第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国の経済状況は、米国の金融政策が正常化に向かう中、中国経済をはじめとした海外経済の下振れ懸念は存在するものの、政府の積極的な金融政策を背景とした企業収益や雇用・所得環境の改善傾向が継続し、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。

当社グループが属する電子基板業界は、引き続きスマートフォンや車載機器向けの需要が堅調を維持いたしました。また、更なる活性化を求めウエアラブル機器、IoT(Internet of Things)製品や医療機器向けの新市場を開拓していく動きは本格化に向かっております。

このような経済環境の下、基板検査機事業において売上高は減少したものの、当社グループの主力事業である電子基板事業をはじめ、産機システム事業等において売上高が増加いたしました。

これらの結果、連結売上高は4,753百万円(前年同期比17.9%増)と、前連結会計年度に比べ721百万円の増収となりました。

損益については、電子基板事業における売上原価率の上昇に伴う利益減少要因はあったものの、鏡面研磨機事業の黒字転換及び販売手数料の減少や残業時間の抑制により販売費及び一般管理費が減少したことから、営業利益22百万円(前年同期は80百万円の営業損失)、保険解約返戻金の計上がなくなったことから、経常利益42百万円(前年同期比24.9%減)、当期純利益12百万円(同41.1%減)となりました。

セグメント別の業績は以下のとおりであります。

なお、当連結会計年度より、従来「その他」に含まれていた「産機システム事業」について量的な重要性が増したため報告セグメントとして記載する方法に変更しており、以下の前年同期比較については、変更後のセグメント区分に基づき作成した数値で比較しております。

(電子基板事業)

セットメーカーの一部であるカメラメーカー向けの売上は減少いたしました。一方、従来のFPC試作に加え、中小型量産案件の受注獲得により、スマートフォンや車載機器等に搭載される中小型ディスプレイ向けの需要が引き続き堅調に推移したことから、主としてセットメーカー向けの売上が増加いたしました。損益については、売上高増加に伴う影響はあったものの、労務費の増加及び委託量産案件の受注増に伴う売上総利益率の低下により、減益となりました。

その結果、売上高3,040百万円(前年同期比6.8%増)、セグメント利益438百万円(同10.3%減)となりました。

(基板検査機事業)

スマートフォンの需要が旺盛なことや自動車の電装化の進展を背景に、FPCを対象とした検査機の販売促進に注力した結果、外観検査機及び通電検査機の販売は増加したものの、連結子会社を経由したセグメント間内部売上が増加したことから、売上は減少いたしました。損益については、売上高材料費率の上昇等に伴う売上総利益の減少要因はあったものの、販売手数料等の減少により、損失が縮小いたしました。

その結果、売上高351百万円(前年同期比21.5%減)、セグメント損失11百万円(前年同期は31百万円のセグメント損失)となりました。

(検査システム事業)

医療業界向け視覚検査装置等の受注が好調に推移したことから、売上高が増加いたしました。損益については、検査システムの高精度化対応に伴う売上高外注加工費率の上昇により、減益となりました。

その結果、売上高248百万円(前年同期比37.1%増)、セグメント利益7百万円(同42.6%減)となりました。

(鏡面研磨機事業)

研磨に使用する消耗品等の売上は減少したものの、グラビア印刷向け及び産業機械向け等の研磨機の受注が獲得できたことから、売上高は増加いたしました。損益については、顧客仕様に沿った製品の製造により売上高外注加工費率は上昇したものの、売上高増加に伴う影響により、黒字転換いたしました。

その結果、売上高251百万円(前年同期比161.5%増)、セグメント利益34百万円(前年同期は39百万円のセグメント損失)となりました。

(産機システム事業)

需要が旺盛な中小型ディスプレイ向けの液晶モジュール検査システム等の販売が増加したことから、売上高は増加いたしました。損益については、売上高増加に伴う影響により、黒字転換いたしました。

その結果、売上高539百万円(前年同期比164.5%増)、セグメント利益22百万円(前年同期は9百万円のセグメント損失)となりました。

 

(その他)

「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、商社事業及びエレクトロフォーミング事業で構成されております。主として商社事業において、連結子会社を経由した基板検査機等の販売が増加したことから、売上高は増加いたしました。損益については、売上高増加に伴う影響により、損失が縮小いたしました。

