第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、「一人ひとりが志をもって努力することで自らを高め、その力を結集して、はるかな未来を拓き、社会とお客様に貢献し、会社の繁栄と個々の生活の向上を目指そう。」を経営理念とし、経営活動を進めております。

この経営理念のもと「両面・多層プリント配線板」の設計・製造・販売を主力事業として国内外に営業・生産拠点を配置し、また関連する事業としてプリント配線板の外観検査機及び各種ソリューションビジネス商品の開発・販売活動を行なうなど、自社の成長・発展だけでなく業界の発展やより広く社会に貢献するための諸施策を積極的に展開してまいりました。

今後も、これらのビジネスモデルの有効活用と進化で、お客様へ独自性のある優れた製品とサービスの提供を行い、企業競争力の強化・収益性の改善を図るとともに、つねに経営の原点を「人」におき、社会から信頼されるバランスのとれた経営活動の実践と持続的な成長を目指し、取り組みを進めてまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

当社は、安定的経営を重視し、事業活動の維持・発展に必要な収益を確保することを経営の重要課題と考えており、その経営指標として本業での収益性を示す売上高営業利益率を重視し、売上高営業利益率を5%以上確保することを目標としております。

当連結会計年度における売上高営業利益率は、新型コロナウイルスの影響を受け上半期を中心に経済活動の停滞等により非常に厳しい状況となりました。下半期を中心に受注が回復してきたこと及び経営構造改革の一環としてグループを挙げて事業の選択と集中に取り組み、全社的な経営意思決定の迅速化と不採算の管理可能固定費の削減効果により持ち直しました。その結果、営業利益は確保したものの当連結会計年度における売上高営業利益率は0.5%と目標達成には至りませんでした。今後、目標とする経営指標の達成に向け、国内外連携を取った販売、生産、管理体制の強化を図り、加えて新基板・新技術の開発等の取り組みにより、更なる収益力の向上に取り組んでまいります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社は「『品質』で、社会に貢献する」を経営方針に掲げ、更なる品質・技術の向上と事業環境の変化に対応できる徹底した経営改革の取り組みを推進するとともに、独自性のある、優れた製品とサービスの提供を行ってまいります。また、グローバルな事業ネットワークの更なる強化とプリント配線板事業及び検査機・ソリューション事業の二本柱を持つグループの強みを活かした事業活動を展開し、新たな市場の開拓・顧客創造を進めてまいります。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の影響及びワクチンの接種の進捗状況や、米中の覇権争い等により先行きは極めて不透明な状況にありますが、米国等の追加的な財政支援や金融緩和等により、個人消費が旺盛になってきており景気回復することが期待されています。

このような状況のなか、当社グループは引き続き経営構造改革をグループで一丸となって進め、経営環境の変化に対応できるように意思決定の迅速化を図っていくとともに、事業の選択と集中を図り、不採算な固定費の低減に努めるとともに、新事業の推進に注力することで、持続可能な財務体質と競争力を維持構築していく所存であります。

 

(免責・注意事項)

記載しております当社の現在の経営指標、経営戦略等は将来の実績等に関する見通しであり、リスクや不確定な要因を含んでおります。そのため、実際の業績につきましては、一般的経済状況、製品需給や市場価格の状況、市場での競争の状況、為替の変動等さまざまな要因により、これら見通しと大きく異なる結果となることがあり得ます。
 従って、当社として、その確実性を保証するものではありませんので、ご承知おきください。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 主要顧客の業界動向等による影響について

当社グループの供給するプリント配線板は、電気製品の中核機能を構成するひとつの部品であり単体では機能いたしません。従いましてプリント配線板の販売動向は、顧客の最終製品の生産台数に強く影響されるものであります。当社の主な顧客は、カーエレクトロニクス・ホームアプライアンス・電子応用機器・通信事務機器・デジタル家電・アミューズメント等、広範囲にわたりますが、各顧客の戦略や景気後退等により顧客の最終製品の需要が変動した場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、顧客の最終製品の市場価格下落に伴い、顧客からの値下げ要請や競合他社との価格競争に追い込まれることによって、当社グループの売価に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 海外での事業展開による影響について

