第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループでは、これまでニッチトップ戦略のもと、国内市場においてバス・鉄道用のワンマン機器や、車載用照明灯具、フォークリフト用充電器など多くの製品分野でトップシェアを獲得し、確かな事業基盤を構築してまいりました。2021年3月期は現中期計画の最終年度であり、AFC(自動運賃収受システム)・TMS(運行管理システム)・SLP(表示・照明・電源)の3つの事業領域の有機的な融合により新しい商品・システムを提案する次期中期事業計画を見据えた重要な年と認識しております。

 

2016年4月よりスタートした中期5カ年計画「CA2020(Challenge Again 2020)」(2016年度~2020年度)の中で、以下の4つの重点課題を掲げております。

 

①MaaSの実現に向けた新しい価値の創造

グローバルに広まりつつある移動に関するMaaS(Mobility-as-a-Service)の領域で、当社グループが国内並びに諸外国において役割を果たすべく、新しい時代のニーズに即した製品・サービスを社会に提供してまいります。

具体的には、当社グループで従来から取り組んでまいりましたAFC(自動運賃収受システム)ではさらなるキャッシュレス化に対応する多様な決済サービスを提案してまいります。また、TMS(運行管理システム)では、「LIVU (LECIP Intelligent Vehicle Unit)」を活用した様々な提案が既に可能な状況にあり、MaaSにおいてどのような役割を果たすことができうるか、今後お客様に積極的に提案活動をしてまいります。

 

②育成分野への経営資源のスムーズな移行

これまで当社グループは、輸送機器事業と産業機器事業の2つのセグメントを持ち、また、レシップ株式会社とレシップエスエルピー株式会社の合併によりその関連性をさらに深めております。この合併により、今後は、ソフト・システム分野中心の事業展開へと一段シフトを強め、技術者に関してもその分野に強みを持った人材の育成並びに採用、さらに他社とのアライアンスも念頭に急激な変化を見せるこの分野の取組みを強化してまいります。

AFC(自動運賃収受システム)、TMS(運行管理システム)、LIVU等当社グループが蓄積しつつある技術を、ある意味社会問題とも認識されている分野に投入することにより社会への提案力を強めていく所存です。

 

 

③海外ビジネスの黒字化

当社グループでは、2010年以降、積極的な海外展開を進めており、各地域において以下の活動を展開しております。海外事業全体としては依然として投資フェーズにありますが、地域により、グループ全体の成長、収益力強化に貢献してきております。引き続き海外事業全体での事業強化をめざします。

米国、欧州(スウェーデン)、シンガポール、タイの現地拠点を生かし、マーケティングを基軸に、周辺主要国を含め、さらなる拡大をめざします。

各国では、日本で創出した技術を投入し、製造他優秀な現地パートナーの協力もいただき海外事業全体の黒字化に向け、邁進しております。

 

④業務プロセス改善による生産性の向上

新基幹系システムの導入に併せた業務プロセスの大幅な見直しも逐次実行しておりますが、従来にも増し作業の効率化と生産性の向上を図り、新しい働き方を追求しながら業務プロセス改善も積極的に推進しております。

 

 

中期5カ年計画「CA2020(Challenge Again 2020)」の最終年度となる2020年度、大きな躍進を果たした2019年度までの総力を結集し、コロナウイルス禍という負の試練にも立ち向かい、厳しい現況を克服する所存でございます。2020年度は当社グループにとり新中期計画を立案する重要な年度になります。蓄積しました技術資産をもう一度見つめ直し、さらなる発展をめざしてまいります。

 

 

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

①販売が変動するリスク

当社グループは、AFC(自動運賃収受システム)、TMS(運行管理システム)、LIVU等の分野等において、技術資源の蓄積を行ってまいりました。多くの公共輸送事業者様(バス事業者様、鉄道事業者様)にこの技術は活用いただいておりますが、この事業者様からの需要が地域毎に、事業単位ごとに集中する傾向にあり、このことが当社の販売に年度単位で大きな変動を来たすリスクがあります。

一方、TMS(運行管理システム)、保守サービス等の受注を増やすことにより、従来AFC(自動運賃収受システム)に偏重する傾向にありました販売構成の最適化を図り、販売が変動するリスクの縮小に努めております。

