文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、企業としての社会的存在意義を意識し、常に探求心を持って、確固たる技術力・品質により顧客の信頼を得ることを基本に企業活動を行っており、これにより安定的な取引関係を構築し、中長期的な利益につなげていく方針であります。そのためには、全社員一丸となって顧客の期待以上のサービスを提供することが重要であると考えております。
また、健全性を維持し企業の社会的責任を果たす上で、株主や投資者へのアカウンタビリティを経営上重要な事項と認識し、経営及び業務に関する幅広い情報をタイムリーに開示するとともに、株主への利益還元に取り組んでいき、持続的な成長、発展を通し、企業価値を増大させ、社会、お客様、そして株主の皆様から継続的に信頼を得られる企業グループになることを目指しております。
(2)経営戦略等
当社グループの事業環境は、主要顧客である電子基板メーカーの多様化するニーズに対応するために刻々と変化している中、FPC試作事業については、長期的視点からは徐々に高難度製品など高付加価値タイプに向かうものと考えております。当社グループが継続して成長を続けていくためには、当社グループの認知度・信用度を一層高め、FPC事業を中心とした新たな収益の柱となる事業の構築が必要であると考えており、収益を重視したM&Aの実施など、幅広い視野で検討し経営資源の効率的投入を行うことで、さらなる拡大を目指してまいります。
(3)経営環境
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う社会経済活動への影響から内外経済の下振れリスクが懸念され、引き続き市場環境は厳しい状況が続くものの、ワクチンや治療薬の実用化が進展するにつれて事態は緩やかに収束に向かうものと見込んでおります。このような状況下において、「ニューノーマル」と呼ばれる社会へ大きく変容する中での5G(高速通信規格)の普及、在宅勤務や遠隔授業など新しい生活様式の広がりから、5Gやリモート関連市場向けの半導体需要が回復してきており、プリント基板業界においても、設備投資の回復や高機能製品等の新たな需要を喚起することが期待されております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、取り巻く市場環境が依然として厳しい状況にある中、継続的に企業価値の向上を図っていくために、営業利益を安定的に確保することを当面の課題としており、製販一体となって以下の施策を実施してまいります。
① 安定的な収益の確保
当社グループが安定的に収益を確保するためには、マーケティングを通して成長市場を見極めた販売戦略、案件管理・分析、広報展開及び価格戦略等の営業体制の強化が課題であると考えており、代理店との連携や自社電子商取引サイトの構築による販売チャネルの拡大及び積極的な広報活動により、市場環境の変化に柔軟に対応できる顧客基盤の構築を図り、収益の安定的確保に努めてまいります。
② 製品供給体制の強化
米中貿易摩擦が長期化し業界勢力図が変化する中、中国や台湾を中心とした海外メーカーとの価格競争が激化しており、品質の高い製品をいかに迅速かつ安価に提供できるかが求められております。当社グループにおいては、自動化を含む生産工程の見直しによる人員配置の最適化、製品設計の改良及び各工程内における不良率の低減等を通してリードタイムの短縮に取り組むことにより、製造原価のさらなる低減による価格競争力と高難度製品の品質向上に取り組んでまいります。
③ 新機能要求への対応
当社グループが展開する事業は、技術革新のスピードが速いエレクトロニクス業界に属しており、多様化・高度化し広範にわたる顧客ニーズに対応していく必要があります。特に、環境対応や自動化・省人化への国際的な要求の高まりに伴い、産業界は大きな変革期を迎えており、当社グループにおいては、経営資源である「ヒト・モノ・カネ・情報」を最大限に活用し新たな研究テーマに基づく製品開発を加速してまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」のとおり予断を許さない経営環境の中、売上総利益率、総資産経常利益率(ROA)及び自己資本当期純利益率(ROE)を重要な指標として位置づけており、総資産経常利益率及び自己資本当期純利益率については、具体的な数値目標等は設定していないものの、従業員一人一人が常に利益を意識した活動を実践することにより、経営の収益性及び効率性を重視した事業運営に注力する所存であります。なお、2021年12月期の売上総利益率の目標数値は28.6%であります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、以下の各事項において、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期及び当該リスクが顕在化した時に当社グループの経営成績等に与える影響を合理的に予見することが困難な場合には、その可能性の程度や時期・影響についての記載は行っておりません。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)当社グループの事業内容について
(電子基板事業)
