〔長期ビジョン「VISION2030」について〕
当社グループでは、これまでニッチトップ戦略のもと、国内市場においてバス・鉄道用のワンマン機器や、車載用照明灯具、フォークリフト用充電器など多くの製品分野でトップシェアを獲得し、確かな事業基盤を構築してまいりました。
しかしながら、世の中全体の動きに目を向けますと、少子高齢化や労働力不足問題、更には、新型コロナウイルスの感染拡大など、環境の変化が激しく、先行き不透明な状況が続いております。当社グループが係わる業界においても、MaaSやキャッシュレス、自動運転、5Gなど、新たな技術やサービスが次々と生まれ、事業環境が変化しつつあるなか、これらの変化を、脅威としてではなく、いかに機会として捉えていくかが重要な経営課題であると認識しております。
こうしたなか、当社グループでは、未来のありたい状態、あるべき方向性を考え、2021年度から2030年度までの10年間における長期ビジョン「VISION2030」を策定いたしました。ビジョンステートメントとして、「変わりゆく社会に、つなぐ技術とアイデアで、安全・安心、最適な日常を。」を掲げ、今まで培ってきた「モノをつくる技術」に加え「モノとモノ・情報・サービスをつなぐ」ということを通じて、安全・安心且つ、最適で快適な日常を実現してまいりたいと考えております。
加えて、「SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)」を意識した活動にも取り組み、あらゆる事業活動を通じて、経済・社会・環境の調和を保つために、社会の課題解決と持続的な発展に貢献してまいります。
社会の変化を事業機会につなげ、社会の課題解決に貢献していく為、当社グループが、2030年に向け、社会に提供していく価値として、次の3つの項目を掲げております。
①「使いやすくシームレスな輸送システム」
②「脱炭素社会を支える周辺技術」
③「安全・安心な街づくり」
これらの実現に向けた、今後の事業戦略のポイントは、大きく2点ございます。
1点目は、事業構造を「モノ+コト」即ち、ハードウェア中心の事業構造から、ハードを軸にソフトウェアやサービスを組み合わせたより付加価値の高い事業への変革を進めます。
2点目は、産業機器事業をエネルギーマネジメントシステム事業と再定義して、これまで培ってきた電力変換や情報処理に係る技術を活用し、新たな成長ドライバーとして育成することで、今後、更なる市場拡大が期待される再生可能エネルギーやスマートシティなどのビジネス領域での開拓を進めてまいります。
以上の様な取り組みを軸に進めることにより、長期ビジョン「VISION2030」においては、売上高300億円、営業利益率10%以上を目標数値として掲げ、企業価値の向上を図ってまいります。
〔中期経営計画「CN2023」について〕
中期経営計画は、長期ビジョン「VISION2030」の実現に向けたアクションプランとして、2021年度から2030年度までの10年間を、3つのフェーズに分けて取り組みを行ってまいります。
最初のフェーズである2021年度から2023年度までの中期経営計画「CN2023(Challenge to the Next stage 2023)」では、次の5つの重点課題を軸に、今年度から取り組みを開始しております。
①「モノ+コトへの新たな事業展開」
②「MaaS、スマートシティに向けた新しい価値の提供」
③「海外・国内ビジネスの新たな融合と広がり」
④「事業構造の転換に向けた業務プロセスの抜本的変革」
⑤「育成分野への経営資源のスムーズな移行」
この中でも、「モノ+コトへの新たな事業展開」、「MaaS、スマートシティに向けた新しい価値の提供」については、デジタル変革を軸とした新たなサービスの提供に注力してまいります。
具体的には、バスや鉄道のAFC(Automated Fare Collection system:自動運賃収受システム)の分野では、キャッシュレス化の進展を見据え、多様な決済サービスの提供を進めてまいります。スウェーデンの連結子会社で開発した多様な決済手段に対応可能なキャッシュレス運賃収受器「LV-700」の拡販に加え、バス・鉄道の定期券、回数券、一日乗車券等をスマホで購入できる乗車券購入アプリ「QUICK RIDE」のサービス拡大など、今後も、利用者様・事業者様の双方にとって快適な運賃収受サービスを実現してまいります。また、海外のAFCの分野では、公共投資の増加が見込まれる、米国市場を中心に販売活動を強化し、受注獲得を目指してまいります。
TMS(Transit Management System:運行管理システム)の分野では、路線バス運行支援ユニット「LIVU」を軸に、乗客の乗降データ、バスの走行距離、燃費、所要時間など、バスの運行に関する様々なデータの活用による運行管理サービスの向上やダイヤ編成システムの開発等、データソリューションサービスを展開していくことで、利用しやすい公共交通を目指してまいります。
産業機器(エネルギーマネジメントシステム)の分野では、世界的に温室効果ガス削減の動きが進むなか、世の中の電動化ニーズに対応してまいります。具体的には、充電器のビジネスにおいて、従来のバッテリー式フォークリフト向けに加え、農機や建機、スモールモビリティなど、電動化のニーズが高まりつつある新たな分野への展開を進めてまいります。更に、これまでの電源ビジネスで培ってきたバッテリーに関する知見や電流・電圧のマネジメント技術をベースに、IoTを活用したバッテリー遠隔監視機能等のエネルギーマネジメントシステムの充実を図り、再生可能エネルギーやスマートシティなど、新たなビジネス領域の開拓にも挑戦してまいりたいと考えております。