 

②原価の変動、生産活動の遅れが販売を減少させるリスク

当社製品の生産には多くの電子部品を必要とします。昨今、コンデンサなどの一部の電子部品は一時的な若しくは長期に亘るグローバルな品不足、価格変動が発生しております。現在までは、先行手配、備蓄等で品不足の解消を行ってきていますが、この原価の変動、生産活動の遅れが販売の減少を来たし収益を減少させるリスクがあります。

 

③海外事業が順調に成長しないリスク

当社の海外事業は、北米、欧州、アジア等比較的カントリーリスクの低い国を中心に展開を行って参りました。これらの国ではカントリーリスクは低いものの、当社製品の販売活動を行う上で、多くの競争者があり、当初の想定通りの海外事業の成長及び収益化が見込めなくなるリスクがあります。

輸送機器事業に加え、海外でも灯具事業等多様なビジネスに取り組むことにより、リスクヘッジを行っておりますが、事業毎の収益性の見極めにより、減損会計の適用・関係会社投融資の評価減が発生するリスクがあります。

 

④品質保証に関するリスク

当社の製品は、輸送機器事業者様を通じて、代金決済等多くの消費者の方に使用いただいています。また、産業機器分野においても多くのビジネスの場面にてご活用いただいております。提供する商品の品質は万全を期しておりますが、品質問題が発生した場合、早急で大規模な対応を必要とすることがあります。製造物責任賠償保険等への加入によりその備えを行っておりますが、品質問題の発生が業績の低下を招く場合があります。

 

⑤訴訟等、事業に関わる係争に関するリスク

過去当社は、訴訟・係争に関して、事業成績に大きな影響はありませんでした。しかし、当社の製品を通じてサービスを受けておられるお客様が大変多いことから、各事業分野で訴訟等が発生するリスクはあります。訴訟が発生した場合、多額の費用が発生し、業績の低下を招く可能性があります。

 

⑥天災、気候変動等災害に関わるリスク

近年日本において多くの天災が発生し、また気候変動に関わる災害に関するリスクは他社様同様にあると認識しております。ただし近年、日本全国で多数発生しています水害に関して、本社工場は比較的リスクの少ない拠点であることをハザードマップで確認しておりますことをご報告申し上げます。

 

⑦新型コロナウイルス感染症に関わるリスク(販売側面)

公共輸送事業者様(バス事業者様、鉄道事業者様)は当社の大切なお客様です。新型コロナウイルス感染症に関して、外国人観光客の減少・移動制限による公共輸送事業者様の乗降客の減少は顕著な社会現象となりました。受注活動には顕著な変動は現在見えませんが、乗降客の減少が公共輸送事業者様の設備投資意欲の減退につながり、これにより当社の販売が長期に亘って減少するリスクがあります。

一方、社会インフラの堅持は日本の社会問題でもあり、販売減少がそれほどの長きに亘らない可能性もあり、精度のある販売見込みが大変難しい状況にあります。情報収集を積極的に展開する一方、資金の手元流動性を高める等を行い、リスクの軽減化を図る努力に努めます。

 

⑧新型コロナウイルス感染症に関わるリスク(製造側面)

岐阜県にあります本社工場は、緊急事態宣言の期間中も、幸い生産活動を継続できました。今後も予防を習慣化し、製造を継続できるよう努めてまいります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

なお、当連結会計年度において、期末までに予定されていた工場における生産活動が順調に行われ、機器設置工事も無事完了したため、新型コロナウイルス感染症の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況への影響は極めて軽微であります。

 

(1)経営成績の状況

当連結会計年度の連結業績は、次のとおりとなりました。

 

 

2019年3月期

2020年3月期

前期比

増減額

前期比

増減率

売上高

215億38百万円

260億51百万円

+45億12百万円

+21.0%

売上総利益

48億47百万円

62億80百万円

+14億33百万円

+29.6%

営業利益

10億21百万円

18億54百万円

+8億33百万円

+81.6%

経常利益

10億30百万円

18億30百万円

+8億00百万円

+77.8%

親会社株主に帰属する

当期純利益

4億38百万円

8億91百万円

+4億52百万円

+103.3%

 