当社グループにとって重要となる海外事業における生産及び販売活動の拠点を中国・香港に置いていること、また中国に生産拠点を置く委託外注先との良好な関係を維持することにより海外事業が成立していることから、以下に挙げるようなリスクが内在しております。
 (イ) 政情不安、反日感情及び治安の悪化
 (ロ) 予期しない法規制及び税制の変更若しくは導入、移転価格税制等の国際税務リスク
 (ハ) 電力、水道、輸送及び衛生面におけるインフラ面の未整備
 (ニ) 委託外注先の経営層の交代又は株主構成の変更等に伴うトップ方針の変更
  (ホ) 予想を超える人件費の急激な高騰

これらのリスクが顕在化した場合には、安定した生産活動の継続、また委託外注先からの製品供給等に支障をきたす恐れがあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 商品市場性に関する影響について

当社グループの主力製品は国内市場・海外市場ともに「両面・多層プリント配線板」であり、顧客の商品需要動向によって国内又は海外市場のどちらかが極端に縮小した場合、当社グループにおける業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 技術革新に対する影響について

プリント配線板の既存製品の機能に対して、さらに先進的な製品が技術革新によって開発され、当社グループがそれに対応できない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 製品の欠陥に関する影響について

当社グループのプリント配線板は、各セットメーカーにおいて最終製品に組み込まれております。万が一、大規模なリコールや、製造物責任賠償等が発生する事態に至った場合には、多額の負担を強いられる可能性があります。

 

(6) 生産能力による影響について
 国内外の顧客からの急激な受注増加があった場合、委託外注先の加工価格が上昇したり委託外注先を十分に確保できなくなった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 原材料の値上がり等の影響について

プリント配線板の主たる原材料である銅張積層板は、銅箔、ガラスクロス、樹脂により生産されているため、銅箔については世界的な銅相場、また樹脂については原油価格の動向如何では、原材料価格の高騰を引き起こす場合があり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 地震等自然災害の影響について

大震災等の自然災害に対する対策は講じてはおりますが、当社グループの生産設備が損害を被る危険性があります。こうした自然災害等により、お客様の被害状況による影響はもとより、当社グループの設備のいずれかに壊滅的な損害を被った場合、また外注先における被害の発生や原材料及び副資材品等の調達が困難となり、長期に生産活動が停止した場合には、売上の減少、損壊した設備の復旧又は交換に多額の費用がかかる恐れがあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 為替変動の影響について

当社グループは国際的な事業活動により売上の重要な割合を稼得しており、またグループ間で海外子会社に対し貸付けを行っていることから、結果として当社グループの経営成績及び財政状況は外貨に対する円の価値変動により影響を受けております。今後も引き続き影響を受ける可能性があり、為替変動に対するリスクヘッジは講じておりますが、完全に回避できる保証はありません。当社グループが事業を行なう地域の通貨上昇は製造コストを増加させる可能性があり、また当社グループが連結財務諸表を作成するにあたっては、在外子会社の現地通貨建て財務諸表を本邦通貨に換算するため、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 環境リスクについて

当社グループは、環境リスクに対しまして予防の大切さを認識し、環境マネジメントシステムISO14001の運用を通じてリスクの低減を図っておりますが、自然災害等の不測の事態等があった場合、近隣に環境汚染を発生させる可能性があります。また近年においては、大気汚染、土壌汚染、水質汚濁、有害物質、廃棄物処理、製品リサイクル等の環境に関する規制が強化される傾向にあり、場合によっては当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 資金調達による影響について

当社グループが事業を展開するために必要な資金の調達コストは、金利の上昇や当社グループの信用力の低下等により調達コストが増加した場合、収益性が悪化する可能性があり、また有利子負債の一括返済を求められた場合、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 財務制限条項について