その結果、売上高322百万円(前年同期比26.0%増)、セグメント損失28百万円(前年同期は51百万円のセグメント損失)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、営業活動により使用した資金が21百万円、投資活動により獲得した資金が2百万円、財務活動により獲得した資金が139百万円となり、その結果、資金は前連結会計年度末に比べ118百万円増加し、当連結会計年度末には556百万円(前年同期比27.1%増)となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用した資金は、21百万円(前年同期は43百万円の獲得)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益49百万円に加え、減価償却費129百万円及び仕入債務34百万円の増加により資金が増加した一方、売上債権175百万円の増加、たな卸資産59百万円の増加により資金が減少したことによるものであります

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果獲得した資金は、2百万円(前年同期は45百万円の獲得)となりました。これは主として、投資有価証券の取得による支出102百万円により資金が減少した一方、定期預金の純減少額82百万円、投資有価証券の売却による収入30百万円により資金が増加したことによるものであります

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得した資金は、139百万円(前年同期は44百万円の使用)となりました。これは主として、長期借入金の返済による支出268百万円及び長期未払金の返済による支出74百万円により資金が減少した一方、長期借入れによる収入390百万円及び短期借入金の純増加額110百万円により資金が増加したことによるものであります

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成26年12月21日

至 平成27年12月20日)

金額(千円)

前年同期比(%)

電子基板事業

2,494,043

+0.1

基板検査機事業

619,643

+26.8

検査システム事業

253,590

+34.9

鏡面研磨機事業

210,288

+61.8

産機システム事業

報告セグメント計

3,577,566

+8.5

その他

20,310

+2.3

合計

3,597,877

+8.5

(注)1.セグメント間の内部振替前の数値であります。

2.金額は販売価格によっております。

3.セグメント情報等に記載のとおり、当連結会計年度より、従来「その他」に含まれていた「産機システム事業」について量的な重要性が増したため報告セグメントとして記載する方法に変更しており、前年同期比は変更後の区分方法によっております。

4.産機システム事業は販売を主たる事業としており、商品の仕入実績が仕入金額で400,730千円あります。

5.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)受注状況

当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成26年12月21日

至 平成27年12月20日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

電子基板事業

3,035,026

+5.5

120,512

△4.4

基板検査機事業

638,995

+73.7

365,998

+366.8

検査システム事業

137,044

△38.3

23,946

△82.3

鏡面研磨機事業

170,004

△15.6

26,500

△75.4

産機システム事業

445,808

+39.6

28,464

△76.6

報告セグメント計

4,426,880

+11.0

565,422

△0.6

その他

322,521

+26.2

170

△1.6

合計

4,749,402

+11.9

565,592

△0.6

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2.金額は販売価格によっております。

3.セグメント情報等に記載のとおり、当連結会計年度より、従来「その他」に含まれていた「産機システム事業」について量的な重要性が増したため報告セグメントとして記載する方法に変更しており、前年同期比は変更後の区分方法によっております。

4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成26年12月21日

至 平成27年12月20日)

金額(千円)

前年同期比(%)

電子基板事業

3,040,602

+6.8

基板検査機事業

351,399

△21.5

検査システム事業

248,053

37.1

鏡面研磨機事業

251,409

+161.5

産機システム事業

539,085

+164.5

報告セグメント計

4,430,551

+17.4

その他

322,524

+26.0

合計

4,753,075

+17.9

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2.セグメント情報等に記載のとおり、当連結会計年度より、従来「その他」に含まれていた「産機システム事業」について量的な重要性が増したため報告セグメントとして記載する方法に変更しており、前年同期比は変更後の区分方法によっております。

3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

Nanox Philippines Inc.

