第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

当社グループでは、2020年度におけるマネジメント体制の刷新を機に、2030年度までの中長期ビジョン「DNE WAY」を策定し、「すべてのステークホルダーから信頼され、期待され、愛される企業集団を目指し、技術とアイデアで社会に貢献する」という企業理念の実現に向け、新たな一歩をスタートしました。この「DNE WAY」では、2021年からの3年間をPhase1と位置付け、「収益力向上による経営基盤の強化」及び「従業員一人一人が『挑戦』できる環境の整備」を事業方針として取り組んでおります。また、2022年度の経営方針は『仲間やパートナー企業、お客様と「感動」や「達成感」を分かち合える経営・ものづくりを目指す』を掲げ、全社一丸となり日々業績向上に向け取り組んでおります。

(2)経営環境

当社グループの主たる事業は、車載機器用ユニット、医療機器用ユニット、産業機器用(半導体製造装置)ユニット、オフィス・ビジネス機器用ユニット、社会生活機器用ユニット、その他機器用ユニットに使用するプリント配線基板への電子部品実装部門と、実装したプリント配線基板も含めた機構組立部門(最終製品に組み込まれるユニット)を有するEMS(エレクトロニクス・マニュファクチャリング・サービス)であり、EMS業界は次々に新しい電子機器が誕生し続けていること、また、大手セットメーカーにおける開発設計部門への特化傾向等により需要は年々増加しており、市場規模は今後も拡大が見込まれております。

一方、競争激化による利幅の縮小及び製造拠点が多い中国を始めとするアジア諸国の賃金水準上昇等が続いていること、また最近では、新型コロナウイルス感染拡大、世界的な電子部品の供給逼迫、国内外における労働力不足、各種原材料価格高騰の影響等、EMS業界を取り巻く経営環境は年々厳しさを増しております。

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

(前期の振り返り)

上記のような経営環境において、昨年度当社グループは①経営基盤の強化、②経営基板の拡充、③人材育成に対する取組強化を優先的に対処すべき課題として取り組んでまいりました。各課題に対する昨年度の主な取組内容は次の通りであります。

①経営基盤の強化

・従来別々であった営業部門と購買部門を購買力強化及び顧客対応力向上のため同一部門に集約。

・業務効率アップにつながるITツール・システムの複数導入(新たな見積システム他)。

・外部コンサルタントを交えた生産改善活動継続実施。

②経営基盤の拡充

・ベトナム現地法人設立(2021年8月)

・中国恵州市における持分法適用関連会社を子(孫)会社化(2021年12月)

・地元大学の人工衛星開発、打上プロジェクトに参画。電源基板製造協力によりプロジェクト成功に貢献。

・九州工場において車載機器用基板量産開始。

・カーボンニュートラルに向けた取組スタート(自家消費型太陽光発電450KW導入及びカーボンニュートラル関連勉

強会実施。

・SDGs推進(関連企業における食品ロス削減取組継続、外部機関によるSDGs取組に対するレビュー実施)

③人材育成に対する取組強化

・新人事制度の試験的導入。

・新たな階層別研修の導入。

・健康経営推進(メンタルヘルス相談窓口設置、工場毎に目安箱設置他)

 (優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)

当期につきましても前述の経営環境は続くものと考えており、この様な経営環境において当社グループは加工賃収入を中心とした従来型の電子機器製造受託サービスから脱却し、新たな高付加価値を提供できる企業集団を目指し、①経営基盤の強化、②事業領域の拡充、③人材育成に対する取組強化、④SDGs/ESG経営の推進を対処すべき課題として取り組んでまいります。なお具体的な内容につきましては次の通りです。

①経営基盤の強化

ア.生産効率の向上

生産効率向上を目的とするQMS(Quality Management System)すなわち生産革新活動が最重要課題であるとの認識の下、生産効率の向上に向け当社グループを挙げて取り組んでおります。しかしながら各製造拠点によって手法にバラツキが見られたため、国内で習得したノウハウを海外にも移植のうえ、統一された活動の実践によりQMS生産革新活動がグループ全体の企業文化として定着するよう引き続き注力してまいります。