当社は取引銀行4行とシンジケート方式によるコミットメント付タームローン契約を締結しておりますが、市場環境の悪化による商品需要の縮小や原材料の値上がりなどにより業績が悪化した場合、以下の財務制限条項に抵触する恐れがあります。

・各年度の決算期(ただし、2020年3月期の決算期は除く。)の末日における連結の貸借対照表における純資産の部の金額を前年同期比75%以上に維持する。

・各年度の決算期における連結の損益計算書に示される当期経常損益から営業外収益及び営業外費用に計上される為替差損益を控除した金額が3期連続して損失とならないようにする。ただし、2022年3月期以降は2期連続して損失とならないようにする。

 

(13) 減損損失の計上について

当社グループでは、減損の兆候がある資産グループが存在します。新型コロナウイルス感染症の影響が長期化した場合、経営環境が一層悪化する可能性があり、将来キャッシュ・フローが計画通り達成できないリスクがあります。将来キャッシュ・フローが計画通り達成できない場合は、追加的に減損損失を認識する可能性があり、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼすおそれがあります。

 

(14) 知的財産について

当社グループは、技術研究開発等により得られた成果について、特許、商標及びその他の知的財産権等により当該技術の保護を図っております。しかしながら、特定の地域においては知的財産権による保護が十分でなく、第三者が当社グループの知的財産を使用し類似製品を製造するのを効果的に防止出来ない可能性があります。その場合、当社グループの製品のブランド価値が低下したり、市場シェアを維持できなくなる可能性があり、また当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15) 重要事象等について

当社は個別業績の低迷に伴い、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しておりますが、経営構造改革の実行、管理可能な固定費の削減、金融機関との良好な関係による資金の確保等により、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性はないものと判断しております。但し、経営構造改革の取組みにより、計画通り業績の回復が進まなかった場合は、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる状況となり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(16) 新型コロナウイルス感染症について

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、世界的なワクチン接種の進展による効果が期待される一方で、変異種による急激な再拡大とのせめぎ合いにより、国内はもとより世界経済の回復が大きく左右されている状況となっていることから、当該状況が長期に亘る場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループはCOVID-19対策本部を設置し、社内の感染対策を講じておりますが、万一、感染が蔓延するようなことがあった場合は事業活動が停滞し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における世界の経済情勢は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況にありますが、各国の経済政策やワクチンの接種の影響等により持ち直しつつあります。

わが国経済におきましても新型コロナウイルスの影響を受け上半期を中心に経済活動の停滞等により非常に厳しい状況となりましたが、景気の先行きにつきましては各種政策効果や世界経済の改善により持ち直していくことが期待されます。

このような状況のなか当社グループはプリント配線板事業におきましては新型コロナウイルスの影響を受け、国内外共に上期を中心に受注が低迷いたしましたが、下期は自動車関連の受注を中心に持ち直しの動きが見られました。

この結果、当連結会計年度における売上高は22,355百万円となり、前連結会計年度に比べ3,779百万円(△14.5%)の減収となりました。

営業損益につきましては、下半期を中心に受注が回復してきたこと及び経営構造改革の一環としてグループを挙げて事業の選択と集中に取り組み、全社的な経営意思決定の迅速化と不採算の管理可能固定費の削減の効果により119百万円の営業利益(前連結会計年度営業損失98百万円)となりました。

経常損益につきましては、持分法による投資損失を86百万円計上したことにより5百万円の経常利益(前連結会計年度経常損失146百万円)となりました。

親会社株主に帰属する当期純損益につきましては、経営構造改革の一環として希望退職実施に伴う特別損失150百万円を計上したこと等より、208百万円の親会社株主に帰属する当期純損失(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失500百万円)となりました。

 

セグメントの経営成績は次のとおりであります。なお、セグメントの売上高にはセグメント間の内部売上高又は振替高が含まれております。

 

(プリント配線板事業)