105,477

2.6

514,337

10.8

キヤノン㈱

416,249

10.3

331,805

7.0

4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

当社グループは、当連結会計年度において営業損益が5期ぶりに黒字転換したものの、当社グループを取り巻く市場環境が依然として厳しい状況にある中、この状況を改善するために、売上規模の拡大、売上総利益率の改善及び販管費の削減により経営基盤の強化を図り、継続的に営業利益を確保することを当面の課題として、以下の対応策を実施してまいります。

(1)売上総利益率の改善

次世代を担う高付加価値製品の開発により競合他社製品との差別化を図り、市場における競争優位性を維持していくことが必要であると考えております。先端設備や自動化設備の導入など重点事業分野に経営資源を集中的に投入し、機能・品質・歩留りの向上を目的とした製品開発を追求していくことで、コストの最小化を図り、売上総利益率を改善してまいります。加えて、医療機器や車載機器向け等これからも成長が期待される有望な市場に向けて研究・技術開発を加速させるため、効果的な施策を実施してまいります。

 

(2)製品開発力の強化

最新の技術動向を見極め市場ニーズに対応した高付加価値製品を早期に提供すること、また電子基板製造技術の進化や社会的な品質管理要求の高まりに伴い、市場動向や顧客ニーズを的確に反映した新製品を早期に提供することを目的とし、グローバル市場において価格競争に巻き込まれない優位性のある製品開発に取組んでまいります。

 

(3)グループ体制の強化

当社グループは、グループ間の連携が今後の事業拡大におけるひとつの課題であると考えております。生産・営業・マーケティング活動において、互いの強みの相乗効果と機能補完によりグループ間の連携を強め、より柔軟に顧客ニーズに対応できる体制を構築することで顧客基盤をより大きくできるものと考えており、更なる事業拡大に向けてグループ体制の強化を推進してまいります。

 

(4)人材の育成

当社グループの持続的な成長を支える上で、グローバルな視点を持った人材や会社を強くする人材の育成を重要な取組みのひとつとして位置づけていることから、人事異動による組織の活性化や社内研修等の教育プログラムの充実を引き続き図ってまいります。また、当社は厚生労働省が推進する「ポジティブ・アクション」に賛同し、女性活躍推進のためのビジョンを宣言しており、女性従業員の積極的な登用を図るとともに、全従業員が働きやすい職場環境づくりに取組んでまいります。

 

4【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると当社が認識している事項を記載しております。当社グループは、これらリスクの発生の可能性を認識して事業活動を行っておりますが、当社株式に関する投資判断は、本項記載事項及びそれ以外の記載内容も併せて慎重に検討した上で行う必要があります。また、以下の記載は当社グループの事業又は本株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありませんのでご注意ください。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)当社グループの事業内容について

当社グループの最近2連結会計年度におけるセグメント別の売上高及び構成比、セグメント損益並びにセグメント別の事業概況は以下のとおりであります。

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 平成25年12月21日

至 平成26年12月20日)

当連結会計年度

(自 平成26年12月21日

至 平成27年12月20日)

売上高

(千円)

構成比

(%)

セグメント利益

又は損失(△)

(千円)

売上高

(千円)

構成比

(%)

セグメント利益

又は損失(△)

(千円)

電子基板事業

2,846,533

70.6

489,527

3,040,602

64.0

438,926

基板検査機事業

447,680

11.1

△31,319

351,399

7.4

△11,556

検査システム事業

180,958

4.5

13,677

248,053

5.2

7,855

鏡面研磨機事業

96,145

2.4

△39,093

251,409

5.3

34,047

産機システム事業

203,807

5.1

△9,120

539,085

11.3

22,842

報告セグメント合計

3,775,125

93.7

423,670

4,430,551

93.2

492,115

その他

255,971

6.3

△51,026

322,524

6.8

△28,990

調整額

△452,936

△440,737

合計

4,031,097

100.0

△80,292

4,753,075

100.0

22,386

(注)当連結会計年度より、従来「その他」に含まれていた「産機システム事業」について量的な重要性が増したため報告セグメントとして記載する方法に変更しており、前連結会計年度は変更後の区分方法により作成したものを記載しております。

 

(電子基板事業)