イ.購買部門強化と在庫管理の徹底

EMS事業を拡大していくうえで電子部品の購買・在庫管理は、生産効率と並ぶ最重要課題であります。EMS

に対する最も基本的な顧客要求はQCD(品質、コスト、納期)であり、昨年度営業と購買を一体化した組織によ

るフレキシブルで強靭な購買体制の確立、外部コンサルタントとの共同による新たな在庫管理手法再構築、情報共

有化をベースとするシステム再構築等を通し、グループ全体として電子部品・補助材料を適時・適量・適切価格で

購入・在庫管理することにより顧客満足度の向上を図ってまいります。

ウ.海外子会社の効率化

当社グループの海外製造拠点は中国/深圳・無錫・恵州、タイ/チョンブリ、ベトナム/ハノイの5拠点、香港には

部材調達・製品販売機能を持った拠点を配しており、各拠点が立地する産業クラスターに合わせた事業展開をして

おります。

今後は、これらの拠点でこれまで蓄積してきたノウハウを相互に横展開することで、顧客の多層化を推進、顧客

満足度の高いEMSを提供することによって、より安定的な経営と業容拡大を目指してまいります。

エ.自己資本の充実

2021年12月期末での連結自己資本比率は16.2%となっており、この引き上げが喫緊の課題となっております。

そのため、国内・海外グループが安定的に利益を確保する体制を再構築するとともに、製品・仕掛品・原材料の適正在庫水準維持に注力すること、また、資産のオフバラ化による負債の圧縮を検討・実施すること等により、財務の安全性の判断基準となる自己資本比率の向上を図ってまいります。

オ.品質向上・環境対応への取組み

顧客の多層化推進の観点から、車載機器・医療機器等高い品質保証レベルを求める顧客獲得のために、先ず各製

造拠点のターゲット顧客の要求に即した特定業種向けISOマネジメント・システムの定着を進め、もう一段レベ

ルアップした品質保証体制の確立を目指してまいります。環境対応については、社会的にも環境問題が大きく取り

上げられ、顧客からの環境関連の要求が急増している中、当社グループとして迅速かつ効率的に環境対策に取組む

ことができる体制を構築することは、当社の強み=顧客からの信頼につながるばかりでなく、各種環境関連法規に

抵触しないための予防対策(=潜在的リスクの軽減)としても有効であると認識し、ISO14001に基づいた全社的

管理体制をさらに強化してまいります。

②事業領域の拡充

ア.顧客の多層化

当社グループとしては、これまでオフィス・ビジネス機器用ユニットをメインとした生産を行ってまいりました

が、各製造拠点が立地する地域の産業クラスター特性を念頭に置き、地域特性に応じた異なるカテゴリーを生産する顧客開拓に注力してまいります。海外における資本提携も視野に入れた車載ビジネス拡大を目指すとともに、国内で取得した医療ISOをベースに医療機器分野における高付加価値製品の受注拡大を目指してまいります。さらに、航空宇宙産業、リチウム電池等の比較的新しい産業分野での受注も目指してまいります。

