権の対象が模倣される可能性もあり、知的財産権が完全に保護されないことによって当社グループの事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。

②製品の不具合・欠陥の発生について

当社グループは、品質管理基準に基づき、開発段階から出荷に至る全ての段階で製品の品質向上に最善の努力をしております。しかしながら、近年の製品に用いられる技術の高度化、他社製品との組み合わせ、顧客における製品の使用方法の多様化等により、製品の品質・信頼性の問題に起因する事故、市場回収、生産停止等が生じる可能性があります。この場合、生産物賠償責任保険で十分補償しきれない賠償責任や製品の返品や修理など多大な対策費用が発生し、当社グループの業績に大きく影響を与える可能性があります。また、当該問題に関する報道により、当社グループの市場評価の低下、社会的信用の失墜、顧客の流出等を惹起し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

③情報セキュリティについて

当社グループは、事業の過程で、個人情報や他企業等の機密情報を入手することがあります。これらの情報が誤ってまたは避けられない理由で外部に流出した場合には、被害者に対する賠償責任の発生や、当社グループの市場評価の低下、社会的信用の失墜、顧客の流出等を惹起し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

また、当社グループの機密情報が第三者等の行為により不正、過失により流出する危険もあり、その結果、当社グループの事業活動に影響を与える可能性があります。

④会計制度・税制等の変更について

当社グループが予期しない会計基準や税制の新たな導入・変更により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、税務申告における税務当局との見解の相違により、当社グループに予想以上の税負担が生じる可能性があります。

⑤その他の法規制等による不利益について

当社グループは、日本及び諸外国の規制に従って事業をおこなっております。法規制に加え、事業をおこなうために必要とされる政府の許認可等の規制があります。当該国のより厳格な法規制の導入、当局の法令解釈が厳しくなった場合、当社グループの事業活動は制限を受け、さらに、これらの法規制等を遵守するための費用が増加する可能性があります。

 

(3) 災害等によるリスク

当社グループの本社及び販売、研究開発等の拠点は日本国内に立地しております。地震、火災、洪水等の災害や戦争、テロ行為、コンピューターウイルスによる攻撃等が起こった、また、それにより情報システム及び通信ネットワークの停止または誤動作などが発生した場合、大きな損害を被り、当社グループの事業活動に大きな影響を与える可能性があります。

また、損害を被った情報システム及び通信ネットワークの修復のために費用が発生する可能性があります。

 

(4) その他のリスク

①優秀な技術者の確保について

当社グループは、独創性に富み競争力のある新技術の開発を追求しており、そのためには優れた技術者を確保することが重要な要素と考えております。しかしながら、これらの技術者が流出等により十分に確保できなくなった場合には、当社グループの将来的な業績に影響を与える可能性があります。

②特定の人物への依存について

当社の代表取締役社長の藤岡 浩は当社の創業者であります。同氏は創業から現在に至るまで、当社の経営方針や事業戦略の決定及びその推進において重要な役割を果たしております。よって、同氏に不測の事態が生じた場合は、当社グループの事業の継続に支障を来たす可能性があります。

なお、現時点において当社グループは同氏より運転資金の援助を受けており、今後、当社グループの資金繰りに支障が生じた場合には更なる資金援助や債務保証を受けることも考えられます。これらにより事業の円滑な遂行が確保されると判断しておりますが、一方で同氏に不測の事態が生じた場合には、当社グループの事業の継続に支障を来たす可能性があります。

③将来の見通し等の未達リスク

当社グループが参入するデジタル機器市場は、技術革新・高度化の加速が早く、かつ近年その競争は激化しております。そのため、事業環境の変化や、その他本項に記載される様々な要因等により、公表しておりますすべての目標の達成、あるいは期待される成果の実現に至らない可能性があります。

④長期性資産の減損

当社グループが参入するデジタル機器市場は、需給変動が大きく、技術革新・高度化の加速も早い市場であります。そのため、資産が十分なキャッシュ・フローを生み出さない場合は、減損を認識しなければならない可能性があります。

⑤関係会社の業績・財政状態

当社は、子会社1社の株式を保有しており、同社は債務超過状態であるため、関係会社の業績・財政状態が、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

⑥新株予約権の権利行使による株式価値の希薄化について

平成27年7月17日開催の取締役会決議に基づき、第三者割当の方法による第6回新株予約権を発行いたしました。これらの新株予約権の目的となる株式の数は、提出日の現在8,000,000個であり、これは当社の発行済株式総数20,678,981株(同日)の38.69%にあたり、行使により当社株式1株あたりの株式価値が希薄化される可能性があります。

 

(5) 継続企業の前提に関する重要事象等について

当社グループは、当連結会計年度において純資産の額が2億40百万となり、債務超過は、解消されております。しかしながら、営業損失3億66百万円と、4期連続の営業損失となっていることから、引き続き、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。

当社グループでは、当該状況を解消すべく事業の構造改革によるコスト削減などの施策を実施しておりますが、本有価証券報告書提出日現在においては継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。

このため、当社グループでは、「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(5)継続企業の前提に関する重要事象の対応について」に記載の施策を実施し、当該状況の解消に努めております。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、ハードウェアとソフトウェアの自社開発をベースに、コーデック技術、画像処理技術、ISDB コア技術を活かした、家電向けデジタルホーム AV、パソコン向けテレビキャプチャー、デジタル(ビデオ)カメラ向け映像編集アプリケーション、モバイル(iOS/Android)向けデジタルテレビアプリケーションと光触媒関連製品で事業展開を行っております。

当連結会計年度におけるセグメント別の主な研究開発活動の概要は、以下のとおりであります。

 