プリント配線板事業につきましては、国内外の主力分野である、カーエレクトロニクス関連、ホームアプライアンス関連、電子応用関連分野をはじめすべての分野で受注が減少した結果、売上高は21,636百万円となり、前連結会計年度に比べ3,457百万円(△13.8%)の減収となりました。損益面につきましては、売上高は減収となったもののグループ挙げて経営構造改革に取り組み、不採算の管理可能固定費の削減により95百万円の営業利益となり、前連結会計年度に比べ283百万円の増益となりました。

(検査機・ソリューション事業)

検査機・ソリューション事業につきましては、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響に伴い、プリント配線板外観検査機(VISPERシリーズ)及び各種ソリューション商品とも販売台数が伸び悩んだ結果、売上高は615百万円となり、前連結会計年度に比べ317百万円(△34.0%)の減収となりました。損益面につきましては、売上高の減収により4百万円の営業損失となり、前連結会計年度に比べ63百万円の減益となりました。

 

また、財政状態につきましては次のとおりであります。

(資産)

当連結会計年度末の資産合計は、20,322百万円(前連結会計年度末比314百万円減)となりました。その内訳は、流動資産が10,402百万円(前連結会計年度末比260百万円減)、固定資産が9,919百万円(前連結会計年度末比53百万円減)であり、主な増減要因は次のとおりであります。
  流動資産につきましては、現金及び預金は580百万円増加しましたが、受取手形及び売掛金が315百万円、製品が545百万円減少したことによるものであります。固定資産につきましては、有形固定資産は217百万円増加したものの、無形固定資産が31百万円、投資その他の資産が239百万円減少したことによるものであります。

(負債)

当連結会計年度末の負債合計は、17,845百万円(前連結会計年度末比279百万円減)となりました。その内訳は、流動負債が11,373百万円(前連結会計年度末比769百万円減)、固定負債が6,472百万円(前連結会計年度末比489百万円増)であり、主な増減要因は次のとおりであります。
  流動負債につきましては、支払手形及び買掛金が198百万円、一年内返済予定の借入金が312百万円、賞与引当金が133百万円減少したことによるものであります。固定負債につきましては、退職給付に係る負債が109百万円減少しましたが、長期借入金が779百万円増加したことによるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末の純資産合計は、2,476百万円(前連結会計年度末比34百万円減)となりました。主な増減要因は、利益剰余金が208百万円減少と為替換算調整勘定が180百万円増加したことによるものであります。

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は2,065百万円となり、前連結会計年度末と比べて580百万円増加いたしました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度末における営業活動によるキャッシュ・フローは1,284百万円の獲得となり、前年同期比では13百万円獲得減少となりました。その主な増減要因は、当連結会計年度では仕入債務の増減額が580百万円増加し資金流出が減少したことや補助金の受取額が121百万円増加となりましたが、売上債権の増減額が519百万円減少したことや経営構造改革費用の支払額が148百万円発生したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度末における投資活動によるキャッシュ・フローは1,116百万円の流出となり、前年同期比では202百万円の流出減少となりました。その主な増減要因は、当連結会計年度では投資有価証券の売却による収入が138百万円増加したことや定期預金の預入による支出62百万円が発生しなかったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度末における財務活動によるキャッシュ・フローは474百万円の獲得となり、前年同期比では809百万円獲得増加となりました。その主な増減要因は、当連結会計年度では短期借入金の純増減額が858百万円減少しましたが、長期借入れによる収入が1,419百万円増加したことや長期借入金の返済による支出が207百万円減少したことによるものであります。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当連結会計年度におけるプリント配線板事業の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目別

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

生産高(百万円)

前年同期比(%)

片面プリント配線板

424

134.6

両面プリント配線板

10,984

51.5

多層プリント配線板

6,814

83.6

その他

94

合計

18,317

61.5

 

(注) 1 金額は、販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 「検査機・ソリューション事業」については、社内生産を行っていないため記載を省略しております。