イ.開発製造型EMS機能の拡充

当社グループは電子部品実装技術という製造力をベースに、顧客に対して新製品立上げの設計段階から関与し、

調達・製造・物流まで受託するEMSとして発展してまいりました。さらに一昨年5月に当社グループに加わった

株式会社NCネットワークファクトリーが保有する車載や産業設備向けを中心とした小ロット部品に対する開発力

を活かし、当社グループを最先端の顧客ニーズにフレキシブルに対応できる新しい形のEMSに進化させ、企業価

値の向上を図ってまいります。

ウ.アライアンスの推進

当社グループはこれまで自社単独では取り組めないような事業を、パートナー企業や団体の力を活用し行ってき

ました。今後もアライアンス推進による新規事業開始や事業拡大を図るとともにパートナー企業の優れたノウハウ

吸収に努め、当社グループのレベルアップに努めてまいります。

③人材育成に対する取組強化

ア.人事制度再構築

昨年試験的に導入した新人事制度を本格的にスタートさせ、社員一人ひとりのやる気を伸ばし、全ての社員が持

  てる能力を最大限に発揮することにより当社グループの持続的な発展を目指してまいります。

イ.健康経営への取組

社員の心と身体の健康づくりに向けた保険指導やメンタルヘルス対策を推進することにより、社員のエンゲージ

メントとモチベーションの向上に繋げ、会社組織の活性化を図ってまいります。

ウ.教育・研修プログラムの拡充

昨年導入した新たな階層別研修及びWEB研修等を充実させることにより、個人の成長を促し組織の成長に繋げ

てまいります。

エ.福利厚生の拡充

既に導入している外部福利厚生サービスの拡充及び社員の資産形成に関する支援強化等により、従業員の更なる

モチベーション向上に努めてまいります。

④SDGs/ESG経営の推進

ア.SDGsへの取組

経営を取り巻く環境が激変する中で社会と共生しながら新しい世界で創出される事業機会を獲得し、企業価値の

向上を目指してまいります。また、社会や地域に貢献する活動を通し役職員に様々な気付きの機会を与え、企業活

動の本質は社会貢献であることへの理解を深めてまいります。

イ.ESG経営の推進

具体的な取組内容は次の通りです。

E : カーボンニュートラルの推進、リユースバッテリー事業による環境に良いモノづくり推進

S : 地域公園や直売所の運営による地域活性化や貢献、ワークライフバランスへの取組強化

G : 監査等委員会設置会社としてのガバナンス強化

ウ.コーポレートガバナンスの強化

当社は不祥事発生防止に向けた体制を強化すべく、2020年度に監査等委員会設置会社に移行いたしました。

また、同年内部監査室を設置し監査機能の強化をしておりますが、2021年に新たに策定したコーポレートガバナン

スコードに基づき、全てのステークホルダーの信頼を更に高めるためコーポレートガバナンスを強化した経営体制

の確立に注力してまいります。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)新型コロナウイルス感染症の影響

新型コロナウイルス感染症の拡大は、経済や企業活動に広範な影響を与えております。新型コロナウイルス感染症の

影響については、収束時期を正確に予測することは困難な状況ではありますが、現時点では固定資産の減損損失の判定及び繰延税金資産の回収可能性の判断等の会計上の見積りに与える影響は限定的であると考えております。

なお、新型コロナウイルス感染症の収束時期及び経済環境への影響が変化した場合には、財政状態及び経営成績に影

響を及ぼす可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症再拡大により電子部品のサプライチェーンが寸断された場合、当社グループの生産に影響が及ぶ可能性があります。

(2)電子部品供給逼迫の影響

EMS事業における電子部品の購買・在庫管理は最重要課題の一つであります。世界的な新型コロナウイルス蔓延に

よるテレワークや巣篭り需要によるパソコンや家電の需要増大、5Gスマートフォン端末の拡大などにより、半導体需要は世界的に増加しました。多くの半導体メーカーが製造ラインの増強に取り組んでいるものの、半導体の供給は需要の増加に追いついておらず一部の電子部品において納期が遅延する事態が発生しております。今後も電子部品メーカーからの納期遅延が続いた場合、当社グループの生産に影響が及ぶ可能性があります。

(3)特定販売先への高い売上依存度

当社グループは、設立当初よりキヤノングループを主要販売先として業容を拡大してきた結果、当社グループ全体の

キヤノングループへの売上依存度が依然高くなっております。このため、キヤノングループの製造計画の縮小・延期・中止、最終製品の販売状況によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループは経営の安定化を図るため、キヤノングループへの売上規模を維持拡大しつつも、新規取引先への販路拡大にも注力しており、その結果としてキヤノングループへの売上依存度を相対的に低下させる考えであります。