FPCの製造については、当社グループは特許権・実用新案権等の知的財産権を保有しておらず、従来工法により製造を行っていることから、新規参入企業の出現や画期的な新工法発明により競争が激化する可能性があり、その結果、当社グループの収益力が低下し、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、FPCの試作のユーザーは、主としてセットメーカーの研究・商品開発部門であり、直接受注する場合とFPCメーカーを経由して受注する場合がありますが、セットメーカーの研究・商品開発部門が海外移転した場合には、当社グループは海外生産拠点を有していないため、短納期への対応について他社と比較して優位性を失い、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。更に、当社グループの顧客であるFPCメーカーが、多品種・少量生産で売上規模が小さいわりに人手がかかる等のために本来なら避けたい手間のかかるFPC試作を、自社生産ラインの手隙感から自社内で行い当社グループへの発注を手控えた場合や、FPC試作を量産受注獲得のために低価格で受注する営業攻勢を強め当社グループと競合した場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、日本の電子基板・FPC生産額の推移は以下のとおりであります。

 

[電子基板・FPCの生産額の推移]

会計年度

平成22年

平成23年

平成24年

平成25年

平成26年

電子基板(億円)

9,838.7

8,081.0

7,651.8

6,458.3

6,342.2

対前年比(%)

+17.6

△17.9

△5.3

△15.6

△1.8

FPC(億円)

1,278.7

1,001.2

1,055.4

811.4

748.8

対前年比(%)

+0.2

△21.7

+5.4

△23.1

△7.7

(注)電子基板・FPCの生産額:出所「国内の電子回路基板の生産額の歩み」(一般社団法人日本電子回路工業会)

 

(基板検査機事業)

基板検査には検査方法の標準がなく、採用する検査方法はそれぞれのメーカーの考え方によって異なっており、検査機メーカーも様々な検査方法を用いた検査機を市場に投入しております。今後、当社が志向する検査方法と異なる方法の検査機が主流となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、電子基板メーカーが不良品率の低下等により一部の検査を省略した場合、検査機市場が縮小する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。更に、メーカーによっては検査機を自社で内製しており、このようなメーカーが今後増加した場合にも、検査機市場が縮小する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(検査システム事業)

検査システムは、顧客仕様による受注販売が中心であり、顧客の要求に沿った製品をいち早く開発・製造することにより、競合他社の製品との差別化を図っております。また、競合を優位に進めるためには、顧客との緊密な関係を保つことが重要であり、その結果、顧客の要求に沿った製品をいち早く納入することが可能となります。このような顧客との緊密な関係が維持できない場合や、顧客企業の業績不振、競合他社との価格競争を余儀なくされる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(鏡面研磨機事業)

円筒鏡面研磨機は、大手企業が進出していない10億円未満の市場規模であると当社グループは推定しておりますが、新規参入企業の出現等により競争が激化した場合、当社グループは当該事業での特許権・実用新案権等の知的財産権を保有していないため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(産機システム事業)

産機システムは、メーカーの産業機械及び産業資材に係わる様々なハイエンド製品を販売・サポートする商社ビジネスを展開しております。また、各メーカーの製品を組み合わせた商品を提案する営業を展開することで差別化を図っております。このようなメーカーとの協力関係が維持できない場合や、技術革新に伴う商品の陳腐化、設備関連需要の減少局面では、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)人材の確保について

当社グループは、電子基板事業、基板検査機事業を中心とした製品の技術改良・研究開発を常に行っていく必要があり、そのための優秀な人材確保は事業展開上極めて重要であります。しかしながら、当社グループが必要としている技術に精通している人材の獲得、育成及び確保が可能であるとは限らず、当社グループが必要とする人材の獲得及び育成ができない可能性、あるいは当社グループの人材が社外に流出する可能性があります。当社グループが必要とする人材の獲得、育成及び確保に失敗した場合には、当社グループの業務運営に支障が生じる可能性があります。

 

(3)知的財産権等について

① 特許権等の出願状況について

当社グループは、当社グループの事業分野に関する特許等を出願し、積極的にそれらを取得していく方針であり、新規技術の開発、大学等との共同開発についても同様の方針であります。当連結会計年度末現在、基板検査機事業において1件の特許を出願中、2件の特許権を取得済み、鏡面検査機事業において1件の特許を出願中であります。

 

② 知的財産権に関する訴訟、クレームについて

当社グループに対して、第三者からの知的財産権に関する訴訟やクレームといった問題が発生したという事実はありません。ただし、当社グループの事業分野については、多数の特許・実用新案等の出願がなされているため、今後とも上記のような問題が発生しないという保証はありません。