これらの方向性を軸に取り組みを進めることにより、中期経営計画「CN2023」においては、長期ビジョンの実現に向け、安定的な収益基盤の確立を目指してまいります。
本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループはこれらのリスクを認識した上で、リスク発生の回避及びリスク発生時の軽減に最大限努めております。
なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
① 当社グループの事業内容に関するリスク
当社グループで最も売上が大きい輸送機器事業においては、公共交通事業者様(バス事業者様、鉄道事業者様)を主要販売先としております。そのため、事業者様の設備投資計画や国・地方公共団体からの補助金など公共事業投資の動向に影響を受ける可能性があります。
そのため、大規模自然災害や感染症等が発生して公共交通機関の輸送人員の減少が続いた場合、事業者様の設備投資の抑制や先送りにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、現在の主力製品であるAFC(自動運賃収受機器)の導入及び更新案件の物件規模の大小や、新紙幣・新硬貨の発行に伴う機器の改修、消費税率改定に伴う運賃データの書き換えなどの特需の有無により、当社グループの業績が大きく変動する可能性があります。
② 業績の季節変動に関するリスク
当社グループの輸送機器事業の主要販売先である、国内のバス・鉄道業界においては毎年1~3月の第4四半期に設備機器の代替やダイヤ改正等の変更が集中する傾向にございます。
そのため、第4四半期に納入を予定していた案件の納入が、様々な理由により翌期にずれ込んだ場合、業績が変動する可能性があります。
③ 技術革新及び新規製品開発に関するリスク
当社グループでは、既存事業において多くのトップシェア製品を有しており、安定した販売基盤を確保しておりますが、近年、MaaSやキャッシュレス、自動運転、5Gなど、当社グループが関連する業界においても、新たな技術やサービスが次々と生まれるなか、事業環境の変化を認識しております。
このような環境の変化は、長期的に当社グループの事業にも大きな影響を及ぼす可能性がある為、常に、市場ニーズの変化や技術革新の変化をいち早く掴み、新製品の開発や新サービスの導入に努めております。
しかしながら、新製品や新サービスの開発に時間を要し、市場導入の時期が遅れた場合、また、市場ニーズに即した開発ができなかった場合は、当社グループの業績及び事業の成長戦略に影響を及ぼす可能性があります。
④ 部材調達に関するリスク
当社グループにおいては、部材の調達を複数のサプライヤーから行うなど、安定調達を図っておりますが、サプライヤーの被災や事故、品質問題などの発生、市場の需給状況等による供給不足の発生など、適時に部材の確保ができない場合や部材価格が高騰した場合には、当社グループの生産活動の遅延、製品原価率の上昇等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 製品の品質に関するリスク
当社グループが製造・販売を行っている製品は、バス・鉄道用運賃収受システム、表示器、照明灯具などの公共交通インフラをサポートする製品や、バッテリー式フォークリフト用充電器、無停電電源装置、屋外看板照明用LED電源などの電力変換技術をベースとした各種産業用電源機器を扱っており、高い信頼性と安全性が求められております。
そのため、製品の品質管理体制を整備し、品質の確保と不具合発生の防止に万全を期しておりますが、万一、大規模な製品の不具合が発生した場合は、多額の改修費用や賠償費用の発生、更には信用の失墜等により、当社グループの業績及び事業に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 訴訟に関するリスク
当社グループは、国内外において事業活動を行ううえで、各国の関連する法律や規制の適用を受けており、法令遵守に努めております。
国内外の事業活動の過程で予見される主な訴訟リスクとして、知的財産及び製造物責任などの問題で訴訟を提起される可能性があります。
知的財産に関しては、新製品の開発や生産、販売活動を行う際に、第三者の知的財産権の調査を徹底し、権利侵害を行わないように努めております。しかしながら、当社グループが第三者から知的財産権等の帰属や侵害に関する主張や請求を受ける可能性は完全には否定できず、それに伴い当社グループが損害賠償請求や差止請求を受けた場合、当社グループの業績及び事業に影響を及ぼす可能性があります。
また、製造物責任に関しては、製造物賠償責任保険を付保しておりますが、保険でカバーしきれない賠償責任を負うこととなった場合や、多額の対策費用が必要となった場合は、当社グループの業績及び事業に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 海外事業展開に関するリスク