4 「その他」の欄は、「プリント配線板事業」における透明フィルム基板(SPETシリーズ)等であります。

 

b. 受注実績

当連結会計年度におけるプリント配線板事業の受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目別

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

受注高
(百万円)

前年同期比
(%)

受注残高
(百万円)

前年同期比
(%)

片面プリント配線板

299

294.5

32

414.7

両面プリント配線板

11,699

88.0

1,768

122.9

多層プリント配線板

8,727

91.4

1,775

146.2

その他

961

74.9

90

87.6

合計

21,688

89.5

3,667

132.7

 

(注) 1 金額は、販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 「その他」の欄には、「プリント配線板事業」における片面・両面・多層プリント配線板以外の品目が含まれております。

4 受注実績においては、「プリント配線板事業」が大部分を占めるため、「検査機・ソリューション事業」についての記載を省略しております。

 

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

販売高(百万円)

前年同期比(%)

プリント配線板事業

 

 

 片面プリント配線板

274

265.4

 両面プリント配線板

11,370

84.2

 多層プリント配線板

8,166

86.3

 その他

1,825

90.5

21,636

86.2

検査機・ソリューション事業

607

65.7

その他

111

95.8

合計

22,355

85.5

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 「プリント配線板事業」については、品目別に示しております。

4 プリント配線板事業「その他」の欄には、「プリント配線板事業」における片面・両面・多層プリント配線板以外の品目が含まれております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)

当連結会計年度の経営成績は、当社主力のプリント配線板事業において、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響により、上半期を中心に経済活動の停滞等により受注環境が非常に厳しい状況となりカーエレクトロニクス関連、ホームアプライアンス関連、電子応用関連等の受注が低迷いたしました。また、検査機・ソリューション事業におきましても、海外でプリント配線板外観検査機(VISPERシリーズ)及び各種ソリューション商品の販売台数が減少いたしました。この結果、売上高は22,355百万円(前連結会計年度比14.5%減)と前連結会計年度と比較して3,779百万円の減収となりました。

(売上原価)

売上高が減少となったこと、また経営構造改革の一環としてグループ挙げて事業の選択と集中に取り組み、全社的な経営意思決定の迅速化と不採算の管理可能固定費の削減をおこなったことにより、売上原価低減となりました。この結果、売上原価は19,014百万円(前連結会計年度比14.8%減)と前連結会計年度と比較して3,301百万円減少いたしました。売上総利益につきましては減収により3,341百万円(前連結会計年度比12.5%減)と前連結会計年度と比較して478百万円減少いたしました。

(営業損益)

国内外グループを挙げて経営構造改革に取り組み製造原価や販売費及び一般管理費の圧縮に努めた結果、当連結会計年度の営業利益は119百万円となり、前連結会計年度と比較して217百万円の増益となりました。

(営業外損益)

営業外損益につきましては、雇用調整助成金等の補助金収入が121百万円増加、支払利息を64百万円圧縮いたしましたが、持分法適用関連会社である科惠白井電路有限公司の業績悪化により損失に転じました。この結果、当連結会計年度の営業外損益の純額は67百万円の費用増加となりました。一方、経常利益につきましては、当連結会計年度は営業利益を計上したことから前連結会計年度と比較して151百万円増益の5百万円となりました。

(特別損益)

当連結会計年度につきましては、投資有価証券売却益を計上したことから、特別利益は45百万円増加いたしました。特別損失は、前連結会計年度は国内事業の低迷に伴い減損損失169百万円を計上いたしました。当連結会計年度は、希望退職者の募集に伴う経営構造改革費用150百万円計上することになりましたが、特別損益の純額は前連結会計年度と比較して76百万円減少いたしました。この結果、税金等調整前当期純利益は125百万円の税金等調整前当期純損失となり、前連結会計年度と比較して227百万円の改善となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、税金費用も減少した結果、208百万円の親会社株主に帰属する当期純損失となり、前連結会計年度と比較して292百万円の改善となりました。

 

財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

なお、セグメントごとの財政状態につきましては、当社は報告セグメントに資産を分配していないため、記載を省略しております。

 