(4)海外での事業展開

当社グループでは、主要販売先による生産拠点の海外移転や海外における需要拡大などに対応するため、国内のほか中国等アジア地域に事業拠点を有しており、このため、中国等アジア地域の政治・経済情勢、法規制、税制等が変化した場合、現地での紛争、災害、感染症等が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループは為替変動リスクを回避するため、社内規程に基づいて為替予約を行っております。しかしながら為替変動を完全に回避することは出来ないため、急激な為替変動が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)有利子負債依存度と財務体質

当社グループは、設備資金及び運転資金を主に金融機関からの借入金によって調達しているため、連結ベースの有利子負債残高が連結総資産に占める比率である有利子負債依存度は、2020年12月期末で52.3%、2021年12月期末で50.9%と高く、当社グループの業績は金利変動の影響を受けやすい状況にあります。

また、自己資本比率は2020年12月期末で15.9%、2021年12月期末で16.2%となっております。当社グループは、内部留保に努め自己資本の積上げに注力いたしておりますが、販売先の値下げ要請による収益力の低下や生産体制の拡大に伴う経費の増加等の要因によって期待した利益を得られない場合、財務体質の改善が遅れる可能性があります。

(6)製品の品質管理

当社グループが生産する製品は、車載機器、医療機器、産業機器、オフィス・ビジネス機器、社会生活機器等の最終製品に組込まれております。当社グループでは、全生産拠点においてISO9001及びISO14001を取得するなど、国際的な品質管理体制を有しておりますが、予期せぬ事象により当社グループ製品の不具合等に起因した最終製品の品質問題、リコール等が発生した場合、多額の費用負担や当社グループの信用低下によって当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(7)コンプライアンスに関するリスク

当社グループは、公正且つ高い倫理感をもって業務運営を行う大前提がコンプライアンスであるとの認識に立ち

コンプライアンス・リスク管理委員会が中心となり全てのステークホルダーから信頼されるコンプライアンス推進体

制を構築するとともに、役員・社員への啓蒙活動を随時実施し、企業倫理の向上及び法令遵守の強化に努めています。

しかしながら、コンプライアンス上のリスクを完全には回避出来ない可能性があり、法令等に抵触する事態が発生し

た場合、当社グループの社会的信用や発生した損害に対する賠償金の支払等により、当社グループの経営成績及び財

務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営成績等の状況の概要

(1)財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における当社グループを取り巻く環境を振り返りますと、国内においては8カ月弱が新型コロナ

ウィルス感染症拡大を受けた緊急事態宣言下という厳しい状況のなか、景気は落ち込みと持ち直しの動きを繰り

返しました。米国ではワクチン接種の進展により大規模な行動制限は実施されず、個人消費と設備投資を中心と

した堅調な内需により成長ペースが加速しました。中国経済は新型コロナウィルス感染症封じ込めに向けた経済

活動の制限強化等により夏場にかけて減速したものの、その後活動制限が緩和されたこともあり景気は持ち直し

の動きとなりました。一方で、年度当初に顕在化した世界的な半導体不足は未だ解消されておらず、半導体以外

においても様々な部品・部材の供給逼迫が続いています。

このような経営環境下、当連結会計年度の経営成績は下記のとおりとなりました。

①経営成績

当連結会計年度の売上高は29,858百万円(前年同期比6.6%増)、営業利益は196百万円(前年同期比4.4%減)、経常

利益は275百万円(前年同期比33.8%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は90百万円(前年同期は306百万円の利益

計上)となりました。

②財政状況

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,392百万円増加し、21,050百万円となりました。

当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ1,058百万円増加し、17,422百万円となりました。

当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ333百万円増加し、3,628百万円となりました。

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期末比438百万円減少し、1,240

百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

①営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動の結果使用した資金は184百万円となりました。これは主に、売上債権の減少2,083百万円及び減価償却

費473百万円があった一方、棚卸資産の増加2,636百万円及び仕入債務の減少246百万円があったことによるもので

す。

②投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動の結果使用した資金は476百万円となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入33百万円が