FPCの製造については、当社グループは特許権・実用新案権等の知的財産権を保有しておらず、従来工法により製造を行っていることから、新規参入企業の出現や画期的な新工法発明により競争が激化する可能性があり、その結果、当社グループの収益力が低下し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。次に、FPC試作のユーザーは、主としてセットメーカーの研究・商品開発部門であり、直接受注する場合とFPCメーカーを経由して受注する場合がありますが、セットメーカーの研究・商品開発部門が海外移転した場合には、当社グループは海外生産拠点を有していないため、短納期への対応について優位性を失い、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。次に、当社グループの顧客であるFPCメーカーが、多品種・少量生産で売上規模が小さいわりに人手がかかる等のために本来なら避けたい手間のかかるFPC試作を、自社生産ラインの手隙感から自社内で行い当社グループへの発注を手控えた場合や、FPC試作を量産受注獲得のために低価格で受注する営業攻勢を強め当社グループと競合した場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。最後に、当社グループの売上高は、FPCに係る売上高の構成比率が高いことから、当該売上高の推移と経営成績等に相関関係があります。加えて、国内のFPC生産額と当該売上高にも相関関係があることから、電子部品業界の動向や技術革新等により、FPCの需給に著しい変調を来した場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、国内の電子基板・FPC生産額の推移及び当社グループの最近5連結会計年度における経営成績等の推移は以下のとおりであります。
[電子基板・FPCの生産額の推移]
|
会計年度 |
2015年 |
2016年 |
2017年 |
2018年 |
2019年 |
|
電子基板(億円) |
6,489.3 |
6,068.4 |
6,153.7 |
6,474.3 |
6,353.0 |
|
対前年比(%) |
+2.3 |
△6.5 |
+1.4 |
+5.2 |
△1.9 |
|
FPC(億円) |
902.9 |
798.6 |
736.2 |
656.1 |
459.5 |
|
対前年比(%) |
+20.6 |
△11.6 |
△7.8 |
△10.9 |
△30.0 |
(注)電子基板・FPCの生産額:出所「国内の電子回路基板の生産」(一般社団法人日本電子回路工業会)
[当社グループの最近5連結会計年度における経営成績等の推移]
|
回次 |
第56期 |
第57期 |
第58期 |
第59期 |
第60期 |
|
|
決算年月 |
2016年12月 |
2017年12月 |
2018年12月 |
2019年12月 |
2020年12月 |
|
|
売上高 |
(千円) |
4,979,906 |
4,238,765 |
4,582,357 |
3,896,341 |
3,175,189 |
|
うちFPC売上高 |
(千円) |
2,892,427 |
2,519,323 |
2,634,403 |
2,374,371 |
1,984,175 |
|
営業利益又は営業損失(△) |
(千円) |
57,197 |
△29,956 |
122,086 |
△113,769 |
△425,693 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 又は親会社株主に帰属する当期純 損失(△) |
(千円) |
56,722 |
5,366 |
69,341 |
△213,563 |
△630,016 |
(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。
2.「うちFPC売上高(千円)」については、EY新日本有限責任監査法人の監査を受けておりません。
(テストシステム事業)
基板検査には検査方法の標準がなく、採用する検査方法はメーカーの方針によって異なっており、競合他社も様々な検査方法を用いた検査機を市場に投入しております。今後、当社が志向する検査方法と異なる方法の検査機が主流となった場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、電子基板メーカーが不良品率の低下等により一部の検査を省略した場合には、検査機市場が縮小に向かい、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。さらに、メーカーによっては検査機を自社で内製しており、今後このようなメーカーが増加した場合にも、検査機市場が縮小に向かい、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
検査システムは、顧客仕様による受注販売が中心であり、顧客の要求に沿った製品をいち早く開発・製造することにより、競合他社の製品との差別化を図っております。また、競合を優位に進めるためには、顧客との緊密な関係を保つことが重要であり、その結果、顧客の要求に沿った製品をいち早く納入することが可能となります。このような顧客との緊密な関係が維持できない場合や、顧客企業の業績不振、競合他社との価格競争を余儀なくされる場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(鏡面研磨機事業)
円筒鏡面研磨機は、大手企業が進出していない10億円未満の市場規模であると推定しておりますが、新規参入企業の出現等により競争が激化した場合には、当社グループは当該事業での特許権・実用新案権等の知的財産権を保有していないため、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(産機システム事業)
各種産業機械の製造販売及び仕入販売において、メーカー各社の産業機械及び産業資材に係わる様々なハイエンド製品を顧客仕様にカスタマイズし、若しくは組み合わせた商品を提案する事業を展開することで差別化を図っております。競合他社との価格競争を余儀なくされる場合、メーカーとの協力関係が維持できない場合及び設備投資需要が減少した場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策)