当社グループは、米国、シンガポール、タイ、スウェーデンに現地法人を設け、主に、北米、東南アジア、欧州等で事業を展開しております。海外における事業展開には、各国の予期しない法律や規制の改正、テロ・戦争・感染症等の発生による社会的混乱、為替レートの急激な変化等のリスクがあり、これらの事象が顕在化した場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 固定資産の減損に関するリスク
当社グループでは、各事業への投資に対する回収が不可能になることを示す兆候を認識した場合には、将来キャッシュ・フローの算定等により減損の有無を判定しております。その結果、減損損失の計上が必要になることも考えられ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 繰延税金資産の取崩しに関するリスク
当社グループは、繰延税金資産について、現行の会計基準に従い、将来の課税所得を合理的に見積もったうえで回収可能性を判断し、計上しております。しかしながら、事業環境の変化等による将来の課税所得見積額の変更や税制改正に伴う税率の変更等により、繰延税金資産の取崩しが発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 災害に関するリスク
当社グループは、地震・台風・洪水等の自然災害等が発生した場合に備えて、リスクを評価し、事業継続計画を策定しております。しかしながら、事業継続計画の想定を超えた大規模な災害等により、事業活動の中断、生産設備の被害、交通遮断による製品輸送停止など、不測の事態が発生するリスクが考えられます。また、当社グループの部材調達先・外注先において災害が発生した場合も、生産活動の遅延等のリスクがあります。
これらの予期せぬ事態の影響により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑪ 新型コロナウイルス感染拡大に関するリスク
当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、バス・鉄道事業者様の乗客が大幅に減少して業界全体の設備投資の先送りが生じた場合、輸送機器事業のバス市場向け製品や鉄道市場向け製品の売上が減少する可能性があります。同様に、自動車・トラックメーカー様、フォークリフトメーカー様等の一時的な操業停止や生産調整が生じた場合、輸送機器事業のトラック用照明灯具、産業機器事業(エネルギーマネジメントシステム事業)のバッテリー式フォークリフト用充電器、自動車向けプリント基板実装等の売上が減少する可能性があります。
当社グループは、新型コロナウイルス感染症に対し、政府による「緊急事態宣言」、及び各自治体からの要請を踏まえ、テレワークの推奨、不要不急の出張及びお客様への訪問自粛等、それぞれの部門が担う機能に応じて、必要な感染防止対策を行っております。
今後につきましては、ワクチン接種や治療法の確立等により、感染者数の減少が期待される一方、収束の時期は不透明である為、再度、全国的な感染拡大が発生し、影響が長期化した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑫ 情報管理に関するリスク
当社グループが保有する企業情報や個人情報については、個人情報取扱規定の整備や情報システムのセキュリティ強化等を実施して情報管理の徹底に努めておりますが、万一これらの情報が流出して問題が発生した場合は、社会的信頼の低下等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
加えて、当社グループの事業活動において情報システムや情報通信ネットワークの役割は重要である為、コンピュータウイルスや不正アクセスなどのサイバー攻撃、ソフトウェア等の障害、災害等による情報システムや情報通信ネットワークの機能不全が発生した場合、当社グループの事業、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当連結会計年度におけるわが国経済は、一部に持ち直しの動きが見られたものの、新型コロナウイルス感染症の再拡大の影響により、経済活動の停滞や個人消費の落ち込みが懸念されるなど、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。
このような経営環境のなか、当社グループにおきましては、2016年度よりスタートいたしました中期5か年計画「CA2020」の最終年度といたしまして、重点課題である「MaaSの実現に向けた新しい価値の創造」「育成分野への経営資源のスムーズな移行」「海外ビジネスの黒字化」「業務プロセス改善による生産性の向上」の4つの課題に向けた取り組みに注力してまいりました。
(1)経営成績の状況
当連結会計年度の連結業績は、次のとおりとなりました。
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2020年3月期 |
2021年3月期 |
前期比 増減額 |
前期比 増減率 |
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売上高 |
260億51百万円 |