あった一方で、有形固定資産の取得による支出465百万円があったことによるものであります。

③財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動の結果獲得した資金は186百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出2,123百万円が

あった一方で、長期借入れによる収入1,760百万円及び短期借入金の純増加額768百万円があったことによるもので

あります。

 

生産、受注及び販売の実績

(1)生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

日本

13,361,141

118.4

アジア

16,790,978

102.1

その他

25,443

171.3

合計

30,177,564

108.8

(注)1.金額は、販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

日本

14,176,592

121.8

3,779,840

136.0

アジア

17,353,432

108.5

4,687,776

117.4

その他

19,743

82.8

3,300

36.7

合計

31,549,768

114.0

8,470,917

124.9

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

日本

13,175,233

117.3

アジア

16,658,081

99.4

その他

25,443

171.3

合計

29,858,758

106.6

 

(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

連結損益計算書の売上高の10%以上を占める特定の顧客への売上高がないため、記載を省略しております。

 

 

経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

1.総資産

当連結会計年度末における総資産は、21,050百万円(前期末比1,392百万円増)となりました。流動資産は、受取手形及び売掛金、現金及び預金が減少した一方、原材料及び貯蔵品、電子記録債権、商品及び製品が増加したこと等により、15,450百万円(前期末比1,140百万円増)となりました。固定資産は、建物及び構築物、投資有価証券が増加したこと等により、5,600百万円(前期末比251百万円増)となりました。

2.負債

当連結会計年度末における負債合計は、17,422百万円(前期末比1,058百万円増)となりました。流動負債は、支払手形及び買掛金、1年内返済予定の長期借入金、リース債務が減少した一方、短期借入金、電子記録債務、早期退職費用引当金が増加したこと等により、11,366百万円(前期末比1,017百万円増)となりました。固定負債は、リース債務が減少した一方、長期借入金が増加したこと等により、6,056百万円(前期末比40百万円増)となりました。

3.純資産

当連結会計年度末における純資産合計は、3,628百万円(前期末比333百万円増)となりました。これは利益剰余金が減少した一方、為替換算調整勘定、その他有価証券評価差額金、非支配株主持分が増加したこと等によるものであります。

4.売上高

日本では、産業機器用は、半導体メモリーに対する世界的な需要増加を受け半導体製造装置の売上が増加し、また新機種立上に伴いカメラ用交換レンズの受注が増加したこと等により増収となりました。医療機器用は大型精密検査機器用を中心に受注が伸び増収となりました。社会生活機器用は、個人消費は回復傾向にあるものの受注先における内製化の動き等により減収となりました。車載機器用は、昨年量産を開始した九州工場の量産が順調に推移したこと等により増収となりました。オフィス・ビジネス機器用(OBU)用は、在宅ニーズを含め需要は増加傾向に在る一方、一部製品が海外生産へ移管となった影響等により減収となりました。遊技機器用は受注が増加傾向である一方、電子部品供給逼迫の影響を受け生産が後ろ倒しになったこと等により減収となりました。また業務請負・人材派遣子会社は、製造業における人手不足等を背景に増収となりました。オフィス・ビジネス機器販売子会社は企業のDX化に対応した営業展開及び複合機入替えニーズの増加等により増収となりました。基板製造子会社は、遊技機関連の受注が増加したこと、また親会社と連携した営業活動等により増収となりました。部品加工事業子会社は、主力の次世代自動車向け部品受注が堅調に推移し増収となりました。この結果、日本の売上高は13,175百万円(前年同期比17.3%増)となりました。

アジアでは、香港子会社においては、グループ外への部品販売が伸びたものの、中国・深圳子会社ではセットメーカーにおける中国華南地区から他のアジア諸国への生産移管の動き等により減収となりました。中国・無錫子会社では、新型コロナウィルス感染症拡大の影響により生産調整を余儀なくされた前年の反動、および日系メーカー向けの車載機器用受注が増加したこと等により増収となりました。一方、タイ子会社では半導体を中心とした電子部品の供給逼迫を受け、主力製品の生産が制限されたこと等により減収となりました。この結果、アジアの売上高は16,658百万円(前年同期比0.6%減)となりました。