競争激化等により各事業における当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと認識しております。当社グループはこれらのリスク低減を図るため、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」のとおり、課題を明確にした上で、市場動向に柔軟に対応できる生産体制の構築、独自技術の開発、販売チャネルの拡大及び生産工程のFA化等に取り組んでおります。
(2)人材の確保について
当社グループは、電子基板事業、テストシステム事業を中心とした製品の技術改良・研究開発を常に行っていく必要があり、そのための優秀な人材確保は事業展開上極めて重要であります。しかしながら、当社グループが必要としている技術に精通している人材の獲得、育成及び確保が常に可能であるとは限らず、当社グループが必要とする人材の獲得及び育成ができない可能性、あるいは当社グループの人材が社外に流出する可能性があります。当社グループが必要とする人材の獲得、育成及び確保が計画どおり進捗しない場合には、当社グループの業務運営に支障が生じる可能性があります。
(リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策)
当社グループでは、積極的な採用活動を行い、年齢・性別・国籍を問わず専門知識や専門技術に精通した人材を広域から採用し、社内外の研修や福利厚生の充実による社員のモチベーション向上に努めることで人材の確保を行っていることから、当該リスクが顕在化する可能性は低いと考えております。
(3)知的財産権に関する訴訟、クレームについて
本書提出日現在において、当社グループは、第三者の知的財産権を侵害している事実はありません。しかしながら、当社グループの事業分野においては、多数の特許・実用新案等が出願されており、当社グループが第三者との間に知的財産権に関する法的紛争に巻き込まれた場合には、事業運営が制約を受けることや、信用失墜及び損害賠償請求等が発生し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、第三者が当社グループの知的財産権の侵害や保有技術を応用することで、当社グループの事業運営に支障をきたし、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策)
当社グループは上記のとおり、多数の特許・実用新案等が出願されていること等により、当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと認識しております。当社グループはこれらのリスク低減を図るため、新規事業の開始や新製品の開発においては、第三者の知的財産権の調査を行う等のプロセスを設け、知的財産権等を侵害することがないよう努めております。また、当社グループの事業分野に関する特許等を出願し、積極的にそれらを取得していく方針であり、新技術の開発、大学等との共同開発についても同様の方針であり、第三者による知的財産権の侵害を防いでおります。
(4)情報漏洩について
当社グループは、技術情報等の重要な機密情報や、顧客その他関係者の個人情報を保有しており、不測の事態によりこれらの情報が漏洩した場合には、社会的信用の失墜はもとより、多額の損害賠償費用等の発生に加えて、技術情報の他社への流出による競争力の低下等、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策)
当社グループでは、情報セキュリティシステムの改善を継続的に実施するとともに、社内規程の整備や従業員教育の徹底により、機密情報及び個人情報に関するセキュリティ対策を物理的・人的に実施していることから、当該リスクが顕在化する可能性は低いと考えております。
(5)自然災害等について
当社グループは、地震等の自然災害により、重大な被害を受ける可能性があります。特に、当社グループの本社工場は、南海トラフ地震防災対策推進地域に指定されていることから、順次地震対策を推進しているものの、実際に大規模な地震が発生した場合には、多額の復旧費用の発生や、営業、生産機能等が著しく低下することが想定され、当社グループの経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策)
当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと認識しております。当社グループはこれらのリスク低減を図るため、事業継続計画(BCP)を策定し、自然災害が発生した場合には、代替手段にて業務を継続し、早期に完全復旧を図る緊急対応体制を構築しております。また、人的被害及び経済的損害を最小限に抑えることを目的に、防災計画に基づく防災訓練の定期的な実施と継続的な改善を行っております。
(6)感染症の蔓延について
新型ウイルス感染症の発生・蔓延の影響により、当社グループや顧客の事業所・工場において事業活動に制限や遅れが生じた場合には、当社グループの生産及び販売活動に影響を及ぼす可能性があります。加えて、当初予定した決算発表及び定時株主総会の開催などにも遅延が生じる可能性があります。また、都市のロックダウン等により世界的に景気が後退した場合には、顧客の開発案件・設備投資が減退し当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策)