155億53百万円 |
△104億97百万円 |
△40.3% |
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売上総利益 |
62億80百万円 |
33億3百万円 |
△29億77百万円 |
△47.4% |
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営業損益 |
18億54百万円 |
△40百万円 |
△18億94百万円 |
― |
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経常利益 |
18億30百万円 |
35百万円 |
△17億94百万円 |
△98.0% |
|
親会社株主に帰属する 当期純損益 |
8億91百万円 |
△1億24百万円 |
△10億15百万円 |
― |
①全般概況
〇売上高は、前期比104億97百万円(40.3%)減の155億53百万円となりました。
これは主に、輸送機器事業において、首都圏バス用ICカードシステムの更新需要の一巡に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響による業界全体の設備投資マインドの冷え込みもあり、主力のバス市場向け製品全般の売上が大きく減少したほか、産業機器事業(エネルギーマネジメントシステム事業)においても、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、自動車向けプリント基板実装や、バッテリー式フォークリフト用充電器の売上が減少したこと等によるものであります。
〇売上総利益は、前期比29億77百万円(47.4%)減の33億3百万円となりました。
これは主に、売上高が減少したことに加え、商品構成の変化や原価低減等により売上原価率が前期比2.9ポイント悪化したこと等によるものであります。
〇営業損益は、前期比18億94百万円 減の△40百万円となりました。
なお、販売費及び一般管理費につきましては、給与及び賞与、事務委託費、交通費、試験研究費等が減少したことにより、前期比10億82百万円(24.5%)減の33億43百万円となりました。
〇経常利益は、前期比17億94百万円(98.0%)減の35百万円となりました。
なお、営業外収益につきましては、助成金収入、為替差益等の計上により前期比55百万円(103.1%)増の1億10百万円となりました。また、営業外費用につきましては、前期にございました為替差損、株式交付費がなくなったこと等により、前期比44百万円(56.3%)減の34百万円となりました。
〇親会社株主に帰属する当期純損益は、前期比10億15百万円 減の△1億24百万円となりました。
なお、特別利益につきましては、前期にございました非連結子会社であるレシップ産業株式会社の吸収合併に伴う抱合せ株式消滅差益が無くなり、今期の計上はありませんでした。また、特別損失につきましては、前期にございました減損損失の減少や投資有価証券評価損が無くなったこと等により、前期比99百万円(94.3%)減の6百万円となりました。
②セグメント別の状況
a.輸送機器事業
当事業の売上高は103億93百万円(前期比97億78百万円減、48.5%減)、営業利益は18百万円(前期比17億98百万円減、99.0%減)となりました。
市場別の売上高は、バス市場が74億71百万円(前期比94億17百万円減、55.8%減)、鉄道市場が19億5百万円(前期比2億55百万円減、11.8%減)、自動車市場が10億16百万円(前期比1億5百万円減、9.4%減)となりました。
バス市場につきましては、首都圏バス用ICカードシステムの更新需要の一巡により、バス用運賃箱やICカードリーダライタなどの売上が大きく減少いたしました。加えて、新型コロナウイルス感染拡大の影響による業界全体の設備投資マインドの冷え込みもあり、バス市場向け製品全般の売上が伸び悩んだ結果、減収となりました。
鉄道市場につきましては、前期にあった消費税増税に伴う運賃データの書き換え需要が一巡したほか、米国の鉄道車両用灯具の売上が減少したことなども影響し、減収となりました。
自動車市場につきましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響でトラックの需要が落ち込むなか、トラック用灯具の売上が減少したことにより、減収となりました。
b.産業機器事業(エネルギーマネジメントシステム事業)
当事業の売上高は51億18百万円(前期比7億18百万円減、12.3%減)、営業損失は12百万円(前期比97百万円減、前期は84百万円の営業利益)となりました。
市場別の売上高は、電源ソリューション市場が20億19百万円(前期比1億96百万円減、8.9%減)、エコ照明・高電圧ソリューション市場が5億36百万円(前期比1億26百万円減、19.1%減)、EMS市場が25億62百万円(前期比3億94百万円減、13.4%減)となりました。
電源ソリューション市場につきましては、CATV(ケーブルテレビ)基地局用無停電電源装置の売上は、大手CATV事業者様向けへの納入が進み、増加したものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響でフォークリフトの需要が落ち込むなか、上期を中心に、バッテリー式フォークリフト用充電器の売上が大きく減少した結果、減収となりました。