以上の結果、連結売上高は29,858百万円(前年同期比6.6%増)となりました。

5.営業利益

営業利益は、日本では親会社が増収及び生産効率改善等により増益となったほか、基板製造子会社では新たな製造ラインがフル稼働し生産性が大きく向上したこと等により、前年の営業損失から転じて営業利益を確保しました。業務請負・人材派遣子会社及びオフィス・ビジネス機器販売子会社は売上増加が寄与し増益となりました。また、部品加工事業子会社は次世代自動車などの高付加価値試作品売上が利益に貢献しました。以上より国内部門は増益となりました。一方、アジアでは香港子会社が売上増加により増益となりましたが、深圳子会社及びタイ子会社では売上減少分を生産効率改善等でカバー出来ず減益となりました。また無錫子会社は、部品供給逼迫に伴い生産効率が低下したこと等により減益となりました。以上より連結営業利益は196百万円(前年同期比4.4%減)となりました。

6.経常利益

営業外損益は、消耗品等売却益、海外子会社における為替差益等が増益要因となったものの、持分法による投資損失、固定資産圧縮損等が減益要因となり、連結経常利益は275百万円(前年同期比33.8%減)となりました。

7.親会社株主に帰属する当期純損失

上記に加えて、固定資産売却益等の特別利益、中国深圳子会社における生産終了に伴う費用として従業員に対する早期退職費用引当金繰入額の計上及び固定資産除却損等の特別損失、また、法人税等及び非支配株主に帰属する当期純利益を加減した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は90百万円となりました。

(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

1.キャッシュ・フロー

2021年12月期の各キャッシュ・フローの状況とその増減については「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載しております。

2.資金需要と財政政策

当社グループの資金需要は、当社グループの生産に関わる人件費、外注費、新規設備導入に伴う購入費用・リース

料、工場増設に係る取得費用、並びに営業・管理に係る人件費等と、生産のための部材購入費用とに大別され、国内及び海外各子会社は所在する国・地域の通貨及び外国通貨で支払を実施しております。

なお、これらに必要な資金については銀行借入等にて充当しておりますが、2021年12月期末での連結自己資本比率は16.2%であることにより、今後は海外子会社も含めて安定的に利益を確保する体制を再構築するとともに、製品・仕掛品・原材料の適正在庫水準維持に注力することによって、銀行借入残高の低減に努めてまいります。

(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成してお

ります。経営者は、この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告に影響を及ぼす見

積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

(繰延税金資産の回収可能性)

当社グループは、繰延税金資産について、将来減算一時差異の解消時期をスケジューリングし、繰延税金資産を計上しておりますが、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

(固定資産の減損)

当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたって、資産のグルーピングを行い、収益性が

著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失と

して計上することとしております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたって、慎重に検討を行って

おりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場

合、減損処理が必要となる可能性があります。

なお、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の収束時期を含む仮定に関する情報は、「第5

経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。

4【経営上の重要な契約等】

当社グループは、主な販売先として以下の会社と契約いたしております。

契約相手先

契約締結日

契約内容

契約期間

キヤノン(株)

2003年7月16日

契約当事者間の取引契約に関する基本的な事項を定めた契約

契約締結日より1年間とし、その後1年毎の自動更新

キヤノン電子(株)

2003年10月1日

契約当事者間の取引契約に関する基本的な事項を定めた契約

契約締結日より1年間とし、その後1年毎の自動更新

Kojima Auto Technology (THAILAND) CO.,Ltd.

2021年1月1日

契約当事者間の取引契約に関する基本的な事項を定めた契約

契約締結日より1年間とし、その後1年毎の自動更新

 

 

5【研究開発活動】

前連結会計年度に引き続き、当社の独自回路設計:モジュール開発を行っております。製品化につなげるため、電源用試作基板を作成しております。このため、一般管理費として69百万円を計上いたしました。全額日本に係る研究開発費であります。