当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を想定することは、不確実性が高く困難であります。当社グループはこれらのリスク低減を図るため、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」及びこれに基づく政府の基本的対処方針等に従い、人と人との距離の確保、手指消毒、マスク着用等を徹底し、また、在宅勤務やオンライン会議等を活用する等の「新しい生活様式」を取り入れることにより、生産及び販売活動の継続と感染拡大の防止に努めております。さらに、市場動向を見据えた経営体制の見直しを随時行い、世界的な景気停滞に柔軟に対処できる体制を整備してまいります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
流動資産は、2,350百万円(前年同期比13.5%減)となりました。これは主として、売上債権、たな卸資産並びに現金及び預金が減少したことによるものであります。
固定資産は、2,078百万円(同11.8%減)となりました。これは主として、設備投資により機械装置及び運搬具が増加した一方、減損損失の計上により土地が減少したことによるものであります。
(負債)
流動負債は、873百万円(前年同期比17.5%減)となりました。これは主として、短期借入金及び流動負債のその他に含まれる未払消費税が減少したことによるものであります。
固定負債は、1,153百万円(同21.9%増)となりました。これは主として、割賦購入による長期未払金、長期借入金及び退職給付に係る負債が増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産は、2,401百万円(前年同期比21.7%減)となりました。これは主として、利益剰余金が減少したことによるものであります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済状況は、米中貿易摩擦や中国及び欧州の景気減速に加え、新型コロナウイルス感染症の世界的規模での拡大に伴う緊急事態宣言により経済活動は大きく停滞したものの、同宣言解除後は経済活動の段階的引き上げや海外経済の改善により、持ち直しの動きがみられました。
当社グループが属する電子基板業界は、5G対応インフラの整備やリモートワークの普及等により、基地局やデータセンター向けサーバーに使用される半導体パッケージ基板の需要が高まるとともに、自動車分野においても中国を中心に回復基調は鮮明となったものの、昨年前半の大きな落ち込みを補うまでには至りませんでした。
このような経済環境の下、産機システム事業において販売は増加したものの、電子基板事業、テストシステム事業及び鏡面研磨機事業において販売が減少したことから、売上高は減少いたしました。
これらの結果、連結売上高は3,175百万円(前年同期比18.5%減)と、前連結会計年度に比べ721百万円の減収となりました。
損益については、人件費及び旅費交通費等が減少したことやテストシステム事業の売上総利益率が上昇したことに伴う影響はあったものの、売上高減少や産機システム事業及び鏡面研磨機事業の売上総利益率が低下したことに伴う影響により営業損失425百万円(前年同期は113百万円の営業損失)、雇用調整助成金等の助成金収入を営業外収益に計上したことにより経常損失314百万円(同87百万円の経常損失)、減損損失及び投資有価証券評価損を特別損失に計上したこと並びに繰延税金資産を取崩したことにより親会社株主に帰属する当期純損失630百万円(同213百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(電子基板事業)
FPCメーカー向けの販売は試作及び量産案件の受注増により増加したものの、カメラメーカー及びディスプレイメーカー向けの販売が試作案件の受注減により減少したことから、売上高は減少いたしました。損益については、売上高減少に伴う影響により減益となりました。
その結果、売上高2,043百万円(前年同期比16.1%減)、セグメント利益197百万円(同42.6%減)となりました。
(テストシステム事業)
半導体パッケージ基板関連のメーカーを中心に、国内市場において外観検査機の販売は増加したものの、新型コロナウイルス感染症の影響により海外市場における販売が減少したこと及び前年同期は点灯検査装置等の大型案件の計上があったことから、売上高は減少いたしました。損益については、売上高材料費率の低下等の影響により売上総利益率は上昇したものの、売上高減少に伴う影響により損失が拡大いたしました。
その結果、売上高541百万円(前年同期比40.1%減)、セグメント損失148百万円(前年同期は73百万円のセグメント損失)となりました。
(鏡面研磨機事業)
研磨機の販売は堅調を維持したものの、研磨に使用する消耗品及び機械の修理・メンテナンスの受注減により販売が減少したことから、売上高は減少いたしました。損益については、売上高減少に伴う影響及び研磨機の初号機対応等による売上原価率の上昇により減益となりました。
その結果、売上高420百万円(前年同期比6.8%減)、セグメント利益30百万円(同57.5%減)となりました。
(産機システム事業)
中小型ディスプレイ向けの検査治具の販売は減少したものの、産業用ロボット関連の販売が増加したことから、売上高は増加いたしました。損益については、売上高増加に伴う影響はあったものの、産業用ロボット関連において不採算案件が発生したことにより損失が拡大いたしました。
