(継続企業の前提に関する注記)
当社は、当事業年度において、8期連続で営業損失を計上していることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
当社では、当該状況を解消するため、以下の施策を実施しております。
①事業の転換
長年の柱だった“TVチューナー会社”からの脱皮を、構造改革と新規事業の両輪で進めてきました。テレビ視聴の配信シフトと市場縮小で、当社のコアだったチューナー周辺開発の需要が細り、従来の延長線では収益性が保てない状況にありました。チューナー周辺技術開発の大幅縮小と固定費圧縮、新領域として「ウェルネス/ヘルスケア×Web3」へのシフトを行ってまいります。
第1段階として2023年に構造改革を実施し、チューナー関連の開発は“選択と集中”に改めました。本社移転などの固定費対策も同時に進め、月次で約1,000万円のコスト削減効果を狙うなど、収益構造の立て直しに着手してきました。
第2段階の2024年には合理化をさらに深掘りし、グループ全体で約26%の人員削減を完了しました。加えて固定費は年約2億21百万円の削減効果を見込むなど、損益分岐点の引き下げを具体化してきました。これら事業の“身軽化”を通じて、新規領域に経営資源を振り向けるための地固めを行ってきました。
そのうえで、事業ポートフォリオをウェルネス/ヘルスケア中心に行ってまいります。2025年は、健康行動を“価値(報酬)”に変換するWeb3プロジェクト「WellthVerse」を発表し(コンセプトは“健康が新しい通貨になる”/健康データの自己主権とリワード設計をうたう)、同テーマでゲーム・エンタメ領域及びWeb3領域のコミュニティ運営やマーケティングに強みを持つ企業、またWeb3・ブロックチェーン技術において強みを持ち、NFT(非代替性トークン)技術やプラットフォーム開発を手掛ける開発企業との提携を結んで、ユーザー獲得と定着の二軸でグロースを狙う体制を整えました。
同時に、高還元の“ポイ活”アプリ「エブリポイント」を2025年4月にローンチいたしました。“業界最高水準の還元率”と多様な交換先を掲げ、9月には起動時広告の撤廃など使い勝手を高める「新モード」へ改良し、プロダクト主導で継続率を高める設計に踏み込みました。これにより、広告・アフィリエイト・会員課金などのデジタル収益を積み上げる“ソフト”の柱を築いてまいります。
インセンティブ設計と当社のソフト開発力を存分に活かしたサービスを組み合わせることで、これまでのTVチューナー中心の事業戦略から大幅に転換し、継続性があり、かつ成長性があるビジネスモデルへの転換を大胆に図ってまいります。
②ブランド戦略の遂行
Re・De(リデ)は、ピクセラグループの家電メーカーA-Stageが展開する“心地をリデザインする”を掲げたウェルネスブランドです。キッチン、ビューティ、ライフスタイル、ウェアラブルまでを横断し、日常の「触り心地・使い心地・居心地」といった体験価値を起点にプロダクトを設計するのが中核コンセプトです。ブランドビジョンでは、機能に寄り添うフィーリングや“からだの一部のように自然と動きたくなるデザイン”といった思想が明言され、Re・De=“心地をリデザインするウェルネスブランド”と定義されています。
プロダクト戦略は、電気圧力鍋「Re・De Pot」やケトルの調理家電から出発し、オーブンレンジ「Re・De Range」、灯りと音の体験機器「Re・De Light & Sound」、美顔器「Re・De Suhada」、スマートリング「Re・De Ring」、スマートダストボックス「Re・De Bin」などへ広がっています。単一カテゴリの“家電ブランド”にとどまらず、暮らし全体の快適さに関わる領域へポートフォリオを拡張することで、ブランド世界観を生活シーンの幅広い“接点”で体感できるようにしているのが狙いとなっています。
Go-to-Marketでは、直営の公式オンラインショップをハブに据え、限定カラー(例:モーヴピンク)やギフト施策などD2C的な運用を強化しつつ、自社メディア「ReDESIGN」やアンビエントミュージック企画「Re・De Sound」で世界観を継続的に発信する“コンテンツ起点”のブランド運営を行っています。さらに、新製品の先行販売ではMakuakeを活用し、「Re・De Range」の応援金が1,000万円を突破するなど、クラウドファンディングで初期需要の検証とコアファンの形成を両立させています。リアルでは国内大手の体験型ライフスタイル家電セレクトショップやb8ta(新製品の体験型ストア)といった体験型リテールでの展示を通じて“触れてわかる”体験設計を重ね、初期からデザイン評価(JIDAセレクション)も獲得いたしました。デザイン審美と体験価値を同時に磨き込む戦略をとっています。
グローバル戦略の初手としては、2025年に台湾のLASKO International Limited, Inc.と独占販売代理店契約を締結し、まず台湾での量販・EC展開を開始いたします。2027年までに台湾・韓国・中国・シンガポール・香港のアジア主要5地域へ広げる目標を掲げています。これは“プレミアム家電”ニーズの伸長が見込まれる市場を狙い、Re・Deのプロダクトと世界観を現地の強い流通網に載せて拡大する計画です。