①全般概況

〇売上高は、前期比45億12百万円(21.0%)増の260億51百万円となりました。

これは主に、輸送機器事業で、首都圏バス用ICカードシステムの更新需要を背景に、運賃箱やICカードリーダライタなどの売上が拡大したほか、産業機器事業でも、自動車の電子制御化が加速するなか、自動車向けプリント基板実装の受託が拡大したこと等によるものであります。

 

〇売上総利益は、前期比14億33百万円(29.6%)増の62億80百万円となりました。

これは主に、売上高が増加したことに加え、商品構成の変化や原価低減等により売上原価率が前期比1.6ポイント改善したこと等によるものであります。

 

〇営業利益は、前期比8億33百万円(81.6%)増の18億54百万円となりました。

なお、販売費及び一般管理費につきましては、事務委託費、給与及び賞与、消耗工具器具備品費、修繕費等が増加したことにより、前期比5億99百万円(15.7%)の増の44億25百万円となりました。

 

〇経常利益は、前期比8億00百万円(77.8%)増の18億30百万円となりました。

なお、営業外収益につきましては、前期比3百万円(6.8%)増の54百万円となりました。また、営業外費用につきましては、為替差損の増加や株式交付費等の計上により、前期比36百万円(85.6%)増の78百万円となりました。

 

〇親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比4億52百万円(103.3%)増の8億91百万円となりました。

なお、特別利益につきましては、非連結子会社であるレシップ産業株式会社の吸収合併に伴う抱合せ株式消滅差益を計上した一方で、前期にございました受取保険金や受取和解金が無くなったこと等により、前期比23百万円(31.4%)減の50百万円となりました。また、特別損失につきましては、前期にございました台風被害による災害損失が無くなった一方で、減損損失や投資有価証券評価損が増加したこと等により、前期比29百万円(39.2%)増の1億05百万円となりました。

 

 

 

 

②セグメント別の状況

a.輸送機器事業

当事業の売上高は201億71百万円(前期比41億93百万円増、26.2%増)、営業利益は18億17百万円(前期比8億30百万円増、84.2%増)となりました。

市場別の売上高は、バス市場が168億89百万円(前期比36億91百万円増、28.0%増)、鉄道市場が21億60百万円(前期比5億11百万円増、31.0%増)、自動車市場が11億21百万円(前期比8百万円減、0.8%減)となりました。

バス市場につきましては、首都圏バス用ICカードシステムの更新需要を背景に、運賃箱やICカードリーダライタなどの売上が大きく拡大したほか、拡販を進めておりますカラーLED式行先表示器や液晶表示器、路線バス運行支援ユニット「LIVU(LECIP Intelligent Vehicle Unit)」などの販売も好調に推移し、大幅な増収となりました。

鉄道市場につきましては、海外において、米国の通勤電車向け鉄道車両用灯具の納入が拡大したほか、国内においても、鉄道車両用灯具や液晶表示器などの販売が増加し、増収となりました。

自動車市場につきましては、消費増税や排ガス規制強化に伴うトラック買替え需要の一巡等により、トラック用灯具の販売が減少し、減収となりました。

 

 

b.産業機器事業

当事業の売上高は58億36百万円(前期比3億19百万円増、5.8%増)、営業利益は84百万円(前期比8百万円増、11.7%増)となりました。

市場別の売上高は、電源ソリューション市場が22億16百万円(前期比1億00百万円増、4.7%増)、エコ照明・高電圧ソリューション市場が6億62百万円(前期比1億26百万円減、16.0%減)、EMS市場が29億57百万円(前期比3億45百万円増、13.2%増)となりました。

電源ソリューション市場につきましては、防災意識の高まりを背景とした発電機の出荷増を受け、自家発電機用の自動運転装置や始動用電源などの販売が増加し、増収となりました。

エコ照明・高電圧ソリューション市場につきましては、前年度にございましたガソリンスタンドやコンビニエンスストアなどの店舗看板の掛け替えが一段落したことに伴いLED電源の販売が減少したほか、ネオン変圧器や燃焼器具用変圧器などの高電圧電源の販売も減少したため、減収となりました。