その結果、売上高169百万円(前年同期比63.0%増)、セグメント損失123百万円(前年同期は23百万円のセグメント損失)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、営業活動により獲得した資金が50百万円、投資活動により使用した資金が43百万円、財務活動により使用した資金が74百万円となり、その結果、資金は前連結会計年度末に比べ72百万円減少し、当連結会計年度末には469百万円(前年同期比13.4%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、50百万円(前年同期は261百万円の獲得)となりました。これは主として、税金等調整前当期純損失616百万円により資金が減少した一方、減損損失282百万円、売上債権196百万円の減少、たな卸資産112百万円の減少及び減価償却費111百万円により資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、43百万円(前年同期は88百万円の使用)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出30百万円により資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、74百万円(前年同期は72百万円の使用)となりました。これは主として、長期借入れによる収入490百万円により資金が増加した一方、長期借入金の返済による支出378百万円、短期借入金の純減少額138百万円及び長期未払金の返済による支出62百万円により資金が減少したことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年12月21日 至 2020年12月20日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
電子基板事業 |
1,722,802 |
△15.0 |
|
テストシステム事業 |
397,801 |
△42.0 |
|
鏡面研磨機事業 |
389,487 |
△5.3 |
|
産機システム事業 |
102,415 |
+65.0 |
|
合計 |
2,612,507 |
△18.0 |
(注)1.セグメント間の内部振替前の数値であります。
2.金額は販売価格によっております。
3.産機システム事業は、上記生産実績の他、商品の仕入実績が仕入金額で421,733千円あります。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年12月21日 至 2020年12月20日) |
|||
|
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
電子基板事業 |
2,039,701 |
△16.2 |
82,677 |
△4.2 |
|
テストシステム事業 |
591,946 |
△32.3 |
298,269 |
+20.3 |
|
鏡面研磨機事業 |
215,909 |
△31.0 |
23,030 |
△89.9 |
|
産機システム事業 |
257,857 |
+4.4 |
249,243 |
+54.7 |
|
合計 |
3,105,414 |
△19.7 |
653,219 |
△9.7 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.金額は販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ハ.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年12月21日 至 2020年12月20日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
電子基板事業 |
2,043,333 |
△16.1 |
|
テストシステム事業 |
541,643 |
△40.1 |
|
鏡面研磨機事業 |
420,479 |
△6.8 |
|
産機システム事業 |
169,733 |
+63.0 |
|
合計 |
3,175,189 |
△18.5 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」及び「同 ② 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
経営成績の分析については、当連結会計年度は、売上高が3,175百万円(前年同期比18.5%減)となり、前連結会計年度に比べ721百万円の減収となりました。
売上原価は売上高の減少の影響により、2,540百万円(同10.4%減)となりました。売上原価率は80.0%となり、前年同期より7.3ポイント上昇いたしました。
販売費及び一般管理費は、主として人件費の減少により、1,060百万円(同9.9%減)となりました。売上高販管費率は33.4%となり、前年同期より3.2ポイント上昇いたしました。
営業損失は425百万円(前年同期は113百万円の営業損失)となりました。売上高営業利益率は△13.4%となり、前年同期より10.5ポイント悪化いたしました。
営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は、111百万円の収益計上となりました。
経常損失は314百万円(同87百万円の経常損失)となりました。売上高経常利益率は△9.9%となり、前年同期より7.6ポイント悪化いたしました。
親会社株主に帰属する当期純損失は630百万円(同213百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。売上高親会社株主に帰属する当期純利益率は△19.8%となり、前年同期より14.3ポイント悪化いたしました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであり、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境」に記載の状況下において、新たな顧客層の案件獲得に向けてFPCの極薄化など多様なニーズに対応できるよう次世代技術力を追求して、ウェブサイト等を介した販売チャネルの拡充により当社製品のアピール・販売を強化していくとともに、今後ますます市場が成長すると見込まれる医療機器分野を重点攻略分野と捉え、高難度製品等の試作から量産までを見据えた生産体制の強化に注力してまいります。