エコ照明・高電圧ソリューション市場につきましては、店舗等の屋外看板の掛け替え需要が低迷するなか、LED電源などの売上が減少したことにより、減収となりました。
EMS市場につきましては、上期を中心に、新型コロナウイルス感染拡大に伴う自動車メーカー様の生産調整の影響で、自動車向けプリント基板実装の受託が大きく減少したことにより、減収となりました。
c.その他
当事業の売上高は41百万円、営業利益は6百万円となりました。事業の内容は、主としてレシップホールディングス株式会社による不動産賃貸業であります。
(2)財政状態の状況
資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末の総資産は151億29百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億37百万円増加いたしました。主な要因は、受取手形及び売掛金が10億86百万円、繰延税金資産が1億51百万円、仕掛品が80百万円、工具、器具及び備品(純額)が72百万円、リース資産(純額)が66百万円減少した一方、現金及び預金が11億39百万円、未収還付法人税等が3億16百万円、商品及び製品が1億73百万円、投資有価証券が1億17百万円、原材料及び貯蔵品が1億10百万円増加したこと等によるものです。
負債は102億16百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億2百万円増加いたしました。主な要因は、未払法人税等が5億71百万円、電子記録債務が4億48百万円、未払金が3億87百万円、支払手形及び買掛金が3億37百万円、設備未払金が1億90百万円、賞与引当金が1億76百万円、未払消費税等が1億72百万円、リース債務(流動・固定)が72百万円、長期借入金が64百万円、製品保証引当金が52百万円、1年内返済予定の長期借入金が31百万円減少した一方で、短期借入金が30億71百万円増加したこと等によるものです。
純資産は49億12百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億65百万円減少いたしました。主な要因は、その他有価証券評価差額金が82百万円増加した一方で、親会社株主に帰属する当期純損失1億24百万円の計上や配当金1億16百万円の支払いにより利益剰余金が2億41百万円減少したこと等によるものです。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の34.3%から32.5%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ11億39百万円増加し、33億33百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、減少した資金は11億30百万円(前期は28億76百万円の資金の増加)となりました。
これは主に、首都圏バス用ICカードシステムの更新需要が一巡したこと等に伴う売上高の減少を背景に、税金等調整前当期純利益が29百万円となったことと、売上債権の減少10億86百万円、減価償却費4億55百万円等により、資金が増加したものの、法人税等の支払9億13百万円、仕入債務の減少7億86百万円、未払金の減少3億87百万円、たな卸資産の増加1億87百万円、賞与引当金の減少1億77百万円、未払消費税等の減少1億67百万円等により、資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は4億81百万円(前期は6億85百万円の資金の減少)となりました。
これは主に、建物設備の更新対応をはじめとした有形固定資産の取得による支出3億11百万円、無形固定資産の取得による支出1億69百万円等により、資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、増加した資金は27億47百万円(前期は22億39百万円の資金の減少)となりました。
これは主に、配当金の支払額1億16百万円、長期借入金の返済による支出4億96百万円等により、資金が減少したものの、短期借入金の純増額30億78百万円、長期借入れによる収入4億円等により、資金が増加したことによるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
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2017年3月期 |
2018年3月期 |
2019年3月期 |
2020年3月期 |
2021年3月期 |
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自己資本比率(%) |
26.8 |
24.0 |
20.8 |
34.3 |
32.5 |
|
時価ベースの 自己資本比率(%) |
72.3 |
75.7 |
54.1 |
37.3 |
49.9 |
|
キャッシュ・フロー 対有利子負債比率(%) |
397.2 |
913.3 |
4,566.1 |
99.5 |
- |
|