グループ戦略との接続では、ピクセラが推進するウェルネス×Web3プロジェクト「WellthVerse」において、指輪型IoTデバイス「Re・De Ring」をコアデバイスに据え、睡眠や活動データを可視化しつつインセンティブ設計(ポイント/トークン)と結びつける“ソフト×ハード”一体の体験を組み込んでいます。Re・Deの“心地”を測り、整え、続けるという体験を、プロダクト単体からエコシステムへ拡張する戦略をとっています。
Re・Deのブランド戦略は①「心地」を核にした明快なポジショニング、②暮らし全体へ拡張する多カテゴリ展開、③D2Cと体験型リテール・クラファンを組み合わせた市場投入、④アジアを見据えた現地パートナー連携による越境、⑤ウェアラブル×Web3による体験の“継続化”という5本柱で構成することを企図しています。Re・DeはA-Stage(ピクセラグループ)のブランドとして、デザイン審美と体験価値、そしてデジタルエコシステムを束ねることで、従来の“家電”の枠を越えた唯一無二のウェルネスブランドへと進化を目指します。
③経営戦略資金の確保
当事業年度においてEVO FUNDを割当予定先とする第20回新株予約権を発行し、当事業年度末までに全ての新株予約権が行使され1,500,000千円を調達しております。
また、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)」に記載のとおり、第13回無担保普通社債300,000千円を発行しました。
引き続き、必要に応じて事業資金の確保を図ってまいります。
しかしながら、これらの施策を実施してもなお、今後の経済情勢等により収益が計画どおり改善しない可能性があり、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
なお、財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を財務諸表に反映しておりません。
1 有価証券の評価基準及び評価方法
(1) 子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法を採用しております。
(2) その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)を採用しております。
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法を採用しております。
2 棚卸資産の評価基準及び評価方法
製品、原材料、仕掛品
移動平均法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)を採用しております。
3 固定資産の減価償却の方法
(1) 有形固定資産(リース資産を除く)
定率法(ただし、1998年4月1日以降取得の建物(建物附属設備は除く)並びに2016年4月1日以降取得の建物附属設備及び構築物は定額法)によっております。
なお、主な耐用年数は以下のとおりであります。
建物…8~18年
車両運搬具…6年
工具器具備品…2~15年
(2) 無形固定資産(リース資産を除く)
市場販売目的のソフトウエアについては関連製品の販売計画に基づく償却額と残存有効期間(3年以内)に基づく償却額を比較し、いずれか大きい額を償却費として計上する方法によっております。
また、自社利用目的のソフトウエアについては社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法によっております。
4 繰延資産の処理方法
(1) 新株予約権発行費
新株予約権発行費は3年以内のその効果の及ぶ期間にわたり定額法によって償却しております。
(2) 社債発行費
社債発行費は償還までの期間にわたり定額法によって償却しております。
(3) 株式交付費
株式交付費は3年間の定額法によって償却しております。
5 引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
(2) 契約損失引当金
将来の契約履行に伴い発生する可能性のある損失に備えるため、損失の見込額を計上しております。
(3) ユーザー還元引当金
ユーザーに対して付与したポイントの利用に備えるため、翌事業年度以降において発生すると見込まれる額を計上しております。
6 収益及び費用の計上基準
当社の顧客との契約から生じる収益に関する主要な事業における主な履行義務の内容及び当該履行義務を充足する通常の時点(収益を認識する通常の時点)は以下のとおりであります。
当社は、主にデジタルAV家電製品等の販売、製品の保守サービス、ライセンス使用許諾、自社アプリ内で広告配信をしております。
製品の販売においては、引き渡し等により顧客に支配が移転した時点で履行義務が充足されることとなりますが、収益認識に関する会計基準の適用指針第98項の代替的な取扱いを適用し、出荷時点において収益を認識しております。また、顧客との契約において約束された対価から、値引き、リベート、返品及び販売促進費等の名目で顧客に支払う対価の一部について控除しております。
製品の保守サービスについては、一定の期間を設けその期間内において製品の修理・交換等のサービスを提供するものであり、期間の経過により履行義務が充足されることから、一定の期間にわたり収益を認識しております。
ライセンスの使用許諾料は、契約期間内にわたり知的財産等を提供するサービスであるため、顧客への履行義務の充足は一定期間にわたり認識すべき性質のものであることから、契約期間にわたり収益を認識しております。