(ホームAV事業)

iPad/iPhoneやAndroidのスマートフォン、Windowsに対応したワイヤレスチューナーの新機能開発に注力し、録画機能の向上やリモート視聴、ゲーム機への対応を行いました。

また、HD映像を持ち運べるコンテンツ保護技術に対応したAndroid上で動作するプレーヤーアプリを開発し、端末で直接コンテンツを再生することができる製品を発売いたしました。

 

(パソコン関連事業)

DTCP-IPに対応し、レコーダーなどの録画番組をホームネットワーク経由で再生できるアプリや最大15倍までの長時間録画が可能なテレビチューナーを発売いたしました。

 

 その他新規事業として、屋内のネットワークを介して高齢者や子供の見守りなどの実証実験を行い、今後の家庭用IoT製品の研究開発を行いました。

 

なお、平成27年9月期末現在の従業員111名のうち、研究開発スタッフは76名であり、当連結会計年度における研究開発費の総額は2億8百万円となっております。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その内容につきましては、「第5 経理の状況」「1 連結財務諸表等」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」をご参照下さい。

(2) 財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ2億83百万円減少し、11億68百万円となりました。

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は9億89百万円で、前連結会計年度末に比べ1億64百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金が32百万円増加、受取手形及び売掛金が1億84百万円減少、商品及び製品が25百万円増加し、原材料および貯蔵品が67百円減少したことなどによるものであります。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は1億55百万円で、前連結会計年度末に比べ1億39百万円減少いたしました。これは主に、有形固定資産が96百万円減少、投資有価証券が26百万円、敷金が11百万円それぞれ減少したことなどによるものであります。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は8億25百万円で、前連結会計年度末に比べ1億98百万円減少いたしました。これは主に、支払手形及び買掛金が1億41百万円減少、短期借入金が1億80百万減少、1年内返済予定の長期借入金が19百万円、未払金が38百万円それぞれ減少した一方で、1年内償還予定の新株予約権付社債を固定資産より振り替えたことにより1億95百万円増加、前受金が18百万円増加したことなどによるものであります。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は1億1百万円で、前連結会計年度末に比べ4億37百万円減少いたしました。これは主に、転換社債型新株予約権付社債のうち1年内償還予定のものを流動負債に振り替えたことにより1億95百万円の減少及び同社債の償還により1億46百万円減少したことなどによるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は2億40百万円で、前連結会計年度末に比べ3億52百万円増加いたしました。これは新株発行(新株予約権の行使を含む)により資本金が3億11百万円、資本準備金が3億11百万円それぞれ増加したのに対し、当期純損失の計上により利益剰余金が2億77百万円減少したことなどによるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2億48百万円で、前連結会計年度末に比べ32百万円増加いたしました。なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの詳しい状況は、「1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

 

(4) 経営成績の分析

(売上高及び売上総利益)

売上高は、28億22百万円(前年同期比6.3%減)となりました。

これは主に、当連結会計年度に連結子会社の株式会社ピアレックス・テクノロジーズの全株式を譲渡し連結対象から外れたことにより、光触媒関連事業の売上高が振るわなかったためであります。また、売上総利益率は19.4%で売上総利益は5億50百万円(同17.9%減)となりました。

(販売費及び一般管理費)

販売費及び一般管理費は、9億17百万円(前年同期比21.6%減)となりました。

主な内訳は、人件費(役員報酬・給料手当)3億25百万円(同9.8%減)、賃借料62百万円(同8.8%減)、業務委託費32百万円(同55.2%減)、研究開発費2億8百万円(同36.9%減)であります。

(営業損失)

当連結会計年度における営業損失は3億66百万円(前連結会計年度は5億円の営業損失)となりました。これは主に、売上高の減少によるものであります。

(経常損失)

当連結会計年度における経常損失は3億55百万円(前連結会計年度は5億57百万円の経常損失)となりました。主な営業外収益は、保険金収入8百万円、投資事業組合運用益15百万円、主な営業外費用は、支払手数料22百万円、為替差損21百万円、貸倒引当金繰入△40百万円であります。

(当期純損失)

税金等調整前当期純損失は2億59百万円(前連結会計年度は4億84百万円の税金等調整前当期純損失)となりました。主な特別利益は、債務免除益76百万円、子会社株式売却益19百万円、主な特別損失は、転職支援費用3百万円、資産除去債務履行差額2百万円であります。

法人税、住民税及び事業税や法人税等調整額を差し引いた当期純損失は2億77百万円(前連結会計年度は4億92百万円の当期純損失)となりました。

 

(5) 継続企業の前提に関する重要事象の対応について

当社グループは当該状況を解消するため、以下の諸施策に取り組んでおります。

 

①事業の再構築による売上高の回復

当社グループでは、売上の回復を最重要課題とし、事業の再構築による成長分野への移行に取り組んでおります。具体的には、IoT関連事業、自動多言語翻訳システム、AR/VR事業の3分野を新規事業に位置づけ、これらを確実に事業化することによって経営基盤の安定化と企業価値の向上を図ってまいります。

②財務内容の改善と成長分野への重点投資

当連結会計年度において、第三者割当による新株式の発行により3億円、併せて発行した新株予約権の行使により2億円をそれぞれ調達し、懸念事項であった債務超過を解消いたしました。

また当連結会計年度末において未行使の新株予約権がすべて行使された場合は、さらに9億円の調達が可能になります。

これにより、機動的な資金調達が可能となったことから、今後はこれらの資金を優位性のある成長分野に積極的に投入し、新規事業の早期収益化の実現を目指してまいります。 

③固定費削減の継続

当連結会計年度において、東京支社の移転・縮小、ハードウエア開発費の削減、役員報酬の減額をはじめとする販売管理費の削減等に取り組んでまいりました。今後も引き続き固定費の削減を行うことにより、収益力の改善を図ってまいります。