インタレスト・ カバレッジ・レシオ(倍) |
29.2 |
16.6 |
3.1 |
79.7 |
- |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注4)有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
(注5)2021年3月期については、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオの表示はしておりません。
(4)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
輸送機器事業 |
6,449,086 |
52.8 |
|
産業機器事業(エネルギーマネジメントシステム事業) |
4,775,315 |
91.5 |
|
合計 |
11,224,401 |
64.4 |
(注)1 金額は、製造原価によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高 (千円) |
前年同期比 (%) |
受注残高 (千円) |
前年同期比 (%) |
|
輸送機器事業 |
10,061,196 |
58.1 |
3,837,550 |
92.0 |
|
産業機器事業 (エネルギーマネジメントシステム事業) |
5,043,301 |
83.1 |
609,680 |
89.0 |
|
合計 |
15,104,497 |
64.6 |
4,447,230 |
91.6 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
輸送機器事業 |
10,393,189 |
51.5 |
|
内 バス市場向け |
7,471,532 |
44.2 |
|
内 鉄道市場向け |
1,905,404 |
88.2 |
|
内 自動車市場向け |
1,016,253 |
90.6 |
|
産業機器事業 (エネルギーマネジメントシステム事業) |
5,118,650 |
87.7 |
|
その他 |
41,797 |
96.3 |
|
合計 |
15,553,636 |
59.7 |
(注)1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。
(5)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「(1) 経営成績の状況」に記載しております。
③資本の財源及び資金の流動性
当社グループにおきましては、原材料の仕入や製造経費、販売費及び一般管理費等の営業費用に係る運転資金のほか、製品の競争力強化と事業の拡充・発展を目的とした研究開発投資、設備投資等に主たる資金需要が生じます。当社グループは、これらの資金需要に対して営業活動によるキャッシュ・フローで得られる自己資金並びに金融機関からの借入により充当しております。なお、営業活動によって得られた資金は、上記のとおり、運転資金及び設備等に充当するほか、継続的かつ安定的な株主還元に努めてまいりたいと考えております。
金融機関からの借入につきましては取引先金融機関と当座貸越契約を締結しており、資金流動性を確保しつつ、効率的かつ機動的な資金調達を可能としております。また、国内連結会社につきましては、キャッシュ・マネジメント・システムを導入し、国内連結子会社の余剰資金を連結親会社に集中させることにより、当社グループの資金効率化を図ると共に、国内連結子会社の資金業務を連結親会社に集中させることにより業務効率化を図っております。なお、新型コロナウイルス感染症に関するリスクに対して、借入契約の拡充を行い、資金流動性を継続的に維持する方針であります。
経営上の重要な契約について
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契約会社名 |
相手方の名称 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
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レシップ㈱ |
ソニー㈱ |
ICカード システム |
ソニー㈱の開発した“FeliCa”技術に準拠したICカードシステムを用いた交通系精算システムを開発するため、ICカードシステムのセキュリティー機能と構造を解説した文書の非独占的使用権の無償許諾を受けるものであります。 |
2001年10月4日より1年間(自動更新条項により契約継続中) |
※FeliCaはソニー株式会社の登録商標です。
当連結会計年度の研究開発活動は、AFC(自動運賃収受システム)等の開発費が引き続き高い水準で推移いたしました。当連結会計年度の研究開発費は
セグメントの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
(1) 輸送機器事業
輸送機器関連では、地域連携ICカードシステム、運賃箱・IC機器、モバイルペイメント対応等の開発を行いました。当連結会計年度における研究開発費の金額は
(2) 産業機器事業(エネルギーマネジメントシステム事業)
産業機器関連では、急速充電器、非接触充電器等の開発を行いました。当連結会計年度における研究開発費の金額は