仮に当社グループが第三者との間の知的財産権に関する法的紛争に巻き込まれた場合、当社グループは弁護士や弁理士と相談の上、個別に対応していく方針でありますが、解決に多大な時間及び費用を要する可能性があります。

 

(4)自然災害等について

当社グループは、地震等の自然災害により、重大な被害を受ける可能性があります。特に、当社グループの本社工場は、東南海・南海地震防災対策推進地域に含まれていることから、順次地震対策を推進しているものの、実際に大規模な地震が発生した場合には、多額の復旧費用の発生や、営業、生産機能等が著しく低下することが想定され、当社グループの業績と財務の状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)営成績等の変動について

当社グループの最近5連結会計年度における業績等の推移は、以下のとおりであります。

回次

第51期

第52期

第53期

第54期

第55期

決算年月

平成23年12月

平成24年12月

平成25年12月

平成26年12月

平成27年12月

売上高

(千円)

3,961,489

3,765,314

3,850,352

4,031,097

4,753,075

うちFPC売上高

(千円)

2,866,048

2,649,086

2,867,485

2,938,269

3,096,326

経常利益又は経常損失(△)

(千円)

6,149

△136,545

△91,031

57,239

42,990

当期純利益又は当期純損失(△)

(千円)

6,708

△184,708

△108,899

21,859

12,881

利益剰余金

(千円)

1,708,471

1,506,212

1,379,763

1,384,073

1,379,406

純資産額

(千円)

3,420,902

3,242,864

3,154,678

3,191,970

3,215,923

総資産額

(千円)

5,179,239

4,932,806

4,991,027

5,167,637

5,618,612

(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。

2.「うちFPC売上高(千円)」については、新日本有限責任監査法人の監査を受けておりません。

 

当社グループの各期の業績の主な変動要因は、以下のとおりであります。

(第51期)

受注単価の下落及びセットメーカーの事業縮小等により電子基板事業の売上高減少、スマートフォン向けなど旺盛な需要を背景に電子基板メーカーにおけるアジア諸国を中心とした設備投資の拡大等により基板検査機事業の売上高増加、並びに受注単価の下落に伴う相対的な売上高外注加工費率の上昇等により、増収減益となりました。

(第52期)

受注単価の下落及び取引先の事業停止等に伴い電子基板事業の売上高減少、主要顧客における設備投資抑制の動き等により基板検査機事業の売上高減少、並びに海外への販路開拓による販売手数料等の増加により、減収・損失計上となりました。

(第53期)

海外向けの外観検査機及び新機種の通電検査機の受注が低調に推移したこと等により基板検査機事業の売上高減少、スマートフォン市場が活況を呈していること及びデジタル一眼レフカメラの市場においてユーザー層の拡大や買い替え需要が堅調であること等に伴い電子基板事業の売上高増加、並びに支払手数料の減少等により、増収・損失縮小となりました。

(第54期)

車載用基板対応の製品や海外向けの販売促進に取組んだことにより基板検査機事業の売上高増加、中小型ディスプレイの需要増等に伴い電子基板事業の売上高増加、並びに残業時間の抑制及び養老保険の解約による保険解約返戻金の影響等により、増収・黒字転換となりました。

(第55期)

需要が旺盛な中小型ディスプレイ向けの液晶モジュール検査システム等の販売が増加したことから産機システム事業の売上高増加、従来のFPC試作に加えて中小型量産案件の受注獲得により電子基板事業の売上高増加、並びに電子基板事業における売上原価率の上昇に伴う影響及び保険解約返戻金の計上がなくなったこと等から、増収減益となりました。

 

以上のとおり、当社グループの業績は、電子部品業界の動向やFPC等の電子基板の技術革新等で、電子基板に対する需給が変調を来した場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

当社は、下表のとおり事業展開上、重要と思われる契約を締結しております。

・ 資本・業務提携契約

相手先

契約締結日

契約期間

契約の内容

旭東電気㈱

平成23年8月23日

平成27年8月23日から

平成28年8月22日まで

(1年毎の自動更新で

解除条項あり)