EMS市場につきましては、自動車の電子制御化が進むなか、引き続き、連結子会社レシップ電子株式会社で、自動車向けプリント基板実装の受託が拡大し、増収となりました。

 

c.その他

当事業の売上高は43百万円、営業利益は2百万円となりました。事業の内容は、主としてレシップホールディングス株式会社による不動産賃貸業であります。

 

(2)財政状態の状況

資産、負債及び純資産の状況

当連結会計年度末の総資産は147億91百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億54百万円減少いたしました。主な要因は、無形固定資産が1億84百万円、機械装置及び運搬具(純額)が69百万円増加した一方、受取手形及び売掛金が8億99百万円、商品及び製品が7億67百万円、原材料及び貯蔵品が1億23百万円、投資有価証券が1億10百万円減少したこと等によるものです。

負債は97億13百万円となり、前連結会計年度末に比べ33億4百万円減少いたしました。主な要因は、未払法人税等が95百万円、賞与引当金が37百万円増加した一方、短期借入金が27億44百万円、支払手形及び買掛金が5億40百万円、受注損失引当金が1億92百万円、1年内返済予定の長期借入金が1億36百万円減少したこと等によるものです。

純資産は50億78百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億50百万円増加いたしました。主な要因は、公募増資(1,200,000株)及びオーバーアロットメントによる売出しに関する第三者割当増資(180,000株)の実施により、資本金が4億55百万円、資本剰余金が4億55百万円増加したほか、利益剰余金が7億86百万円増加したこと等によるものです。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の20.8%から34.3%となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ25百万円増加し、21億94百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、増加した資金は28億76百万円(前期は1億25百万円の資金の増加)となりました。

これは首都圏のバス用ICカードシステムの更新需要における一連の販売取引が順調に推移したことを主な背景に、仕入債務の減少6億47百万円、受注損失引当金の減少1億90百万円等により、資金が減少したものの、税金等調整前当期純利益17億75百万円、たな卸資産の減少9億59百万円、売上債権の減少8億98百万円、減価償却費5億14百万円等により、資金が増加したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、減少した資金は6億85百万円(前期は4億52百万円の資金の減少)となりました。

これは主に、建物設備の更新対応及び、太陽光発電等の再生可能エネルギーの設置をはじめとした有形固定資産の取得による支出3億41百万円、基幹システムの更新対応を含めた、無形固定資産の取得による支出3億48百万円等により、資金が減少したことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、減少した資金は22億39百万円(前期は10億5百万円の資金の増加)となりました。

これは主に、株式の発行による収入8億97百万円、長期借入れによる収入5億円等により資金が増加したものの、短期借入金の純減額27億51百万円、長期借入金の返済による支出6億61百万円、配当金の支払額1億4百万円等により、資金が減少したことによるものであります

 

(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

2016年3月期

2017年3月期

2018年3月期

2019年3月期

2020年3月期

 自己資本比率(%)

24.9

26.8

24.0

20.8

34.3

 時価ベースの

 自己資本比率(%)

64.5

72.3

75.7

54.1

37.3

 キャッシュ・フロー

 対有利子負債比率(%)

1,403.6

397.2

913.3

4,566.1

99.5

 インタレスト・

 カバレッジ・レシオ(倍)

9.3

29.2

16.6

3.1

79.7

 

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

(注4)有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。

 

 

(4)生産、受注及び販売の実績

① 生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

輸送機器事業

12,221,297

121.5

産業機器事業

5,216,905

103.6

合計

17,438,202

115.5

(注)1 金額は、製造原価によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

② 受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高

(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比

(%)

輸送機器事業

17,320,829

82.9

4,169,543

59.4

産業機器事業

6,070,321

104.9

685,029

97.3

合計

23,391,150

87.6

4,854,572

62.9

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

③ 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

輸送機器事業

20,171,231

126.2

内 バス市場向け

16,889,279

128.0

内 鉄道市場向け

2,160,620

131.0

内 自動車市場向け

1,121,331

99.2

産業機器事業

5,836,650

105.8

その他

43,383

98.9

合計

26,051,266

121.0

(注)1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。

 

 

