第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間における経済環境は、新型コロナウイルス感染症に対する経済活動の制限緩和が一段と進み、持ち直しの動きが見られました。その一方で、世界的な原材料やエネルギー価格の高止まりや金融引き締めによる景気減速が懸念されるなか、ロシアおよび中東における地政学的リスクなどにより世界経済の不透明感は依然として高い状態が続いております。当社グループの属する電子部品業界におきましては、中国経済の後退などを背景に需要が低迷し、前年の下半期以降はスマートフォン向けを中心に在庫調整が長期化するなど、厳しい状況で推移いたしました。

このような状況のもと、当社グループは、中期戦略である「音叉型水晶振動子の圧倒的シェアの獲得・維持」「ATカット水晶振動子の収益力の強化」「新素子デバイスの量産化技術の確立」の実現と「持続可能な経営基盤の確立・強化」を図り、競争力の強化に推進しています。また、IoTデバイス市場を重点領域、医療・ヘルスケア、車載関連市場を注力領域とし、持続的な成長と企業価値向上に向けて、事業・製品ポートフォリオの見直しなども進めておりますが、当第2四半期連結累計期間においては在庫調整の長期化に加え、電子部品市場が弱含みで推移しており、需要は前年同期に比べ大きく落ち込みました。

これらの結果、当第2四半期連結累計期間の連結業績につきましては、売上高2,795,488千円(前年同期比30.7%減)、営業利益8,863千円(前年同期比98.8%減)、経常利益38,118千円(前年同期比95.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純損失107,317千円(前年同期は727,949千円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

(水晶製品事業)

水晶製品事業は、スマートフォンやパソコン等の民生機器向けの販売が前年を下回りました。その結果、売上高は2,782,216千円(前年同期比30.6%減)、セグメント利益は45,842千円(前年同期比94.7%減)となりました。ハイエンドスマートフォン向けの受注は回復傾向にあることから、第2四半期連結会計期間における売上高は対前四半期比で29.0%増加しており、またセグメント利益も黒字に転じております。

 

(その他の電子部品事業)

その他の電子部品事業は、民生機器向けの抵抗器の販売が前年を下回りました。その結果、売上高は13,271千円(前年同期比40.2%減)、セグメント損失は7,724千円(前年同期は5,470千円のセグメント損失)となりました。

なお、2023年9月20日開催の取締役会において、当社グループの経営資源の最適配分化と経営の効率化を図るため、抵抗器の生産を主な事業とする連結子会社であるRiver Electronics (Ipoh) Sdn. Bhd.の解散及び清算手続きを開始することを決議しております。

 

なお、セグメント別の経営成績につきましては、第1四半期連結累計期間より記載を変更しております。詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等) セグメント情報」の「(報告セグメントの変更等に関する事項)」に記載しております。

 

 

(2)財政状態の分析

当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、現金及び預金の増加234,717千円、受取手形及び売掛金の増加291,418千円、原材料及び貯蔵品の減少185,729千円、機械装置及び運搬具の減少137,984千円、繰延税金資産126,639千円の減少等により、前連結会計年度末から137,099千円増加し、10,262,814千円となりました。

負債合計は、1年内返済予定の長期借入金の増加273,477千円、長期借入金183,031千円の増加等により、前連結会計年度末から418,468千円増加し、5,739,068千円となりました。

純資産合計は、利益剰余金の減少176,357千円、自己株式の増加241,001千円、為替換算調整勘定121,400千円の増加等により、前連結会計年度末から281,368千円減少し、4,523,745千円となりました。

この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の47.5%から44.1%となり、3.4ポイント減少しました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ177,786千円増加し、2,004,150千円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間において営業活動の結果獲得した資金は379,378千円(前年同期は1,052,045千円の獲得)となりました。これは主に減価償却費271,536千円、売上債権の増加253,148千円、未収消費税等の減少229,867千円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間において投資活動の結果使用した資金は471,717千円(前年同期は487,409千円の使用)となりました。これは主に定期預金の預入による支出673,304千円、定期預金の払戻による収入636,935千円、有形固定資産の取得による支出430,110千円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間において財務活動の結果獲得した資金は180,325千円(前年同期は214,069千円の使用)となりました。これは主に長期借入れによる収入900,000千円、長期借入金の返済による支出443,492千円、自己株式の取得による支出247,644千円等によるものであります。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。

 

(5)経営方針・経営戦略等

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更はありません。

 

(7)研究開発活動

当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、121,080千円となりました。これは主にKoTカット水晶デバイスの開発にかかる試験研究費の増加によるものです。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(8)生産、受注及び販売の実績

当第2四半期連結累計期間において、水晶製品の生産、受注及び販売実績は、主にスマートフォン及び産業機器向けの需要減速により、前年同期比でいずれも減少しました。生産高は2,891,470千円(前年同期比29.9%減)、受注高は2,844,843千円(前年同期比22.0%減)、売上高は2,782,206千円(前年同期比30.6%減)となりました。

3【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。