第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当中間連結会計期間における経済環境は、設備投資や生産の持ち直しの動きから緩やかな成長が見られたものの、ロシアおよび中東地域での地政学的な不安定さが続くなか、物価の上昇や主要国の中央銀行による金融引き締め策の影響により、景気の先行きが不透明な状況で推移しました。当社グループの属する電子部品業界におきましては、AI関連の需要が増加しましたが、依然として中国などの一部において景気の弱さが見られ、市場全体としては弱含みで推移しております。

このような状況のもと、当社グループは、中期戦略である「音叉型水晶振動子の圧倒的シェアの獲得・維持」「ATカット水晶振動子の収益力の強化」「新素子デバイスの量産化技術の確立」を推進し、モビリティ・医療ヘルスケア・IoT無線通信・航空宇宙/次世代デジタルインフラ市場を注力領域とした事業(製品)ポートフォリオの最適化を図るとともに「持続可能な経営基盤の確立・強化」に注力し、企業価値向上を目指しております。

これらの結果、当中間連結会計期間の売上高は医療ヘルスケア向けが好調に推移したものの、一部無線通信向けにおいて在庫調整が長期化している影響を受け2,742,511千円(前年同期比1.9%減)となりました。利益面では中期経営計画達成の為の設備投資や新素子デバイスの研究開発費といった先行コストが大幅に増加したことから営業損失45,633千円(前年同期は8,863千円の営業利益)、経常損失44,004千円(前年同期は38,118千円の経常利益)、親会社株主に帰属する中間純損失41,656千円(前年同期は107,317千円の親会社株主に帰属する中間純損失)となりました。

 

なお、セグメント別の経営成績につきましては、当中間連結会計期間より、報告セグメントを従来の「水晶製品事業」及び「その他の電子部品事業」の2区分から、「水晶製品事業」の単一セグメントに変更しております。詳細は、「第4 経理の状況 1 中間連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等) セグメント情報」の「(報告セグメントの変更等に関する事項)」に記載のとおりであります。

 

(2)財政状態の分析

当中間連結会計期間末における資産合計は、現金及び預金の増加211,214千円、受取手形及び売掛金の増加309,987千円、商品及び製品の増加104,347千円、仕掛品の減少101,533千円、機械装置及び運搬具の増加153,808千円、建設仮勘定140,021千円の増加等により、前連結会計年度末から716,877千円増加し、10,895,878千円となりました。

負債合計は、短期借入金の増加159,656千円、設備関係電子記録債務の減少146,277千円、長期借入金344,138千円の増加等により、前連結会計年度末から590,277千円増加し、6,321,200千円となりました。

純資産合計は、為替換算調整勘定212,523千円の増加等により、前連結会計年度末から126,599千円増加し、4,574,677千円となりました。

この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の43.7%から42.0%となり、1.7ポイント減少しました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ161,197千円増加し、2,173,526千円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間において営業活動の結果獲得した資金は54,737千円(前年同期は379,378千円の獲得)となりました。これは主に減価償却費287,883千円、売上債権の増加279,989千円、未収消費税等の減少156,824千円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間において投資活動の結果使用した資金は537,673千円(前年同期は471,717千円の使用)となりました。これは主に定期預金の預入による支出753,666千円、定期預金の払戻による収入739,294千円、有形固定資産の取得による支出507,094千円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間において財務活動の結果獲得した資金は487,791千円(前年同期は180,325千円の獲得)となりました。これは主に短期借入金の増加159,656千円、長期借入れによる収入1,100,000千円、長期借入金の返済による支出717,847千円等によるものであります。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。

 

(5)経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更はありません。

 

(7)研究開発活動

当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、173,970千円となりました。これは主にKoTカット水晶デバイスの開発にかかる試験研究費の増加によるものです。なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

3【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。