経営成績の状況に関する認識及び検討内容につきましては、「第2事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであり、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2事業の状況 2事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(資金需要)

当社グループの運転資金の主たるものは、当社グループの製品製造に必要な原材料及び外注加工費のほか、製造経費、販売費及び一般管理費の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、給料手当等の人件費及び製品発送にかかわる運賃荷造費であります。

また、設備資金としてプリント配線板の生産設備に対する設備投資がありますが、その重要性、緊急性を充分に勘案し、必要なものに絞り設備投資を実施しております。

(財務政策)

当社グループは、主にプリント配線板の製造販売事業を行うための設備投資計画や販売計画に照らし、必要な資金(主に長期性の銀行借入)を調達しております。一時的な余資は安全性の高い金融資産で運用し、また、短期的な運転資金を1年以内返済の銀行借入によって調達しております。

なお、事業展開で必要とされる資金需要に対する安定的、効率的な資金調達手段の確保及び資金調達の柔軟性・機動性の向上を図るために、シンジケート方式によるコミットメント期間付タームローン契約を締結しております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく、事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

当社は、2018年1月24日付で締結したシンジケート方式によるコミットメント期間付タームローン契約について、「各年度の決算期における連結の損益計算書に示される当期経常損益から営業外収益及び営業外費用に計上される為替差損益を控除した金額が3期連続して損失とならないようにする。ただし、2022年3月以降は2期連続して損失とならないようにする。」とする変更契約を2021年3月31日付で締結いたしました。
 
 なお、財務制限条項の詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係) 5 財務制限条項」及び「第 5経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表等 注記事項(貸借対照表関係) 5 財務制限条項」に記載のとおりであります。

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、プリント配線板事業におきましては、多様化するお客様からの要望に応えるため、特殊材料を用いたプリント配線板の生産等応用技術の確立を目指し研究活動を展開しております。

検査機・ソリューション事業におきましては、高度情報化社会の進展に伴う電子機器の多様化・高度化に対応するため、プリント配線板外観検査機の研究開発活動を行っております。また、プリント配線板メーカーの生産性向上につながる各種ソリューションビジネス商品の研究開発活動を行っております。

 

セグメントごとの研究開発活動は次のとおりであります。

 

 (プリント配線板事業)

プリント配線板につきましては、透明基板のコア技術(SPET※当社登録商標)を中心とした多方面の独自基板の開発を行っております。高耐熱性フィルム基板(SPET-α・SPET-Color)、高熱伝導性フレキシブル基板(kon-jak)、透明性を追求した多用途向け基板(SPET-MM)、更に細線化した5G向け透明アンテナ用フィルム基板(SPET-SG)、3次元立体配線用基板(FCCL)、車載向け等多用途に採用が進む即暖性透明ヒーターフィルム等、潜在市場を開拓する多角的な開発・製品化を展開しております。また、この他、顧客ニーズの高いプリント配線板のファイン化、特殊材料を用いたプリント配線板の生産技術の構築、多方面からのニーズが依然高い発熱部品の放熱を効率的に実現する銅ピン挿入基板(S-MIT※当社登録商標)の改良・開発等を推進しております。

 

 (検査機・ソリューション事業)

当社が提供するプリント配線板外観検査機(VISPERシリーズ)は、プリント配線板メーカーが開発した検査機として、国内だけでなく海外からもその操作性及び信頼性の高さから信任を得て、VISPERブランドとして定着しております。また、各種ソリューションビジネス商品におきましては、プリント配線板メーカーの生産効率向上につながるソリューション提案を実施しております。

今後も、世界各地に点在するお客様の要望に応えるため、それぞれの地域に合ったプリント配線板外観検査機及びソリューションビジネス商品を提供できるよう研究開発活動を継続してまいります。

 

当連結会計年度における研究開発費は、プリント配線板事業が8百万円、検査機・ソリューション事業が75百万円、総額は84百万円となっております。