 

(5)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。連結財務諸表の作成にあたり、期末時点の状況をもとに、種々の見積りと仮定を行っていますが、それらは連結財務諸表、偶発債務に影響を及ぼします。連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象は以下のとおりです。

 

a.製品保証引当金

製品売上高に対して、将来予想される無償修理費用を一定の比率で算定した金額及び、個別に将来の発生金額を合理的に見積ることが可能な金額について、製品保証引当金として計上しています。

引当金の見積りにおいて想定していなかった製品の不具合による保証義務の発生や、引当の額を超えて保証義務が発生する場合は、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。

 

b.受注損失引当金

受注契約にかかる将来の損失に備えるため、当連結会計年度末時点で将来の損失が見込まれ、かつ、想定される製品仕様に対し原価の積上げにより当該損失金額を合理的に見積ることが可能なものについて、翌連結会計年度以降に発生が見込まれる金額を受注損失引当金として計上しております。しかしながら、予定費用を著しく超過した場合、追加の引当金計上等が必要となる可能性があります。

 

c.繰延税金資産

当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。

将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、当期純損益金額が変動する可能性があります。

 

なお、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 注記事項

追加情報 新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについて」に記載のとおりであります。

 

 

②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「(1) 経営成績の状況」に記載しております。

 

 

③資本の財源及び資金の流動性

当社グループにおきましては、原材料の仕入や製造経費、販売費及び一般管理費等の営業費用に係る運転資金のほか、製品の競争力強化と事業の拡充・発展を目的とした研究開発投資、設備投資等に主たる資金需要が生じます。当社グループは、これらの資金需要に対して営業活動によるキャッシュ・フローで得られる自己資金並びに金融機関からの借入により充当しております。なお、営業活動によって得られた資金は、上記のとおり、運転資金及び設備等に充当するほか、継続的かつ安定的な株主還元に努めてまいりたいと考えております。

金融機関からの借入につきましては取引先金融機関と当座貸越契約を締結しており、資金流動性を確保しつつ、効率的かつ機動的な資金調達を可能としております。また、国内連結会社につきましては、キャッシュ・マネジメント・システムを導入し、国内連結子会社の余剰資金を連結親会社に集中させることにより、当社グループの資金効率化を図ると共に、国内連結子会社の資金業務を連結親会社に集中させることにより業務効率化を図っております。なお、新型コロナウイルス感染症に関するリスクに対して、借入契約の拡充を行い、資金流動性を継続的に維持する方針であります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 

    経営上の重要な契約について

契約会社名

相手方の名称

契約品目

契約内容

契約期間

 

レシップ㈱

 

ソニー㈱

 

ICカード

システム

ソニー㈱の開発した“FeliCa”技術に準拠したICカードシステムを用いた交通系精算システムを開発するため、ICカードシステムのセキュリティー機能と構造を解説した文書の非独占的使用権の無償許諾を受けるものであります。

2001年10月4日より1年間(自動更新条項により契約継続中)

※FeliCaはソニー株式会社の登録商標です。

当社と当社連結子会社のレシップ株式会社及びレシップエスエルピー株式会社は、2020年1月22日開催のそれぞれの取締役会において、レシップ株式会社がレシップエスエルピー株式会社を吸収合併することを決定し、同年2月12日に、レシップ株式会社及びレシップエスエルピー株式会社は吸収合併に関する契約を締結しました。

詳細は、第5  経理の状況  1 連結財務諸表等  (1)連結財務諸表  注記事項(重要な後発事象)に記載のとおりであります。

 

 

5【研究開発活動】

 

 当連結会計年度の研究開発活動は、AFC(自動運賃収受システム)等の開発費が引き続き高い水準で推移いたしました。当連結会計年度の研究開発費は854百万円であります。

 セグメントの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。

 

(1) 輸送機器事業

 輸送機器関連では、地域連携ICカードシステム、LIVU、次世代運賃収受機器等の開発を行いました。当連結会計年度における研究開発費の金額は845百万円であります。

 

(2) 産業機器事業

 産業機器関連では、自家発電機用装置や非接触充電器等の開発を行いました。当連結会計年度における研究開発費の金額は8百万円であります。