自社アプリ内での広告配信は、当社が管理及び運営するアプリ内において広告の掲載を行い、主にユーザーが広告を視聴した時点やユーザーが広告をクリックし顧客と合意した成果が得られた時点で顧客への履行義務が充足し、収益を認識しております。
7 その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
退職給付制度
当社は、従業員の退職金の支給に備えるため、確定拠出年金制度を採用しております。
(重要な会計上の見積り)
1.棚卸資産の評価
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
「1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り) 1.棚卸資産の評価 (2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報」に記載のとおりであります。
2.資産除去債務
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
「1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り) 2.資産除去債務 (2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報」に記載のとおりであります。
※1 関係会社に対する金銭債権・債務(区分表示したものを除く)
※2 担保資産及び担保付債務
担保に供している資産及び担保付債務は次の通りです。
※1 販売費及び一般管理費
前事業年度(自 2023年10月1日 至 2024年9月30日)
販売費に属する費用のおおよその割合は3.7%、一般管理費に属する費用のおおよその割合は96.3%であります。
当事業年度(自 2024年10月1日 至 2025年9月30日)
販売費に属する費用のおおよその割合は5.5%、一般管理費に属する費用のおおよその割合は94.5%であります。
主要な費目及び金額は次のとおりであります。
(表示方法の変更)
「研究開発費」は、金額的重要性が増したため、当事業年度より主要な費目として表示しております。なお、この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度においても主要な費目として表示しております。
また、前事業年度において、主要な費目として表示していた「賃借料」及び「販売促進費」は、金額的重要性が乏しくなったため、当事業年度より主要な費目として表示しておりません。なお、前事業年度の「賃借料」は62,337千円、「販売促進費」は8,741千円であります。
※2 関係会社との取引高
※3 新株予約権戻入益
新株予約権戻入益の内容は、ストック・オプションの権利失効による戻入益によるものであります。
前事業年度(2024年9月30日)
子会社株式及び関連会社株式は、市場価格のない株式等のため、子会社株式及び関連会社株式の時価を記載しておりません。
なお、市場価格のない株式等の子会社株式及び関連会社株式の貸借対照表計上額は次のとおりです。
当事業年度(2025年9月30日)
子会社株式及び関連会社株式は、市場価格のない株式等のため、子会社株式及び関連会社株式の時価を記載しておりません。
なお、市場価格のない株式等の子会社株式及び関連会社株式の貸借対照表計上額は次のとおりです。
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
繰延税金資産
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主な項目別内訳
前事業年度(2024年9月30日)
税引前当期純損失が計上されているため記載しておりません。
当事業年度(2025年9月30日)
税引前当期純損失が計上されているため記載しておりません。
3.法人税等の税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正
2025年3月31日に「所得税法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第13号)が国会で成立し、2026年4月1日以後開始する事業年度より、「防衛特別法人税」の課税が行われることになりました。
これに伴い、繰延税金資産及び繰延税金負債の計算において使用する法定実効税率は、2026年10月1日に開始する事業年度以降に解消が見込まれる一時差異等について、30.58%から31.47%に変更しております。
なお、この税率変更による当事業年度の財務諸表に与える影響はありません。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、連結財務諸表「注記事項(収益認識関係)」に同一の内容を記載しているので、注記を省略しております。
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)」に同一の内容を記載しているため、以下に記載の事項を除き注記を省略しております。
(子会社への貸付)
当社は、連結子会社である㈱A-Stageとの間で、2025年11月14日付で金銭消費貸借契約を締結し、2025年12月15日付で貸付を実施しております。
資金使途 生産資金、新製品開発資金
貸付金額 177,000千円
貸付実行日 2025年12月15日
貸付利率 年利1.0%