1.資本提携の内容

(1)当社が旭東電気㈱の実施する第三者割当増資による新株を引き受ける

(2)旭東電気㈱が当社の株式を大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード)(現 東京証券取引所JASDAQ(スタンダード))市場において取得する

2.業務提携の内容

(1)電子基板業界における中国市場への展開について

(2)相互の顧客ネットワークの活用による販路の拡大について

(3)グローバル展開の促進及び新規事業への展開について

(4)両社の海外拠点の活用について

(5)両社の人材交流について

(6)その他両社の企業価値向上に資する施策について

 

6【研究開発活動】

当社グループは、技術革新のスピードが速いエレクトロニクス業界で、多様化、高度化し、広汎な範囲にわたる顧客ニーズに対応するための研究開発を進めております。

当連結会計年度における研究開発費の総額は、63,307千円となっております。

 

(1)電子基板事業

プリント配線板は、医療機器やウエアラブル端末等のハイエンドのアプリケーションに採用が進み、これまで以上の高耐熱性・高耐湿度性などの要求が予想されることから、特殊有機材料への電子回路形成に関する研究開発を行っております。

電子基板事業の研究開発費は、8,093千円であります。

 

(2)基板検査機事業

外観検査機における高精細高密度基板に対応した欠陥検出力の向上及び撮像条件の構築、並びにFPC向けの通電検査機における高精細化に伴う潜在的な欠陥検出性能の向上及び非接触検査の研究開発を行っております。

基板検査機事業の研究開発費は、54,655千円であります。

 

(3)検査システム事業

連結子会社であるマイクロエンジニアリング㈱が、視覚検査装置の検査精度の向上と機器の省スペース化の研究開発を行っております。

検査システム事業の研究開発費は、558千円であります。

 

(4)鏡面研磨機事業

該当事項はありません。

 

(5)産機システム事業

該当事項はありません。

 

(6)その他

該当事項はありません

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)財政状態の分析

(資産)

流動資産は、2,758百万円(前年同期比11.2%増)となりました。これは主として、売上債権、たな卸資産並びに現金及び預金が増加したことによるものであります。

固定資産は、2,859百万円(同6.4%増)となりました。これは主として、設備投資による有形固定資産の増加及び社債の購入等により投資有価証券が増加したことによるものであります。

(負債)

流動負債は、1,361百万円(前年同期比18.7%増)となりました。これは主として、短期借入金及び仕入債務が増加したことによるものであります。

固定負債は、1,040百万円(同25.6%増)となりました。これは主として、割賦購入による長期未払金及び長期借入金が増加したことによるものであります。

(純資産)

純資産は、3,215百万円(前年同期比0.8%増)となりました。これは主として、少数株主持分が増加したことによるものであります。

 

(2)資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループは、運転資金及び設備資金等を自己資金にて賄うことを基本としておりますが、資金の安定及び効率的な調達を行うため、金融機関からの借入を行っております。また、取引銀行4行と当座貸越契約(当座貸越極度額1,430百万円)を締結しており、今後も資金の流動性に留意しつつ機動的な資金調達を行ってまいります。

なお、当連結会計年度の資本の財源及び資金の流動性の詳細については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。

 

(3)経営成績の分析

当連結会計年度は、売上高が4,753百万円(前年同期比17.9%増)となり、前連結会計年度に比べ721百万円の増収となりました。概況については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。

売上原価は売上高増加、委託量産案件の受注増及び労務費の増加の影響により、3,596百万円(同24.9%増)となりました。売上原価率は75.7%となり、前年同期より4.3ポイント上昇いたしました。

販売費及び一般管理費は、主として販売手数料の減少により、1,134百万円(同7.9%減)となりました。売上高販管費率は23.9%となり、前年同期より6.6ポイント低下いたしました。

営業利益は22百万円(前年同期は80百万円の営業損失)となりました。売上高営業利益率は0.5%となり、前年同期より2.5ポイント改善いたしました。

営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は、20百万円の収益計上となりました。

経常利益は42百万円(前年同期比24.9%減)となりました。売上高経常利益率は0.9%となり、前年同期より0.5ポイント低下いたしました。

当期純利益は12百万円(同41.1%減)となりました。売上高当期純利益率は0.3%となり、前年同期より0.2ポイント低下いたしました。