また、品質管理要求の高まりや労働環境の変化に伴う自動化・省力化ニーズの増加を背景にして、高周波特性検査に対応した高付加価値製品を市場に投入し、加えて「CASE(Connected(コネクティッド)、Autonomous/Automated(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化))」といった100年に一度と言われる大きな変革期を迎えた自動車産業に対応した電気自動車(EV)用長尺FPC向けの検査機の開発・上市を目指すなど競争力のある検査装置の製品ラインアップ拡充を図り、受注の獲得につなげてまいります。需要が旺盛な産業用ロボット関連のシステムインテグレーションサービスについては、早期の収益貢献を目指し、事業基盤の構築を図ってまいります。具体的な当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因や当該要因への対応については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載のとおりであります。
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況については、当社グループは売上総利益率、総資産経常利益率(ROA)及び自己資本当期純利益率(ROE)を重要な指標として位置づけており、これらの指標の向上に努めることを経営上の目標としております。
当連結会計年度においては、2020年7月28日に業績予想を修正しており、主として、歩留まり改善及び外注加工の内製化の費用圧縮に取り組んだものの、売上高の減少の影響により、売上総利益率は目標数値23.3%より3.3ポイント低下、前年同期より7.3ポイント低下し20.0%となりました。また、総資産経常利益率は前年同期より4.9ポイント悪化し△6.6%、自己資本当期純利益率は前年同期より16.6ポイント悪化し△23.4%となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループのキャッシュ・フローについては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金需要のうち主なものは材料仕入、外注費及び人件費等の営業費用であり、運転資金及び設備資金等を自己資金にて賄うことを基本としておりますが、資金の安定及び効率的な調達を行うため、金融機関からの借入れ及び割賦契約による調達を行っております。また、取引銀行6行と当座貸越契約(当座貸越極度額1,591百万円)を締結しており、今後も資金の流動性に留意しつつ機動的な資金調達を行ってまいります。当連結会計年度末における現金及び現金同等物は469,068千円、流動比率は269.1%であります。
なお、当連結会計年度末現在において重要な資本的支出の予定はありません。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
資本・業務提携契約
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相手先 |
契約締結日 |
契約期間 |
契約の内容 |
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旭東電気㈱(現 旭東ホールディングス㈱) |
2011年8月23日 |
2020年8月23日から 2021年8月22日まで (1年ごとの自動更新で解除条項あり) (注) |
1.資本提携の内容 (1)当社が旭東電気㈱(現 旭東ホールディングス㈱)の実施する第三者割当増資による新株を引き受ける (2)旭東電気㈱(現 旭東ホールディングス㈱)が当社の株式を大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード)(現 東京証券取引所JASDAQ(スタンダード))市場において取得する 2.業務提携の内容 (1)電子基板業界における中国市場への展開について (2)相互の顧客ネットワークの活用による販路の拡大について (3)グローバル展開の促進及び新規事業への展開について (4)両社の海外拠点の活用について (5)両社の人材交流について (6)その他両社の企業価値向上に資する施策について |
(注)旭東ホールディングス株式会社が2020年5月8日付で大阪地方裁判所に民事再生手続きの申し立てを行った後、2020年9月17日付で同裁判所より破産手続き開始の決定を受けたことから、契約解除となっております。
当社グループは、技術革新のスピードが速いエレクトロニクス業界で、多様化、高度化し、広範にわたる顧客ニーズに対応するための研究開発を進めております。
当連結会計年度における研究開発費の総額は、
(1)電子基板事業
プリント配線板は、医療・介護機器やウエアラブル端末等のハイエンドのアプリケーションに採用が進み、これまで以上の高耐熱性・伸縮性・高周波特性などの要求が予想されることから、特殊有機材料への電子回路形成に関する研究開発を行っております。
電子基板事業の研究開発費は、
(2)テストシステム事業
電子基板の高精細高密度化が進み、製造現場において高い検査品質と徹底した品質管理が要求されており、その要求に対応するために、外観検査機においては、AI技術を活用した検査システムや検査スピード・検査精度の向上並びに通電検査機においては、5G対応FPC向けの新たな検査システムや車載・モバイルFPC向けの機能及び潜在欠陥検出性能向上の研究開発を行っております。また、連結子会社であるマイクロエンジニアリング㈱が、検査システムの画像処理を高速化するためにハードウェアの研究開発を行っております。
テストシステム事業の研究開発費は、
(3)鏡面研磨機事業
該当事項はありません。
(4)産機システム事業
該当事項はありません。